ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-03-24 Sat 23:14
日本×ペルー
<日本:4-4-2>
FW:高原-巻
MF:遠藤-俊輔、阿部-鈴木
DF:駒野-トゥーリオ-中澤-加地
GK:川口

システムは予想に反して4バック。ただ、メンバーは予想通りで阿部が1つ上のボランチの位置に入った形。こないだ書いた3-3-2-2のシステムと同じメンバーでできてるっていうところには柔軟性を感じる。
ただ、この4-4-2が3-3-2-2よりも機能したかといえば疑問だった。攻守に渡ってシステムにこだわりすぎてたような気がする(オシムジャパンにしては)。攻撃では横のポジションチェンジの割りに縦のポジションチェンジが少なかったし、守備では4-2-2-2のラインの構成があったのが気になった。

阿部が1枚上に入ったことでボランチは鈴木と阿部の2枚になった。早い話がレッズと同じ組み合わせ。ただ、レッズの中とは全く違った側面が見られた。

それは阿部の積極性の部分。レッズではバランスに気を使っているのかあまり目立たない存在になってしまっているけど、この試合では攻守にかなり目立ってた。守備に関してはレッズでは阿部がバランスを取りつつ鈴木が積極的にアプローチをするっていうシーンが多いけど、この試合では役割が逆転してたと思う。ファールになってしまうシーンが多いのは気になったけど、前線での積極的な守備が目立った。攻撃に関してもボールタッチの回数を増やしてた。

相手の守備はFWの積極的なチェイシングが目立ったけど、その後ろが連動せずに引いて守ってた。だから、日本のボランチの位置は相手の守備のギャップができてたと思う。そういう意味でボランチのボールタッチが組み立ての上では重要になってた。その点では鈴木も阿部もうまくボールを配給する役割を担ってた。こういう役割に加えて阿部は前線に積極的に飛び出していく場面が多かった。縦のポジションチェンジが少なかった日本の中では特に目立ってたと思う。

その前に位置する攻撃的な4人は予想通りの組み合わせ。

攻撃的な中盤は中村と遠藤の組み合わせ。

遠藤はバランサーとしての役割に徹することが多かったと思う。阿部が上がったスペースとか場合によってはトゥーリオのカバーまでをこなしてた。中村が自由にポジションを変えてきた中で遠藤がしっかりとバランスを取る役割をこなしてたと思う。

中村はさすがのプレーを見せてくれた。1タッチで相手を外すプレーとか相手に寄せられたときのキープ力、視野の広い展開なんかはヨーロッパの中では大きく抜けてるとは思えない部分でもこのメンバーの中に入るとやっぱり抜けてた印象。それにボールタッチの数を増やして中心として働こうとしているのが分かったような気がする。守備を含めえての運動量も豊富だった。

ただ、チャンスに直結するプレーが見られなかったのが残念。遠藤が横方向で中村が縦方向っていう役割分担を考えてたけど、どちらも横方向のプレーが多くなってた。

2トップは高原と巻。役割分担については軸としての巻と自由に動き回る高原っていう分担ができあがってた。つまり、前を向いて仕事をする高原と後ろを向いて仕事をする巻っていう関係性。この役割分担はうまく回ってたんじゃないかと思う。

巻は序盤のよくない時間帯では目立ってた。前線に人数がいないから、巻に当てることで時間を稼ごうとする意図が見られた。フォローが多くない中でもよくキープしてたと思う。それに加えていつものように最前線での献身的な守備も目立ってた。

高原は前線での運動量がかなり多かった。引いてきたりサイドに流れたりと積極的にボールを引き出す姿勢が見られたと思う。そうやって高原がうまく空けた最前線のスペースを有効に活用できなかったのは残念だった部分。

高原自身はボールをもらった後の動きもよかった。ボールをもらったら相手のブロックに仕掛けていこうっていう意志が強く感じられた。先制点のFKにつながったドリブルでの仕掛けみたいなシーンが多く見られたし、ああいうプレーはフランクフルトでも見せてくれるもの。ブロックに対する仕掛けが少なかった印象の日本の中では目立った存在だった。2点目のエリア内でのプレーの質も高くて、調子のよさを随所に見せてくれたと思う。

メンバー的にはこんな感じでスタートしたわけだけど、序盤はペルーにペースを握られてしまった。日本が積極的に入れなかったのが問題だったような気がする。序盤は基本的な守備のブロックが低い位置に設定されてたと思う。

基本は縦パスに対してしっかりと対応するようなやり方。最終ラインの選手も相手の縦パスに対して高い位置に出てきて対応してた。トゥーリオと中澤のチャレンジとカバーの分担もよかった。

ただ、序盤はその開始位置が低かったのが気になった。FWも含めてほとんどの選手が自陣に戻ってブロックを形成する形。確かにその形自体は問題じゃない。現に相手が出しどころに迷うシーンも多かった。

ただ、結果としてゴール前まで多くの人数が戻るやり方になってしまった。この時間帯は中村とか高原もかなり低い位置で守備に追われるシーンが多かったと思う。個々を見ればそういう献身的な動きは評価されるわけだけど、チームとしてはやっぱり守備面での負担を減らして攻撃に力を注いでもらいたいところ。

さらにそうやって前線の選手も戻っての守備を強いられたことで攻撃にも悪影響が及んだ。上に書いたとおり攻撃は巻に預けてなんとかしようとする形が多くなってた。それでもカバーが少ないから効果的な押し上げをすることができない。結果として高い位置に人数が揃わずに守備のブロックも低くなるっていう悪循環が生まれた。

この時間帯は守備から攻撃へのつながりが生まれてなかったと思う。1度プレーが切れた後はともかくとして、流れの中では特に守備を自分達の攻撃につなげることができなかった。

この流れを変えた要因の1つが中村のポジションチェンジだったと思う。序盤はスタートの右サイドの張り付いてた中村がそのポジションを捨てて動きを始めたことで色々なところにボコボコとスペースが生まれ始めた。これはセルティックでの役割と似たようなことだと思う。この中村の動きで相手の守備のバランスが崩れたし、高原とか遠藤、阿部を中心としてチーム内の動きも活性化されてた。

そうやっていい流れの中で特に効果的だったのがサイドに起点を作るやり方だった。そういう攻撃の形は悪い時間帯から継続して狙ってた部分だったけど、遠藤と駒野とか中村と加地っていう関係に限られてた。ペルーの守備はボールサイドに多くの人数が集まって逆サイドに大きなスペースを空けてしまうっていう弱点が見られた。そのスペースを両SBが上下動を繰り返してうまく使ってたと思う。

SBの2人は90分を通して味方がボールを持ったときの動き出しを繰り返してた。その動き出しに対しての大きな展開が有効だった。特に中村から供給されるパスが多かったことを考えると、相手が中村に引きつけられて逆サイドが空いたっていう見方もできるかもしれない。そうやってサイドに起点を作る攻撃を繰り返して意識を向けさせることで中にスペースを作り出すことができるようになったと思う。

この辺のやり方はバランス感覚に優れてると思う。結果として試合の途中からは日本がボールをポゼッションできるようになった。中村の動きを中心に前の選手がよく動いてボールを回してたと思う。

ただ、問題なのがその組み立てが組み立てだけで終わってしまったこと。中盤までの流れはいいのにそれをフィニッシュまで持っていくことができなかった。この問題点はミランに見られるものと似てる気がする。中盤までの構成力では圧倒的に勝ってるのにFWがそれに連動してこない。日本ではFWが連動してこないっていうことはないけど、悪い意味でFWが中盤化してる気がする。2トップ(特に高原)のボールタッチの数が多かったからFWが孤立してるっていうことはないけど、FWがボールをタッチする位置も相手のブロックの外。上で書いたようなサイドへの大きな展開にしても、ブロックの外から外へのパスっていいかえることもできる。

結局は相手のブロックの中に入り込むような動きができてなかった。2得点はセットプレーからだし流れの中からのシュートはほとんどなかったような気がする(中村憲のミドルもブロックの外から)。

この最後の勝負ができないってのはアジアと戦う上では致命傷になる可能性がある。アジアと戦う上では多くの場合相手はブロックをしっかりと形成してくるわけだから、それを外すアイディアが不可欠。

この試合でブロックに勝負を仕掛けられなかった原因はダイナミックなポジションチェンジの少なさにあったような気がする。上に書いたように高原が流れて作ったスペースに対して入り込む味方選手がほとんどいなかった。中村が横に動いたスペースはうまく使えるのに高原が縦横に動いたスペースは使えない。こういうプレーをはじめとして最初のシステムのままで上下動を繰り返してた印象(SBの上がりは別として)。だからFWが下がってきてもそれを抜いてく選手が見当たらなかった。こういう形は今までオシムが目指してきたものとは違うような気がしなくもないけど。中盤に守備的な選手を3枚配置した弊害だったような気もする。

それに個の仕掛けの少なさも原因の1つだったかもしれない。高原はブロックの外でボールを受けてからブロックの中へ突進するようなプレーを見せたけど、他にはそういうプレーが見られなかった。相手の運動量の問題もあったかもしれないけど、水野とか家長の投入でゴールに近づくシーンが増えたのは事実だったと思う。

それは積極的な仕掛けがあったからこそ。相手は個の仕掛けに対してファールで止めるシーンが多かったから、もっと積極的にやってよかった。スタメンにそういうタイプがあまりいなかったってのもあるけど。

守備面は上に書いたとおり縦パスに対応するやり方だった。この守備面に関してもだんだんといい形へと移行してった。基本的な守備のブロックの位置も攻撃がうまく回るのと一緒に前へと移ってったと思う。序盤は上に書いたように自陣に全員が引いてたけど、途中にはボランチがハーフェイラインの位置にいるっていう積極的な守備が見られた時間帯もあった。

ただ、問題もいくつか見られたと思う。DFラインだけで守備をする場面が見られたのがその1つ。1ボランチに鈴木を配置してるときは一体になって動けてたと思うけど、そこのところが分断されてる場面がいくつかあった。

それは高い位置での守備のところに原因があったと思う。いい時間帯ではチーム全体が前がかったことで高い位置で複数枚でのプレスが効いてた。失った選手がファーストDFっていう原則は守られてたから、決定的なカウンターを食らう場面もなかった。

