ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-07-26 Thu 02:54
アジア杯:日本×サウジ
<日本:4-4-2>
FW:巻-高原
MF:遠藤-俊輔、鈴木-憲剛
DF:駒野-阿部-中澤-加地
GK:川口

ここまでの試合では相手は日本の攻撃を低い位置で受ける意図が強かった。要するに日本はある程度高い位置までは自由にボールを運べたっていうこと。だからこそSBが高い位置に上がって左右をワイドに使う、中盤を中に押し込んで人の距離を近づけるっていう方法が取れた。結果として高い位置でポゼッション率を高めながら左右への大きな展開を織り交ぜて、相手のブロックにアプローチする方法を取ることができた。

こういうやり方が取れなかった例外としては全体としてバランスのいい配置の意図が強かった初戦のカタールと、守備の組織を1枚上げた時間帯のオーストラリア。それでもカタールは日本側のシステムとかやり方が違ったし、オーストラリアは前半の途中から退場者が出るまでっていう限定された時間内だった。

そうだとしてもこういう相手に仕掛ける際には、日本が狙い通りの攻撃ができなかったのも事実。この試合ではそういう狙い通りの攻撃ができない時間帯が多くなってしまった。

その1番の要因はサウジの守備のやり方にあったと思う。1つはサウジがある程度高い位置から守備を始めたこと。FWがDFラインのパス回しにプレッシャーをかける場面が目立ったし、さらにそこから縦パスが1本入ったところで一気に距離を詰める守備のやり方が目立った。

こういう意識がサイドにボールが出たときにもある程度しっかりとやってきたってのが日本にとっては厄介な部分だったし、サウジが研究してきた部分だったと思う。日本が低い位置のパス回しのときにDFの4がフラット気味のときには自由にやらせてくれるけど、SBが上がって段差を作ったときのサイドへのボールに対するチェックを欠かさなかった。

結果としてこれまでの試合で日本の攻撃の起点になってたSBが高い位置で起点になることができなくなったと思う。SBが高めの位置で起点に→前線、真ん中に厚み→相手のブロックを押し込む→高い位置でのポゼッションってのが今までの日本の形だったのに、そのスタートの部分にしっかりと対応されてしまったイメージ。逆に言えば、SBが高い位置で持てない→起点ができないから前線が降りてくる、サイドに流れて起点になる→前線、真ん中が薄くなる→相手のブロックは押し上げられるっていう正反対の状況が生まれたと思う。

結果として今までみたいに高い位置でのポゼッションは不可能になってゴールから遠い位置での組み立てが多くなった。そうなると相手の最後のブロックに直接ギャップを生み出すのは難しかったと思う。

さらに、サウジは人に対する意識がかなり強い守備のやり方を取ってきた。例えば俊輔に対するアジズのマークの意識がかなり強くて、俊輔がサイドに流れてもついてくような場面がかなり目立ったと思う。ただし、完全に俊輔×アジズの関係を構築してたわけじゃなくて、逆サイドに俊輔が流れればハリリがついていくようなシーンも見られたわけだけど。

とにかく俊輔は高い位置で全く自由にやらせてもらえなかったから、特に後半は下がってきての組み立てに関与するプレーが目立った。それと入れ替わりに憲剛が出てくことが多かったと思う。

こういう部分は今までの相手とは全く違った部分だった。とにかく、これまでの相手はゴール前に人数を揃えることでスペースを消す意図が強かったことを考えると日本にとってサウジは戦いにくかったと思う。だから、ボールを大きく動かすっていう組織としての組み立ての中でそのブロックを分散させることでギャップを作り出すことができたと思う。

それがこの試合では相手が人×人の意識を強く持ったことで、大きく見た組織よりも小さな局面での個の勝敗が試合の流れを大きく左右することになった。相手の個については後で詳しく書くけど、結果的にそういう個の戦いでの負けが試合の結果にも影響を及ぼしたと思う。

日本の攻撃面を考えると、個の勝負で分が悪いところで、個×組織の勝負に持ち込めなかったのが痛かった。そもそも個×組織を作り出すのはオシムの狙いだったはずで、この試合ではそれができなかったと思う。

これは日本の運動量の少なさが生んでた部分が大きい。この試合では足元で止まって受けるシーンが多くて、それによって相手の人に対する意識を具現化させてしまった。要するにサウジは止まって受けるボールに対しては狙いどころがはっきりして一気にプレッシャーに行けるっていう状況が生まれた。降りてきてボールを受けることが多くなったことも関連して、日本の中盤が前を向いてボールを保持できなくなってしまったと思う。

