ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2006-11-30 Thu 02:04
アジア大会:日本×パキスタン
U-21で臨むアジア大会。このチームにとっては初の公式戦ってことになるのかな?とりあえず、いつものようにこのチームのサッカーには注目。

<日本:3-5-2>
FW:平山-カレン
MF:増田、本田-青山敏-谷口-辻尾
DF:水本-一柳-青山直
GK:松井

試合のテーマは引いたパキスタンをどうやって崩すかってことだった。はっきり言ってパキスタンはかなりの格下。攻守の局面を見ても日本が劣ってる部分は無かった気がする。

で、パキスタンのサッカーは完全に格下のもの。守備にかなりの人数をかけてかなり引いて守ってくる。この世代に限らず、アジアと戦う上で引いてくる相手をどう崩すかってのはかなり重要。W杯予選のときも格下に苦戦して、格上とは互角の戦いってことが多々あった。そのときに何度も書いたのは、日本には引いてくる相手を崩す力がない、カウンター気味に前がかりの相手を崩す戦術があってるってことだった。このチームは引いてくる相手に対してはどうか?ってのがポイントだった。

結論を言っちゃえば、崩せてない。今日のメンバーだと1人で複数を相手にして抜けられるような個人技を持った選手もいなかったから、結構辛かったと思う。水野みたなタイプの選手の必要性を感じたかもしれない。

得点も3点ともセットプレーからだった。得点は本田の得意の無回転FK、谷口の得点力ってことで内容はよかったけど。

ただ、引いた相手に対するとヨーロッパとか南米の強豪国だって苦戦するから多くのことを求めるのは酷だと思うけど。やりずらい試合の中でセットプレーで確実に得点を取れたってのは評価できる部分かも。

引いた相手を崩すための工夫とだと、前半途中からのDFラインからの攻撃参加。前線の辻尾が中に入ってきて、そのあけたサイドのスペースに一柳が入ってくるっていう形だった。チームの狙いとしてサイドからのボールに対して中に多くの人数が入るっていうことがあったらしい。

ただ、辻尾が中に入ってきたときは中に選手が多かった気もする。逆サイドの本田も入ってくる上に、後ろからもどんどん飛び出してくる。意識はいいけど自分達でスペースを消して窮屈にしてしまった。中から崩すときに選手同士がぶつかりそうになるようなシーンが多かった。

中に選手が多かったのに比べてサイドでは選手が孤立してしまっていた。サイドの辻尾と本田はWBとして攻守に上下動をよく繰り返したと思う。攻撃面ではサイドでボールを持った選手に対するフォローが少なくて、数的優位をなかなかつくれなかった。だからボール保持者に対する相手のプレッシャーがきつくなって、いいクロスが供給されなかったと思う。中の選手の誰かがサイドでのフォローの動きに加わったほうが全体としてうまく回ったような気がする。

ヒントはこのチームの初得点。ボランチの枝村がサイドに出てクロスを上げたシーンで、中にも人が揃ってた。システム的にも今日と似た感じだったと思う。

引いた相手をずらす意味でのDFラインでのパス回しも不満。オシム風に言うなら“各駅停車”ってやつ。パスが遅いから相手をずらす効果があまり期待できない。しかも、そうやってパスを回している間に相手がプレスをかけてきて焦ってプレーしなきゃならない状況に追い込まれた。もっと速くパスを回すべきだし、ショートパスだけじゃなくてロングパスも織り交ぜたいところ。

それに相手のプレスがかかってない状態でのDFラインでのパス回しに、ボランチが2枚絡む必要は無い気がする。1枚はDFラインの前でパス回しに加わって、もう1枚が前線に飛び出してけばそれだけ前にパスコースが生まれるし選手が余れると思う。

ボランチは青山敏と谷口。
青山はボールの散らし役として働いた。攻撃の最初は青山から。青山が低い位置でボールをさばくことで攻撃のリズムを作る。ボールの散らし役としての青山が次戦出場停止ってのは痛い。
谷口はドリブルでの持ち上がりが目立った。低い位置でボールを持ったときに前にスペースがあれば、ドリブルで運ぶことでスペースを埋める役割を果たしたと思う。
相手が攻撃する時間帯があまりなかったってこともあるけど、2人の攻撃面での貢献が目立ったと思う。後は上に書いたとおりサイドでのフォローなんかも欲しい。

今日はこのチームではおそらく初めて完全な2トップの形だった。組み合わせは平山とカレン。平山が軸でカレンが自由に動くって形だった。

この試合の前も相変わらず平山不要論がかなり出てた。確かに最近のプレーの質は期待に答えられるだけのものだとは思わないけど、じゃあ他に誰を使うの?ってことを言いたい。今のU-21のFWは、1トップにしろ2トップにしろ軸になるタイプの選手は平山しかいないと思う。これは個人的な印象だけど、他の選手はシャドーっぽい。

全体として最近は変に世界のレベルを知りすぎてる気がする。だから、日本のレベルをしっかりと把握せずに世界レベルで批判ばかりを繰り返す人が多い。「いらない」とは言えても、代わりに誰を使うかってことを言えない。これはW杯前のサントス批判のときも感じたこと。はっきり言って村井がケガをしたあの時点で、サントスに代わる選手はいなかったわけで。もう少し現実を見る必要がある。

その平山。今日の試合はイマイチ。最前線の相手が多いところでうまく起点になれなかった。
引いてきて受けるときはしっかりと収まるし、平山があけたスペースに増田が飛び出すみたいな2列目以降との連携もよかった。ただ、相手のゴールに近いところでしっかりと起点になれなかったことで前でのパス回しが滞ってしまった。前線でのリズムのいいパス回しはほとんど見られなかったと思う。サイドへ流れてのプレーも微妙だった。

もう1人のカレン。ボールタッチがあまり多くなくて目立たなかった感じだったけど、影での貢献度は高い。90分間ずっと色んなところに動き回ってボールを引き出す動きを繰り返した。ただ、カレンはスペースでもらいたいたかったけど相手が固めてスペースが無かったってのがボールタッチの少なさの原因だったと思う。要所要所ではサイドのスペースでボールをもらったりっていう場面が多かった。2点目のアシストもウラへの絶妙な動きからだった。
それからカレンは守備面での貢献も大きい。

相手のカウンターを遅らせるファーストディフェンダーがカレンってことが多い。危ないスペースを埋めるようなシーンもあるし、FW選手としては危機察知能力に優れてる。こうやって攻守に動き回る運動量も評価したい。だから交代もカレンじゃなくて平山だったんだと思う。

ちなみに交代出場の前田も守備面での貢献度が高かった(試合の流れもあったけど)。こういう守備面での貢献は平山には無い部分だし、逆に平山もやらなきゃいけない部分。

守備はいつものように高い位置から。相手との力差があっただけに、序盤は1対1でも十分対応できた。基本的にはボール保持者に近い選手がまず激しくプレスに行く。相手のプレーが遅れたところで一気に囲んで奪うって形だった。

ただ、後半は運動量が落ちてしまってこういう守備が見られなくなってしまった。移動でのコンディション不良ってこともあったかもしれないけど、このチームは1試合の中にチームの勢いが落ちる場面が必ずある気がする。いかに落ちないようにするか、落ちた時間をどうやって切り抜けるかが課題。

青山直の負傷交代で試合の途中からは4バックの形。SBに本田が入るって事で注目したけど、やっぱりバランスが崩れてしまったと思う。2点目は完全に日本の左サイドが開いてしまっていた。その前のシーンでもサイドのスペースを使われボランチの(たぶん青山)が対応に行く場面があった。相手が格下ってことで使った戦術だったと思うけど、ちょっとオプションとしては計算できない気がする。

GK松井についても一言。相手のロングボールに対して中途半端に出ようとするプレーが多い。数歩前に出てきてから戻ってポジションを取り直すシーンが目立った。そういうプレーがDFとの連携にも問題を生んで、おみあいの形になりそうなシーンが多かった。ちょっと安定感に欠ける。

結果は3-2。結果は反町監督が言ってたように満足できない。ついでに審判もかなり不満。はっきり言って青山の負傷退場は、前半からの審判のあいまいな判定が原因だったと思ってる。国際大会なんだからもっとレベルの高い審判を使ってもらいたい。
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2006-11-27 Mon 21:56
ミラン×メッシーナ
<ミラン:4-4-2>
GK:カラッツ
DF:ボネーラ、シミッチ、マルディーニ、ヤンクロフスキ
MF:ブロッキ、ピルロ、グルキュフ、カカ
FW:ジラルディーノ、インザーギ

メッシーナの戦い方は言い方は悪いかもしれないけど格下チームの常套手段だった。前線にリガロ1枚を残して後の選手は完全に引く。DFラインをかなり低い位置に設定して、その前に5人の中盤を並べて、ブロックを形成した。

攻撃もシンプル。リガロに当てて(あまりうまくいかなかったけど)、後ろが上がる。その押し上げにしても人数をかけない形である程度まで運んだらゴール前に放り込む。そのときターゲットが1枚しかいなかろうが、あとはリガロになんとかしてもらおうって形。あくまでも後ろのバランスが重要っていう戦い方だった。

メッシーナがかなり引いてきたから、ミランはピルロが自由にプレーできた。ピルロは自由に持つために低い位置でプレーしてるわけだけど、大抵はそこに対して相手がしっかりケアをしてくる。この試合みたいにドリブルで簡単に持ち上がることができるほど完全にフリーでプレーできるのは珍しいと思う。

ピルロらしい長短の精度の高いパスが前線に供給された。特にサイドへの散らしのパスはよかったと思う。ミランがポゼッションしてたから両SBが上がってボールを引き出してた。メッシーナが真ん中を固めてただけに、そういうボールを受けた選手は時間の余裕ができてた。逆にそういう場面からいい形が生まれなかったのは残念。

ミランの2トップはインザーギとジラルディーノ。色々と試したいっていう様子がうかがえる。中継の中でも指摘されてたけど、ゴール前で2人の狙う位置がかぶってる印象。サイドからのボールに対して、どちらもニアのスペースに入ろうとしてぶつかってしまうっていう場面も見られた。
それからこの2人にボールが収まったときの周囲のフォローが遅い。特にサイドに流れてボールをキープしてるときなんかは完全に孤立してた。

こういう場面も含めて全体としてミランの押し上げがかなり遅かった気がする。カウンターのときなんかの前線の孤立具合は酷かった。後ろからの押し上げが少ないから、一気に攻撃をすることができなくて結局効果的な攻撃が仕掛けられなかった。

下からのビルドアップ時も前線の選手が足りてなかった印象。2トップとカカの3人が前線に分断されてしまった。ピルロが低い位置でボールを持ってるときに、その両隣にグルキュフとブロッキが並んでるっていうシーンが目立ったのが象徴的。そういう位置から前線に出てって動きを作らないと、引いた相手を崩すのは難しいと思う。

だから前線にボールがいい形で入るっていうシーンがほとんどなかった。特に前半のカカはほとんどボールに触れてなかったんじゃないかと思う。

後半のカカはサイドでボールを引き出す動きが多くなった。サイドでボールを受けてから自分で仕掛けてく場面が多くなったと思う。後半も時間が進むと、相手はある程度前に重心が向いてるし、運動量も落ちてきたから、カカが自由に持てるシーンが目立ってきた。

カカが前を向いてドリブルで持ち上がると必ずチャンスにつながる。こういうシーンはチームとして増やしてかなきゃいけないと思う。

後半にセードルフが入ったあたりからはブロッキの飛び出しとか、グルキュフのサイドでのチャンスメイクとか、中盤の動きがかなり活性化した。

ミランの守備。ガットゥーゾとセードルフ(途中から出てきたけど)の重要性を痛感させられた試合だった。

相手のカウンターに対しては前線で追っかけて遅らせようっていう意志が見られたし、そういう中で効果的なインターセプトも目立った。ただ、1度相手にボールをしっかりと持たれるとズルズルと下がってしまう。前線で守備をするような選手はしっかりといるんだけど、その仕事があいまい。いるだけで相手にとっては大してプレッシャーになってないと思う。

中盤でそうやってプレッシャーがかからないから、簡単に前線に放り込まれてしまった。それにDFと中盤の間に入り込まれると、DFがあたりにいけずに危ないシーンを作られる。

こうやって中盤で守備ができずにズルズルと下げられてしまうことが、結局攻撃での押し上げの遅さにもつながってるんじゃないかと思う。かなり低い位置まで下げられると前線にボールが入っても、飛び出していくのに時間がかかってしまうのは当たり前。

守備面だとサイドからのボールに対する対応も不安。これは昨シーズンの最後ぐらいからずっと言ってること。サイドを深くえぐられてクロスを上げられると、中のマークがずれてしまう。こういう形で危ない場面になったシーンもあった。

開幕前から注目してたグルキュフ。グルキュフが出てる試合をしっかり見るのはこの試合が初めてだった。全体として無難なプレーが目立った気がするけど、ボールタッチが多かったのはよかったんじゃないかと思う。
カカがあまりボールを触れない時間はショートパスを供給する役割を果たした。本人がサイドでのプレーがしっくりくるって言ってたとおり、サイドでのキープ力なんかはいいものがあった。
プレッシャーを受けた中での技術も見られた。まだ、周囲との連携とか守備面とか改善点は多いけど注目する価値はある気がする。

結果は1-0でミランの辛勝。得点もセットプレーからでミランはまだまだ本来の形が見せられてない。チャンスもカカの個人技とミドルシュート頼みだった。
ただ、いいシーンもいくつかあった。ピルロのロングボールをジラルディーノを落として、スペースにカカが飛び出してシュート。こういう連携をもっと増やせれば。
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2006-11-26 Sun 21:23
FC東京×レッズ
もしかしたら今日レッズの優勝が決まるかもしれないっていう試合。FC東京の方が意図のある内容だったから、FC東京を中心にコメントしたい。

<FC東京:4-5-1>
FW:ルーカス
MF:戸田-馬場-石川、今野-梶山
DF:藤山-伊野波-ジャーン-藤山
GK:塩田

<レッズ:3-6-1>
FW:ワシントン
MF:ポンテ-山田、サントス-長谷部-鈴木-平川
DF:ネネ-トゥーリオ-内館
GK:山岸

FC東京はとことんサイドから崩す意図をはっきりとさせてた。レッズの最終ラインは3バックの形だから、その両翼がウィークポイント。その守備の弱点を突こうとしてたと同時に、レッズの攻撃面での力も削いだ。
特に相手のサントスと対峙する右サイド。石川と徳永のいい関係性が何度も見られて、うまくサントスを押し込むことができたと思う。左サイドでは藤山のフォローはあまりなかったけど、戸田が頑張ってたと思う。
左右とも自分で仕掛ける積極性が見られたのもよかった。

