ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-24 Sat 00:33
ブラジル×ウルグアイ
<ブラジル:4-5-1>
FW:ルイス・ファビアーノ
MF:ロナウジーニョ-ロビーニョ-カカ、ジウベルト・シウバ-ミネイロ
DF:ジウベルト-フアン-アレックス-マイコン
GK:ジュリオ・セザール

前回ブラジルの試合を見たのがイメージをぶっ壊されたコパアメリカの決勝。ブラジルらしくない中盤での繰り返されるチェックとそれに連動する周囲の選手の囲い込み。そういう効果的な守備で奪った後の、ブラジルらしくない縦一発の攻撃。全くブラジルらしくない堅守速攻のサッカーでアルゼンチンに何もさせずに3-0で優勝した。

ただし、そのときには1・5軍的メンバーで戦ってた。だから、ロナウジーニョだったりカカっていう1軍のメンバーが帰ってきたときにどういうサッカーをするかっていうのは注目点だった。
もし、ドゥンガがコパアメリカのサッカーを徹底して追及するなら、本来の1軍の選手を中心としないチーム作りもありえるんじゃないかとさえ思ってた。何しろ中盤は守備を求められ、攻撃ではその中盤の頭の上をボールが飛んでくわけだから。
でも、今回のウルグアイ戦ではカカとロナウジーニョがスタメン。とりあえず、コパアメリカのサッカーの徹底追及はないと考えてよさそう。

で、注目の試合内容。実際の試合内容はコパアメリカ的な側面を残しつつも、本来のブラジル的な側面も見えた。結果、全体として中途半端なやり方が多くなって、ウルグアイに主導権を握られる状況に陥ってしまったと思う。

まずは守備面から。守備ではボールにチェックに行く意図は見て取れた。トップから中盤にかけて、とりあえず相手ボール保持者に対する何らかのアプローチを取ろうとする姿勢は見て取れたと思う。
ただ、それがあまりにも中途半端だった。どういう意図を持って守備をするのかがはっきりしてなかった気がする。奪いに行くような厳しいものでもなく、次の選手が狙いやすいように制限して行くような質でもなく。ただ、なんとなくボールにアプローチを加えるようなイメージが強かった。

こういう状況だから当然、ウルグアイにとっては本質的な脅威にはならない。むしろ、その中途半端なアプローチに来るために空いてしまったギャップを逆に突いていったと思う。
ウルグアイの攻撃については後で詳しく書くけど、ブラジルの中途半端な中盤の守備は一切プレッシャーにはなっていなかった。結果として、ウルグアイが深い位置まで侵入するシーンが多くなったと思う。ブラジルの中盤での守備は結局全く機能せず、最後のところに人数をかけて跳ね返すっていうやり方に頼らざるを得なくなった。チーム全体が自陣深くに押し込まれる時間が長くなったと思う。

こういう形だから、能動的か受動的かという違いはあるものの、前回見たアルゼンチン戦と同じく相手に攻め込まれてる状況は変わらなかった。そういう意味では守備をベースに攻撃は一発でっていうやり方もありえなくはなかったはず。でも、実際にはそういう一発の質のパスはほとんど見られなかった。確かに守備のバランスが崩れたことでFWまでがかなり低い位置まで戻されたことも要因にはあったと思うけど、やっぱりカカとかロナウジーニョが入って攻撃のやり方が変わったっていう見方が妥当だったと思う。

ただ、本来のブラジルらしさが見られたかと言えばそういうわけでもなかった。一発のパスは使わないけど、縦への意識とか手数をかけない攻撃の意識は微妙に残ったままだったような気がする。
それが見られたのはロナウジーニョのプレー。この試合のロナウジーニョは全くといってもいいほどボールを保持する機会がなかった。ボールが入ると1タッチ、2タッチでシンプルにボールをはたくシーンが多くなった。ロナウジーニョは相手を集める選手だから、周囲の空いてる選手を使うってのは効果的なプレーではあるけど、そういうプレーに終始するのはロナウジーニョらしくなかった気がする。逆のカカもカウンターのシーン以外ではほとんどドリブルを見せてない。