さらにボールが入った選手に対するフォローの動きも少なかった。受け手に対して相手がしっかりとマークについてたことでそもそもの選択肢が少なかったのに、新たなコースを作ろうっていう積極的なランニングも少なかったような気がする。強いてあげれば前半の鈴木の積極的な攻撃参加ぐらい。全体としてボール保持者の選択肢が少なくなったところにガツガツとプレッシャーをかけられて、結果として後ろに下げざるを得ない状況が生まれてた気がする。パスコースがないときに個の突破でマークを外すっていう選択肢がない弱点が生まれてしまった部分でもあったと思う。

ただし、失点後の時間帯には全体の動きが増えてスピード感が増すことでいつものやり方に近づいた面が見られた。そういう中で結果も出てる(どっちも流れの中ではなかったけど)ことを考えると、いつもどおりのやり方ができてれば十分にゴールに近づくことは可能だったと思う。
こういう部分にはここまで厳しい環境の中でほとんどメンバー固定で戦ってきた疲労が出てたっていう部分もあったと思う。ただし、移動を含めて日本より過酷な状況に置かれたサウジが、個々のチェックとかマークとか守備のベースになる部分を献身的にずっとこなしてきたことを考えると、やっぱり言い訳にはできないような気がした。

もちろん日本としても相手のブロックに入り込む工夫をしないわけではなかった。相手が中盤のところでキッチリと守備をしてきたから、そこを飛び越すような質のボールが今までの試合よりも増えた印象。

そういう意味ではFWの最前線での動きは豊富だったっていえる。左右上下に積極的に動きながらボールを引き出す動きを繰り返した。そこに対して低い位置からの一発のボールが目立った。

そうやって距離を稼ぎながら自分たちの押し上げを図る狙いはいいものだったと思う。ただし、そのFWに対しても相手のマークがしっかりとついてたから単純なボールがそのままチャンスに直結するようなシーンは生まれなかった。

そういう意味でFWがつぶれた次をどうやって拾うかがポイントになった部分。セカンドボールを拾えれば、相手のブロックが押し下げられてるだけに自分たちの本来の形に近いやり方ができる。要するにいかに攻撃に深みを与えるかが重要になった。

だから、しっかりと組み立てる中でも今までよりも単純にトップに当てる意識が強くなった印象。例えば今までのようにサイドに起点を作ってもそこでは数的優位を作り難かったから、そのままサイドを崩すんじゃなくてトップに1度当てる意識が見られた。FWも近づくフリーランニングを増やすことでなんとかコースを増やそうとしてたと思う。そうやって1つトップに当てることで、相手を1つ真ん中に意識させてからもう1度サイドに振るっていうやり方が見られたと思う。

結果として1度真ん中を経由して相手のブロックの前を横切るようなサイドチェンジが多くなった。こういうトップへの意識については相手がボールへのチェックのために前に出てきたから、1つそこを抜け出すとトップが受けるギャップが生まれてたってのも大きい。

ただ、こういうやり方の攻撃が機能したのは序盤のいい時間帯だけだったイメージ。時間が経つにつれて、FWに入れたとしてもそれに対するフォローが遅くて孤立する場面が多くなってしまった。そもそも相手のブロックの中に入り込めずに組み立ての最初でつぶされるシーンが多かった。

その原因は相手の守備が継続してよかったのに対して、日本は上に書いたような運動量の低下が見られたことにあるわけだけど。さらに前に人数があまり入れないことで、1度押し込んでもそれを跳ね返された次を拾うことができなくて攻撃が単発で終わることが多くなった。結果として上下動が増えたことでさらにスタミナ的につらい状況が生まれたと思う。

こういう攻撃面に対して、日本の守備の入り方はいい内容だった。狙いとしてはサウジと同じような人への意識を強くするもの。前回のオーストラリア戦では4-4のブロックを形成して、そのブロックに入ってきたところで囲うっていうスペースの意識、受ける意識を強くしたものだったけど、この試合では本来のやり方が戻ってきてたと思う。

中盤の高い位置で自陣に入ってきたボールに対してしっかりとしたチェックを行うっていうのはサウジの守備と同じような部分。さらに最終ラインのところでもしっかりと相手のFWにマークについてたから簡単には仕事をさせなかった。

だからサウジも日本と同じように前半はなかなか攻撃の糸口を見つけられなかったと思う。得点もシュートがほとんど生まれずセットプレーからの1点ずつで折り返したことを考えると、両チームの守備の内容のよさを感じる。