これによってレッズは5バック気味の形になるまで押し込まれて、前線の選手は3枚。だからこぼれ球はFC東京が拾う場面が多かったと思う。レッズがカウンターに移るにしても前の人数が足りてないから、怖いものにはならなかった。

そのサイドへのボールは長いボールを一気に入れることが多かった。人へのロングボールはさすがにレッズの強いDF陣に簡単に跳ね返されてしまったけど、スペースへのボールは効果的。サイドにスピードのある選手が入ってるから、厳しそうなボールでもなんとか追いつくことができてた。

それにロングボールを入れたことでレッズの前線からの守備を回避。レッズはいつものように前線から追いかける意志を見せてたけど、そこを上手く省略されてしまった。高い位置で奪って一気に攻めるっていう攻撃が見られなかったと思う。その間にレッズはペースを乱されていった。

サイドへのボールはうまく通ってたし、形としてもいい形の持ち込めた。
問題は最後のところの精度。サイドからのクロスの数の割りにチャンスの数が少ないと思う。一番チャンスになったのは、徳永がえぐってグラウンダーのクロスを上げたとこに後ろからうまい入り方で馬場が飛び込んできた場面。このシーンがヒントになると思う。

相手のDF陣の強さを考えたら、単純なクロスだと跳ね返されてしまう。だからグラウンダーだとか、マイナスで後ろの選手に上げたりとか、中に入ってきてシュートだとかの工夫がもっと欲しかった。単純なクロスの精度を上げなきゃならないのももちろんだけど。

それから真ん中の人数が足りてないシーンが多かった。馬場が入ってきたみたいに、もっと後ろからの飛び出しが欲しい。流れの中で今野あたりがもっと入ってくるような場面があってもよかったと思う。

攻撃面では全体として流動性が高かったような気がする。
ルーカスはかなり自由に動き回る。サイドに流れたり、かなり低い位置で受けたり。そこから自分で仕掛けてくようなシーンも効果的だけど、しっかりとそこでキープできるのが大きい。サイドで囲まれながらもボールをキープしてたシーンもあった。

その間にルーカスが空けたスペースに馬場あたりが出てく。後半は梶山が思い切って攻撃参加するシーンも目立った。
梶山にある程度のスペースを与えると、いろんなことができる。ドリブルでの持ち上がりとかサイドでのチャンスメイクとか自身でのシュートとか。やっぱり攻撃的なセンスに長けてる。

チーム全体としての守備の意識が最後まで持続したのも見て取れた。攻撃⇒守備の切り替えがかなり速くて前線の選手から惜しまずに守備をする。全体として高い位置でのインターセプトも多くて、出足の速さが目立ってたと思う。

ここで目立ったのが馬場。馬場は左右へのちらしだとか、ルーカスを抜いた飛び出しだとか、ミドルシュートだとか攻撃面でのよさを見せてたけど、今日は守備面での貢献がかなり大きかった。前線から戻ってきて後ろの選手との連携ではさみこむ場面が多かった。それにポンテにマークについたままDFラインの位置まで下がってきて守備をするようなシーンもあった。前線でのボールの奪取率も高かったんじゃないかと思う。

その馬場の後ろに控えてるのが今野。ポンテとか山田にボールが入ったときはかなり厳しく当たって仕事をさせなかった。前回は最終ラインに入ってのプレーだったらしいけど、中盤に今野を置くことで1枚前で起点に対してのプレッシャーをかけられる。奪ってから攻撃につなげることを考えても、本来の中盤の位置に置いたほうがいいと思う。
今野だけじゃなくて、チームとしてポンテと山田に対する守備の意識が高かった。レッズとしてはここを抑えられたのが痛かったと思う。

FC東京は今日の運動量の豊富なサッカーができれば、今の順位にいるようなチームじゃない。攻撃の組み立て方、守備のやり方も問題点はない気がする。上位3チームとはいい試合をしてるわけだし、あとは集中力とモチベーションの問題かも。それか、引かれると崩せないとか。他の試合を見てないだけになんとも言えないけど。

ワシントンのマークはジャーン。ワシントンにボールが入れさせない意識が強かった。レッズは前半はサイドからチャンスを作ってたけど、それもワシントンの前でキッチリと跳ね返してた。
ジャーンがワシントンをマークしてボールを入れさせなかったことで、レッズとしては時間が作れずにいつもみたいな積極的な飛び出しがしずらい状況になってしまった。ジャーンは最後のところで体をはる意識も強かったと思う。J初出場のGKをうまくフォローしてた印象。

レッズからは長谷部を挙げたい。鈴木の守備面での安定感はいつも書いてる通りなんだけど、今日は長谷部も守備面での貢献度がかなり高かった。こぼれ球のところにはかなりの確率でいた気がするし、サイドを崩されたこともあってピッチ全体をカバーしてた。その辺の運動量は評価できる。攻撃面でも前線への飛び出しで停滞した前線に動きを作ろうと頑張ってた。

今日のレッズは前線での動きが本当に停滞気味。ワシントンにしっかりと収まらないこともあったし、細かなズレが目立って前線で時間を作れなかったのもある。後半はトゥーリオの攻撃参加もあったけど、前線で待ってるような形だと相手もマークの確認をしやすいと思う。どちらかっていうと、“飛び出す”形で余ったほうが効果的。

結果は0-0の引き分け。優勝争いは最終節にもつれこむ面白い展開に。
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2006-11-24 Fri 04:22
セルティック×マンU
<セルティック:4-4-2>
FW:ヘッセリンク-ジュラフスキ
MF:スノ-レノン-グラベセン-中村
DF:ネイラー-マクマナス-バルデ-テルファー
GK:ボルツ

<マンU:4-4-2>
FW:サハ-ルーニー
MF:ギグス-スコールズ-キャリック-Cロナウド
DF:エインセ-ヴィディッチ-ファーディナンド-Gネビル
GK:ファン・デル・サール

前半は完全にマンUのペース。セルティックはグラベセンを中心に前線からプレッシャーをかけようっていう意志は見て取れた。マンUは少ないタッチ数でパスを回すことで上手くそのプレッシャーを否してたと思う。DFラインで左右にパスを回して相手にギャップを作ってから、サハに縦パスを入れるようなプレーもよかった。

両サイドをワイドに使ったのもよかった。両サイドをワイドに使うことで相手の守備での選手間の距離が広くなる。それによって1つ1つのプレッシャーが軽減された。

セルティックはそうやって前線での守備がうまく機能しなくなってしまった。そうした中でボールの取り所がなくなってしまってズルズルとラインが下がって、中盤がDFラインに吸収されてしまうような時間帯もあった。
それだけ下がってしまえばセカンドボールはマンU側に行く。だからセルティックは跳ね返しても跳ね返しても波状攻撃を仕掛けられてしまった。

この時間帯のマンUはチーム内の動きが活発でいろいろなところで関係性が生まれていい内容の攻撃を展開してたと思う。

右サイドはCロナウドとGネビルの関係性。Cロナウドがボールを保持すると、Gネビルが必ずその背後を走ってフォローする。ケガが心配されたGネビルだったけど90分を通してこの上下動を欠かさなかった。

この試合のCロナウドはドリブルがキレキレだった。一度ボールを持てばかなりの距離をドリブルで稼げるし、複数を相手にしても抜いてくことができてた。

Gネビルがフリーランニングでさらに選択肢が広がってた印象。流れの中でCロナウドがGネビルが走っている“はず”のスペースに(実際は誰もいない)パスを出すシーンがいくつかあった。これもマンUらしい。

左サイドはギグスとエインセ、それからルーニーが絡んでくるシーンが多かった。ルーニーは左サイドを基本としたプレーが目立ってた気がする。流れの中では4-2-3-1の形になるような印象を持つことが多かった。

   サ 
ル⇔ギ  ロ

ルーニーのイメージとしてはアンリみたいな感じ。左サイドでボールを受けて、そこからドリブルで中に切れ込んでく。中に入ったらシュートっていう選択肢もあったけど、この試合に関してはパスの質の高さが目立った。逆サイドのスペースに出すパスとか、ウラへのスルーパスとかどれも通ればチャンスにつながるようなパスだった。

ルーニーがサイドに流れる代わりに、中のスペースはギグスがうまく使ってた。ウラへ抜け出して決定的なチャンスになりそうなシーンもあった。1列後ろから飛び出してくだけに相手はケアし切れなかったところ。ギグスだけじゃなくてCロナウドにも何度か見られたシーンだけど、こういうプレーはもっと使いたかったと思う。ただ、ルーニーの自由な動きを周りがうまく利用してる印象は受けた。

前半はこういう両サイドの攻撃のバランスがよくて効果的だった。ただし、サイドからの攻撃とは言ってもえぐる場面よりも早めに中に入れる場面が多かったけど。とにかく左右をバランスよくワイドに使うことで相手のプレスを否してた部分があったと思う。

これに対して後半は右サイドからの攻撃が目立った。チームとして調子のいいCロナウドを使おうっていう戦術だったのかもしれないし、セルティックが右サイドを中心に攻めてきたこともあるかもしれないけど、あまりに偏りすぎてた印象。例えばCロナウドを使う戦術だったら、Cロナウドが左サイドに出てってギグスとの関係性で崩してくってのも面白かった気がする。ただ、これだとルーニーも左にいるから自分達でスペースを消してしまったかもしれないけど。

中盤中央のスコールズとキャリック。

この試合はキャリックが目立たなかった。キャリックがボールを持った瞬間、相手のグラベセンが寄せてきて自由にプレーできないようにしてた。そういうこともあって、普段キャリックがこなしてるようなボールの散らし役をスコールズが担った。

スコールズの中長距離のパスの精度はかなり高い。左右への散らしとともにウラへの1本のパスでもチャンスを作った。
本当はキャリックに散らしの部分の役割を任せて、スコールズはウラへのパスに代表されるラストパスのとこに絡んできたかったと思う。スコールズが高めの位置でボールを持つと何かをしてくれるっていう期待感があった。スコールズのシュートがほとんどなかったことからも、いつもより低めの位置でプレーしてたのが分かる。

試合全体を通して最後の最後のところの精度があまかった気がする。ドリブルではいいところを見せたCロナウドもラストパスの精度はイマイチだったし、抜け出した選手もトラップをミスしたりしてチャンスを逃してしまった。

特にサハ。雑なプレーが目立った試合だった。全体としてはいつものように前線で起点となる仕事。相手ゴールに背を向けての仕事は安定感があったと思う。しっかりと前線でボールの中継点になれてた。ルーニーが自由に動き回る中で、しっかりと前線の真ん中でボールを収められるのはチームとしてはいいこと。そういう意味ではルーニーとサハの2トップのバランスはいいと思う。

サハの問題は前を向いたときのプレー。ボールを受けてから前を向くにしても、前を向いた状態でボールをもらうにしても、とにかく足元にボールがついてなかった。そうしてすぐにボールを奪われてしまうシーンが多かった。PK失敗は仕方ないにしても、その前の自分で勝手にオフサイドだと思い込んでプレーをやめてしまったシーンはかなり印象が悪い。いい感じで攻撃を組み立てても決定的なチャンスまで行けなかった原因の1つになってしまった。

マンUの守備面。

第1にFWが前線からかなりのチェイシングをかける。これによって相手に焦りが見られて、ミスがかなり目立った。そういう中で前線での効果的なインターセプトが多く見られた。

さらにルーニーはかなり低い位置まで戻っての守備も多かった。攻守にわたって運動量が豊富で、この試合の貢献度はチーム1だったと思う。

中盤とDFはラインをしっかりと作ってブロックを作る。スペースを消すような守備をしてるから、前半のセルティックはロングボールを蹴りこむだけのシーンが目立った(セルティックが引かされて押し上げが間に合わなかったってこともあるけど)。前半のセルティックのチャンスは右SBのテルファーの攻撃参加に対する大きなサイドチェンジのパスだけだった。逆にそこの部分だけは完全にマークが外されてたわけだけど。

前半のセルティックは予想の布陣とは違う形で戦ってた。

 中     グ  
   レ ス 

グラベセンはいつものように前線からボール保持者に対するプレッシャーを欠かさない。それに加えてスノもかなりハードワークをしてた印象。ボールを持った相手に対しては激しく当たってた。夏にマリノスとやったときの感想を見ても1対1での強さが印象に残ってる選手。

中村はいつもとは逆の左サイドでスタート。形としてはCロナウドとGネビルのサイドを担当することになった。とりあえず当面の相手はCロナウドだったわけだけど、正直なところ完全にやられてた。中村は本来守備が得意な選手じゃないし、その上相手がロナウドとなると厳しい面もあったと思う。とりあえずボールは奪えないまでも相手の攻撃を遅らせたり、できる範囲での貢献はしてたと思う。

とにかく中村がこのサイドで押し込まれてしまったのがセルティックとしては痛かった。前半の中村は相手が押し込んでくるだけに、自分のポジションを捨てられずに左サイドにつきっきりになった形。ボールタッチもほとんんどなかった。

前半はこういう形の中で終始相手にペースを握られてたし、ミスもかなり目立った。それで後半はメンバー交代で本来の形に戻してきた。

一番変わったのは前線での守備。否されてしまうような生易しいものではなくて、しっかりとボール保持者に対して激しい守備をし始めた。そういう中から効果的なインターセプトが生まれ始めて流れをつかんでった印象。

ただ、流れをつかんだって言っても完全にセルティックのペースになったわけじゃなくて、一進一退になったって感じ。そんな中で中村のFKの得点。この得点につながったファールの前のプレーも高い位置でのカットからだった。

膠着状態の中でFKで得点を決めた中村は評価できる。セットプレーでの得点はこういう試合展開のときこそ求められると思う。

ただ、それ以外の流れの中でのプレーはあまりいいものではなかった。確かにチームの状態があまりよくなかったってのもあるけど、積極的なプレーがあまり見られなかったと思う。

後半はポジションも自由に変えられていつもと同じような役割になってボールタッチも増えた。
その中で安易に後ろにはたくプレーが目立った。自分でドリブルで抜いてくようなプレーはもちろん、縦へのくさびのパスさえ見られなかった気がする。中心選手って認識されることで相手のマークも厳しいだろうけど、そういう中でプレーすることも求められると思う。

試合結果は1-0でセルティック。これでセルティックは決勝T進出決定。と同時にベンフィカとマンUの勝ち抜け予想ははずれ。特にマンUは最終節がベンフィカとの直接対決。去年と似たような感じになってきただけに、少し気になるところ。今回はホームだから大丈夫だと信じたいけど。
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2006-11-21 Tue 21:58
U-21:日本×韓国
<日本:4-1-4-1>
FW:平山
MF:苔口-梶山-増田-水野、青山敏
DF:家長-千葉-青山直-中村
GK:松井