ただ、高い位置での複数枚でのプレスを簡単に抜け出されてしまうシーンも目立ってた。同じことはサイドに追い込んだところの守備にも言えるわけだけど。当然人数をかけてるところを外されれば周囲にはスペースができてしまっている。そういうことが原因となって守備が薄くなってしまうシーンが見られたんだと思う。それに引いて組織を作ってしまうとボール保持者にプレスが効かなくなってしまうことがあったのも気になった。

結果は2-0で今年の初戦を勝利。最後の糸口が見えない中でFKから2得点。ジーコのときによく見られた展開のような気がしなくもない。高原と中村はフィットしてたし、積極的なプレーが見られたのもよかった。
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2007-03-22 Thu 23:21
ペルー戦追加招集
MF:水野晃樹、家長昭博、本田圭祐
FW:巻誠一郎、佐藤寿人、矢野貴章、松橋章太

U-22は28日の予選との兼ね合い云々の話が出てたと思うけど、結局3人が追加招集で呼ばれた。どの選手もサイドの選手ってのが特徴的な部分かも。ドイツのときもサイドの人材不足が際立ってただけに、そこは下の世代からの押し上げが必要っていうことなんだと思う。

残りの4人はFW。巻と佐藤は今までのメンバーから。矢野のプレーは見たことがないけど、いろいろな情報を総合する限りでは軸になるようなタイプか。逆に松橋はシャドータイプっていう勝手なイメージがある。

この追加招集を受けてペルー戦の展望。

<スタンダード:3-5-2>
FW:巻-高原
MF:遠藤-俊輔、駒野-鈴木-加地
DF:中澤-トゥーリオ-阿部
GK:川口

中村俊の隣には遠藤を配置した。中村憲でもいいとは思うけど、何度も書いてるとり中村×2は狙ってるところが似てる気がする。そう考えると遠藤の方がバリエーションが増えそう。縦へ深さを持たせる中村と横へ広さを持たせる遠藤の住み分けができれば。

両サイドもひねりを加えずに駒野と加地を置いた。ただ、ここのポジションはU-22の世代が奪ってもおかしくない。特にサントスが抜けた左サイドには個人的には本田が入ってきて欲しい。

最終ラインには中澤を入れた。トゥーリオとの強さの共存が図れれば安定感が増すと思う。もう一方には攻撃の厚みを考えて阿部を。

一番悩んだのが高原の相棒。一応、巻を置いておいた。考え方としては高原を軸として使うか、シャドーとして使うかっていう部分。基本的にはどちらもこなせると思うけど。最近の高原のプレーを見る限りではボールを受けて自分で仕掛けるプレーが多い。つまり、自由に動き回るってこと。だから、巻が前線で軸になって高原を生かしたい。佐藤を置くとそうやって動き回るタイプが2枚になってしまう。それなら1枚下には積極的に前に出てくる羽生なんかをおきたい。そもそも今の高原のプレーを見る限りでは実は1トップの方がしっくりくるんじゃないか思ったりもする。

<1トップ:3-6-1>
FW:高原
MF:俊輔-佐藤、駒野-鈴木-遠藤-加地
DF:中澤-トゥーリオ-阿部
GK:川口

メンバー的には上とほとんど変わらないけど。佐藤を1個下のポジションで使うのも面白いと思った。何気に佐藤は使い勝手がいい選手だと思う。単純に羽生を置いてもいいけど。あとは家長なんかも面白いかも。

<3トップ:3-4-3>
FW:家長-高原-佐藤
MF:俊輔、憲剛-鈴木-遠藤
DF:中澤-トゥーリオ-阿部
GK:川口

ラストはガーナ戦で使ったような3-4-3の形。ここでも佐藤を柔軟に使ってみた。佐藤と高原のポジションチェンジが繰り返される形になれば面白い。もちろん単純に水野を右WGに使うのもあり。
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2007-03-19 Mon 19:05
ペルー戦招集メンバー
GK:川口能活、川島永嗣、西川周作
DF:中澤佑ニ、坪井慶介、田中マルクス闘莉王、阿部勇樹
MF:橋本英郎、羽生直剛、加地亮、二川孝広、遠藤保仁、中村憲剛、鈴木啓太、駒野友一、藤本淳吾、中村俊輔
FW:高原直泰

注目の海外組は高原と中村俊の2人。リーグでコンスタントに活躍してる2人が呼ばれた。他のメンバーはダメってことじゃなくて、今回はこの2人を試したいっていうことらしい。呼ぶからには使うってオシムも言ってるし、どうフィットしてくるかが楽しみなところ。21日に追加招集があるから、詳しくはそのときコメントすることにする。

メンバー発表に伴ったオシムのコメント。

今まで呼ばれているのに今回呼ばれなかった選手に関しては、ここ数試合の調子を見てのイエローカードだと思ってほしい。ただしレッドカードのように呼ばれなくなるわけではない。今以上に考えて、いいパフォーマンスを発揮し戻ってきてほしいというメッセージだ


過去の招集メンバーを見て、そのイエローカードの選手。(それからU-22とは重複させない方針(西川??)らしい)

DF:今野泰幸
MF:山岸智、田中隼磨、佐藤勇人
FW:播戸竜二、巻誠一郎、我那覇和樹、佐藤寿人

海外移籍のサントスとケガ明けの長谷部は除外。といってもサントスの処遇は気になるところ。ニュースを見ても出てくる名前は上の2人と中田・稲本・松井。今までこのチームでは主力として活躍してきた選手を外してどうするかってのも今後の注目点かも。

今野が呼ばれてなかったのは意外。好きな選手だから贔屓目もあるし、実際のプレーを見てないからなんともいえないけど。1ボランチのところの争いで最初に落ちるとは思ってなかった。阿部が精彩を欠いてるだけになおさら。追加招集で呼ばれる可能性もあるわけだけど。

FWは高原1人しか呼ばれてないことを考えると、ギリギリまで調子のよしあしを見たいってことかも。追加招集で当然呼ばれるだろうし、ここに挙げなかった矢野とか高松が呼ばれる可能性も十分。FWに関しては今後もそのときの調子でメンバーを決めるやり方をこれからも続けるかも。
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2007-03-11 Sun 22:07
アントラーズ×ガンバ
<アントラーズ:4-4-2>
FW:マルキーニョス-ダニーロ
MF:本山、吉澤-中後-増田
DF:新井場-ファボン-青木-内田
GK:曽ヶ端

<ガンバ:4-4-2>
FW:マグノ・アウベス-播戸
MF:二川-遠藤、橋本-明神
DF:安田-山口-シジクレイ-加地
GK:松代

今年個人的に注目のアントラーズ。去年の天皇杯の準決勝を見たときにいいサッカーをしてたから。そのときのサッカーは攻撃面での動きの豊富さが目立った。守備面でも高い位置からの積極的な守備が見られてた。監督が変わってメンバーも変わって、内容がどういう風に変わってくるかってのが今日の試合の注目点だった。結論から言っちゃえば、チームのやり方の大枠は大きくは変わってなかった。攻守に渡っていい前のいい部分を継続してたと思う。

やりたい攻撃の形は両チームとも似たようなものだった。FWと中盤が一体感を持っていい流動性の中で連携を築きながら攻撃を組み立ててくやり方。ガンバはいつものようにマグノ・アウベスと播戸の2トップ。この試合でも2人とも動き回ってボールを引き出そうっていう意図は見られた。その中で中盤との距離感を近づけたり、中盤の選手が飛び出したりするスペースを作ろうっていう動きが見られた。

アントラーズの2トップも同じような動き。ダニーロは中盤の仕事が多くて積極的にボールを触ってたし、マルキーニョスもウラを狙いつつも引いてきてボールを受けるような動きも多かった。途中出場の柳沢も流れてのプレーが多い。そういうFWの動きに2列以降の選手を絡ませる動きを狙ってた。ただ、両チームともその意図を90分間体現できたわけではなかった。

ガンバがやりたいサッカーをさせてもらえなかったのは、アントラーズの守備のよさのせいだったと思う。高い位置での積極的な守備から、引いて(引かされて)ゴール前を守る守備まで堅いものを見せてくれた。

高い位置での守備は序盤から機能してたところ。こういうやり方は上にも書いたとおり、この試合に限ったものではないと思う。まず、ボール保持者に対する寄せの速さが抜群に早い。ボールが入った瞬間に一気に距離をつめるだけに、ガンバの選手も自由にボールを扱うことができなかった。

そうやって1つ遅らせたあとは周囲の選手との連携で複数枚でのいい形の守備に入る。その囲い込みも前線の選手も協力した早いものだった。ボール保持者に対しての複数枚での守備に移行できなくてもパスコースを切ってるから次のところで狙いやすい。相手が苦し紛れにバックパスをしたときも勢いのまま深い位置までチェイシングしてた。

こういうアントラーズのいい守備に対してガンバは自分達にパス回しができなかったと思う。組み立てのところで奪われたり遅らされたりするだけに、リズムに乗るのも難しかったと思う。

一方のアントラーズとしてもこういう積極的な守備はスタミナ的に辛い。1人退場者が出たことでそのことが顕著になったと思う。そういう部分を考えて、だんだんと後ろに人数をかけて最後を固めるやり方も増え始めた。もちろん前での守備が全くなくなるっていうわけじゃないけど(カウンターを防ぐようなときはそういう守備をもちろんやる)、スタミナ面を考慮しながらバランスの取れたやり方をしてた。

アントラーズはこういういい形の守備が見られたけど、この試合で注目したのは守備の流動性。ここでもアルゼンチンとかオシムジャパンのところで何度か触れたこと。この試合でアントラーズはガンバのマグノ・アウベスに吉澤をマンマークとしてつけてた。さらにもう1枚の播戸はCBが受渡して見てたと思う。

だから、マグノ・アウベスが最前線に出てきたりすると吉澤が必然的に5バック気味になる。2トップに対しての4バックは中が2対2になるけど、このやり方で中でセオリーどおり1枚余らせる3対2の状況を作り出してた。さらにSBは相手の縦に入ってくるSBとかサイドに流れてくる選手のケアに回ることができる。こうなるとガンバとしては手詰まりの状態になってしまったと思う。

こういう形の守備もCBのファボンの退場で修正を余儀なくされた。そういう状況の中でもしっかりとした対応ができてたと思う。ファボンの位置には中後が入ってカバーをした。中後はそれまでDFラインの前で相手の中盤を抑える働きをしてた。その中後が1枚下がったことで空いたスペースは守備時にはしっかりと増田が下がって対応してた。