この辺に攻撃の展開を素早くするような意図が見られた気がする。やっぱり1人の保持時間が長くなると、それだけ時間がかかるのも事実だと思うから。
それに上に書いたように攻撃における縦への意識も感じた。何でもかんでも縦へってことではないけど、本来のブラジルのイメージだと中盤でのパス回しみたいな横のアプローチの後に、満を持して縦へっていうやり方が多いと思う。それが今回の試合ではそういう中盤でのチームとしてのボール保持もあまり見られなかったような気がする。

ただ、そうやって早く早くと展開する中での連携ミスがかなり目立った。ある意味では落ち着きがないというか。相手の守備がよかったのも事実だけど、ブラジルの個々の能力ならボールを持とうと思えば持てたはず。チームとして落ち着きを加えるボールキープがあってもよかったような気がした。

逆に本来のブラジルらしかったのがSBの攻撃参加だった。カカとかロナウジーニョがシンプルにはたくプレーを繰り返したって書いたけど、その相手は多くの場合で大外を飛び出していくSBになることが多かったと思う。そのSBの攻撃参加を利用しながら、敵陣深くにボールを運んでいったと思う。というか、この試合のブラジルの攻撃はSBの攻撃参加以外に全く形を作ることができてなかった。要するに本来のブラジルらしさを見せた場所だけが機能したって言える。

同時に真ん中の薄さも影響してた印象。そして、この真ん中の薄さは4-5-1システムの影響もあったような気がする。
今回の4-5-1システムでは頭がルイス・ファビアーノで2列目にロナウジーニョ-ロビーニョ-カカが並ぶ形。このトップ下に置かれたロビーニョがチームに悪い影響を与えてた印象(ロビーニョ自身のプレーが悪いというよりも、トップ下っていう場所が悪かった)。

まずロビーニョが真ん中に入ったことによってカカとかロナウジーニョが両サイドに釘付けにされることになった。2列目の3の関係が固定化されて、その間での関係性が築きにくくなった。これがカカとロナウジーニョの外(SB)への展開につながったと思う。

それにこの2列目の固着化がボランチの攻撃参加を停滞させることにもつながったと思う。2人のボランチは攻撃の出し手としては機能するけど、受け手としてはうまく機能できなかった。結果、前線での選択肢が増やせなかったと思う。

さらにロビーニョが前への意識よりも後ろへの意識を強く持ってたことが悪影響を及ぼした。要するに縦関係の2トップというよりも、あくまでも中盤としての意識が強かったこと。結果として1トップのルイス・ファビアーノが孤立するシーンが多くなったと思う。
2列目で言えばロナウジーニョにしろカカにしろトップの場所に飛び出す動きはほとんど見られなかった。だから、1トップ脇のスペースをSBが利用するような状況まで生み出されてたと思う。

しかも、こんな感じで他のポジションが固着化する中でロビーニョだけは自由にプレーしてた。それ自体はいいんだけど、そのときにサイドに流れるシーンが目立った。これがさらに真ん中を薄くする要因につながった。ただ、ロビーニョにはドリブルが許されてたようで低い位置から1人で持ち込む打開力はさすがだった。

こういう点を見てみるとブラジルにはスタンダードなボックスの4-4-2があってるように感じる。トップ下の場所をあえて空けることで、中盤の流動性が増し、そこに前後(ボランチとトップ)との関係性を築く場所も生まれる。今回はトップ下にロビーニョを入れたことで、うまく流動性が築けなくて4-5-1が4-5-1のまま(SBの攻撃参加はあったものの)動けなくなってしまっていたような印象を受けた。

その中でがんばったSBのうちでは特にマイコンの活躍が目立ってた。上に書いたトップ脇にまで出てくるシーンが目立って、かなり深い場所でボールを扱うことができた。攻め手がない味方を助けたと思う。得点シーンも2つともマイコンからの展開だったし。
ちなみに2点目はこの試合の中では数少ないブラジルらしい攻撃だった。左サイドの狭い場所でボールをまわしてから、逆サイドの広いスペースのマイコンへっていう展開からだった。

こういう感じで精細を欠いたブラジルに対してウルグアイの内容は素晴らしいものだったと思う。攻守において個々の意識の高さと組織としての連動性が見られて、ブラジルを圧倒した印象。