しつこいほどシステム論から。このチームが発足してFWは全て1トップ。軸としては初戦は苔口だったけど、そのあとは平山とカレン。初戦は苔口が左右に流れて2列目の飛び出しを促進させる形だったけど、反町監督のファーストチョイスは平山だと思う。平山とともに苔口が入る場合は2列目での仕事が多くなる。

最終ラインは3バックと4バックを相手に合わせて使い分ける。中国との2戦目のときに4-1-4-1の形の弱点(1ボランチの負担)を補うために、3-2-4-1の形を使ったかも?って書いたけど、単純に相手が2トップだったからってことっぽい。今日も相手が3トップってことで4バックだった。

今日の試合はサイドから攻撃するっていう明確な意図が見られた。両サイドからのチャンスメイクが目立ってたと思う。

左サイドは家長と苔口の関係性。この2人の組み合わせは面白かったと思う。苔口は本来FWの選手ってこともあって中に切れ込んでのプレーが多くなる。そうするとサイドには必然的にスペースが生まれることになる。そのスペースに家長が出てくシーンが多かった。攻撃面での魅力が大きい家長を左SBに使ったメリットが出た。

家長は積極的に仕掛けて深くえぐっていうことが多かった。家長からは効果的なサイドチェンジが何本も見られた。低めの位置の家長からピッチを斜めに通すサイドチェンジが水野に通ってた。家長→水野のボールは1つのホットラインとして機能してた印象。

その右サイドの水野と中村の関係性もよかったと思う。流れの中での2人の縦のポジションチェンジは相手のマークを外すのにかなり効果的だった。水野がボールを持てば、積極的にチャレンジするし、そこに中村がしっかりとフォローに行く。
水野の積極的なチャレンジは得点っていう結果につながった。2対1の状況だったけど、しっかりと相手を外していいクロスを上げたと思う。

得点をとったのは増田。このシーンではしっかりとゴール前に顔を出してきてたけど、全体を通しては少なかった気がする。
梶山も低めの位置とかサイドとかに顔を出して、囲まれてもボールを失わないよさは見せてくれた。それでも増田と同じようにゴール前への飛び出しが少なかった。
真ん中2列目の増田と梶山がもっと平山を抜いていくプレーをすれば、真ん中からでもいい形を作れたんじゃないかと思う。サイドからはいい形を作ってたけど、中央を突破してチャンスを作る場面が少なかった。2列目からの飛び出しは4-1-4-1システムの要所でもあるので、そういうプレーをもっと見たい。

平山が明らかに良化してたのが見て取れた。平山の本来のよさが見られたんじゃないかと思う。そもそも平山がよさが消え始めたのがアテネの代表に入ったあたりから。途中交代が多くて、パワープレーのターゲットとしての役割を求められた。その中で相手との競り合いでファールを取られることが多くなって、リズムを崩してった。ヘラクレスでも前線でのターゲットとしての役割を求められてたらしい。高さっていう武器だけを特筆されてしまった。

個人的に思う平山のよさはボールを止めて、自分のものにする技術。相手のレベルが違うとはいっても、高校時代のトラップの技術なんかは特筆ものだった。最近はその辺のよさがどんどんと消えてしまってた気がする。

で、今日の試合ではある程度そういう部分を出せたんじゃないかと思う。チームとしても平山の頭を狙うパスよりも、足元にグランダーのパスを出すことの方が多かった。それをしっかりと足元に収めて、相手のプレスに対しても落ち着いてプレーできてたのが印象的。サイドへの散らしもうまくやって、チームのサイドからのチャンスメイクに貢献してたと思う。1トップとしての平山に求められる仕事はしっかりとこなしてたと思う。

前にも書いたけど、このチームで4-1-4-1のシステムをやるには平山の存在が必須。1トップに苔口とかカレンみたいなタイプを持ってきて前で動き回ってスペースを作らせるっていうやり方が無いわけではないけど、上で書いたとおり反町監督が考えてるのは前でしっかりとポストプレーをこなせる選手だと思う。平山だけだと不安なら、下の世代から森島とかハーフナー・マイクを呼んで来る可能性もあるけど。

平山が改善すべき点は前を向いたときの足元のプレー(背負ったときはしっかり収まった)とFWとしての得点っていう仕事。とりあえず、そんなに完璧なものを求めてもしょうがないから1トップの仕事をしっかりとこなした今日は及第点なんじゃないかと思う。

守備面はよかったとは言えない。ただ、日本が悪かったというよりも韓国によさを消されてしまったっていう方が正しいかもしれない。

序盤の日本はいつものようにDFと中盤のラインでブロックをしっかりと形成して前線からプレスに行く姿勢が見て取れた。それに対して韓国が低い位置から前線に一気にロングボールを入れてきた。要は中盤を省略してくる形。これだと日本の前線からの効果的なプレッシャーもうまく機能しない。そういう韓国のロングボールに対して、日本のラインが下がっての対応をしなきゃならなくなった

だから、1度跳ね返してもそのセカンドボールを韓国に拾われてしまうっていうシーンが目立った。クリアがなかなか自分達の攻撃につなげられない形。

それにロングボールで日本のラインを下げさせておいて、今度はドリブルとかで前線に運んでくような攻撃が効果的に決まる。いつもならそういうプレーに対して前の方で止められるのが、ラインが下げられてしまったからうまく行かなかった。

さらに、序盤から前後に動かされたことで後半はいつもよりも運動量の落ちが目立った気がする。韓国は前線からのプレスに対するセオリー通りの戦術を取ってきたわけだけど、うまく研究されたってのが素直な印象。

失点シーンは個の力にやられてしまった。前回の試合は完全に個の力で打開されてしまうシーンが目立ったけど、今日の試合はそれほどでもなかったと思う。と、安心してたら前半終了間際に失点。3人に囲まれながらも抜け出してきた相手の技術をほめるしかないかもしれない。

前回も書いたけど、韓国の守備は相手の前でボールに触る意識が徹底されてる。それに対して日本はボールが入った選手に仕事をさせないっていうやりかた。この辺が松木さんがさんざん言ってたことなんだと思う。

最終ラインは少し落ち着きがないプレーが目立った気がする。相手の最前線の選手の積極的にチェイシングに対して、慌ててプレーするシーンが目立った。日本の最終ラインにあるボールに対する相手の守備はかなり積極的にやってきたから、もっと余裕のある対応をしたほうがよかった気がする。見てる方としてもヒヤヒヤさせられた。

結果は1-1の引き分け。反町監督も言ってたとおり、全体としてはよくできてたと思う。
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2006-11-20 Mon 20:46
オランダ×イングランド
<オランダ:4-3-3>
FW:ロッベン-カイト-ファン・デル・ファールト
MF:セードルフ-ランザート、スハールス
DF:エマヌエルソン-マタイセン-オーイエル-ブラールス
GK:テイメル

<イングランド:4-4-2>
FW:ルーニー-Aジョンソン
MF:Jコール-ランパード-キャリック-ジェラード
DF:Aコール-テリー-ファーディナンド-リチャーズ
GK:ロビンソン

イングランドは試行錯誤の中で形を見失ってしまっている印象。前回のクロアチア戦は3-5-2。この試合は4-4-2が想定された中で4-3-3の形。Jコール、ルーニー、Aジョンソンが3トップを組んだ。

ただ付け焼刃っていう雰囲気が消えない。3トップの真ん中にルーニーってのがイマイチしっくりこない。だったら、クラウチを真ん中に置いてサイドも本職のWフィリップスに任せた方がいい形になったんじゃないかと思う。ルーニーにしろAジョンソンにしろ本来と違うポジションで自分らしいプレーができてなかった気がする。

得点のシーンもJコールのサイドでのチャンスメイクからだったけど、ゴール前に入ってたのはルーニー、Aジョンソン(、ランパード)。流れの中で2トップ的な形になっていたシーンだった。他の場面でもこういう形になったときはチャンスにつながってたと思う。

ルーニーが3トップの真ん中で機能しないのは、引いてきてボールを欲しがるようなプレーが目立つから。2トップなら1枚をトップに残してルーニーが下がって受けて、そこから自分で運ぶっていうプレーも効果的。でもCFが一枚の状態だと、最前線がいなくなる状況ができあがってしまった。

だから前線で右サイドに入ったAジョンソンが孤立。序盤は右サイドのスペースでボールを引き出すっていう場面が目立ったけど、そこからの展開が生まれなかった。

最前線に選手がいないってことは2列目からの飛び出しも消えてしまったような印象。ランパード、ジェラードのゴール前への飛び出しっていうよさが生かせなかった。いくつかあったそういうシーンでは、ルーニーが最前線に位置してたような場面だったし、そういうときはチャンスにつながった。

序盤は前線で本当に動きができなかった。Jコールがボールに触れるシーンもほとんどなかったと思う。そんな中でJコールがしびれを切らして(?)自由に動き回ってボールを受けとるようなプレーを見せ始めた。それによってAジョンソンも自由に動き回るようになって、前線に動きが生まれてきた。

イングランドの守備はかなり組織的なもの。3トップのWGの位置の2人が中盤のラインまで下がってラインを形成した。形としては4-5-1。4人のDFラインの前に、中盤の3人がブロックを作り、その両翼をWGが下がって埋める形。それもかなりコンパクトに作ってスペースを消すやり方だった。

自分のチームが攻撃で前がかってるときに奪われれば、もちろん前線で相手の攻撃を遅らせるようなプレッシャーをかける。ただ、そういうときに前後が分断されてしまっているような印象を受けた。そこの対応をすべきなのはバランサーとして入ったキャリック。攻撃面ではボールの散らしのところとかでいい部分を見せたけど、守備での対応は心配。ランパード、ジェラードが思い切って上がっていけない原因を作り出してる気がする。

イングランドで注目の18歳、リチャーズについても少し。得点シーンでJコールの外側を回りこんで、Jコールへのプレッシャーを軽減したように、前線に飛び出すようなプレーが多く見られた。守備面でもジェラードと協力してロッベンを止める役割を担ってたけど、うまい対応をしてたと思う。ロッベンとの1対1を見てもやられるようなシーンがなかった。これは自信につながったはず。
イングランドの右SBは人材不足が深刻。実際、W杯ではGネビルがケガをしてハーグリーヴスとかベッカムとか本来のポジションじゃない選手が担当してた。まだ18歳で若いけど、リチャーズの存在がでそのへんの不安を軽減できる材料になるかも。

イングランドは全体として落ち着きがなかった印象だった。失点シーンのロングスローの場面、その少し前にあったFKの場面も集中力がかけてたような印象。前半はDFラインのあたりでドタバタした感じあって、危ないところで奪われることも多かった気がする。ポジションがかぶってぶつかるシーンもやけに目立ったし、チームとしてうまくまとまりきれてないような気がした。

オランダの攻撃は真ん中に偏りすぎてた印象。いつものような両翼をワイドに使った攻撃が見られなかった。カイトへのくさびのパスがかなり多かったし、中盤で狭いとこでパスをシーンも目立った。イングランドは上に書いたとおりしっかりと組織を作って守ってきたし、真ん中は特にファーディナンドとテリーの組み合わせ。真ん中から崩すのは至難の技だった。

原因の1つは右のWGにファン・デル・ファールト置いたこと。やっぱりファン・デル・ファールトは中でのプレーがあってる。中盤の位置からいいスルーパスも供給してた。
だから、純粋な意味でのWG的なポジションじゃなくて真ん中に流れてきてのプレーが目立ってた。それで真ん中が窮屈な印象になってたと思う。前半途中にカイトのサイドに出てのプレーが増えたのも、中にあんまりスペースが無かったからだと思う。

ロッベンの左サイドもイマイチ。確かにロッベン自身ははサイドで何度も積極的に仕掛けてた。ただ、それに対するフォローが少なかった印象。SBのエマヌエルソンがロッベンを抜いてくようなシーンはほとんど見られなかったし、中盤の選手との距離感も遠かった。サイドでロッベンが孤立してしまったことで、さらにサイドからの攻撃がやりずらかった印象。

SBって意味だと、右のブラールスにしろ左のエマヌエルソンにしろ中に切れ込んでくるシーンが目立った。特に右のブラールスはファン・デル・ファールトがいないサイドにスペースがあったはず。オランダのチーム全体が中へ中へと引き寄せられていたような攻撃の組み立てだった。

代表復帰のセードルフについて少し。
守備面でのハードワークが目立ってた。高い位置で相手のボール保持者に対して積極的なプレッシャーをかけて、後ろの守備を楽にしてた。高い位置での効果的なインターセプトも多かった。
攻撃面では淡々と仕事をしてた印象。少ないタッチ数でパスを回してうまくリズムを作ってた。そういうプレーの中でミスが無いのはさすが。その安定感で若い選手が多いチームに落ち着きを与えたと思う。まだまだ代表でやってけるっていうことを再認識。

結果は1-1の引き分け。チームとしてはどちらもうまく回ってない印象だった。でも、ロッベン×リチャーズとかテリー×カイトとか要所要所での個の戦いは見ものだった。
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2006-11-17 Fri 20:57
ミラン×ローマ
ミランは4-4-2。
GK:ジーダ
DF:シミッチ、ネスタ、マルディーニ、ヤンクロフスキ
MF:ブロッキ、ピルロ、セードルフ、カカ
FW:リカルド・オリベイラ、ジラルディーノ

ローマは4-5-1。
GK:ドーニ
DF:パヌッチ、メクセス、ギヴ、トネット
MF:デ・ロッシ、ピサーロ、タッディ、ペロッタ、マンシーニ
FW:トッティ

最近のダイジェストを見た感想の中で、トッティがゴール前に積極的に出てくるプレーが増えたって言ってた。そしたら、なんとトッティの1トップ。それはゴールに絡むプレーが多くなるのも当然。同時に情報不足を反省。

トップの位置のトッティは本当に機能してる。何よりもトッティのキープ力が生かされる。しっかりとトッティがタメを作ることで後ろからの攻撃参加が促進される。それにラインと駆け引きをするような本来のFWの動きも見られた。そうかと思えば流れの中でやや下がった位置からのシュートもある。攻撃にいろいろなバリエーションを与えたと思う。
守備面でもトッティ自身の負担を軽減することと同時に、あまり守備をしない選手を中盤に置くデメリットも消した。
この試合を見る限り、トッティをトップに持ってきたことによるメリットばかりがめについた。

チーム全体としての意識も高い。トッティに収まるとチーム全体が一気に押し上げる。後ろの選手が次から次へと飛び出すことで攻撃に厚みを加えるし、選択肢も増やしてる。相手としてもFWを抜いて後ろから出てくる選手が多いと、つかまえにくい。

そういう攻撃の中で手数をかけずにシンプルに攻めるっていうのも特徴の1つだと思う。まずはトッティに当てるところから。そこから少ないタッチ数でパスが回ってく。選手がフリーランニングをサボらないからこその形。選手のポジションを変えたり、パスでボールの位置を変えることで相手のプレスをかいくぐってた印象。