さらに、途中からは完全な3バックの形に移行してたと思う。SBの選手が攻撃的にかなり高い位置を取って、最終ラインには吉澤が入った。こういう形になっても吉澤はマグノ・アウベスを見るっていう役割だったけど。

ガンバとしてはアントラーズのいい守備に苦しめられた。特にFWにボールが収まらなかったのが痛かった部分。2トップのマークがきついのは当然のことだろうけど、いつもは下がったり流れたりしてプレーすればある程度は自由になれた。中途半端な位置でプレーするとマークがはっきりしなくなるから。だから、2人が常に動き回ることで前線に起点を作ることができた。それに下がってきてプレーすることで中盤での人の距離が縮まっていいパス回しが展開できるってこともあると思う。

この試合のアントラーズはそこをまずつぶしてきた。だからガンバとしては、2トップがボールに触れられる機会が少なくなって前線に起点が作れない。だから中盤との連携がうまく行かなくて思ったような攻撃が仕掛けられなかったんだと思う。

それに両SBの攻撃参加を抑えられたってのもある。アントラーズが両SBを高い位置に配置してサイドに起点を作ったことで、なかなか飛び出してくことができなかった。そのうちに安田が退場になってしまったっていう流れ。

この流れが家長を投入したことで徐々に変わってきた。1人で打開して深くまで入ってける家長が入ったことで、強引に中盤と前線に関係性が生まれてきた。家長のドリブルで動きが生まれたってのもよかったと思う。そこを起点としてだんだんと遠藤が空いてくるようなシーンが目立ち始めた。

さらに後半になってアントラーズの運動量が落ちたっていうこともあった。得点シーンなんかは高い位置でのいいカットからだったけど、相手のDFと中盤は完全に分断されてた。こういう場面はこの時間帯になっていくつか見られた。つまり数的同数でアントラーズが守らなきゃいけないシーン。

それに得点シーンではマグノ・アウベスにずっとついてきてた吉澤も一瞬ボールウォッチャーになってマークを放してしまった。それを考えても家長のドリブルの威力が一役かったと思う。1枚前が交わされたら?っていうのが頭によぎったシーンだったんじゃないかと思う。疲れた中で突っかかってくる選手は本当に嫌な存在だったはず。

対するアントラーズの攻撃もやりたい形ができたのは少しの時間だった。やりたい形ってのは上に書いたような前線の一体感が感じられるもの。試合全体を通していい形を作ってたけど、本来の組み立てができた時間はそんなに長くなかった。

序盤はサイドに起点を作るやり方が多かった。特に右サイドの内田のオーバーラップからチャンスを作ってた。相手の左SBの安田の守備力を考えてのものだったかもしれない。内田は1人で積極的仕掛けていった。結果としてそれが功を奏して安田のファールと退場を誘った形。

その後の時間帯はマルキーニョスが目立った。ガンバの高めのラインのウラを積極的に狙って、そこに一気にパスを放り込んでった。ガンバの守備は自陣に引いてラインをしっかりと形成する形。最終ラインを高めに設定して全体をコンパクトにまとめようとしてた。だから、アントラーズは低い位置ではある程度自由にボールを扱えた。そこから一気に縦を狙うっていう形が増えてたと思う。

それにガンバの守備陣は押し込まれると1つ下にスペースを空けてしまった。サイドから押し込みつつ、1つ下の選手が最後のチャンスメイクをするっていうシーンも多かった。こういう部分を見てみると組み立てるっていうよりも1つのプレーでなんとかしようっていう形が目立つ。内田のサイドの突破にしろ、マルキーニョスのウラへの抜け出しに対するパスの供給にしろ。そういう意味でやりたい形ではなかったんじゃないかと思う。相手のギャップを突くっていう意味では効果的ではあったけど。

その中で本山がゲームを組み立てようとしてたのが目立った。本山はトップ下の位置で自由に動き回ってボールを触ってた。ボール保持者に対するフォローの動きを繰り返して、ボールを引き出してたと思う。サイドからの攻撃に厚みを増すような動きも目立った。

こういう動きが後半のいい時間帯の攻撃につながってったと思う。アントラーズのいい時間帯の攻撃は、1つのボールに対するフリーランニングが活発。そういう選手の動きの中でポジションも流動的になっていくいいものだった。

最後にアントラーズの中後をピックアップ。この選手の関しては天皇杯のときもコメントしたと思う。それとかぶる部分も多いけど。この試合のアントラーズはセットプレーからのチャンスがかなり多かったわけだけど、そのキッカーが中後だった。いい精度のキックを持ってることはセットプレーに加えて低い位置からのフィードを考えて時にもいい武器になる。守備面でも上に書いたように1ボランチから最終ラインに入ってまでのプレーをこなした。まだ若いだけに今後に注目の選手。

結果は0-1でガンバ。両者とも切り替えの速いいいサッカーを見せてくれたから、早い時間帯に10人×10人になってしまったのは残念だった。アントラーズとしてはは決められるときに決めきれなかったのが痛かった。逆にガンバは決めるべきときに決めるべき人が決めた。結果として2連敗になったアントラーズだけど、今季追いかけてみる価値はある。
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2007-03-10 Sat 22:12
ドイツ×スイス
<ドイツ:4-4-2>
FW:ゴメス-クラニー
MF:シュバインシュタイガー-バラック-フリッツ、フリンクス
DF:ラーム-メッツェルダー-メルテザッカー-フリードリッヒ
GK:レーマン

<スイス:4-1-4-1>
FW:フレイ
MF:バルネッタ-マルゲラス-ハカン・ヤキン-ベーラミ、フォーゲル
DF:マニャン-グリヒティングス-センデロス-フィリップ・デゲン
GK:ベナーリオ

まずは例によってスイスの4-1-4-1のシステムについて。序盤のやり方を見る限り、守備面では4-1-4-1のメリットを最大限生かそうとする意図は見ても取れた。つまり、最前線を守備の起点として制限をかけてくやり方。例えば得点シーンは最前線でプレッシャーをかける中で相手のミスを誘ったシーンだった。

中盤の前目に多くの選手を配置することで、選手間の距離を近く保ってるから複数枚でのプレスもかけやすい。1人目が距離をつめて遅らせたところに周囲が連動して囲い込みに入る。そういうときは前線の選手もしっかりと守備に参加して、前後で挟み込む。そういう中で奪えなかったとしても、そこで相手の選択肢を制限してるから後ろは守りやすい。縦パスに対してスイスのDFの前でカットできる場面が目立った。

相手のFWへのくさびに対してはCBがついてきて対応する場面が目立った。1つめの4人(+FW)のブロックを抜けてきたところも1ボランチのフォーゲルがしっかりとカバーしてた。最終ラインも高いポジションを維持することで、前のブロックとの距離を縮めてコンパクトに保とうとする意識が見て取れた。そうやって中盤にスペースを与えないようにしてたと思う。

ただこれはあくまで理想論。狙いはいいものでも、実際にやれるかってことは別の問題になってくる。この試合に関しては序盤はやりたい守備ができてたんじゃないかと思う。それがドイツに慣れが生じてきて、さらにドイツが効果的な攻撃の形を取り始めてからはやりたい守備をやらせてもらえなくなっていった。

具体的にはスイスの守備のブロックを前後左右に揺さぶるやり方。特に左右の揺さぶりが効果的だったと思う。スイスの守備は上にも書いたとおりボールに対して複数枚が当たるやり方。そのやり方だと相手を孤立させることができるから、ボールを奪うには効果的。

ただ、どうしてもボールサイドに多くの人数が偏ってしまうっていう弊害もある。その弱点の部分をドイツは上手く突いてきた。一方のサイドで組み立てて相手を引きつけておいてから、逆サイドへのダイナミックな展開が何度も見られた。そうやって相手の守備のブロックを左右に走らせることで、ギャップを生み出そうとしてたと思う。

攻撃の組み立ての部分にしてもフリンクス、バラック辺りが低い位置でボールを触ってまずはサイドに展開する。相手がしっかりとブロックを形成している真ん中を避けてサイドに起点を作ることで、まずは1つ相手を動かそうっていう意図が見て取れた。

さらに4-1-4-1の弱点である1枚のボランチの部分を突こうとする意図も見て取れた。攻撃の起点を作るときはFWが引いてきて相手のボランチの高さのところで作る。相手はその位置を1ボランチが担ってるわけだから必然的にややプレッシャーの弱いところが生まれていた。

こういう組み立てる攻撃に加えて相手の高いDFラインをけん制する意味でのロングボールも時期を見計らって入れる。攻撃の際無理をせずに簡単に最終ラインまで下げるようなプレーとあわせて相手を上下に揺さぶる意味があったと思う。こうやって上下左右に相手を動かすことでスタミナの消耗を早くさせた。そういう部分でスイスのプレッシャーも途中からかなり弱まってしまった印象だった。

ドイツの攻撃は上にも書いたとおりサイドに起点を作るようなやり方だった。基本的にはドイツのサイド攻撃はラームとシュバインシュタイガーのラインができあがってる左サイドが強いイメージがある。ただ、そこに対してはスイスもしっかりと対応してた。右SBのデゲンがシュバインシュタイガーに対してしっかりとケアをしてたし、攻撃に関してもそちらのサイドから攻めることでラームが上がってこられないような状況を作り出した。

特にシュバインシュタイガーに対する対応はほぼ完璧だったと思う。ボールが入る前からしっかりと距離をつめてほとんどボールに触らせなかった。ラームのオーバーラップはそれなりに多く見られたけど、シュバインシュタイガーとの関係性が作れなかったことで威力は半減した印象。

こうやって左サイドのよさを消されたドイツだったけど、逆に相手のケアが甘い右サイドを起点とした攻撃が多くなった。左に1度起点を作っておいて、一気にサイドを変えてスペースの多い右サイドから崩しにかかるってシーンも多く見られた。結局1点目のFKにつながったプレーと2点目の崩しは右サイドから。

どちらもボール保持者に対して複数枚で当たりに来る相手をシンプルなワン・ツーで否したところから。複数ってのはSBとSMFの2枚で来るわけだから、そこを否せればSBを引き出したところに大きなスペースがある。サイドの選手間の関係性で崩したいいアイディアが得点に結びついたと思う。

こういうサイドを中心とした攻撃の組み立てだったから、バラックが本来の高い位置で目立つことがあまりなかった。どちらかというとフリンクスとダブルボランチ気味の位置関係を作って、低い位置で左右への散らしの部分を担うことが多かったような気がする。あとはボール保持者に近づくフリーランニングで、それをフォローする仕事が多かった。ボールタッチはそれなりに多かったけど、チャンスに直結するような場所でのプレーが目立たなかったような気がする。