だから、結果として後半に2失点をしたっていうのは前半を見ていると意外だった。その辺に個の勝負での負けが響いてたような印象。後半の2失点は相手のマレクの個人能力にやられたって部分が大きいけど、注目すべきはその1つ前のところ。2失点とも1つ前のプレーで複数×個の場面でボールを奪えなかったのが響いてる。複数で対応したところでボールを奪えなかったことで、次のバランスが崩れたりフリーの選手がうまれたりした。

後半の最初のゴールはクロスを上げた選手がフリー、2つめのゴールは守備のバランスが崩されたシーン。基本的に複数枚で守備の勝負に出たところではそこで止めなきゃだめだし、今まではそういう部分がしっかりとできてたと思う。それがこの試合になって抜け出されてしまったってのはやっぱり個の力で劣っていたっていうことを認めざるを得ない。

問題は失点につながったシーンは抜けられたら致命的になるところで抜けられてしまったこと。本当はその1つ前のところで勝負に出て、抜けられてもカバーできる状況を作り出したかった。確かに失点につながったシーンはスローインからの流れだったけど、後半は全体として中盤での最初の守備が効かなくなってしまった。前線での最初の守備が効かずにDFだけが晒されて深い位置まで持ち込まれるシーンが多くなったと思う。

もちろん攻撃に出なければならな状況の中で前後の分断が起こったのは事実だけど、守備でDFだけが晒されるのは今大会の失点の多くにつながってる部分。修正点の1つとして挙げとかなきゃならないと思う。

最後にサウジについて。ここまでも書いてきたことと重複する部分もあるだろうけど、まとめとく。

サウジは基本的に個をベースとした戦い方だったと思う。序盤を見て狙ってたやり方は守備では人につきながら中盤をつぶす、攻撃ではサイドに1つの起点を置くっていう日本と似たような考え方だったと思う。

ただし、その上で組織を主体とするかドリブル(個)を主体とするかの部分が大きく異なってた部分だった。守備では日本は複数で囲い込む意識が強いのに対してサウジは自分×自分と対応する選手の関係を重視してた。

だから守備での1人1人の責任が大きくなる。上にも書いたような献身的なチェックとかマークの意識がベースになってるのは当然として、そういう自分の責任下にいる選手に抜け出されそうになればファールも辞さずに止める。それはカバーの体制がうまく構築されてないから、1人1人が負けると完全に抜け出されてしまうっていうことと関係してたと思う。そういう意味ではかなり個々をベースにしたかなり危ない守備って言えるけど、逆に個の勝負で負けない自身があったっていうようにも取れる。

ただし、守備ではこういう人に対する意識を強くしながらもしっかりと最後のところのスペースをつぶすようなやり方も見て取れた。それは序盤に日本にブロックに入られた時間帯とか最後の守りきる時間帯に見られたもの。この時間帯はとにかく最後のところに人数をかけて体を張るような守備が見られた。こういう柔軟性はあったと思う。前半の失点後にやや中盤がルーズになってこのまま日本のペースになるかと思ったら、後半になってしっかりと修正してきたっていうこともあるし。

対して攻撃でもパスを主体とする日本に対して、サウジは個を主体とするシーンが多かった。
サウジは2得点のマレク、さらには右サイドのタイセールを中心に個で積極的に突っかけてく場面が多かったと思う。シュートも積極的で、周囲にフリーな選手がいても自分のコースが空けば積極的に打っていった。その辺も日本とは正反対の部分だった気がする。

結果は2-3でサウジの勝ち。何度も書くように個の勝負で勝ったサウジが試合でも勝った。日本としてはその個に対して組織で仕掛けられなかったのが痛かったってのも書いたとおり。結果論になるけど、初戦のカタール戦でしっかりと勝ってれば3戦目のベトナム戦は主力温存できたはず。

後は少し相手のプレッシャーがきつくなっただけで一気につなぎがスムーズに行かなくなったのは気になる部分。ミスを含めて微妙なズレが生じるシーンが多かった。この辺も個の力を上げなければならないところだと思う。

個っていう意味だと、ドリブルにしろシュートにしろ積極性の部分にも不満が残るところだけど、それは今大会通じて見られる部分なのでいいか悪いかはこのチームの特徴として捉えたい。そういう意味で敗因としてそういう部分について取り上げるのは避けたいと思う。この辺については大会後にまとめて書こうと思う。

ただドリブルについて1つ挙げるたいのが、つなぐドリブルの少なさ。カウンター時自分の前にスペースがあるのにも関わらず、それを埋めるドリブルをせずに横パスっていうシーンが目立った。
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