ローマのサッカーのやりかたはかなり好きな形。ロナウジーニョみたいな特別な選手がいなくても機能する形だから。基本的なプレーの積み重ねで攻撃が成り立つって意味では、色んなチームが参考にすべきなんじゃないかと思う。

トップの選手はトッティほどの技術はなくとも、しっかりと相手を背負ってキープするプレーが要求される。2列目以降の選手はフリーランニングをサボらずに積極的にトップを抜いてくプレーが求められる。フリーランニングはそういうところだけじゃなくて、前線でいろいろな選択肢を増やすって意味でも。あとは止めて蹴るっていう基本的なプレー。今のローマはこの積み重ねで出来上がってる印象。オシムじゃないけど“走る”っていうことがキーワードになってると思う。

他の攻撃の形も見てみる。1点目のシーンにあったように右サイドのパヌッチからは早めのクロスが目立った。ミランが高い位置にラインを設定してくるだけに、早めのクロスは相手のDFに戻りながらの守備を強いるっていう意味で効果的。しかも、1枚後ろからクロスを上げるから相手のプレッシャーがあまりきつくなくて余裕を持ってプレーすることができる。得点につながったシーン以外でもチャンスにつながる場面があった。

攻撃時に前線へ飛び出す選手が多いって事から分かるように、守備から攻撃への切り替えはかなり速い。逆の攻撃から守備への切り替えも速かったと思う。ボールを失ったらしっかりとプレッシャーをかけて、相手の攻撃を遅らせる。それがうまく決まって高い位置で奪えたのが2点目の場面。ローマの側に流れがあるときは高い位置での効果的なカットが目立った。

ただし、そこでボールが取れなかったとしても相手の攻撃を遅らせてる間に後ろではしっかりと守備の組織を作ってる。普段は4-3-2-1的な形だけど、守備時は4-4-1-1みたいな形になって中盤とDFでしっかりとブロックを形成する。やや引きすぎな気がした場面もあったけど、それだけ相手の攻撃に厚みがあったって考えたほうが妥当。

例え押し込まれても自分達のボールになれば一気に押し上げてくから、前線が孤立するようなことはあまりなかった。得点シーンも含めて、引きすぎることで相手に決定的なミドルシュートを何本か打たれてしまったけど、それ以外は何もやらせてない印象。

相手のFWに全く仕事をさせなかった。ギリギリのところでの対応も上手かったと思う。体をしっかりと入れてゴールを守ってたし、そこを抜かれてもGKのドーニに安定感があった。

ローマ側だと途中出場のアクイラーニについても触れときたい。2点目につながったプレーからだけでもセンスは伝わってくると思う。それ以外のところでも、パスコースの選択とかキープ力とか、かなりいいものを持ってると思う。交代出場から前線でのチェイシングを積極的にして、停滞気味だったチームに動きをもたらした。また今後に期待したい選手が増えた。

ミランの攻撃も組み立ての部分はさすがだった。中盤の構成力で相手を上回って、かなり押し込んでるシーンが目立った。

ただ、ピルロがあまり機能してなかった印象。いつものピルロのような長短のパスを駆使した組み立てが見られなかった。たぶん、ガットゥーゾの不在で守備面の負担が増えたことと、前線での引き出す動きの少なさが原因だった気がする。
守備面の負担が増えたことで積極的に前線に出てくるシーンがあまり見られなかった。守備っていう意味では効果的なインターセプトがいくつか見られたけど。
前線での動きに関してはインザーギの投入でピルロのパスが引き出された時間帯が少しあった。

そういうわけで、攻撃の中心はセードルフ。この試合はセードルフの活躍が目立った。低めでキープしてからのゲームメイカーとしての役割、サイドからのクロスに見られるようなチャンスメイカーとしての役割、ドリブルで持ち上がるボールの運び役としての役割、ミドルシュートみたいなディサイダーとしての役割をしっかりとこなしてた。それに低い位置にボールがあるときに、斜めに走ってボールを引き出すような動きも多かった。加えて前線から戻ってきての守備もしっかりとする。オランダ代表に復帰したってのも納得の活躍だった。

カカもいつものようにミドルとかドリブルでの持ち上がりでらしいプレーを見せてくれた。2列目の位置を自由に動き回ってプレーしてたと思う。
ちょっと気になったのがカカからの決定的なパスが見られなかった点。風間さんが散々言ってたし、上にも書いたとおりFWの動きがない。カカの決定的なスルーパスを引き出せてない印象。

中盤のもう1人ブロッキは守備面ではやっぱりガットゥーゾには及ばない。ボール保持者に対する対応を見れば分かると思う。ガットゥーゾは攻撃的な守備を仕掛けるけど、ブロッキはいるだけって言う感じ。一応ピッチの色んなところに出てきてたけど、物足らない感じ。

ただ、攻撃面では得点を含めていいところを見せてくれた。中盤だとセードルフとカカにマークが集まるだけに、ブロッキへのケアがやや甘くなってる。だから、ドリブルでかなり長い距離を運ぶようなプレーが見られた。遠目からのシュートでもゴールシーン以外でもローマの対応が遅れてた印象。

ミランの決定的チャンスはほとんどミドルシュート。ローマも含めて遠目からのシュートの精度に驚かされた試合だった。

それはさておき、ミランはサイドからの攻撃でいいところはいくつかあったけど完全に崩すシーンがほとんど見られない。中盤をしっかりと支配してるだけに不満点。しつこいようだけど(放送内でも風間さんがしつこいほど言ってた)やっぱりシェフチェンコが抜けた穴は大きかった。

それでもオリベイラはボールのタッチ数が多かったと思う。サイドでボールを受けてそこから自分で仕掛けるようなプレーが見られて、らしさは見せたんじゃないかと思う。

問題はジラルディーノ。相手のマークが厳しいってこともあるんだろうけど、ボールをほとんど触れない。真ん中で待ってることが多いから、2列目の選手に飛び込むスペースをもたらすような動きもできてないと思う。

ミランの守備も毎試合集中力が欠ける場面を見るような気がする。この試合だと1点目のシーン。確かに戻りながらの守備ってこともあったんだろうけど、人数がいるのにマークがずれてる。シュートを打ったトッティもそうだったしラストパスを出した選手に対する対応も遅れてた。もっと言えばその前のパヌッチへは誰もプレッシャーをかけてなかったと思う。

守備面では前後が分断されてしまうような問題点もあった。ローマが手数をかけずに攻撃してきたこともあるけど、DFラインだけで守備をするようなシーンが多かったと思う。前線の選手の切り替えが遅くて守備の戻りきれてない。だからDFの前のスペースが空いてしまっていた。

結果は1-2でローマ。ローマはいい部分ばっか、ミランは悪い部分ばっかを挙げたけど、正直試合内容は互角だった。FWの差が出たっていってもいいかもしれない。この時期だけどミランは辛い立場に追い込まれた。
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2006-11-16 Thu 09:40
日本×サウジ
<日本:3-5-2>
FW:巻-我那覇
MF:サントス-中村、駒野-鈴木-加地
DF:阿部-トゥーリオ-今野
GK:川口

まずは得点シーンを見てく。

1点目はセットプレーからだから軽く。中村からは直前のCKも含めていいボールが供給された。

2点目は多くの人数が絡んだ理想的な形。大きなサイドチェンジからの展開だった。そこに今野がDFラインから攻撃に出てきた。DFラインから攻撃に出てきたことで相手のマークがつけずにフリーでクロスを上げることができた。その外側を加地がフリーランニングをしたことで中に切れ込む今野をフォローをしてた。ゴールを決めた我那覇に加えて中村、巻としっかりとゴール前に選手が揃ってたのもよかったと思う。

3点目もいい形。これも今野が起点になった。今野の縦パスに駒野がスペースへ走りこんでクロス。中ではゴール前まで出てきた加地(←重要)がニアでスルーして(?)我那覇が一番遠いサイドに長い距離を走ってでてきた。得点に絡む顔ぶれが毎回変わって、どこからでも点を取れるっていうことを示してくれた。

それからDFの攻撃面での貢献が大きな試合だった。今野は2得点に絡んでるし、トゥーリオはいつものように攻撃参加が目立った。阿部もFWの位置まで飛び出してくシーンが見られた。DFの攻撃面での貢献は浦和のサッカーに似てきたと思う。
こういうプレーが出てくると3バック阿部-トゥーリオ-今野のメンバーが意味を成してくる。それぞれが攻撃面でのセンスも光る選手。

この試合は序盤から攻撃的な姿勢が現れてた。1番分かりやすかったのは鈴木のポジション。今までの試合だとDFラインのすぐ前にポジショニングしてことが多かった。それをスタートから1枚前に配置してた印象。攻撃の組み立てのところでもいつものようなちらし役としての役割よりも、少し前でボールを受ける役割のほうが多かった。

さらに鈴木が1枚前に配置したことで、いつもよりさらに前からプレッシャーをかけられるようになった。だから、前線でのインターセプトが目立ってたと思う。

もちろん1ボランチに位置する選手が前に出てくことはそれなりのリスクも背負うことになる。それが現れてしまったのが相手にPKを与えてしまった場面。鈴木が上がったことでミスをしてしまったから、DFラインの前にスペースができてしまっていた。そこで守備のアタックに行けず、結局エリア内まで進入されてしまった。

鈴木がいつものような位置にいれば、もっと前でプレスにいけてたはず。このスペースを埋めるために、トゥーリオが1枚前のリベロの位置に行くことが何度かあった。特にDFラインでのパス回しの時には多かったと思う。

攻撃面でもすぐに縦へっていう意識が強かった。結果としてロングボールが多かったけど、それぞれが意図をもったロングボールだったからいい形につながることが多かったと思う。2得点もロングボールからの展開だった。

特にこの試合で効果的だったのがサイドへの展開。左右の使い方のバランスもよかったし、空いてるサイドをしっかりと見極めて展開するからサイドの選手が時間のある状態でプレーできた。

縦パスもしっかりと我那覇に収まってた。おおまかには、真ん中に配置する巻と動いてボールを引き出す我那覇っていう役割分担。引いてきて受ける我那覇の安定感が素晴らしかった。本当にきちっと自分のボールにして、そっから展開する。しっかりと前線でタメを作って後ろからの飛び出しを促進してたし、攻撃の組み立てが楽になったと思う。

今回は巻と我那覇の2トップだったけど、高松の招集も考えるとFWの軸を決めるための試合(合宿)だった可能性もある。そして今後は今までのように1トップ1シャドーの形を使うなら軸は我那覇になってくる可能性もある。

攻撃面はオシムのサッカーに近づいてる印象をかなり感じさせられた。上に書いたようなDFの攻撃面での貢献も含めて、自分のポジション効果的に捨てて出てくシーンが多い。

それは2点目のシーンの加地のゴール前への飛び出しのようなもの。加地はいつものように、攻守に渡っての上下動を繰り返して運動量の豊富さを見せてくれた。最後の1プレーまで、ボールを持った選手の背後を回り込む無駄走りを欠かさなかった。加地の無駄走りがかなり他の選手を助けてる。

ドリブルでの仕掛けで縦に抜けるようなプレーもよかったと思う。それに加えて、右サイドを捨てて出てくプレーが見られた。流れの中で左サイドに顔を出すようなシーンもあってプレーに幅が出てきた。

3-5-2のWBがサイドのポジションを捨てるのはかなりの勇気がいる。もともと1つのサイドに1枚しか配置してないから、その選手がポジションを捨てるとサイドにぽっかりとスペースが出来上がってしまう。ただ後ろの鈴木がしっかりとカバーしてくれることを信じて、ポジションを代えるのはチームに動きをもたらして効果的。

中村も自分のポジションにこだわらないプレーを見せてくれた。試合の流れの中でボランチ~FWまでのポジションを全て担ってた印象。鈴木とダブルボランチ気味になって低い位置でゲームを組み立てり、少し前でチャンスメイクしたり、ゴール近くでボールを引き出す動きをしたりってこと。
それに中村のキープ力がチームに落ち着きを与えてた。絶対に失わない安心感のようなものができあがってたと思う。

ポジションチェンジについて苦言も1つ。トゥーリオの攻撃参加。もちろん“機を見た”攻撃参加は好感。ただ、3-1で勝っててこのままなら1位抜けっていう試合の後半終了間際にリスクを犯して攻撃に出てく意味が分からない。それは“機を見ない”攻撃参加だと思う。いくら後ろで鈴木がしっかりカバーしてるとは言っても、もとのバランスを崩したほうがプラスになるなんてことはありえない。その辺は考えてもらいたいところ。

チームが成熟してきたとことあって、いろんなところで関係性が形成され始めたのが変わる試合でもあった。2トップはお互いがお互いをフリーにするような動きとか、巻が競った後を我那覇が拾うとか、いい関係性が形成されてたと思う。1対1の関係なら駒野とサントスも。左サイドは2人の関係性で崩すだけに厚みが生まれた。

全体的にも1人のボール保持者に対して多くの選手がパスコースを作る働きをしてた。低い位置にボールがあるときの、前線の動きを見てるとおもしろい。サントスが斜めに走ったり、我那覇が引いてきたり、逆サイドではライン際を駆け上がる選手がいたりといろいろな動きが見て取れる。そうやって選択肢を増やしてるからDFラインで意図のないボール回しが長く続くって場面がほとんどなかった。

守備面についても。

まずは前線の守備。攻撃から守備への切り替えが抜群に早い。ボールを失った選手がそのままファーストディフェンダーとしての仕事をすることで相手の攻撃を遅らせる。そこではファールをしても直接ピンチにはつながらないしボールを奪えればそのまま自分達のチャンス。そういう位置で激しくいくプレーは好感。最近はU-19、U-21の試合を見てきたわけだけど、前線でのインターセプトにはさすがA代表だと感じた。

1対1での守備が前線の選手からうまい。それに守備の勝負どころをしっかりと分かってる気がする。相手を追い込めば前と後ろの選手で挟み込んで一気に奪うし、相手がもたついたときも同じ。読みとかそういうものが関係してるんだろうけど、同じ前線からの守備でも効果的なものが下の世代より圧倒的に多かった。途中出場の羽生が高い位置で2度インターセプトをしたってことがよくあらわしてると思う。

後ろはオシムらしいマンマーク。相手のFW選手の動きに合わせてDFが引っ張り出されるシーンが多かった。そういうときはもちろん鈴木がカバーに入るわけだけど。
で、目立ったのが相手の前で触る意識。トゥーリオなんかは超攻撃的な守備をしてたし、阿部とか今野も相手より先に触る意識が強かったと思う。