バラックとフリンクスがダブルボランチ気味のポジションを取る形は、以前から守備の際には見られたことだった。この試合に関しても守備面では同じような形だった。つまり、中盤の4人を横並びにしてフラットなブロックを形成する。その後ろのDFラインも高い位置を保ってコンパクトにすることでスペースを消そうとしてた。

だからスイスのくさびは途中で引っ掛けられて、なかなか前線に起点を作れないような状況が生まれてた。形は違うけどやろうとしてることはスイスと似たようなものだったと思う。DFラインは高い位置を保ちながらもウラへのケアもしっかりとできてた。W杯前に日本と戦ったときと比べると明らかに成長の跡が見られる。前でしっかりとプレッシャーが効いてるから簡単にはウラを取られないようになってるのも好感。

その前の守備は一度しっかりとポジションに戻ってバランスを確認したところから始まる。そうやって相手がDFラインで回している内はそのままやらせるけど、1つ前にパスが入ったところでチェックを始める。そのときにまずは縦を切ることで相手がストレートに攻撃することを防ぐ。

さらに深いところまで進入されたときは、スペースを消してるメリットを生かしていろいろな方向から囲んで奪いに行ってた。押し込まれたとしても多くの選手が守備に戻ることで、最後のところで堅いブロックを形成できてた。

これはしっかりと組織を作った上での守備のやり方だけど、この試合のドイツは攻撃から守備の切り替えのところに安定感を感じた。それは1人1人の守備意識の高さの上に成り立ってたものだと思う。前線の選手でも一度ボールを追い始めたら途中でやめずに最後まで追いかけるような姿勢が見られる。それに相手に奪われたときも切り替えの速さが目立って、すぐにチェックに行って遅らせることでカウンターの危険を防いでた。その間にしっかりと組織を形成してしまう。こういう切り替えの速さは守備から攻撃にも見られた部分だったと思う。

こういうふうにドイツがいい守備をしてるってこともあったけど、スイスの攻撃はあまりにオプションが少なすぎた。ドイツと比べて決定的に違うのは1つのボールに対する選択肢の多さのところだと思う。ドイツの選手はボール保持者と受ける方の両方の力で選択肢が増えてた。

ボール保持者の方はその技術の部分。逆サイドへの一発の展開とか狭いところでのキープ力なんかは明らかにドイツの方が上だった。周囲の状況で選択肢が増えたとしてもボールを出すほうにその技量がなきゃ意味がないってこと。受けるほうは単純なフリーランニングみたいなもの。ドイツはSBの攻撃参加が活発だったし、FWがボールを引き出す動きも目立った。

こういう両面でスイスは劣っていたと思う。この2つの部分の中でボール保持者の力量についてはすぐに改善される部分ではない。というよりもドイツと比べること自体が間違ってるってこともありえる。ただ、ボールを引き出す方の動きに関しては改善できる部分だと思う。特に4-1-4-1のシステムを使うから、2列目の動きが重要になってくる。

この試合を見る限り、確かに2列目の選手が飛び出してこうっていう意識は見て取れた。ただ、飛び出すと言うよりも最前線まで出てって待ってるっていうイメージが強かったような気がする。そういう中で最前線がつまっちゃうような状況になってしまった。後ろでボールを持ってる選手としたら、選択肢はそこにくさびを入れることしかない。そうやって選択肢が少ない状況だったからドイツの守備陣は守りやすかったと思う。

2列目の絡み方はこういう最前線でつまっちゃうものよりも、低い位置から一気にウラを狙うほうが面白かった。相手の高いラインを1つ下からつかまらずに飛び出すことで決定的なチャンスが生まれたんじゃないかと思う。

単純な仕掛けのところでも4-1-4-1のメリットを生かしきれてなかった気がする。距離感が近いことを生かして三角形を何個も作るような状況が生まれなかった。そうやって結局は単純なくさびを入れて奪われるって言う繰り返しだった。

結果は3-1でドイツ。スイスの守備の上を行ったドイツの攻撃が目に付いた。
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2007-03-09 Fri 13:34
ミラン×セルティック
<ミラン:4-5-1>
FW:インザーギ
MF:カカ、セードルフ-ピルロ-ガットゥーゾ-アンブロジーニ
DF:ヤンクロフスキ-マルディーニ-ボネーラ-オッド
GK:ジーダ

ミランは前回と同じやり方で試合に入ってきた。立ち上がりは左SBのヤンクロフスキが積極的にオーバーラップを繰り替えして、そのサイドから崩そうとしてたと思う。後半になってからは自由に動き回るようになったセードルフも前半は左サイドの基本ポジションでのプレーが多かった。

前回も同じやり方で入ったことを考えるとこれは中村を押し込む意図があったと考えてよさそう。これによって中村の守備の負担を増やす狙いがあった。それに中村にボールが入ったときにセードルフがしっかりと守備に回ってたのを見ると警戒してるのがよく分かる。

ミランはホームということもあって前回よりも積極的な試合運びをしてくると思ったけど、大きく変わったようなところはなかった。1点を取られたら苦しい立場になることを考慮してのやり方だったかも。強いていうなら前線でのチェックの位置が高くなったことぐらい。そのチェックも特別厳しくいくようなものでもなかった。それにセルティックが単純に前線に入れるやり方をしたことで、その前線でのチェックもうまく機能したとはいえない。

結局そういうロングボールに合わせてチーム全体が押し下げられてしまうシーンが多くなった。そのときにDFラインに中盤が吸収されてしまうシーンが目立つ。高い位置でこの2つのラインが近い関係を作ってるならいいけど、ゴール前でのこういう状況は好ましくない。1つ下にスペースが空いてしまうし、最近にミランによく見られる選手が足りてるのにマークにつききれないっていう状況も生まれやすくなる。ゴール前の集中は大事なことだけど、ボール保持者にはしっかりとチェックに行くみたいなバランスがほしい。

それにこのことは攻撃とのつながりを考えたときにも前線が孤立してしまう状況を生んだ。速攻を仕掛けたい場面でも後ろの飛び出しに時間がかかるから思ったような攻撃が仕掛けられない。もともと後ろに選手を残してる相手をカカとインザーギだけで打開するのは難しかった。そうやって時間がかかっている間にセルティックの選手が戻ってしっかりと組織を形成してしまった。結局ゴール前に多くの人数のセルティックの選手が配置される状況になった。

そうやって相手が組織を形成してしまったときの攻撃がうまく機能しない。相手が自陣に引いて守備をしてるから、DFラインが高い位置に上がってきて全体を押し上げたし、両SBに加えてマルディーニも積極的に攻撃参加を繰り返してた。でも、そうやって攻撃に厚みを加えようとしても攻撃のバリエーションが少ない。

この試合ではセルティックの最終ラインが深い位置で守るようなやり方をとってなかった。だから、ウラには使えるだけのスペースが十分にあったと思う。インザーギとしてはそのスペースを常に狙ってDFラインとの駆け引きを繰り返した。チームとしてもそこに抜け出せば得点への最短距離だけに、何度もウラへのパスを狙ってた。ただ、そのやり方もパスの精度の問題で決定的なチャンスには結びつかなかった。それにセルティックのDFラインもよくウラのスペースに対するケアをしてたと思う。ミラン側としては結果としてただウラへボールを放り込むだけの単調な攻撃が増えてしまっていたと思う。

それにそのインザーギを抜いてく選手がほとんどいない。というよりも全体として4-4-1-1のシステムを維持したまま上下動を繰り返してたような印象。これは攻撃時のラインの間延びが原因だったような気がする。それに下の選手が前線に飛び出すような時間を作れなかったってのもある。トップのインザーギはもともとそういう選手じゃないけど、この試合ではピルロが低い位置でボールを保持できなかったのがつらかった。

それは相手のやり方のうまさのせいだったと思う。つまりヤロシクをトップの位置に起用してきたこと。ヤロシクはもともとボランチの選手だから守備の貢献度も高い。最前線でのいい守備を見せてくれた。その役割の1つとして低い位置でボールを持ったり受けだりしようとするピルロをうまくケアがあったと思う。ヤロシクが交代した後に入ってきたのもグラベセンだったから、ミランとしては事態の好転にはつながらなかった。

結果としてミランはポゼッションをしながらも最後まで押し込む攻撃ができなかった。シュートの数は多かったけど、その中にはミドルシュートがかなり含まれてる。相手を崩しきれずにブロックを外す前に強引に打つ場面が目立った。攻撃のやり方が個の力での強引な形に偏ってしまっていた。ゴール前で複数の連携で崩すようなシーンがほとんどなかった。

こんな感じのミランに対して、セルティックも1戦目のような積極性は見られなかった。守備に重点を置くやり方で試合に臨んだと思う。結果として前の選手に任せるような攻撃の形は縦へのシンプルに入れる形が多くなった。そのときにトップの2人が重要な役割を担ってたと思う。カウンターのときは1度前線での経由点になってたし、相手が組織を作ってしまったときはロングボールとかくさびのパス受ける役割を任せられた。

そのときのポジショニングがよかったと思う。2人とも相手の中盤とDFの間の中途半端な位置に位置することである程度自由にボールを扱うことができた。低い位置からのロングボールに関しても自分達のボールにできることが多かったと思う。特にヤロシクはいろいろな位置に動き回ることでよくボールを引き出してた。その後の展開もいいものだったと思う。

こうやって守備を重点に置いたサッカーをしてたセルティックだけど、その守備に安定感があまり感じられない。最後のところでの守備でなんとか持ちこたえてたような印象。守備のやり方は自陣でブロックを形成して縦パスが入ったところでチェックに行くもの。そのチェックが甘いっていう場面が多かった。飛び込んだら抜かれるみたいな恐怖心を持ってた選手が多かったように思う。中途半端に距離を開けてたからミランの選手はあまりプレッシャーを感じてなかったんじゃないかと思う。

その最たる存在がレノン。このチームはアウェーでは強さが見せられないけど、その原因がレノンにあるんじゃないかって思ってきた。1戦目では前線から相手のボール保持者に対してのチェイシングを繰り返したレノンだけど、この試合では目立たない存在になってしまっていた。ボール保持者に対する積極性がほとんど見られなかった。