そのウルグアイの形はやや変則的だったように感じた。4-4-2と4-5-1を併用してたようなイメージ。以下、図の通り。

---13--9--- 
7---18-----
--- 8-11--- 
4-- 3-2--16

2トップの一角である9番が右サイドを基本としたプレーが見られた。そこから斜めに中に入ってくることが多い。逆に左サイドの7番はドリブルで縦を攻めていくことが多くなったから、意図的な左右のバランス崩しだったと思う。

興味深かったのがこの左右のバランス崩しが守備の組織作りでも見られたこと。明らかに右サイドのスペースがぽっかりと空いてしまっていた。でも、ブラジルはそのサイドを起点とした効果的な攻撃を仕掛けられなかったと思う。
その理由はブラジルの攻撃の起点がほとんど右サイドに作られることが多くなったから。そして、それはウルグアイが意図的に追い込んでた側面も大きかったんじゃないかと思う。そうなればブラジルの右サイド(ウルグアイの左サイド)は4-4-2の左寄りと考えればストロングポイントに。結果、人数をかけた効果的な守備が可能になった。

とは言っても、この形の真意はイマイチつかめなかったってのが本音。今回は1時間圧縮版だったから、この点については特に90分じっくり見てみたかった部分。

この形については今後機会があれば見るとして、今回の試合では上にも書いたようにウルグアイの個と組織のバランスのよさが目立った。特に局面局面を切り取ると、素晴らしい場面がかなり多く見られたと思う。

まずは守備面。この守備の基本になってるのが最初の切り替えの速さだった。切り替えでの守備が時間稼ぎの単発のものに終わらずに、すぐに周囲が連動してきた。だから、高い位置での最初の守備がすでに相手にとってはかなりのプレッシャーになったと思う。ブラジルらしくなく、奪ったボールを蹴りだすっていうやり方が多くなった。そこで、無理につなごうとすればウルグアイが奪って一気にチャンスにつながることも多かったと思う。

次に組織を作ったときの守備。ここでも基本となる1つ1つのチェックを欠かさない。それに加えて、そのチェックの中で常に奪うことを狙っている姿勢が見られた。相手がちょっとでももたついたそぶりを見せれば、一気に距離を詰めて奪いに行く。そのときの球際の厳しさには南米らしさを感じた。

この1つ1つのチェックに対する周囲の連動も素晴らしい。上に書いたサイドに追い込むやり方でも分かるとおり、1つめのチェックとその際の周囲の連動によって相手の選択肢をかなり減らすことに成功した。ボールに対する最初のチェックに対して、周囲のそれぞれの選手が微妙にポジションを動かしながら相手の選択肢を削って行った。1つ目のチェックだけではなくて、その周囲の選手の決め細やかな対応にもそれぞれの守備意識の高さを感じさせられた。

結果、ブラジルはウルグアイのブロックへの最初の仕掛けが全くできなくなった。無為に後ろでパスを回すことが多くなって、その間にいつのまにか相手の守備網に引っかかっていった。
こうやって相手の攻撃に制限が加えられてるから、ウルグアイは相手の前でボールをカットするっていうシーンがかなり多くなった。事前の予測が可能なことをベースとした出足の早さによって、ボールが入ったら厄介な相手にボールを入れさせなかった。
ちなみに、相手の前で触れなくても相手の個を機能させないように密着してマークしたし、そこにすぐ次の守備が連動して囲い込みが機能してた。

こういう形のいい内容の守備をしているから、ブラジルに最後まで攻め込まれるシーンが少なかった。要するに途中で引っ掛けることができたってこと。そうやって守備ブロックが崩されない状況でボールを奪うことができたから、その後の攻撃もスムーズになった。選手の距離感がよかったから、奪った後の選択肢が多くスムーズな切り替えが可能になった。少ないタッチで次々とパスが回って、一気に相手ゴールまで迫ることができたと思う。個々の切り替えもよかったから、そこで飛び出してくる選手が多くて守備の勢いを殺さなかったのもよかった点。