結果は3-1で見事1位通過。後半に少し運動量が落ちる時間帯があったけど、全体を通してはオシムになって最高の試合だったんじゃないかと思う。トゥーリオがPKをはずすオチつき(笑)で、いい締めくくりになった。
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2006-11-15 Wed 16:31
U-21:韓国×日本
<日本:4-1-4-1>
FW:カレン
MF:渡邊-谷口-本田-水野、細貝
DF:上田-千葉-柳楽-田中
GK:松井

例によってシステム論から。
この試合は完全に4-1-4-1の形。この形が基本になるかどうかは別にして、反町監督の中にトップ2シャドーの形があるのは間違いないといっていいかもしれない。

キーになる1ボランチの位置にはDF登録の細貝。守備面ではサイドでのカバーとかも見られて、ある程度の仕事はこなせてた。それにDF登録の選手がボランチの位置に入ったことで試合の流れの中で3バックの形に変更できるっていうユーティリティー性が見られたのも収穫。

1トップはカレン。前回の平山と違ってサイドに流れて味方が飛び込むスペースを作るようなプレーもできる。そういう場面がいくとかあったけど、もっとあっても良かった気がする。

前半はこのシステムが機能したとはいえない。細貝は守備面では仕事をこなしてたけど、攻撃面での起点になるような仕事ができなかった。本当はここに入った選手がボールを散らす役割も担う。だけど本田と谷口が交互に下がってきてボールを受け、ゲームを作るような仕事をしていた。そのせいで前線の真ん中が手薄になってカレンが孤立気味だった。

シャドーの位置に本来守備的な選手が2人入ったことも原因だったかもしれない。そうやってカレンが孤立することで前線に起点が作れなくなってしまった。だから、このシステムで重要になってくる2列目からの飛び出しがほとんど見られない。

さらに前に選手が少ないことで選手間の距離が広がってしまって、多くの人数が絡んだうまいパス回しも見られなくなってしまった。カレンに限らず前半は前線でしっかりキープしてタメを作れるような選手がいなくてうまく攻撃を組み立てることができなかった。

真ん中からの攻撃が作れなかったことで前半の攻撃はサイドを中心としたものだった。水野と渡邊の両サイドはかなりワイドにポジショニングしてた。そこにSBが積極的に攻撃参加をしてきて、さらに本田とか谷口あたりもサイドの攻撃に絡んでくるから数的には厚みのある状態を作ることができた。

ただ、最後のところで自分で仕掛けてくような選手がいないから完全に振り切ることができない。そういうことを考えると、前半はもっと水野にボールを集めてもよかったような気がする。

上に書いた個人のキープ力も、最後の仕掛けの部分も要は選手個々の力量にかかってる。選手それぞれはそういう技術は持ってるのに、前半は浮き足立っていて発揮しきれてなかった気がする。

守備面も前半はあまり機能しなかった。いつものように中盤にブロックを作って前線で積極的にプレスをかけてたし、サイドに追い込むような守備もしてた。ただ、中国戦と違ったのは韓国の選手がそういう場面で個人技で打開してきたこと。相手になれる前の序盤に散々個人技で仕掛けられたことで、怖さが生まれてしまったような気がする。ゴール前でファールで止めてしまう場面が目立った。特にCBの2人はファールも多かったし、単純なミスも目立って最後まで立ち直れなかった気がする。

縦パスに対しても激しくいこうっていう意志は見て取れた。前の選手がプレッシャーをかけてコースを限定して、後ろの選手が縦パスに対応するって形だったと思う。ただ、激しく行くってのがいつも縦パスが入ったあとの対応だったのが気になる所。確かにその選手に前を向かせないって意味では効果的だけど、ポストプレーはしっかりやられてしまった。

縦パスに対する対応は韓国のものを参考にしたほうがいいかもしれない。相手より前で触るっていう意志が徹底されてて、カレンはボールを触ることさえままならなかった。それで日本の攻撃が停滞してしまったのは上に書いたとおり。

前半は本当にいいところがなかったって状況だったけど、後半の序盤からチームが変わってきたのが目に見えて分かった。具体的には選手の気持ちが前向きになって、受身の形から脱却した感じ。

後半が開始されてすぐに分かったのが前線の守備。前半は前線の選手はプレスをかけてコースを限定するような仕事をしてたけど、後半はその位置で奪おうっていう姿勢が現れだした。後半の序盤はそれで奪えるってシーンが少なかったけど、時間が経つにつれて高い位置で奪ってすぐに攻撃につなげるような場面が増えてきた。日本の前向きな守備に対して韓国の選手が前半の日本のようにあせりを見せはじめて、ミスが目立ち始めた。

攻撃面でもカレンを抜くプレーが積極的になった。それで前半孤立気味だったカレンの周りに選手がいるような状況をつくりだすことができた。後半はカレンにしっかり入らなくても、カレンに対するボールがこぼれたところを日本の選手が拾うって言うシーンが目立ち始めた。

それにこういう積極的な飛び出して前線の選手の数が増えたことによって、選手間の距離が縮まるっていう効果も生まれた。だから短い距離でパスがつながるようになったと思う。前半は足が止まってた印象が強かった選手達が積極的にフリーランニングをして選択肢を増やしてたと思う。

前半に足が止まってたのはDFラインでの横パスが目立って縦になかなか入れられなかったのを見ても分かる。そして結局は相手の厳しいプレッシャーもあって苦し紛れのロングボールが目立ってた。でも、後半は後半はパスを回すことで相手のプレスを否していた。それに相手の運動量の低下があいまって多くのチャンスを作れたと思う。

得点シーンは相手のオウンゴールっていう記録になったけど、しっかりと攻撃に形を作れてた。
カレンが受けてサイドに散らしたところから。上田がサイドを上がってきてクロスを上げた形。結局シュートは打てなかったけど、エリア内には起点になったカレンがいたし、谷口も入ってきてた。多くの選手が絡んだ理想的な攻撃だったと思う。
この得点の前後は完全に日本に流れが来てて、カレンがしっかり起点になったし、うまいパス回しとかサイドでの水野の仕掛けとかが見られてやりたいことができた時間だった。

前半から後半に入った中で一番変わったのが、選手個々の落ち着きが増したってことだと思う。後半は囲まれてもボールを失わないキープ力とか、個人での仕掛けを見せてくれた。前半は浮き足立ってボールが足につかずに、うまくプレーできなかっただけにこの部分の改善はかなり大きかったと思う。

この前半と後半を見る限りでの感想。

まず長所として取れる場面。
自分達で流れを持ってこれるっていう力を見せてくれた。前半の悪い流れを引きずらずに後半は前向きなプレーを繰り返した。その繰り返しで日本に流れを引き寄せたと思う。

同時に短所として取れる部分もある。それは相手への適応力の部分。前半は韓国の選手に圧倒されて、自滅してうような状態だった。相手の力を測って自分達のプレーを修正するのが遅い。相手に慣れるのに45分もかかってたらいい試合が出来るわけが無いと思う。この辺は今まで試合に出られなかった選手ばかりっていう状況で、緊張してしまった部分もあるかもしれない。来週の韓国戦もこのメンバーでやるのかは分からないけど、もし同じメンバーだったらもっと早く相手を測る力を見せて欲しい。

90分を通しての課題。

まずは相手のセットプレーに対する守備。失点がCKからだったし、FKでもかなり危ないシーンを作られた。日本のFKの守備は高い位置にラインを形成する形をとってるけど、徹底してDFとGKの間を狙われていた。
とりあえずは不用意なファールを減らすのが先決。上にも書いたとおり、序盤の相手の攻撃で怖さが生まれてファールをして止まるシーンが多くなってしまってたと思う。特に相手のセットプレーの精度がかなり高かったわけだから、その辺は注意しないといけない。

セットプレーに限らずサイドからのボールに対してマークがずれるシーンが目立った。特に3バックにして相手にサイドを使われたとき。CBが引っ張り出されて中が手薄になってしまっていた。そのときに誰が戻るかって言う確認が出来てなかったと思う。

それからDFの前のスペースも目立った。相手の2列目がフリーでシュートを打つシーンが多かったと思う。前半はかなり引かされてしまっていたし(結果としてカレンが孤立)、後半は前線が前がかって後ろと分断されてた。このスペースを使われると危ないシーンにつながるから要注意。

途中出場の乾。噂の高校生。ドリブルで持ち上がるプレーとか、センスを感じさせるスルーパスとかが見られた。チーム自体がいいながれだったこともあって、よさは見せられたんじゃないかと思う。

韓国についても少しコメント。

個人の技術の面では完全に日本より上だった印象。日本のプレッシャーも特別悪いわけじゃなかったのに、それを個人の力でかいくぐる技術はかなり高い。
それに1トップを追い抜いて出てくるっていう日本が一番やりたかった攻撃を韓国にやられてしまっていた。流れの中では最前線に3枚が並ぶこともあって、日本のDFは少なからず混乱したと思う。

守備は前線でプレスをかけて日本の攻撃を遅らせた後は、ハーフェイラインより後ろでしっかりとブロックを形成して守る。そこで縦パスに対する守備がかなりよかったのは上に書いたとおり。DFラインも高めに設定して、全体をコンパクトにしてスペースを消してた。

上に書いたセットプレーの精度とかを見ても、このチームは素直に強いと思う。

結果は1-1。日本は前回のスタメンをはずして戦ったことを考えれば上々の成績。
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2006-11-13 Mon 19:42
U-19:日本×北朝鮮
某テレビ局の放送の仕方は甚だ疑問。ここまでの試合はしっかり放送してきて決勝だけは番組内でダイジェストってどういうことですか?とりあえず、そのダイジェストを見た感想でも。

<日本:4-4-2>
FW:森島-青木
MF:梅崎-森重-柏木-田中
DF:堤-福元-青山-内田
GK:林

韓国戦と同じく開始直後に失点。この試合でも失点シーンまでほとんどボールを支配されてしまっていた。全体を通して守備の勝負に不満が残るけど、この時間帯は特にボールに対するアプローチが甘い。

失点シーンはここまでの欠点が現れてしまった。まずクリアがしっかり前線につながらずに相手に拾われてしまうってこと。ここまで言ってきたとおり守備がきっちりと攻撃につながるっていうシーンが少なすぎる。それから中盤での寄せの問題。しっかりとプレッシャーをかけてはいるんだけど、そこがハッキリしないだけに強い相手にはあまり効果的でない。仕事ができるぐらいのスペースは与えてしまっている。シュート自体は運が悪かった部分もあったけど、それを打たせてしまうまでの過程がよくなかった。

守備面では後ろからの飛び出しに対する対応にも不安があった。韓国戦でもかなり見られた部分だけど、それは相手の攻撃が鮮やかだったからだと思ってた。ただこの試合でも見られたから弱点ってことになりそう。
確かにどんなに守備がいいチームでも後ろからの飛び出しに対する対応が甘くなるのは事実。ただ、あまりにもフリーにしすぎる。ラインが引きすぎて中盤の選手が吸収されることで、相手の2列目の選手につく選手がいなくなってしまうのが問題。

相変わらず攻撃面は柏木。序盤はいつもより低い位置でボールを持ってゲームを組み立てる側に回ることが多かった。ただ、得点シーンを見て分かるとおり柏木が直接ゴールにつながるような位置でボールを受けたほうがチャンスになる。途中からはいつものようにゴール前への積極的な飛び出しが見られた。

ボランチの相方の森重。前回はその展開力をかなり評価したけど、今回はあんまりそういうシーンが見られなかった。
で、目立ったのが守備面。相手の仕掛けに対してファールで止めるシーンが目立った。1つの見方としては球際を激しく行くいいプレーだってことも言えるけど、やっぱりファールが多すぎる。守備面ではやっぱり最終ラインに入っても仕事ができる青山の方が上。

青木のスタメン起用は失敗だったかも。戻ってきての守備とかで貢献度も高かったけど、青山のドリブルとか後ろからの飛び出しは後半の相手のスタミナが切れてきたとこのほうが使える。前半に河原が色んなところに顔を出して相手のDFを動かすことでさらに効果的だと思う。

後半はハーフナー・マイクを投入。高さを生かすというよりも足元でしっかりと収めるプレーが目立った。低い位置でしっかりと起点を作れてたと思う。

この試合は右サイドからの攻撃が目立った。田中と内田の連携が試合を重ねるごとによくなってきた印象。特に田中は守備もしっかりやるし、サイドでのチャンスメイク、ゴール前への飛び出しとかなりの運動量を見せてくれた。この試合に関しては逆サイドの梅崎よりもよかった。その梅崎も積極的にポジションを動かしてのプレーがよかったと思う。

最後に大会を通しての林のプレーについても。将来的にはキャッチングの精度を上げていってもらいたい。雨の試合が多かったこともあって、はじく場面が多かった。はじく判断とか場所とかはよかったけど、やっぱりキャッチングをしたほうが相手の可能性を消せる。キャッチするかはじくかという判断は今のままにキャッチの数を増やしていって欲しい。

結果的にPK戦で負けて準優勝。今まで書いてきたとおり、色々と課題が多いチームだと思う。それだけに来年の本大会までの伸び白が多いともいえる。大会を通して運動量がガクッと落ちる時間帯がなかったのがこのチームのいいところ。結構話題になってる内田、梅崎のほかにも柏木、青山、森島あたりは上の世代に入れる力はあると思う。この世代からの底上げも期待したい。
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2006-11-12 Sun 18:51
サウジ戦招集メンバー
GK:川口能活、山岸範宏、西川周作
DF:三都主アレサンドロ、田中マルクス闘莉王、加地亮、駒野友一、伊野波雅彦、青山直晃
MF:羽生直剛、阿部勇樹、山岸智、中村憲剛、鈴木啓太、長谷部誠、野沢拓也、田中隼磨、今野泰幸、本田圭佑
FW:巻誠一郎、我那覇和樹、高松大樹、前田遼一、佐藤寿人

初選出は本田、野沢、高松、前田の4人。本田は前回のU-21の代表戦で評価したから素直に選出はうれしい。中村北斗も呼ばれるかと思ったけど、今回は本田だけ。


GK:松井謙弥、佐藤昭大
DF:千葉和彦、田中輝和、鎌田次郎、柳楽智和、小林祐三、細貝萌
MF:渡辺圭二、本田拓也、谷口博之、水野晃樹、上田康太、家長昭博、枝村匠馬、乾貴士
FW:カレン・ロバート、万代宏樹、津田知宏、前田俊介