それに失点のシーンでも簡単にカカにはじかれてしまっていたのも気になるところ。カウンターの芽を何度も摘んでたスノと比べると(ファールになってしまうことが多かったけど)やっぱり不満。そんなに多くの試合を見てるわけじゃないけど、レノンがアウェーの試合で目立たなくなることが多い気がする。中盤での守備の起点がなくなることで簡単にゴール近くまで入り込まれる状況が生まれてしまっていると思う。レノンがキャプテンだってことを考えてもチームへの影響が大きいのかもしれない。

それにこの試合では相手のシステムとの相性の悪さも感じられた。システム的には相手の中盤の5枚に対してセルティックの中盤の4枚が対応することになる。そのセルティックの4枚が相手のセードルフ-ピルロ-ガットゥーゾ-アンブロジーニと正対するとしっくり来るような形だった。

だから、1つ前のポジションにいるカカを誰が見るかっていうことがはっきりしてなかったような気がする。カカはセルティックの中盤とDFの間で自由に動き回ってた。特にセルティックのボランチが引っ張り出されたときにカカが自由になってしまう場面が多く見られたと思う。ミランのキーであるカカをあまりにも自由にしすぎてしまった印象。

こういう個とシステムの問題を考えると、途中のヤロシクとグラベセンの交代は絶妙だった。ポジションとしてはヤロシクのところにそのままグラベセンが入る形。この交代でまず前線に守備の起点を作ることができた。さらにカカに使われてしまったスペースへのケアもうまくできるようになってた。ボランチの1枚が引っ張り出されたらグラベセンが戻ってカバーをするみたないいローテーションができるようになった。

だから、その後のスノとビーティーの交代が失敗だったような気がする。この交代でまた相手の中盤の選手が空くような状況に逆戻りした。ヤロシクとグラベセンがうまく抑えてたピルロも攻撃に絡んでいけるようになってた。得点を取らなきゃいけない場面だったからしかたない部分もあったけど、守備面では危ないシーンを増やすことになったと思う。

結果は1-0でミラン。セルティックは前半から攻守に渡って運動量を要求されたのがきつかった。失点シーンはスノが攻撃に参加したところでミス。そこから一気にカカに運ばれてしまった。押し込んでたとこでのカットされ、その後の守備が効かなかったことで、でカカ得意の前への推進力のあるドリブルを許してしまった。
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2007-03-08 Thu 21:45
アーセナルとローマとレアル
3チームともシステムとしては4-5-1の形を取ってる。さらに2列目からの飛び出しを重視してるっていう点も似てる部分。

守備では引いての守備が目立つ。そのときに最終ラインの1つ前にスペースが空いてしまうのも似てる場面。

そして一番似てる部分はいいサッカーをしてるのに勝ちきれないっていう試合が多いこと。

原因の1つは得点力不足。上にも書いたとおり2列目の得点力がかなり求められる。そこで決めきれないってことが多い気がする。流動的にやっていい崩しをするのに最後の決定力のところに問題がある。

それは純粋なFWの数とチャンスメイカーの数。流動的にやっててどちらも専業の選手がいないから、そういう仕事に特化した選手がいない。結果としてギリギリの精度のズレが生じて、決めきれない状況が生まれてる気がする。

ローマは0トップって言われるようなFWの問題。アーセナルはアンリがチェンスメイクに回る場面が多いことで、ローマと同じ問題を抱える。レアルは逆にいいボールが供給されないんだと思う。それは2列目にも本来FWの選手を置いて、変則4トップの形を取ることが多いから。こっちはパサーが不足してる。

原因の2つめは守備面から。こちらも上に書いたとおり引きすぎる場面が目立つ。そうやって相手に中盤のスペースを与えてしまう。結果として自分達が攻撃に時間がかかるし、相手にペースを握られてしまう。3チームとも強豪チームだけに明らかに押し込まれることは少ないけど、攻められたときに高い位置でボールを取れない。相手の攻撃に対して、予想以上のもろさを感じる。
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2007-03-07 Wed 22:54
ACLグループリーグ第1戦
【アレマ・マラン×フロンターレ】
<フロンターレ:3-5-2>
FW:我那覇-ジュニーニョ
MF:マギヌン、村上-谷口-中村-森
DF:伊藤-寺田-箕輪
GK:川島
 
初戦ってこともあったかもしれないけど、両チームとも1点目はDFの不用意なプレーから生まれたものだった。そういう動きのある状態から試合がスタート。

前半ペースを握ったのはアレマ・マランの方だった。前線から積極的なチェイシングを仕掛けてた。特にボールを持った選手に対してはかなり厳しく行ってた。その中には完全なアフタープレーなんかもあって、汚いプレーもあったわけだけど。そうやって激しく入ることでフロンターレの勢いを弱めようとしたと思う。

攻撃でも先制点を奪われたこともあって、序盤から積極的にやってきた。やり方としてはフロンターレの3バックのサイドに起点を作る意図が見られて、狙いとしてはいいものだったと思う。得点シーンもサイドから。サイドでボールを持った選手に対してはしっかりとフォローをして数的優位を作ろうとしてたところからも、サイド攻撃を重要視してたことが分かると思う。

こういうアレマ・マランの積極性に加えて、フロンターレがアウェーのやり方で試合に入ったことも前半のペースがアレマ・マランに傾いた要因だったと思う。フロンターレの前半の守備は自陣に引いて組織を形成させるもの。相手の最終ラインのパス回しは自由にやらせて、縦パスが入ったところでチェックを開始した。最終ラインを高めに設定してスペースを消すやり方だったけど、受身のやり方だったのは間違いない。サイドを突かれたときにCBが引き出されてバランスが崩れる場面はあったけど、多くの時間帯ではバランスをしっかりと整えることを最優先にしてた。

攻撃面でも前半はリスクを犯さないやり方から入った。攻撃は3トップ気味に配置された3人に任せられる部分が多かったと思う。昨シーズンからの形だけあって、3人の関係性はいい。我那覇が引いて受けたスペースにマギヌンが出てくみたいな単純な関係の中にもそれが見て取れた。攻撃の形としてはその3人に単純に入れてくる形。中盤での組み立てを省略して早いタイミングで入れてくる場面も多かった。そもそも中盤での組み立ての中でのミスが多かったと思う。それは選手の距離感とピッチコンディション問題の影響だった。

こういうやり方で相手の守備に狙いどころを決められた弊害は生まれたのも事実。特に我那覇に対するくさびのボールはことごとくカットされてしまっていた。そういうこともあって後ろから中村とか谷口が絡んでくるシーンも少なかった。前半は全体として押し上げの遅さも目立った。この点でもリスクを犯さないっていう原則が守られてたのかもしれない。前半はあまりいい形じゃなかったけど、プラン通りだったのかもしれない。

こういう状況が後半になって一変した。それもアレマ・マランとフロンターレの両者からの要因があった。アレマ・マランは単純にスタミナ切れが見られた。暑さの中で序盤からかなり積極的なサッカーをしてたから仕方なかったかもしれない。後半は中盤でのプレスが効かなくなってた。それに前線の選手が守備に戻ってこなくなるシーンが多くなってたと思う。その中でDFと中盤の間に大きなスペースが空いてた。フロンターレはそこのギャップをうまく突いてたと思う。

フロンターレ側も後半開始と同時にギアを入れ替えた。それは守備の開始位置を見ても分かる部分。前半よりも明らかに積極性が見られた。前線の選手と後ろの選手がはさみこむ守備なんかでうまく連携して高い位置で効果的な守備ができてたと思う。

その守備の勢いを攻撃につなげることができた。中村なんかが守備の勢いそのままに前線に飛び出してくようなシーンが出てきはじめた。そもそも守備の位置が高くなったことでチーム全体が押し上げられたと思う。その結果前線の選手の距離感がよくなった。

その中で本来の持ち味である早いパス回しとかワンツーでの抜け出しとかが見られた。相手の厳しいタックルを考えても早いタイミングでパスを回すことはいいことだった。ボール保持者に近づくフリーランニングも増えて、ボールをよく引き出してたと思う。そうやって前の方にプレーの選択肢が増えたと思う。

前半は我那覇頼みの組み立てで相手に狙われてしまったけど、後半は多くの選手が前線に絡むことで相手を分散させられたと思う。さらに、こういう連動した攻撃を仕掛ける上での我那覇の役割を再認識。前線でボールを引き出して安定したポストプレーをこなすことで後ろの上がりを促進して厚みを増すことができる。

フロンターレの2点目は攻撃の厚みが見られたシーンだった。中村が前に飛び出してきたところからのチャンス。1度目は跳ね返されたけど、そのこぼれ球を拾ってミドルシュート。さらにその跳ね返りをつめた得点。2次、3次攻撃が機能した。

この得点のあとは前半のような自陣での守備に切り替えたのも注目すべき点だったと思う。徹底的にリスクを避ける方法だったんだと思う。そういう意味ではいい形で3点目が取れた。3点目はCKからの流れ。ここでも1度跳ね返されたボールをうまくサイドに展開した。CKの流れで相手のDFがバランスを崩してたことと、味方が多く残ってたことがいい方向に働いた。

川崎のDF陣は強さを見せてくれた。失点シーンを含めて、序盤は不安がある部分もあったけど、時間が経つにつれて安定感が増してった印象。特に正面から来るボールはことごとく跳ね返してた。ロングボールが放り込まれたときの競り合いの強さがあるし、グラウンダーのボールに対しては出足の速さで相手の前で触る。ウラのスペースにいいボールが供給されるシーンがなかったからなんともいえないけど、全体としてはそれぞれのカバーのところもうまく回ってたと思う。

ただ相手がサイドに起点を作ったときにCBが引き出されてしまうのがどうしても気になる。3バックでやってる以上しかたのない部分だけど、失点シーンは中で2対2の状況。もうちょっと中盤の選手との連携が欲しい。

この最終ラインの3人を初めとしてフロンターレは高さっていう武器を存分に使おうとしてた。特にセットプレーではそういう意識が強く見えてたと思う。セットプレーでは滞空時間の長い高いボールを意識的に蹴ってた。

結果は1-3でフロンターレ。前半は上にも書いたとおりチームのプランとしてリスクを犯さずに入ったってことなんだと思う。ただ、ピッチコンディションとか判定に戸惑った場面が多かったのも事実だったはず。その点で後半にしっかりと順応できたのは好材料。判定に関しては前半と比べて後半はファールが格段に減った(攻めてる時間が多くなったこともあるけど)。