この選択肢の多さは切り替えの後に限らず、全体を通して見られたと思う。そのベースになってるのはやっぱりランニング。特に後ろからの飛び出しが多くて、ボールをうまく引き出してた印象。
それにチームとしても近い場所に選択肢を作ることが徹底されてた気がする。ボールの近くには常にフォローを置いて、ボール保持者の逃げ道を作った。そして、この近くのフォローが相手の守備に対して大きな効果を発揮することになったと思う。

上にも書いたとおり、ブラジルの中盤での守備は中途半端だった。その中途半端な相手選手がボールに寄せてくるところを十分に引き付けて、近くのフォローにはたくっていうやり方が局面局面で多く見られた。そして、その時点でブラジルの守備ブロックはバランスが崩れている。そのうちに例えばDFと中盤の間にギャップができるようなシーンにつなげることができた。引き付けてはたくっていう繰り返しの中でうまくボールをつないで行ったと思う。

そういう意味ではウルグアイの攻撃はギャップの使い方がうまかったって言える。それは近い関係だけではなくて、遠い関係でも。大きな展開で薄いところに局面を替える質のボールが多く見られた。その中で外と中っていうピッチ全体を効果的に利用できてた印象。薄いところ薄いところを見つけながら、うまく相手のブロックに仕掛けて行った。

そうやって中と外を使ったわけだけど、攻撃の起点はサイドに置かれることが多くなった。これはブラジルのボランチを外す意図があったんじゃないかと思う。
本来的にブラジルは最後の真ん中を固める守備のやり方を取ってくる。アルゼンチン戦でも守りに入った時間は4-3をしっかりと形成するやり方を取ってきたし、今回も最終的にはCBとボランチの2-2を固めることで最後をやらせない守備のやり方を取ってきた。

これを考えると無理やり中から攻めて行くのは効率が悪い。そのために外に起点を作るやり方を取ってたんじゃないかって気がする。特に早い時間にはサイド深くをえぐるシーンが多くなった。そうやって攻撃に深みを与えながら、徐々に相手ブロックを深い位置に押し込んでいった印象。

そのときにうまく副産物も生み出したと思う。それはボランチを引っ張り出すってこと。例えばロナウジーニョはあまり守備をしないわけだから、そのカバーにボランチが出てこなければならなくなる。そうやって中の磐石な2-2を崩した。そうしてから、中のアプローチに入るってやり方が見られたと思う。

このCBとボランチの関係性へのアプローチとしては時折織り交ぜられる一発のパスも効果的だった。攻撃時は両SBに引っ張られて高い位置まで出てくるブラジルの最終ラインウラに単純なボールを放り込むシーンがいくつか見られた。そして、それが案外チャンスにつながった。
それはそういうボールによってブラジルの最終ラインが中盤からはがされる傾向が強いから。だから、一発のパスが直接チャンスにつながらなくても、こぼれ球を拾ってゴールに向かうことができてた。

結果は逆転負けを喫したもののウルグアイのサッカーの内容は素晴らしかった。このチームの動向は今後も注目したいと思う。その中で何人か気になった選手。

まずは変則システムの立役者になったスアレス。右サイドだか2トップの一角だか分からない中途半端な位置で、ゲッターだかチャンスメイカーだか分からない中途半端な役割を担ってた。右サイドで受けて縦をえぐるシーンがあったかと思えば、ゴール前で受け手になるシーンも。こういう中途半端な場所のプレーでブラジルの守備陣を混乱させた印象。

対して、逆サイドのCロドリゲスは一貫したドリブル突破。特に縦に向かうドリブルは効果的だったと思う。中に向かう質でも相手にとっては最後のブロックに向かって突進していく嫌な存在だったはず。
さらに、守備意識の高さもいいものを持ってる。ロドリゲスのサイドに追い込むことが多かったから、高い位置での守備ではかなり目立った。
こういう攻守における運動量も素晴らしかったと思う。

最後にボランチのガルガーノ。中盤の底に入ってDF前で守備の統率を図ってた。右サイドに相方のAゴンザレスが引っ張り出される中で、しっかりと安定感をもたらしてたと思う。さらに楔を縦に打ち込むような攻撃のスタートも担ってたと思う。

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