この少し前にU-21代表も発表。あとにフル代表の発表が控えてたからかもしれないけど、前回の先発メンバーは1人も呼ばれてない。結構知らない選手が多いから、楽しみにしときたい。
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2006-11-11 Sat 19:41
U-19:日本×韓国
開始直後に失点。一連の韓国のプレーの中で、日本は一度もボールに触ることができなかった。この辺が前から書いてる守備の勝負どころの問題だと思う。前線からしっかりと複数枚でプレッシャーをかけてるんだけど、どこでボールを取るかっていう勝負どころがはっきりしない。相手のレベルが低ければ、プレッシャーかけるだけで勝手にミスをしてくれるけど、韓国は複数枚に囲まれても冷静に打開してた。だから、プレッシャーがかかるだけでボールを奪えずに押し込まれてしまう。

やっぱりしっかりとした勝負どころをなるべく高い位置で作るようにすべき。そうしないと、せっかくの前線の守備が無駄になる。
それから、このシーンではゴール前で人数的には足りてたのにフリーになってる相手選手が多かった。確かに開始直後でマークの確認がハッキリしてなかったってこともあるかもしれないけど、全体を通しても目に付いた。特に前に書いた大外をフリーにさせてしまうっていう状況がまた出てた。

何度も書くようだけど、柏木の攻撃参加がチームの攻撃を活性化させる。この試合でも結果として2得点とも柏木が絡んでた。柏木が攻撃に出てくると、チーム全体の連動性が増してうまくパスが回るようになる。

この柏木の攻撃参加の裏に青山の守備での貢献が大きいってのもいつも書いてる通り。この試合では槙野が退場した後は最終ラインに入って守備をしてた。そこでも無難に仕事をこなしてた印象。タイプとしてはオシムが好きそうな感じ。だからこそ似たタイプが多いだけにいきなりフル代表ってことはないかもしれないけど、U-21に呼ばれる力は十分に持ってる。そこをステップに上を目指してもらいたい。

11人だった間の攻撃はうまく相手のウラを使えてたと思う。攻撃面ではよさを見せてた韓国も守備面ではかなり不安な印象だった。特に2トップの抜け出し方が上手くてフリーでゴールに向けるシーンが多くなった。それだけに決定力のところに不満が残る。

得点シーンについて。

1点目は森島のファーストタッチで決まった感じ。それまでのプレーから相手はゴールに背を向けてボールを受けると予想したと思う。うまくその逆をついた。後は冷静に決めたけど、見てるほうとしてはやっと決めたかっていう印象。

2点目は評価できる形。10人で延長に突入してかなり引かされてたけど、この場面では疲れてる中で多くの選手が前線に出てきた。特に青木は最終ラインの高さで守備をしてたとこからゴール前までかなり長い距離を走った。途中出場でスタミナ面で他の選手より余裕があったとは言っても評価できる。それからこの攻撃の起点は青山のボール保持者に対するプレッシャーだったことも忘れられない。

はっきり言ってほとんどの面で韓国の方が上を行ってた。というわけで韓国についてもいくつか。

森島に対するロングボールがほとんどチャンスにつながらない日本に対して、韓国のトップへのロングボールはしっかりと収まる。トップの選手が浮いたボールもしっかりとコントロールするし、こぼれても周りにしっかりと選手が配置してるだけに韓国ボールになってた。
それに守備から攻撃に行くときもしっかりとトップの選手を狙ってる。槙野が退場になったシーンもトップの選手に当てた形から。抜け出した選手が2列目からすごい勢いで飛び出したことを考えても、クリアがたまたま行ったわけじゃなくて狙った形だったと思う。

中盤でのパス回しもうまい。多くの選手が連動して動いてパスコースを増やしてる。しかも個々の選手がしっかりとキープしてタメを作れるだけに周りの選手が自由に動くことができる。

連動性って意味だと2列目からの飛び出しも積極的。ゴール前に後ろから飛び出してきて余ってシュートを打てるっていうシーンが目立った。日本としてはそういう選手を捕まえ切れてなかった。

個々の技術の高さも見られる。囲まれた場面でも1人で抜け出す打開力がある。日本の守備がまずい部分もあるけど、ドリブルでかなりながい距離を持ち上がるシーンも多い。

こんだけいいとこがあって、2点どまりだったのは決定力の低さのせい。これ本当に深刻な気がする。下がぬかるんでた影響もあったかもしれないけど、決定的チャンスの場面は本当に多かった。日本からしてみたら助かったわけだけど。

ほとんどの部分で上を行かれて、しかも10人になったのに勝ちあがったことは勢いにつながる。それに自信にもつながる気がする。PK戦で勝ったって意味では運も日本に味方してたかも。この勢いで優勝まで期待したい。
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2006-11-09 Thu 11:08
高校選手権神奈川県大会準決勝
■秦野0-0武相
 (PK7-6)

<攻撃>
チームの中心は成瀬。ゲームメイカーとしての能力に長けてる。左右への展開のバランスがよくて、簡単にはたくから攻撃のにリズムができる。変にこねくり回さなくてシンプルにボールを処理する姿勢は好感。視野の広さもある。
この成瀬の展開からサイドを崩すっていうシーンが目立つ。
右サイドは渋谷の個人技。ドリブルでボールの運び役として働く。テクニックとキープ力があって1人でも打開できる。それから1発で逆サイド、ゴール前までロングパスを出す場面も。左サイドは多くの選手が連動して厚みのある攻撃を仕掛ける。
サイドを破る場面が多いのに、単純にクロスが上がる場面が少ない。もっとシンプルにクロスを上げてもいいと思う。
守備から攻撃の切り替えがやや遅くて、押し上げが遅い印象。それで前線でFWが孤立する場面があったのも気になる。
最後のところでしっかりブロックを作ってくる相手に対して、積極的なミドルシュートも目立った。

<守備>
攻撃から守備の切り替えに比べて、守備から攻撃への切り替えが抜群に速い。ボールを奪われるとその選手がファーストディフェンダーになって守備に行く。だから前線からしっかりとプレスがかかる。
最終ラインは個の勝負に強い。相手がドリブルで仕掛けて来るシーンが多かったけど、うまく対応してた。


■桐光2-0日大藤沢

<攻撃>
まずすぐに速攻を狙う。そのときにスペースの使い方が上手い。スピードを上げてく中でも冷静に空いた逆サイドを見る余裕もある。
相手に遅らされればかなりゆっくりした攻撃に。最終ラインとボランチで左右にボールを回して相手の守備にギャップを作ろうとする。画面には映ってないけど、前線の選手はかなり動き回ってボールを引き出そうとしてると思う。ボールがでてきた後の様子で見て取れる。
後ろでのゆっくりしたパス回しから縦に入ると一気にスピードアップ。選手が連動して少ないタッチ数でポンポンパスが回る。
2得点のミドルシュートも武器。

<守備>
守備はしっかりと組織で守る。ハーフェイラインより後ろでしっかりと4-4-2のラインを形成。前線でプレッシャーをかけるわけじゃなくて、守備のブロックを形成。しっかりと作れればちょっとやそっとじゃ崩れなそう。攻撃の後、すぐに帰陣する速さがある。
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2006-11-08 Wed 00:21
U-19:日本×サウジ
<日本:4-4-2>
FW:森島-河原
MF:梅崎-青山-柏木-田中
DF:堤-福元-牧野-内田
GK:林

攻撃面にはかなりの改善が見られた。前の2試合は森島の高さとか梅崎のドリブルとか個が目立つ場面が多かったけど、この試合はいい意味で2人が消えていたと思う。もちろん、仕事ができなかったって意味じゃなくてチームの中での個として機能してた印象。

森島への徹底したロングボールっていう戦術はほとんど見られなかった。あれは高さがないタジキスタン用の戦術だったってことかも(タジキスタンに高さがないかどうかは知らない)。今日の試合の森島はしっかりと足元に収めてキープしてタメを作ってる場面が多く見られた。そこでタメができるぶん少し低めの位置で受けた森島を後ろの選手がどんどん抜いてくシーンが多かった。いくつかあった高いボールで森島が競るシーンも、しっかりとウラのスペースに河原とか田中が走りこむことで有効に使えてたと思う。

梅崎も孤立してる感じがかなり解消された。タジキスタン戦のときは本当に孤軍奮闘っていう感じでボールを持ったら必ずドリブルで仕掛けていった。それがイラン戦では簡単にはたくプレーが目につき始めて、この試合では周囲の選手がそれに連動してきていた。
梅崎の近くで味方がフリーランニングをすることで、いろいろな選択肢が増えた。その中からドリブルっていう選択肢を選んでも、味方がフリーランニングをすることでスペースを作ってくれていた。

梅崎をフォローするフリーランニングに代表されるようにチーム全体として攻撃に連動性が見られるようになってきた。今までの試合だと、思い切って自分のポジションを捨てて出て行くのは柏木の攻撃参加だけだった。それが色々なところで見られた。

まずは田中と梅崎の思い切ったポジションチェンジ。この2人が真ん中に入ってくることはあったけど、それはあくまでも自分のポジションを基本に中に切れ込んでくっていう形だった。この試合みたいな思い切ったポジションチェンジは相手のマークを混乱させるのに効果的。それに右利きが左、左利きが右に行くことで生じるメリットもある。この辺は1つのオプションとして確立してほしい。

ポジションを動かす意味ではSBの攻撃参加もいつもより多かった。内田の攻撃参加は魅力だったって言われてたけど、この試合では本当によさを見せてくれた。
日本の攻撃は意図してたと思うぐらい右サイドからのものが多かった。そこでキーになったのが内田の攻撃参加。右サイドで厚みを作ってうまくチャンスメイクができてた。サイドからのクロスも高さのある相手に対してグラウンダーのボールを上げたり速いボールを上げたりと工夫が見られた。

河原もこのサイドの攻撃に加わっていた。交代するまで真ん中にいるだけじゃなくて、色々なスペースに飛び出してボールを引き出す動きを見せた。

SBという意味では逆サイドの堤もいつもより多かった。上に書いたとおり梅崎をフォローする動きを見せていた。

柏木もサイドの攻撃に厚みを加えるのに一役買っていた。いつもはゴール前に飛び出してくることが多いけど、この試合ではサイドに出てきてチャンスメイクするような場面も目立った。もちろんいつものようにゴール前に出てくることも。2点目のゴールにもしっかり絡んでた。
今日の試合だと本当にトップ下の選手のイメージ。中盤の形はダイヤモンド型っていう味方でもいいかも。

こんな感じで全体として攻撃の連動性に改善が見られた。選手がフリーランニングを多くして1つのボールに対しての選択肢を増やしてくから、今まではあまり見られなかった中盤でのパス回しも増えた気がする。1つのシュートに多くの選手が絡む理想的な攻撃ができてたと思う。

それに攻撃の組み立て方もよかった。ショートパスが続けばロングパス、横パスが続けば縦パスみたいな感じで攻撃が単調にならないようになってた。
特にサイドチェンジの多さに好感。まだまだ精度に不満が残るけど、やろうとしてることはかなりいいし、通ればチャンスに直結するようなパスも見られる。上の世代ではサイドチェンジに時間がかかるのが不満だから、一発でサイドを変えようって言う意図はかなりいいと思う。

1点目につながったようにセットプレーには工夫が見られた。上に書いたサイドからのクロスにも見られたように、相手の高さっていう長所を徹底して外してた。GKに向かって速くて低いボールを蹴ることによって何が起こってもおかしくないようなシーンが多かった。
それに田中のボールはなんか異質な感じがして面白いと思った。急激に落ちてくるボールでチャンスにつながるボールだと思う。

守備面でもある程度の改善が見られたと思う。

前線での守備と後ろの選手とのギャップが少なくなった。この試合でも前線ではしっかりとプレッシャーをかけてた。FWの選手がサボらずにチェイシングをかけるし、2列目の選手もユニフォームを真っ黒にして守備をしてた。

で、前の試合でできたギャップを埋めるのに貢献したのが青山。前回の試合だと中盤の4人は横並びになることが多かったけど、この試合では1枚下がった位置で前線とDFのつなぎ役として働いてたと思う。前線とDFラインの間にできるスペースを担当するだけにかなりの運動量が要求されるけど、しっかりとピッチ全体をカバーできてた。それから内田とかが上がったあとのスペースのケアとかもしっかりやってたと思う。

個人技に対する対応はまだまだ不安。現に相手のFKがバーに当たった場面は、相手のドリブルに不用意に飛び込んだことによってファールをして取られたFKだった。それでも個人技での勝負を仕掛けられないような守備をしてた。相手の縦パスに対してはしっかりと体をぶつけて前を向かせないようにしてスペースを消して対応した。おおむねはそういう守備がうまく行ってたと思う。相手を前に向かせてしまっても、しっかりと複数枚で対応して1対1の局面を作れなられないように対応してた。最終的には1対1の対応でも強さを見せて欲しいけど、現状はこの戦術で抑えられそう。

守備から攻撃へつなげる所ももう少し精度を上げてもらいたい。攻撃に移るときにしっかりとつなげずに相手にボールを取られてしまうから、1度相手の攻撃が始まると波状攻撃になってしまう。それに押し上げが間に合わずに相手に中盤のスペースを与えてしまう結果も生んでしまっている。

結果は2-1で勝利。同点に追いつかれた後も勢いが衰えなくて、しっかりと決勝点を奪った辺りにはメンタルの強さを感じた。いろいろあった改善点も克服してるように見えるし、本当に成長が感じられる。
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2006-11-06 Mon 03:38
バルサ×チェルシー
<バルサ:4-3-3>
FW:ロナウジーニョ-グジョンセン-メッシ
MF:デコ-シャビ、モッタ
DF:ファン・ブロンク・ホルスト-プジョール-マルケス-ザンブロッタ
GK:Vバルデス

<チェルシー:4-4-2>
FW:ロッベン-ドログバ
MF:ランパード-バラック-エッシェン、マケレレ
DF:Aコール-テリー-カルバーリョ-ブラールズ
GK:イラーリオ

イエローが10枚出たってことでも分かるとおり、荒れた試合展開になった。別の見方をすれば局面局面での勝負が面白かったってことも言えるかもしれないけど、ちょっとやりすぎ。

バルサは前回の内容を見て色々と修正してきたと思う。
前回はメッシとロナウジーニョを完全に抑えられてしまった。
そこんとこに対するフォローをしようっていう意志が見て取れた。前回はほとんど見られなかった両SBのファン・ブロンクホルストとザンブロッタの攻撃参加が積極的に行われてた。ホームだからってこともあるかもしれないけど、メッシとかロナウジーニョのフォローって言う意味合いも強かったと思う。

これが功を奏して右サイドのメッシが比較的仕事が出きたっていえる。基本的にはメッシにはAコールがマークにつく。メッシにボールが入ったときは体をぶつけてスペースを消して前を向かせないような守備をしてた。それを回避するためにメッシがドリブルで中に切れ込んでくようなシーンが多かった。

そのときにオーバーラップしてきたザンブロッタがうまく効いてた印象。ザンブロッタが上がってこなきゃ、Aコールがある程度までメッシを追いかけてく形も想定できるけど、Aコールはザンブロッタのケアもしなきゃならなくなった。