【レッズ×ヘルシク・ケティリ】
<レッズ:3-5-2>
FW:ワシントン-永井
MF:ポンテ、相馬-小野-鈴木-山田
DF:ネネ-阿部-坪井
GK:山岸
レッズの試合内容は前回の横浜FC戦よ似たようなもの。相手は横浜FCよりも消極的だったけど、レッズの側に見られた部分は同じような感じだった。

まず、守備面。これはゼロックスのときからずっと言ってることだけど、プレッシャーをしてるフリの選手が多い。だから、相手の攻撃に移ったときに多くの場合自陣深くまで押し込まれてしまった。それはファーストディフェンスがうまく機能してないこととか、ボール保持者に対して中途半端なプレスが目立つことが原因。相手もアジアの舞台に出てくるぐらいだから、そういう中途半端な守備だとしっかりと足元の技術を見せた。ただ、今日の試合を見る限りではレッズとの力差は明らか。それなのに攻撃のたびにレッズが自陣深くまで押し込まれるってのはおかしい気がする。

こういうレッズの守備の状況の中にあって、小野の守備の積極性が目立ってた。攻撃からの切り替えの速さと、相手へのチェックの速さが目立った。さらに最終ラインのカバーに入ってバランスを取るような役割もこなしてた。相手の攻撃が少なかったから、そういうシーンも多くはなかったけど、マンマーク気味についてた今日のレッズの最終ラインを見ると、そういうカバーの動きも必要だった。攻撃面も含めて、小野の上下の運動量の多さが目立ってた。

相手の攻撃のたびに深くまで押し込まれたことは攻撃面にも弊害を生んだ。この点についても何度も書いてるけど、速攻に転じたときに前の薄さが目立つ。中盤以降の多くの選手が低い位置に戻されてしまうから、前線には一部の選手しか残ってない。

こういう部分は昨シーズンから見られたことだった。昨シーズンはそういう攻撃の中でも前の選手の質でなんとか得点につなげてた。今日の2点目がそういう形。攻撃はポンテ、永井、ワシントンの3枚だけで得点まで持ってった。このシーンみたいに2トップを採用しているって意味では昨シーズンよりも確率が上がってるっていえるかもしれない。

ただ、こういう場面みたいな数的優位の状況ははほとんど作らせてもらえないはず。ACLはともかく国内では相手の挑戦を受けて立つ立場。相手もレッズ相手にはしっかりと後ろに選手の残しておくと思う。そう考えて2点目以外のレッズの攻撃を見直すと不安点が出てくる。速攻を考えれば相手がある程度の人数を守備に残したときに前の選手だけで崩すのは難しい。そういう意味では後ろからの押し上げがもっと欲しいところ。といってもその点は守備面からの改造が必要になってくる。昨シーズン途中から見られ始めた、最後のところで人数をかけるっていうやり方をしてる限り(それが悪いってわけじゃないけど)難しいと思う。

そうなると遅攻の質を高める必要がある気がする。遅攻を考えるとすると、ワシントンと岡野の違いのところを見るのがいいと思う。相手のスタミナを考慮する必要があるけど、この交代で明らかにレッズに流れが傾いた。この2人の違いは単純に動くか動かないかっていうこと。ワシントンは真ん中にしっかりと腰をすえるタイプで、岡野はこの試合では右サイドに流れてのプレーが多かった。

引いた相手を崩す方法の1つとしては前線での動きを作って相手のブロックにギャップを作るっていうことが挙げられる。そういう意味では岡野の方が優れてたっていうことだったんだと思う。岡野自身が動くことで相手のバランスが崩れる。さらに岡野が動いて空いたスペースを他の選手が有効活用できるっていう利点も生まれる。FWの一角の永井は1トップ気味になったことで広いスペースを自由に動くことができた。

さらに2列目からの飛び出しも促進されたと思う。3点目は小野が前線に入り込んでのミドルシュート。その前の動きで小野のシュートのコースを空けたのはポンテだった。確かにポンテが攻撃に絡んでくるのは前半からあったことだった。組み立てのときにはワシントンも引いてきてボールを引き出すようなプレーをする。そうやって空いた前線のスペースにポンテが出てくっていうことが多かった。

ただ、このやり方だと最前線が完全につまっちゃったときに動きを作ることができなかった。結局は相手のブロックの外でパスを回しながら、最後は中に放り込むっていう形になってしまった。相手のブロックがかなり低い位置に形成されてたから、DFもかなり押し上げに参加してきてたけどあまり効果がなかった。動きが生まれない限り人がいてもしかたないっていうこと。

そういう動きがなかったから一度ペースダウンすると次にスピードアップするタイミングを図れないでいた。結果として試合自体もゆっくりとしたペースで流れた。チームの中でリズムを変えてたのは小野のパスだけだったような気がする。

もちろん岡野が入ったことでいい部分ばかりが生まれたわけじゃなかった。今日の試合だと岡野が右に流れてプレーしたことで山田の攻撃参加が減ってしまった。ただ、この部分はチームの戦術的なものだったかもしれない。ネネを積極的に攻撃に参加させて、山田を後ろのバランサーとして配置するっていうこと。

ネネはこの試合でも積極的な攻撃参加が目立った。同時に決めるべきところを決めきれないシーンとかボールを運ぶときのミスも多かったと思う。その辺がトゥーリオとの差かもしれない。こういう点があるなら、リスクを犯して出て行く意味が感じられないわけで。そういう意味では序盤に少し見られた阿部の攻撃への参加をもっと見たかった。

結果は3-0でレッズ。得点の時間帯はよかったんじゃないかと思う。立ち上がりと、前半ロスタイム、そして後半にダメ押し。
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2007-03-05 Mon 13:18
ポーツマス×チェルシー
<チェルシー:4-4-2>
FW:ドログバ-シェフチェンコ
MF:ロッベン-バラック-ランパード、マケレレ
DF:Aコール-カルバーリョ-エッシェン-ディアラ
GK:チェフ

内容としてはポーツマスの方がいいサッカーをしてた。特に守備の積極性はいいものだったと思う。ボールを失った後の切り替えの速さが目立って、チェルシーの攻撃の目を摘み取った。格下のチームがやるような完全に引いてしまう形じゃなくて、高い位置でボールにプレッシャーをかけるやり方は好感。この前線での積極的な守備を90分間続けたってのもよかった部分だったと思う。

確かに1つめのブロックを抜けられたときに後ろとの連携がまだまだっていうような場面も見られたけど、前線での速い寄せにチェルシーが苦しんでたのも事実。このやり方を毎試合やってるのならば、今シーズン躍進してるっていうのも分かる気がする。

攻撃面でもチームとしての狙いがはっきりした一貫性のあるやり方が見られた。つまり前線のカヌを起点にするもの。ボールを持った選手はまずカヌを狙う。そのときにカヌもしっかりとボールを受ける体勢を取ってた。それにボールを受ける位置が最前線ではなくて、中途半端な位置だけに相手の守備のバランスを崩すこともできてた。

それに加えてカヌ自身の技術の高さでしっかりと前線でキープすることができる。そうやってチームの押し上げを促進できてたと思う。2トップの相棒ルアルアは積極的に動き回ってた。特に相手の右サイドのスペースを突く動きが効果的だったと思う。

こんな感じでいい内容でサッカーを進められてたのに最終的に完敗してしまった勝負弱さは気になるところ。逆にチェルシーのサッカーの内容は不満。ポーツマスがいいサッカーをしてきたこともあるけど、チェルシーのチーム自体にも問題があったような気がする。

攻撃面では遅さが目立った。チェルシーの持ち味は縦に速いスピーディーな展開だったはず。そのよさが完全に消えてしまった印象。確かに上に書いたようなポーツマスの守備が要因っていうこともある。チェルシーがボールを保持しても相手が素早いチェックを仕掛けてくるだけに、バックパスを余儀なくされる場面が目立った。特に序盤はチェフに一度戻して、そこから前線へ確率の低いフィードっていうやり方が目立ってたと思う。

その後チェルシーはこういう相手のプレッシャーに対してサイドに起点を作ることを始めた。両SBが高い位置まで上がってボールを引き出してたと思う。そうやって一度サイドに起点を作ることで相手を押し込む効果が生まれた。

そのときにはランパードとかバラックが中でややフリーになるっていうシーンも出てきた。だから必然的に2人のタッチ数もある程度は多くなったと思う。ただ、そのボールを触る位置が低い位置に限定されてる。相手のブロックの前でボールを無難に扱うことが多くて、チャンスに直結するプレーがない。

さらにこの2人が低い位置でボールを持ってるっていうことは、前線の選手が足りてないことを意味する。だからサイドに目を向けさせても最前線のところは空いてこなかった。結果として2トップのタッチ数が増えてこない状況が生まれたと思う。そうやって前線に起点が作れないことで、結局はランパードとバラックが上がるタイミングがなくなる悪循環だった。

特にこの試合はドログバの調子の悪さが目立った。足元にボールがついてなかったし、いつもなら強引に行くところも簡単にパスしてしまうっていう場面も目立ったと思う。そういう意味ではシェフチェンコの方が目立った試合だったって言えるかもしれない。

そのシェフチェンコにしても確かに前線で起点になるようなことは少なかった。それでも前線での動きが活発だったし、ゴール前の打開のところでも目立ってた。カウンターの起点の役割を果たすことも多かった。この試合を見る限りではバラックよりも先にチームにフィットしてきてるっていう印象。

こういうことも含めて縦にシンプルに入るボールが少なかったのが攻撃が遅れた要因。後ろでのパス回しにしろ、サイドへ一度起点を作るやり方にしろ、それ自体が悪いっていうことはない。相手の守備のバランスを崩す意図があればいいと思う。現に1点目は左右への大きな展開を繰り返したことで相手の守備にギャップを生んだ場面だった。

といっても、こうやって経由地点が増えることで相手としてもしっかりと組織を作る時間ができるのも事実。それにスピードアップのタイミングをはかりにくいっていう弊害も生んでると思う。結局は単調なリズムでの組み立てになってしまった。

相手がしっかりと組織を作る前に最短距離でゴール前につなげるようなプレーも欲しい。その方がトップに入ったときにスピードアップするみたいな統一性も生まれると思う。こういうやり方をするためには、単純に前線の選択肢を増やすことが必要。今日の布陣ではロッベンがサイドに出てたから、ランパードとバラックが低い位置でプレーすると前線に起点をつくりづらい状況だった。この2人が前線に入っていくプレーがもっと欲しい。

