ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-02-02 Fri 22:07
第11回トヨタカップ:ミラン×オリンピア


<ミラン:4-4-2>
GK:パッツァリ
DF:タソッティ、バレージ、コスタクルタ、マルディーニ
MF:ライカールト、ドナドーニ、ストロッパ、カルボーネ
FW:ファンバステン、フリット

<オリンピア:4-4-2>
GK:アルメイダ
DF:スアレス、フェルナンデス、カセレス、ラミレス
MF:モンソン、バルブエナ、ハラ・エイン、グアシュ
FW:サマニエゴ、アマリージャ

ミランのプレッシングの部分から。最近のサッカーと比べると明らかに守備への積極性が高い。守備を始める位置っていう意味だと、今でも前線からコースを限定していくようなプレーは見られるから特別高いってこともないかもしれないけど。最近の守備が上で制限を欠けながら段々と相手を詰んでくようなやり方だとすれば、このミランのサッカーは1発もしくは2発目の守備でボールを奪おうっていう意思が見られる。ボールへの寄せが抜群に速くて相手に考える時間を作らせない。

そうやって激しいプレッシャーの中から相手のミスを誘ってボールを奪い取る。奪い取れなかったとしてもそういう守備でコースを限定させてるし、相手を後ろ向きにプレーさせることが多いから効果的。そうやってコースを限定しつつサイドに追い込んだところで複数枚で囲んだりしてボールを奪っていく。

前線の積極的な守備に対して後ろの選手もしっかり連動する。今のサッカーだとラインを低めに設定してゴール前にブロックを形成する形が目立つ。それに比べると最終ラインが抜群に高い位置に設定されてる。これは前線でしっかりとプレッシャーがかかってるからこそできる守備の形。前でしっかりとプレッシャーがかからないとウラに決定的なパスを通され放題になってしまう。

とにかく、そうやってコンパクトに設定することで人と人との距離感が近くなる。複数枚でプレッシャーに行くには効果的な配置ができあがると思う。だから、1人が激しくプレッシャーに行って相手をもたつかせたときに前後ではさみこむような守備で効果的にボールを奪うことができる。それに相手のスペースをつぶして相手のパス回しの消すっていう効果もあった。

ミランがコンパクトにやってた上にオリンピアもある程度ラインをコンパクトに保ってきた。つまり、少ないスペースに多くの選手が集まってることを意味する。そうやってオリンピアはパスを出すスペースがなくなって足元にボールを入れなきゃならないようになってしまった。

ミランの選手はそういう足元へのパスを徹底して狙った。前線でコースを限定してるからボールが入る選手はある程度予測できる。そこで相手にボールが入る前に体をしっかりと密着させて先にボールを触ろうって意志が見られた。

前線でのプレッシングにしろ足元のパスへの対応にしろ、ミランの選手は誰が誰につくかっていう決まりごとがなかったのが特徴的。大雑把な言い方をすれば、そのとき一番近くにいる選手が守備をするっていうイメージだった。攻撃でもかなりの自由度を持ってやってて、そこから素早い切り替えで守備に行くだけに基本ポジションに戻るっていうのは難しい。だから、決まりごとを作らない守備のしかたをしてるんだと思う。

ただ、そういう守備のしかたをしても全体としてのバランスは崩れない。選手の配置はそのままで、個々のポジションの選手だけが変わるイメージ。こういうやり方ができるのはチーム全体の戦術理解の高さを物語ってる気がする。

守備の要になってくるDFラインについて。上にも書いたとおりミランのDFラインはかなり高い位置に設定してくる。そういう意味ではラインの統率の決め細やかさが要求される。オフサイドをとるにしても少しのズレがあっただけでウラの広大なスペースに抜け出されてしまう。前でのプレッシャーで制限がかかってるとはいっても結局はDFラインの駆け引きが重要。そもそも前でのプレッシャーの状況に応じてラインを上げ下げしなければならない。

こういう部分にほころびがでると危ない。例えばオリンピアのDFラインは後半になって統率の部分で乱れができはじめた。そうやってウラのスペースに抜け出されて決定的なチャンスを作られるシーンが目立ってた(失点にもつながってる)。

そういう意味ではミランのDFラインはさすが。4人がバランスよく配置してラインの上げ下げに関しても統率が取れてる。それに相手をオフサイドにかけるかどうかの判断もしっかりできてる。危ないと思ったらバレージがウラのスペースをケアするようなシーンが目立った。

こういう攻撃的な守備に加えてひかされたときの守備も安定感を感じた。そういうときは両SBが絞って真ん中にブロックを形成する。その前にライカールトを配置してボール保持者に対してもしっかりとプレスにいってた。結局、こういう場面は少なかったけど。