そこでメッシがドリブルで中に切れ込むと必然的にマークの受渡しをしなきゃならなくなる。その受渡しのときにできた微妙なギャップをついてメッシはドリブルを続けてった気がする。前半はメッシがこういう形でうまく仕事をしてた。

こういうメッシに対して前半のロナウジーニョは相変わらず完全に抑えられてしまった。足元でボールを受けるとブラールズが体をくっつけてスペースを消す。確かにファン・ブロンクホルストのオーバーラップは前回よりも多くなったけど、そこにさえパスを出させてもらえないぐらい徹底的にマークされてしまっていた。それで結局後ろの戻すしかないっていう状況ができてた。

こういう前半の状態を見た結果かどうかは分からないけど、後半はそれなりに工夫が見られたと思う。後半の序盤は、極端に言えばファン・ブロンクホルストとポジションチェンジをするような場面もあった。ロナウジーニョがかなり低い位置にいて、前のスペースをファン・ブロンクホルストが使うっていうシーンがいくつか見られた。ファン・ブロンクホルストからいいクロスが上がってたことを考えれば相手のマークを混乱させるには十分だったと思う。ただ、この形はチームとしていい形を作れる結果にはなったけどロナウジーニョが仕事をできないって面では何も変化がない。

で、2つめの工夫がロナウジーニョへのロングボール。特に逆サイドから大きくサイドを変えるボールが効果的だった。逆サイドでボールが動いてるときは、いくらかロナウジーニョのマークも薄くなる。そういうややフリーの状態のロナウジーニョに長いパスを一発で通すことでロナウジーニョにスペースを与えられた。それにこのパスだとロナウジーニョが前を向いて動きながらボールをもらえるっていうメリットがあった。

結果としてはこの形が2点目につながった。ロナウジーニョにある程度のスペースを作れればあとはテクニックでなんとかしちゃう。ゴールにつながったシーンでも、一発で完全にブラールズを置き去りにして右足のアウトでGKとDFの間にパスを通しちゃった。DFから離れながらボールを受けたグジョンセンの動きもよかったけど、この得点はほとんどロナウジーニョのものだったっていってもいい。ロナウジーニョにロングボールを出したエジミウソンのボールの精度もさすがだと思った。

それまでは、近い位置から、グラウンダーのパスを、後ろ向きで、足元にもらってたことで止められてしまってた。これを180°変えたことで生まれた形だったと思う。こういうプレーに限らず、試合全体を通して両サイドをワイドに使ったバルサの攻撃はダイナミックだった。

デコをうまく活かしたっていうのもよかったと思う。チェルシーとしてはロナウジーニョとかメッシに意識が行くことで真ん中が開いてしまうっいうジレンマがある。前回はそこをうまく使えなくて、何が何でも両サイドっていう頑固な面があったような気がする。

先制点がまさにそういう形だった。デコが高い位置でインターセプトしてドリブルで持ち上がったけど、チェルシーの選手はロナウジーニョ(とグジョンセン)に意識が集中してデコへの対応が遅れてしまっていた。だからドリブルのスペースもシュートのスペースも大きく開いてしまってた。
確かにその前のブラールズが奪われたプレーといい、開始直後メッシに簡単に前を向かせたシーンといいまだ試合にうまく乗り切れてなかったってことも言えるかもしれないけど、全体を通してデコとシャビに対する対応は甘かった気がする(前も書いたけど、相対的に見てって意味で)。

デコは囲まれてもボールを失わないキープ力でタメを作れるし、簡単にはたくプレーでリズムも作れる。両サイドが厳しくマークされてる中でデコを経由したパス回しが目立った。
それからカウンターの基点になるようなプレーもうまかった。相手のセットプレーの後なんかは、低い位置で相手のファーストディフェンダーを軽く否してあとはスペースをドリブルで持ち上がるっていうプレーがいくつかあった。

デコが攻撃に目立ってる分、近くに位置するシャビは守備での貢献度が高かった。チェルシーの2列目の選手(ランパード、エッシェン、バラック)を見るっていう仕事をしっかりこないしてた。この辺りの選手にボールが納まればしっかりと対応して仕事をさせなかったし、ゴールの近くまで来ればかなり低い位置までついていって守備をする。後半ランパードがPKをアピールした場面で、対応してたのがシャビってことを見ても守備での貢献度の高さが分かると思う。

だからといって、守備ばかりに働いてるわけでもない。攻撃面では低い位置でゲームを作る働きを担ってた。それにチャンスを見てゴール前に飛び込んだことで相手のマークをかいくぐって決定的なシュートを打つ場面もあった。

チェルシーの守備はしっかりとラインを作って組織的にブロックを作ってくるけど、そういう相手に対しても後ろから飛び出すことで人数的に余ることができる。両SBのオーバーラップといい、後ろからの飛び出しがキーになってたと思う。

チェルシーが前線からかなり激しくプレッシャーに来る分、いつもはあまり見られないトップを狙ったロングボールも目立った。こういうときは上のロナウジーニョへのロングボールを含めてマルケスのキックの精度がうまく使えたと思う。マルケスのフィード力は1つのオプションとして計算できる。

ただ、グジョンセンが空中での競り合いに負けることが多かったし、前回の試合のときも書いたとおり落としたところに誰もいないって場面が目立ってチャンスにはあまり結びつかなかった。それにチェルシーみたいなチームは除いて、他のチームとやるときはしっかりと中盤でのパス回しから崩すだろうからあまり使われないかもしれない。

チェルシーは相変わらずエッシェンがいい。守備では体の入れ方の上手さが目に付く。ファールになってしまうシーンが多かったけど、空中戦での腕の使い方とかもかなり参考になるような気がする。もちろん地上戦(?)の中での体の入れ方のうまさも。途中からSBに入って仕事ができるぐらいの守備能力の高い選手が中盤の前目にいることはチームにとって大きなプラス。
さらに横に並ぶバラックとランパードも守備をきっちりこなすし、その後ろにはマケレレが位置する。改めて堅い中盤だと感じる。

で、エッシェンの攻撃力についても。前回の試合と今日の試合を見る限り、2列目の選手の攻撃参加の中ではエッシェンの攻撃参加が一番チャンスにつながるっていう印象。バラックとランパードがまだまだお互いの足を引っ張り合ってるような状況の中で、エッシェンだけどのびのびとプレーできてる。ゴール前の飛び出しでチャンスにつながる場面がいくつかあった。それに2点目のシーンに代表されるようにサイドからのクロスの精度も高い。

バラックも前回の試合と比べると改善されてるような印象。守備面での貢献は前回も評価したとおりだけど、何より攻撃面でのボールタッチが格段に多くなった。まだまだ決定的なパスを出すとかいう場面は見られないけど、ボールタッチを増やす中でリズムを作っていければ本来のプレーを見せる日も近い気がする。

今日の試合の前半はバラックのボールタッチが増えた分だけランパードが消えてしまっていた印象だった。確かに長い距離をフリーランニングしてるんだけどそこのボールがなかなか出てこない状況だった。

それが後半になってかなり修正されてたと思う。ランパードが中じゃなくて左サイドでボールを受けるシーンが多くなった。後半はチームとしてサイドのスペース(特に左)をつこうっていう意図が見て取れた。

バルサは上に書いたとおり両SBの攻撃参加がかなり活発だった。その分その後ろには広いスペースが空いてるってことになる。前半も機を見てAコールが攻撃に出て行ってチャンスを作るっていう場面が見られたけど、後半はランパードのプレーを見ても、チームとしてそこを突こうとしてたと思う。

左サイドが多くなったのは前半メッシのサイドから押し込まれるシーンが目立ったかもしれない。もしくは意図せずに左サイドからの攻撃が多くなったかも。そういう考えで見ればJコールを右サイドで投入してバランスを取ろうとしたって考えることもできる。

とにかくこのサイドのスペースをつく攻撃は上手くいった。しかもバルサは両SBが高めのポジションを取ってるから、ボールサイドから一番遠いサイドもスペースが空いてる。右サイドのランパードからのパスを逆サイドでフリーのロッベンが打って、決定的なシーンを作った場面もあった。

バルサとしては本当はこういうスペースは1ボランチに入ったモッタが埋めなきゃならない。後半はそれがほとんど効いてなかった。そういう意味でのモッタ⇒エジミウソンの交代だったんじゃないかと思う。エジミウソンはピッチの横幅をしっかりとケアできてた。だから交代出場のJコールが仕事をできなかったことに代表されるように、チェルシーはサイドからの攻撃がうまく回らなくなってしまったんだと思う。エジミウソンのパフォーマンスを見る限り、なんで先発がモッタだったのか疑問。

チェルシーの2得点はかなりきれいなものだった。

1点目はバルサの高いラインのウラをうまく使った形。バルサのラインは最前線のドログバにしっかりあわせてたけど、2列目からの飛び出しにはあわせきれなかった。そうなると高いラインを敷いてるだけにウラには広いスペースができてる。
そこを使ったまではいいとして、その後はランパードの技術。ほぼ0°の位置から戻りながら決めてしまった。このゴールは今後語り継がれそう。

2点目は選手それぞれがそれぞれの役割をしっかりとこなしたって意味でかなり好きな形。カルーの前線でのキープ力とタメ(この間にチームが押し上げ)。エッシェンのドリブルで前のスペースを埋める持ち上がりと精度の高いクロス。Jコールがボールを持つエッシェンをフォローする無駄走り(これでエッシェンへのプレッシャーを弱める)。テリーが長い距離を走ってゴール前に出てきて、高さで折り返す。ドログバの落ち着きと決定力。などなど、これが全部合わさっての得点。
個人の能力で取る得点もいいけど、やっぱり多くの選手がしっかりと仕事をこなした中での得点がサッカーの醍醐味だと思う。

チェルシーの守備面ではやっぱり組織力の強さを感じる。DFラインと中盤のラインがコンパクトでスペースを消してブロックを作る。その前ではFWの2人が積極的にプレッシャーに行ってるってのが本来の形。相手が速攻に出てきたりとか、後半のスタミナの問題とかで色々とズレは生じてくるけど、前線から複数枚で組織的にプレッシャーに行こうっていう姿勢は変わらない。そういう中で相手が少しでもプレーに時間をかければ一気に囲んで奪いに行く。
それから全体として読みの深さも感じられた。だから高い位置でボールを奪って、即攻撃につなげるっていうシーンが見られた。

バルサもこの試合での守備の意識は高かったと思う。上に書いたようなシャビの仕事を見てもそうだし、ロナウジーニョがかなり低い位置まで戻って守備をするようなシーンもあった。チェルシーのドログバに対する縦パスにはプジョールがしっかりと対応してしっかりと収めさせないような守備をしてたと思う。
前線ではチェルシーと同じく積極的にプレッシャーに行くから、局面での激しさが生まれた。押し込まれてる場面では前線に選手が足りなくなって、こぼれ球をことごとくチェルシーに拾われてるシーンがあったのが気になった。

チェルシーの選手交代について見てみる。

ロッベン⇒カルー
ロッベンはかなり自由に動き回ってた印象。ただ、らしいプレーは見せられなかった。相手のプレッシャーがきつくて自分の前になかなかスペースが無かったし、真ん中のポジションからスタートだったのも少なからず影響した印象。それにFWとしては決定的なチャンスを外してしまったのが痛い。

交代出場のカルーはかなりいいプレーをしてたと思う。得点にもつながった前線でのキープ力見られた。懐が深いから相手も取りづらいんだと思う。サイドに流れてうまくボールを引き出してたし、前を向いてのプレーもうまい。

ブラールズ⇒Jコール
モウリーニョらしい交代。この交代でチームに得点を取る意志が統一されたと思う。この交代もエッシェンっていう選手がいてこそ。本当に欠かせない選手だと思う。いろいろば場面を想定してトレーニングを考えるモウリーニョだから、この布陣もすでにトレーニングでは実験済みだったかもしれない。

バラック⇒フェレイラ
同じくモウリーニョらしい交代。時間稼ぎっていう意味が大きかったと思う。ただ、上の交代で崩したバランスを直すって意味では得点がもっと早い時間帯でもすぐにこういう交代で対処してきたと思う。

もう1つチェルシーから、FKについて。狙ってる形はかなりいいものだった。ゴールに向かってくボールをGKとDFの間に落とすって物。そこに味方選手が一気に走りこむ。そういうゴチャゴチャの中で誰かが(敵でも味方でも)が触れば得点になるし、そっちにGKが気を取られると誰も触らなくても1点。それが理想的にできてたシーンが左右で1本ずつあった。

結果は2-2でバルサにとってはかなり痛い。さらに追い討ちをかけるようにシャビの離脱のニュースが入ってきた。ブレーメンとの対決ってことになるけど、ブレーメンとの1戦目はかなり苦戦させられている。これは本当にグループリーグ落ちもありえるかもしれない。
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2006-11-04 Sat 01:08
U-19:日本×イラン
<日本:4-4-2>
FW:森島-青木
MF:梅崎-青山-柏木-田中
DF:柳澤-柳川-槙野-内田
GK:林

柏木の攻撃参加が効果的だった。前回のタジキスタン戦のときにも書いたとおり、このチームの攻撃のキーは柏木の飛び出しにあると思う。
得点シーンも柏木の攻撃参加から。前線で相手選手3枚を引きつけて、スペースに走るこむ梅崎にスルーパスを出した。
長い距離を走ってゴール前に出てきた梅崎のプレーも評価したい。
得点につながらなかったシーンでも柏木が後ろから出てきたことでチャンスにつながる場面が多かった。

その柏木の相棒はこの試合では青山。攻撃面では森重よりも魅力的だった。機を見た攻撃参加でフリーでゴール前に出てきて決定的シュートが2本あった。

タジキスタン戦で目立ってた森島へのロングボールは相手に研究されてた印象。序盤は前回と同じように森島へのロングボールを狙ってたけど、それがうまく対応されてるって分かった後はうまく工夫してたと思う。単純に人を狙ったボールをあげるわけじゃなくて、スペースにロングボールを出すような場面も見られた。
そこには青木とか2列目の選手が絡んでくことが多い。青木は低い位置からのドリブルでの持ち上がりに魅力を感じた。野洲高校出身らしくテクニックはある。
森島も真ん中で待ってるばかりじゃなくてサイドに出てってボールを引き出したりと工夫したプレーが見られたと思う。

このチームの攻撃面での特徴はやっぱりサイドからの攻撃だと思った。左の梅崎、右の内田が看板みたいな言い方をされることからも分かる。効果的なサイドチェンジも多くて、いい形でサイドを使えてる印象。

この試合の前半は梅崎が簡単にはたくシーンが目立った。だから前半はゴールこそあったもののあまり目立たなかった印象。それに対して後半は積極的にドリブルで仕掛けてくようになった。ベンチからの指示か?