そういう意味では前線への推進力が足りないような気がする。人が入っていくのもそうだけど、パスに関しても無難なものが目立った。つまり横パスとかバックパスで安全なほうばかりに逃げるってこと。前線の動きも必要だけど、どこかで勝負をすることが必要だと思う。そういう勝負のパスとか仕掛けが見られなかった。

そういう意味では途中からカルーとライト・フィリップスが入ってきて積極的に仕掛けるようになってからはリズムがよくなった。こういうのは個の勝負の部分だけど、チームとしてのタイミングをはかって、チーム全体が勝負に出るっていうことも重要だと思う。

守備面もいいときのチェルシーからは程遠い内容だった。相手のカヌにしっかりと起点になられてしまったのがそれをよく表してる。カヌに入った後にしっかりと起点になられてしまったのも問題だけど、その前のところの問題が大きいと思う。

いいときのチェルシーだったら、最初にそういう縦パスは切ってたはず。前線で制限をかけてくやり方がしっかりと機能してるとすれば、まず切るべき場所がこの試合ではカヌへのくさびのパス。それが好きなように通されたっていうことは、そういう制限をかける守備ができてなかったってことを意味する。

そうやって最初のプレスがかかってないから、複数枚で効果的に守備をすることもできない。序盤に左サイドを崩された場面が象徴的だったと思う。しっかりと組織としての守備ができていないのにAコールが相手に寄せにいったことで、そのウラのスペースを簡単に破られてしまった。

こんな感じで前線での効果的な守備ができないことで、結局はゴール前まで戻されて守備をすることが多くなった。そのときは中盤の選手も戻って献身的に守備に回る。だから守備を攻撃につなげるのが難しくなった。

個々の守備のところを見ると、上に書いたとおりディアラが上がったスペースを突かれるシーンが目立った。ディアラに関しては上がったウラのスペースのケアと同時に純粋な守備力も不安。とりあえずこの試合ではしっかりとマケレレがカバーに入ってたと思う。

こうやってサイドに起点を作られたときとか、カヌが引いて受けようとするときはどういいてもCBが引っ張り出されるような状況も生まれてしまう。ある程度はしかたがないこととはいっても、そういうときにバランスが崩れるのが気になった。サイドからのボールに対して簡単にDFとDFの間に入り込まれる場面も目立ったと思う。

ただ、守備に関してはいい時間帯があったのも事実。それは先制点の後の時間帯。前線から制限をかける守備がうまく機能して、この時間帯はカヌにも簡単にボールを入れさせなかった。カヌっていう選択肢を切ったことで相手の攻撃が遅れることも多くなった。そういうときは複数枚での対応が見られた。サイドでも数的優位を作って囲い込むシーンが多くなってたと思う。

この時間帯が他の時間帯と何が違ってたかといえば、攻撃面だったと思う。得点の流れのままに畳みかけようっていう時間帯だった。そういう攻撃面での勢いが守備にも勢いをもたらした。結局は攻撃がよければ守備もよくなるし、攻撃が悪くなれば守備も悪くなるっていうこと。その逆ももちろん言える。

今のチェルシーはいい時間帯をコンスタントに続けられないのが問題なんじゃないかと思う。この試合に関して言うならば、エッシェンが最終ラインに入ったことがその要因の1つだった。エッシェンの守備能力の高さはCBをこなしてるところからも分かる通り。その守備力が中盤にあるかないかで、最初の守備に影響が出てくるのは当たり前のことだと思う。そこでしっかりと遅らせられれば守備の連動性も生まれる。

それにエッシェンは攻撃時の前への推進力をチームに与える役割も担ってると思う。攻守の切り替えが抜群に速いから、ボールを奪った後すぐに攻撃に移ってくる。縦の運動量で前線に顔を出すって言うのも大切な役割。前線で選択肢を増やすことに貢献してる。そう考えるとやっぱり、攻守のつなぎ役としてエッシェンは中盤で使いたいところ。その辺に苦しい台所事情が見える。

結果は0-2でチェルシー。この状況でもきっちり勝つあたりはさすが。2点目は特に両チームの勝負強さと弱さを表してた。ロングボール1発がゴールにつながったチェルシーと、相手のボールをクリアしきれずにそれがまた相手につながってしまうポーツマス。
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2007-03-04 Sun 14:34
マリノス×ヴァンフォーレ(前半のみ)
諸事情で前半のみしか見られなかった試合。前半だけだったけど、マリノスのサッカーが興味深いものだったからコメントしとく。

<マリノス:4-5-1>
FW:鈴木
MF:山瀬-マルクス-マルケス、河合-長谷川
DF:那須-中澤-栗原-田中
GK:榎本

マリノスは超コンパクトな守備の布陣をとってきた。最前線が自陣まで引きつつ、最終ラインはかなり高い位置を取ってる。さらにその最終ラインはラインディフェンスっぽいやり方も採用してた。SBがしっかりと絞って個々の距離を一定に保ってた。ヴァンフォーレが右サイドに起点を作ってきたときの右SB田中のポジショニングを見るとよく分かる。その最終ラインの前にはしっかりと中盤がブロックを形成してた。

攻撃は前線の4人が流動的に動く形。鈴木がしっかりとキープすることでこういう流動性を促進してる。そういう足元のキープ力はさすがに目立つ。得点シーンも鈴木を一度経由したことで後ろの選手が上がってくる時間を作った。そのキープからの展開力も魅力。

こういう前線の選手の関係性の中にさらに後ろの選手が絡んでくる。ボランチの長谷川が前線といい関係性を築いてるし、田中の積極的なオーバーラップも攻撃に厚みを加える一因。前線の選手が左に流れてプレーすることが多いだけに、田中のオーバーラップでいいバランスを形成するっていうこともある。

結果は1-0でマリノス。後半は見てないからなんともいえないけど、このサッカーは注目。
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2007-03-03 Sat 23:43
レッズ×横浜FC
<レッズ:3-5-2>
FW:ワシントン-永井
MF:ポンテ、相馬-小野-鈴木-山田
DF:ネネ-阿部-坪井
GK:山岸

前回のゼロックスと比べるとレッズはチーム状態が上向いてきた印象だった。トゥーリオが欠場ってこともあって、阿部が最終ラインに入ってボランチは鈴木と小野。このポジションは攻撃と守備の役割分担がある程度できる組み合わせの方がいいと思ってたから(ゼロックスのときに書いたとおり)、この組み合わせには納得。

やっぱり攻撃を考えたときに前後のつなぎとして小野が入ることで、スムーズに進む部分が大きいと思った。この試合でも攻撃の組み立ての部分で小野が果たす役割は大きかった。横浜FCが自陣に引いて守備をするやり方をとってたこともあって、ボランチの位置の小野はフリーでボールを扱うことができた。そこから長短のパスでチームの攻撃の舵取りをしてたと思う。

特に長いパスでは左右への大きな展開が効果的だった。レッズは1度サイドに起点を作ってから、相手の中の守備にギャップを作ろうとしてたと思う。両WBは極端にワイドなポジショニングを取ってた。さらに小野は前線に積極的に飛び出していくようなプレーも見られた。この辺が前後が分断されてたゼロックスと比べるとかなり改善された部分だったと思う。

ダブルボランチの組み合わせに加えて、前線を2トップにしたやり方も功を奏した。ゼロックスも含めて最近のレッズは1トップでやることが多かった。ワシントンは前線でしっかりと起点になれるけど、制約が大きい。引き出す動きはあまりしないし、足元で受ける意識が強すぎる。入れば強いけど、相手としては守りやすいっていう面もあった。

そこに永井が加わったことで前線に動きが生まれた。永井は左右に流れてのプレーとかワシントンが下がって受けたウラのスペースでのフリーランニングとか、単純に待ってるだけじゃないプレーが多い。ドリブルでの個の仕掛けも魅力。2点目は永井の足元の技術から生まれた。

この試合ではワシントンが相変わらず厳しくマークされてたけど、こういう2トップの関係の中でマークが弱まることも考えられる。それに単純に今まで孤立気味だった前線の人数が増える。2トップがファーストチョイスになる可能性もあると思う。

レッズはこういう選手の配置のしかたを含めて全体を通してゼロックスと比べるとチームに一体感が生まれてた印象。相手が引いたこと+1トップだったこともあってDFラインの選手が高い位置まで出てきて前線を押し出す動きも活発だった。そうやって攻撃時にコンパクトな状態をキープできてたと思う。

ただ、相手のやり方の条件付だったのも事実。つまり相手引いてくれたからこそ、押し上げを図って前線に人数をかけられたってこと。カウンターを仕掛ける場面なんかを見てると、押し上げの部分に不安が残る。それにFWが流れたときの中のフォローも少ない場面が目立つ(こちらはいいときはいい)。そう考えるとゼロックスのときみたいに受身の形になると(立場的にそういうことは少ないだろうけど)、また前後の分断が生まれてきてしまう可能性があるような気がした。

守備面でも不安が残る。ゼロックスのときよりも前線の守備が効いてたのは確かだったと思う。山田を見ても明らかに前回よりも守備面で目立つことが多かった。

ただ、その前線の守備と後ろの守備の連動性が薄い。ファーストディフェンスのところではしっかりとプレスがかかるから、高い位置でボールを奪える状況があるのは事実。でも、そこをかいくぐられると一気にボールを運ばれてしまう。連動性の部分だと、前後で挟み込むような守備が見られないのが象徴的。それに鈴木が引っ張り出されたときに、そのカバーに戻ってくるような選手もいない。そこのギャップを突かれて押し込まれるシーンが目立った。

こういう攻守両面の不安点を見ると、運動量に問題があるような気がする。そういうことはコンディションによるものも大きいだろうから、これから時間とともに解決されてく可能性もある。

レッズの1点目の得点シーンがそういう意味ではいい方向に向かう上でのヒントになるかも。結果としてオウンゴールだったけど、そこに至るまでの過程はいいものだった。前線でワシントンとポンテがワンツーで抜け出したところから。狭いとことだったけどワシントンがしっかりと相手を背負って、いいリターンパスを返したと思う。ポンテ側から見れば、基本的なパス&ゴーとFW抜いてくプレーの組み合わせ。