守備面はこれぐらいにして、ミランの攻撃面について。攻撃面で特徴的なのは守備をした選手がそのまま攻撃に出てくっていうこと。前を向いてボールを奪った勢いそのままに前線に飛び出してく。特にバレージがCBの位置から積極的に攻撃に参加するシーンが目立った。ボールを奪われた選手がファーストDFになるっていうのは今までも紹介したけど、ボールを奪った選手がそのまま攻めあがるっていうのはあまりなかったと思う。身近なトゥーリオがそういうプレーを見せることが結構あるけど、ミランはチーム全体にそういう意識が浸透してた印象。

攻撃に関してはかなりの自由度が認められていた。求められる役割はある程度あったとは思うけどポジションはかなり流動的でいろいろなところでポジションチェンジが見られた。特に両SBのオーバーラップを含めた縦のポジションチェンジが多く見られたと思う。

この縦のポジションチェンジが特に目立つのがライカールト。90分の間にDF~FWまでを全てカバーしてた。DFラインに入ってのプレーはバレージのオーバーラップのカバー。本来の中盤でのプレーではボールタッチの回数を増やしてゲームを作る役割をこなしてた。一度中盤でライカールトがキープすることでチームに落ち着きがもたらされた。そうやって組み立ててる中から機を見てFWの位置まで飛び出してくることも多い。そのままFWの位置に残ってプレーするような時間帯もあった。

2トップの2人に関してもトップに張り付いてるだけじゃない時間帯が多かった。特にフリットは右サイド低目を基本にしてプレーしてたように思う。そうやってサイドの低い位置でボールを受けてからドリブルで自分で持ち上がるシーンが多かった。サイドで1度起点になって相手を引きつける役割も担った。それに低い位置から飛び出すことで相手がつかまえにくい状況も作ってた。低い位置で中継点として前を向く味方にボールを落とすような役割も担った。

ファンバステンは中目でのプレーがある程度多い。それでも低い位置からのドリブルで仕掛けるシーンとかサイドでボールを引き出すシーンもあった。ファンバステンに関してはDFラインとの駆け引きの中での動き方が抜群にうまい。とにかく2人とも万能型でキープ力、足元の技術、相手との駆け引きが全て超一流。

ミランの攻撃は序盤はロングボールを単純にトップに当てるようなものが目立った。相手がある程度高い位置から守備をしようとしてたからそれを回避する意味では有効だった。トップの選手がしっかりとキープできるから後ろの押し上げも促進できて、こういうやり方でも十分に形として機能してた。

こういう攻撃のやり方で相手の守備をある程度下げさせたあとは、自分たちの組み立てに入る。そういう組み立ての中で左右のサイドをワイドに使った攻撃が見られた。そうやってワイドに攻撃を組み立てることで相手のプレッシャーを拡散してさらに自由に攻撃を組み立てられるようになってたと思う。そういう中でアイディアを感じさせる少ないタッチ数での組み立ても目立ってた。

こういう流動的な形については今まで否定的なコメントをしてただけにちょっと言い訳をしとかなきゃいけない。今までは軸が必要だってことを言って、あまりに流動的にやりすぎるとチームが混乱するって書いてきた。ミランに関してはライカールトが軸として機能してるっていう見方もできるけど、もっと別の視点から見てみたい。

単純に言っちゃえば、守備と同じで攻撃も選手が動いてもチーム全体のコンセプトは変わらないってこと。選手個々のの位置が変わっても上から見た全体の選手の配置はあまり変わらない。だからこそチームとしてのコンセプトにズレが生まれないんだと思う。流動的にやってるとは言っても同じサイドに多くの選手が集まっちゃうなんていうシーンはほとんどない。むしろ右サイドでフリットがキープして人を集めてから、逆サイドで自由になってるストロッパへパスみたいなシーンが目立った。そういう部分のバランス感覚があるからこそこれだけ流動的にやってもチームがうまく回るんだと思った。

得点シーンについても少し。
1点目はCKの流れから。フリットがサイドでキープしたことで相手の目がそっちに奪われた。中でライカールトがあわせたわけだけど、相手はボールウォッチャーになってる選手が多かった。ちなみにCKはごとんど単純には上げてこなかった。
2点目と3点目はゴール前にしっかりと詰めるっていう基本のところがゴールにつながった。
どちらもポストに当たったボールを押し込んだ形。3点目のライカールトは高い位置でボールを奪って攻撃の起点にもなってる。そのボールを一度ファンバステンに預けて、自身は止まらずにゴール前まで飛び出した。こういうパス&ゴーの基本的な部分は全体を通して多く見られた。

結果は3-0でミラン。やろうとしてるサッカーはどちらも同じような形だった。でもオリンピアはファンバステンとかフリットに簡単にドリブルをさせるような寄せの甘さがいろいろな場面で見られた。そういう差が結果として表れたと思う。
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