守備では前線からのプレッシャーを積極的にかけてた。まず2トップのチェイスがうまく効いてた。1枚後ろでは中盤の選手がしっかりとラインを形成してブロックを作ってた。
ここまではいいんだけど、この前線での守備と後ろの守備にギャップができてた気がする。前線の選手は積極的にプレッシャーをかけてく割りに、後ろのラインが低すぎる場面がある。だから中盤とDFラインの間にスペースができてしまっていた。そこをうまく使われてしまっていた印象。

守備面だと前回も書いた後手後手に回ってしまう守備も相変わらず。相手に個人技で仕掛けられると守備の勝負をかけられずにズルズル下がってしまう。それでもうそれ以上下がれない場所まで来ると不用意に飛び込んでしまう。タジキスタン戦のときはそれがファールにつながったわけだけど、イランはテクニックがあって不用意に飛び込むと簡単にかわされてしまった。同点ゴールも3人の選手が不用意に飛び込んだことでゴール直前の位置でフリーっていう状況を作られた。相手に個人技で仕掛けられるとテレビの画面を通しても選手があたふたしてるのが分かる。

あたふたしてるって意味だと、左SBに入った柳澤はなかなかゲームの流れに乗れなかった。ドリブルが長くなって相手にカットされたり、簡単に背後を取られたりっていうプレーが前半は目立った。それを見てイランは右サイドで厚みのある攻撃を仕掛けてきたんだと思う。それでサイドにCB柳川が引き出されてしまうシーンが目立った。そういうときはボランチの青山がうまく対応してたと思う。

試合全体を通してみると、フィジカル面でイランと決定的な差があったような気がする。イランの2点目はセットプレーからだったけど、この場面以外のセットプレーも競り負けることが多かった。森島へのロングボールっていう形がうまく機能しなかったのも、相手との競り合いで負けてしまっていたから。
途中交代のハーフナーマイクもうまく活かしきれなかった。フィジカルで分が悪いって言うのは仕方のない部分だから、いかにそれ以外の土俵でサッカーをするか?っていう工夫が求められる。

結果は1-2で逆転負け。決勝T進出を決めたわけだけど、不安点は多い。特に守備面での修正は必要だと思う。それから前回も書いたような守備をいかに攻撃につなげるかっていうところも改善して欲しい。
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2006-11-03 Fri 17:40
ナビスコ杯決勝:アントラーズ×ジェフ
一発勝負の決勝戦ということで両チームの集中力の高さが見て取れた。前半から飛ばし気味に入って、どちらかが主導権を握るっていうことがほとんどなかったと思う。中盤での攻防とか球際が激しくて面白い試合になった。こぼれ球に対する両チームの選手の執念みたいなものも見えた試合だった。

こんな感じの一進一退の攻防の中でも、後半の開始直後はアントラーズが中盤での効果的なインターセプトからジェフのゴールに迫っていい時間帯を作ってた。アントラーズとしてはこの時間帯に得点を奪えなかったのが痛い。
というより、ジェフの方が先に運動量が落ちたような状況の中でよく最後の所で守ってたと思う。危ない時間帯には体を張ってゴールを守るっていうシーンが多かった。この時間帯で耐えたことがジェフの勝利を生んだって言っても言いすぎではないと思う。

ジェフの前半の攻撃は右サイドを崩す形が多かった。水野の個人技でサイドをえぐるっていうシーンが目立ってたと思う。それが後半に入って、坂本と山岸の関係性で左サイドからチャンスを作る場面が増えてきた。1点目のシーンの起点も左サイドでの2人の関係性だった。

アントラーズとしては後半の状況から、左サイドへの意識が強くなってたっていうことが少なからずあったと思う。そういう状況の中での逆サイドへの展開は効果的だった。右サイドでボールを受けた水野が積極的にゴールを狙ったのもよかったと思う。この試合の水野はMVPを獲得したように、ずっと積極性が目立ってたと思う。

アントラーズはこの得点で集中力が切れてしまった。2点目の阿部のゴールも、ボールの質とか阿部のゴール前への入り方とかいい部分は多かったけど、アントラーズの守備の集中力のも問題があった気がする。

得点を取られて集中力が切れてしまったアントラーズだけど、そこまでの守備は本当によかった。DFラインと中盤の4人のラインをしっかりと作って組織的な守備ができてた。
そして、何よりも対人プレーの強さが目立てたと思う。ジェフは早めに前線に蹴りこんでくるような形が多かったけど、そのときの競り合いはほとんどアントラーズが勝ってた印象がある。
だから巻はあまり仕事ができなかった。この辺はアントラーズの両CBの強さをほめたい。特に岩政は人に対する強さを見せた気がする。こういういい守備が崩された形になっても、最後はジェフと同じように体を張った守備でゴールを守った。

ジェフはさすがに走るサッカーが徹底されてた。攻撃でも守備でも人が足りないっていうシーンがほとんど見られない。後半はさすがに運動量が落ちたけど、前半から走り回ってることを考えればやっぱり驚異的なんじゃないかと思う。

攻撃では、いつものように後ろからの積極的な飛び出しが見られた。山岸、羽生、佐藤、阿部あたりがFWを抜いてどんどん出てくる。
ただ、巻が抑えられて収まりどころがなかった分阿部とか佐藤とか3列目からの飛び出しは特別多かったとはいえないかもしれない。それでも阿部、佐藤ともにかなり長い距離を走ってゴール前に出てきて決定的チャンスを作る場面が1つずつ見られた。

ジェフの速攻はかなり鋭い。少ないタッチ数ですぐにゴール前まで持ってくし、そのときにしっかりと選手が走ってる。前半の速攻の形のときに必ず起点になってたハースが負傷交代したのはかなり痛かったと思う。ハースはタメを作れるし、そこからのパスにかなりのセンスを感じた。

こういう速攻に対して、相手が組織を作ってしまえばDFラインからしっかりと組み立てる。DFラインでボールを動かしてるときにはボランチの1枚がすぐ前に位置してた。それでDFラインからボランチの選手、もしくはサイドの選手にボールが出たとこで攻撃の展開が始まる。攻撃の形としては上にも書いたとおり早めにボールを上げるパターンが多く見られたと思う。それからサイドに出たときは水野がボールの運び役としてうまく機能してた。

ジェフの守備は中継でもさんざん解説されてたとおりマンマークでついてくる。これに対してのアントラーズの攻撃に工夫が見られた。とにかく2トップの柳沢とミネイロが動き回って相手のDFラインをかく乱する。柳沢はサイドに流れてミネイロは引いてのプレーが多かった。2人とも型にはまった意味でのFWの位置でプレーする時間はかなり少なかったと思う。

で、この2人が開けたスペースに後ろの選手がどんどん飛び込んでくる。深井とか野沢がゴール前に出てくるシーンが多かった。それでもジェフの方は、そういう2列目の選手を中盤の選手がしっかりと追いかけて対処してたと思う。

試合の結果は2-0でジェフがナビスコ杯連覇。オシムも言ってたとおり集中力の差が出た結果じゃないかと思う。
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2006-11-01 Wed 18:07
U-19:日本×タジキスタン
こないだの北朝鮮戦は見れなかったので、U-19の試合を丸々見るのはこれが初めて。一部の選手を除いてほとんどが全く知らない選手だから、そういう意味では変な色眼鏡無しで見られたと思う。

<日本:4-4-2>
FW:森島-河原
MF:梅崎-森重-柏木-山本
DF:堤-福元-牧野-内田
GK:林

序盤のイメージとしてはサイドから崩す意図を持ってるんじゃないかと思った。中盤でパスを回して真ん中から崩すっていうシーンはほとんどなくて、サイドへボールを出してから個人技に頼るっていう攻撃が多かったと思う。

ただ、時間が経つにつれてサイドから崩す意図を持ってるんじゃなくて、サイドからしか攻撃の術がないんじゃないかって思ってきた。
システムは4-4-2だったけど、このシステムはいわゆるトップ下の位置に選手を置かない。この試合の前半に関してはボランチの攻撃参加がほとんど見られなかったから、中盤の前目にスペースが空いてしまっていた。だから真ん中から崩すような攻撃ができなかったんじゃないかと思う。

サイドから崩す攻撃以外で目立ったのが、ターゲットの森島にロングボールを単純に集める攻撃。これもある意味では中盤を省略した攻撃だって言える。森島が競り合ったこぼれ球があまり味方ボールにならなかったことを見ても、トップ下の位置に選手がいないことで、いい距離感が保ててなかったことが分かる。

この森島を徹底して狙うのはチームの戦術として確立されてた。ゴールキックはほとんど森島に行ってたし、河原は森島が競ったウラに走り抜けるっていう仕事を任されてたと思う。チームの戦術として使おうとするなら、もっと他の選手がこぼれ球を拾える位置にいるべき。この辺は改善の余地がある。

こんな感じで中盤の真ん中にスペースができてたから、前半の途中から梅崎が中に入ってきてプレーするシーンが多くなった。そこでミドルを狙うってことが目立ったと思う。サイドでの仕掛けもいつものようにキレてた。1点目の起点になったクロスもサイドで仕掛けてえぐったところからだった。

ただ、今日の試合はいい意味でも悪い意味でも梅崎中心だったような気がする。梅崎にボールが渡るとドリブルで相手を抜けるだけに、チームメイトがフリーランニングを怠るって状況ができてた。チームとしての連動性って意味だと北朝鮮戦の方が上だったと思う。

梅崎とともに逆サイドの山本も豊富な運動量を見せてくれた。この両サイドは攻撃参加はもちろん、守備のときはかなり低い位置まで戻って仕事をしてた。梅崎は前半に飛ばしたこともあって、後半途中からあまり目立たなくなったけど(結局途中交代)山本は90分通して走り続けてた。梅崎が目立たなくなってからは逆にゴール前に出てったり左サイドで起点になったりで、山本が目立つ場面が多くなってた。終了間際に逆サイドまで守備をするようなシーンも見られたし、梅崎ばかりがピックアップされる中でも貢献度は高い。

前半は上に書いたとおりトップ下の位置のスペースが不満だったわけだけど、後半は柏木の攻撃参加が目立ってその辺がうまくまわり始めたと思う。
3点目は柏木がゴール前まで出てきたシーン。そこにいたるプロセスもかなりきれいだったけど、柏木がそこにいたって事実の方に注目したい。たぶん柏木が思い切ってあの位置まで出てきたのはこの試合が初めてだったと思う。これをきっかけにそれから後の時間は柏木が高めの位置でボールをさばくシーンが多くなってパスが回るようになった。

それに伴ってゴール前に出てく選手の数も増えてった。4点目の森重のシュートもゴール前に選手が多くいったことで相手DFラインを下げた結果生まれたとも言える。前半は2トップだけがゴールの近くで孤立してたことを考えると、かなり変わった部分だと思う。

北朝鮮戦のゴールを見ても柏木の攻撃参加は武器になるし、FWだけをゴール近くに置くのは効率的じゃない。もしかしたらこの試合はやや守備的に入るっていう指示が出てたかもしれないけど、ゴールのシーンとかトップ下の位置にできてしまうスペースのことを考えると柏木の攻撃参加は必須。

で、この柏木を支えるもう1枚のボランチが森重。個人的にはこの試合を見た中で一番収穫だったのが森重っていう選手を知れたこと。森重は中盤の底でうまくバランスを取ってたと思う。前目での厳しいプレッシャーとかDFラインのすぐ前でのブロックは、最近日本代表の試合を見るたびに取り上げてるから詳しくは書かないけど、そういう役割をしっかりこなしてた。

それ以上に注目したのはボールの散らしの部分。森島へのロングボールを正確に何本も上げてたし、サイドに散らす視野もある。それからウラのスペースに決定的なボールも送ってた(河原のトラップがうまく行けば決定的だったと思う)。FKのキッカーを任されてることを見ても、キックの精度は高いんじゃないかと思う。この選手は注目しといて損はない。

ここまでは攻撃面を取り上げてきたので、守備面。こちらは課題が山積み。

まずは相手にかなりの数のシュートを打たれたってこと。

このチームは前線での守備の意識はある程度高い。相手がDFラインで回してるときはそうでもないけど、縦パスが入れば厳しく当たってくってシーンが目立った。

この縦パスに対する守備はそんなに悪いとは感じなかったけど、問題は相手がドリブルで持ち上がってきたとき。どこで当たるかってことがあいまいでズルズルと下げられてしまう。そうやって相手にスペースを与えたままミドルシュートを打たれるシーンが目立った。

ズルズル下がることで味方ゴール近くでの相手のFKを増やしてしまったってことも気になった。取り所がなくて下げられてしまったけど、ゴールに近くなったから止めなくちゃならない、って場面でファールを犯してしまうってことが多い。ある程度前線で守備の勝負に出ることも必要だと思う。

それから、セカンドボールを相手に拾われてシュートを打たれるって場面も多かった。相手は早めにトップにボールを上げるっていう戦術をとってきた。早めに上げられるとターゲットについてDFラインがある程度下げられてしまうのはしょうがない。ただ、問題は下げられた後のスペースをケアしてなかったこと。中盤から前の選手はDFラインに吸収されるか、前に残ってるかで完全に分断してスペースを作ってしまっていた。

安易なプレーが多いのも問題だと思う。特に前半は目測を誤った状態でスライディングをして完全に抜けられそうになるシーンが多かった。ボールを奪ったあとのプレーも安易だったと思う。特別プレッシャーを受けてる状態ならともかく、ある程度時間があるのに前線に適当に蹴るってことが多かったと思う。

だから、守備を攻撃につなげられない。攻められてるシーンが多かったのにもかかわらずカウンターにいけることがほとんどなかった。トップに森島っていうターゲットがいるわけだから、そこを狙うっていうだけでも攻撃につなげられるんじゃないかと思った。

最後に細かいところだけど決定的場面につながる可能性のある部分。相手がボールを保持してるところから一番遠いサイドがいつもフリーになってる。それは流れの中でもそうだし、セットプレーの場面でも。これは本当にすぐに対処しなきゃならない部分だと思った。

結果は4-0で勝ったけどそんなに差があった試合じゃなかった。タジキスタンも球際を激しくやってきたし、なにより遠目からのシュートの精度の高さには驚いた。

日本で気になったのは判断力って部分。上に書いたクリアのときみたいに自分の置かれてる状況を考えて、とにかくクリアしなきゃならないか?味方につなげる余裕があるか?っていうときに判断力が問われる。攻撃面でも、遠目からシュート狙う積極性も必要だろうけど、より確率が高いのはどこかっていう判断ができてない印象。
上に挙げた課題と違ってすぐに鍛えられるものではない。こういう国際舞台での経験の中での成長を期待したい。
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