そうやって敵陣深くまでえぐる形が生まれた。だから、相手のDFが戻りながらの守備を強いられてオウンゴールにつながったんだと思う。序盤から相馬がドリブルで敵陣深くをえぐって同じような状況が生まれるシーンが多く見られた。そういう意味ではオウンゴールの兆候は見られてたのかもしれない。得点シーンではポンテのクロスに対して小野もエリア内で待ってたってのもよかった部分だった。

横浜FCも昨季の王者に対してよく食い下がった試合内容だった。守備は上にも書いたとおり自陣に引いてブロックを形成する形。そうやって相手が縦パスを入れてきたところを、素早くチェックにいってた。

特にワシントンに対する守備は徹底されてたと思う。ワシントンに対する縦パスは前で触る意識が強かったし、足元に入れられれば一気に囲い込んで仕事をさせなかった。2失点目につながったシーンでもワシントンに多くの人数が対応したことで、逆にごちゃついてしまう不運があったともいえる。

後半は運動量が落ちてなかなかボールにプレッシャーにいけない状況になってしまった。それでもゴール前の危ない場所で体をはってしっかりと守れてた。それに守備面では山口の危機察知能力はさすがだと思った。ピッチ全体の危ない場所に常に顔を出してくるし、DFラインのカバーもしっかりこなす。守備面での貢献に加えて、相手が引きすぎてできたギャップに機を見て上がってくるプレーも見られた。

攻撃面は基本的にカウンター狙い。序盤は久保になかなか納まらなかったことでなかなか攻撃の形を作ることができなかった。それが時間が経つにつれて改善されてったと思う。久保は前線で引き出す動きを繰り返して、足元にボールがつくようにもなっていった。

その中で生まれたのが得点シーン。しっかりとしたキープ力で味方の上がりを待ったところから。そうやって味方が久保を追い越して飛び出したことで、相手はパスに対するケアを頭に入れることになった。そうやって寄せが甘くなったところで、あのシュート。ごちゃごちゃ言わなくてもすごいシュートだった。

結果は2-1でレッズ。レッズが底力を見せた試合だった。まだまだ不安な点が多いとは言っても、攻撃面では小野を中心としてバリエーションが増えてた。あとは守備での一体感をどう出すかってのが今後の課題。と言っても昨季はできてた部分だけに、簡単にクリアしてくる可能性もある。

横浜FCも少なくとも守備面ではJ1でやってく自信がついたんじゃないかと思う。攻撃はまだ久保に頼る面が大きい。相手がレッズだったから、簡単に判断できる部分ではないと思うけど。
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2007-03-02 Fri 11:40
オランダ×ロシア
<オランダ:4-3-3>
FW:カイト-ヘッセリンク-ファン・デル・ファールト
MF:セードルフ-ランドザート、デヨーグ
DF:ファン・ブロンクホルスト-バウマ-マタイセン-ヤリエンス
GK:ステーケレンブルク

相手との力差がはっきりしてたってこともあるけど、オランダは厚みのある攻撃を見せてくれた。攻撃が単発で終わらずに2次、3次とつなげるなかで相手を翻弄するような戦い方だったと思う。そうやって厚みのある攻撃を仕掛けられた要因とか、そのやり方の部分について詳しく見てみる。

こういう攻撃の根本にあるのは、やっぱり個々の力量。ロシアも序盤はFWからのある程度のチェイスを見せてたけど、そういうプレッシャーの中でも落ち着いてボールを失わないプレーができる。だから十分に相手をひきつけてから味方にはたくこともできるし、個人技で抜いて数的優位を作ることもできる。当たり前のことだけど個の技術の高さが攻撃の選択肢を増やしてた。相手ゴール前の狭いとこでの仕掛けも技術の裏打ちがあってこそ。

さらにボールがないところでのプレーの質の高さも感じた。攻撃が基本的なパス&ゴーの組み合わせの中で成り立ってる。ボールを預けたらすぐに次のプレーに移って味方の選択肢を増やすことに貢献するし、前の人数が増えて厚みが増す。

パス&ゴー以外のフリーランニングも含めていいリズムでのパス回しを促進する。ボールと人が動くってのはよく言われることだけど、この試合のオランダはそれが体現できてたと思う。1、2点目は個の技術がものをいったシーンだったし、4点目のPKにつながったプレーはサイドでのワンツーでゴール前に抜け出したシーンだった。

個人を見たときには、このボールを持ったときとボールを持たないときのプレーの質の部分は特にセードルフが目立ってた。中盤でセードルフがボールを持つと、安定感があるだけに一度チームが落ち着く。相手が厳しくよせてきてもしっかりとキープできるし、スペースがあれば前線へのドリブルでビルドアップを図る。

そのセードルフがボールを離したところでオランダの攻撃がスピードアップするっていう場面が目立った。縦に入れるくさびのパスにしろサイドへの大きな展開にしろ攻撃の組み立ての部分を担ってた。さらにそのボールを離した後にセードルフ自身も前線へのフリーランニングで前の人数を増やすことに貢献した。ボールタッチの回数を見ても、攻撃の軸になってた印象。

こういう個の部分に加えて組織としてのやり方でも攻撃に厚みを増してた。ロシアの守備は基本的に自陣深くにブロックを形成する形。上に書いたように序盤はFWからのチェイスも目立ったけど、だんだんとその守備の位置が下がっていった。試合全体を通しては中盤でのスペースも目立って、ゴール前で縦パスを狙ったり最後のところを抑えたりする方法に変わっていった。

だから、オランダとしては攻撃時にDFラインの選手がフリーになるっていう状況が生まれた。そのときに積極的にDFの選手がボールを持ち上がる。そうやってチーム全体の押し上げを図った。守備時だけじゃなくて攻撃時もラインをコンパクトに設定することで前線の人数が増えて、人と人の距離感もいいものになっていた。

さらにこういう組み立てのときに相手を揺さぶる工夫も見て取れたと思う。左右、上下に相手を揺さぶることでギャップを作り出そうとしてた。

これにはオランダの3トップが関連してた。オランダの3トップはカイト、ヘッセリンク、ファン・デル・ファールトの3人。特に両WGの位置に本来WGのポジションを専門としない2人を置いてきたのは注目すべき点だったと思う。ロッベン、ファン・ペルシーがいないことでの人材不足っていう理由もあっただろうけど、この試合の形も1つのオプションとして面白かった。

んで、この両WGは中に入り込んできてのプレーが多い。そうやってWGが流れて空いたスペースにはSBが積極的に攻撃に飛び出してきた。攻撃の組み立てのときには相手の前を左右に何度も展開するようなやり方が目立ったと思う。

WGタイプの選手が前にいないと言っても、オランダらしい左右をワイドに使った組み立てが見られた。細かいパスでのサイドチェンジだけじゃなくて一発の展開も多くて、そういう部分のバランスのよさも感じた。

そうやって相手を左右にズラした中でくさびを入れるタイミングも図ってる。前線では真ん中のヘッセリンクに加えて、カイトもくさびを受けるような動きを繰りかえした。これが攻撃に深さを生んでたと思う。

トップを経由させることで2列以降が攻撃に絡みやすくなるし、相手のDFを引き付けるたり押し下げたりすることもできる。こうやって攻撃に深さをもたらすことで中盤での相手のプレッシャーをさらに弱めて、スムーズに組み立てができる状況を生んでたと思う。

さらに上下の揺さぶりっていうことを考えるとバックパスも1つの戦術として有効になってくる。この試合のオランダは組み立ての中で前線の動きが停滞したときは迷わずバックパスをしてもう一度組み立てなおす状況を作ってた。いつもそれでいいっていうわけじゃないけど、前での動きがないのに適当に放り込んで奪われるよりはマシ。

そういう攻撃を組み立てなおすためのバックパスが上下の揺さぶりにつながった。ロシアの守備のブロックも相手のボールの位置に従ってある程度の上下動が必要よされる。そういう中でギャップが生まれる場面もあったと思う。こういう上下左右の揺さぶりが有効だった。全体としてオランダは外と中、上下、ロングボールとショートパス、個人技とチームプレーのバランスがかなりよかった。

3トップの話が出たからファン・デル・ファールトについて少し触れとく。ファン・デル・ファールトはカイトと比べるとサイドでボールを触ることが多かったようが気がする。ボールを受けるために中に入ってくるカイトとボールを受けてから中に入ってくるファン・デル・ファールトっていうイメージだった。

んで、前半はこのファン・デル・ファールトとランドザートのプレーエリアがかぶってた気がする。場所としては左の中目。ファン・デル・ファールトはサイドでの起点になったり、ヘッセリンクといい距離感を保ったりと目立ってたけど、ランドザートは消えてしまった印象。

それに対して後半はランドザートに変わってスナイデルが入ってきた。そのときに前半とは逆にスナイデルが目立って、ファン・デル・ファールトが消えてしまう状況。チームのバランスを考えたときに、ファン・デル・ファールトはWGよりも中盤で使った方がベター。個の能力としたらWGも十分こなせるとは思うけど。

話は戻って、今度はオランダの守備面。守備面に関しても個々の意識の高さが伺えた。それは基本的な失った選手がファーストディフェンダーっていう原則。攻撃から守備への切り替えの速さが目立った。そうやって相手のカウンターを防いだ。

同時に激しいチェックの中で効果的に高い位置でボールを奪えるっていうシーンも多くなってたと思う。そのことが2次攻撃に結びついた。だから、ほとんどの時間帯でオランダは敵陣でプレーしてたことになる。前でのチェックをかいくぐられても、中盤の底のデヨーグが相手の攻撃を1度切るプレーを徹底してた。

最後にロシアについて。ロシアもシステムは4-3-3でサイドに起点を作ろうとしてた。ただ、前半はオランダのSBの高い位置でのチェックもあってなかなかサイドに起点を作ることができなかったと思う。

後半はサイドに起点を作るというよりも、サイドの選手がチャンスに直結する位置で受けようとする意図が見られた。具体的には相手の高いラインのウラを狙うようなこと。そうやって徐々に相手ゴールに迫るプレーが増えてったと思う。そのいい流れの中で失点をしてしまったのは残念だったけど、ロシアの得点はサイドからの崩しだった。

守備面は上にも書いたとおり瀬戸際で守るやり方。ゴール前にブロックを形成するのはいいけど、あまりに引きすぎて1つ下の選手をフリーにしすぎてしまっていたと思う。3失点目につながったセットプレーの守備にも不安を残した。

結果は4-1でオランダ。オランダの質の高いサッカーが見られたのはよかった。
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