ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-26 Mon 23:10
高校サッカー(神奈川):逗葉×日大藤沢
優勝の日大藤沢を中心のコメント。

<日大藤沢:4-5-1>
FW:首藤
MF:河瀬-福田-今崎、工藤-小宮
DF:福島-金井-佐藤-石山
GK:高橋

逗葉はマンマークを基本にした戦い方。序盤はこのマンマークが全く機能してなかったと言っていい。日藤はそのギャップをうまく突くことで、まず試合の主導権を握った。

ピッチ全体でのマンマークを意図してるから、逗葉陣内の守備陣の配置のバランスは上から見る限りではよくない。それでもケアするべき人がしっかりと見れてれば、そういうバランスの悪さも問題にはならないんだけど、序盤はマンマークなのにマークがルーズっていう状況が生み出された。結果としてバランスの悪さだけが目立ってしまっていたと思う。

そして、この逗葉のバランスの悪さ、もっと言えばギャップの多さに対するアプローチが日藤の1つの特徴。それは後ろからの飛び出しの多さだった。まずはこの点について詳しく書いてみたい。

日藤は1トップ(メンバー発表では福田と首藤の2トップが予想されてたけど、試合を見る限りでは縦関係になってた)の形としては理想のやり方を取ってきたと思う。確固たる1トップとそれをサポートする2列以降の動きの質の高さが目立ってた。

軸となるのは1トップに入った首藤。前線での動きの工夫が見られて、ある意味では攻撃を引っ張ったといっていい。サイドに流れたり、引いてきて受けたり、ウラを狙ったり。ゴール前では相手のマークを外すうまさも見せてくれた。それに味方にスペースを与える動きの質もかなり高かったと思う。これに加えて1トップ軸としてのポストプレーもきっちりこなしてたと思う。

この首藤が特徴的なのは自分でのシュートのシーンが多くないこと。作るところでの役割が多くて、フィニッシュは2列目以降の飛び出しに任せることが多い。そういう意味ではトッティ的な1トップっていう側面もあるかもしれない。その中でも得点っていう結果はしっかりと残してるわけだけど。冬の選手権では改めて注目したい選手。

チームとしてもやっぱりこの首藤を見る意識が強い。上にも書いたとおり首藤の引き出しの動きの質がいいから、あまり苦労なく首藤にボールが入るシーンが目立った。こうなったときの2列目以降の選手との関係のよさが多く見られた。

例えば引いてきた首藤とトップ下との縦のポジションチェンジ。相手がマンマークを基本としてきたことを考えると厄介だったと思う。さらに、首藤が作ったスペースにサイドの選手が斜めに飛び出してくる動きも豊富だった。
こういう入れ替わりの動きに加えて、近い場所で関係性を築く動きも豊富だったと思う。ボールに対してのランニングが豊富で、高い位置で攻撃の選択肢を増やすことができてた。

こういうトップとの関係に限らず、全体として後ろからの飛び出しの多さが目についた。ボランチの選手がトップの位置まで出てきたりっていうシーンも見られた。それに両SBも積極的に高い位置まで飛び出してくるシーンが目立った。
そうやって前線に厚みを加えることが、結果として選手の距離の近さにもつながり、近い関係性の創造が数的にも可能になってた。

こういうやり方のベースにあるのはやっぱりフリーランニングの量と質なわけで、そういう献身的な動きが繰り返し行われたことで攻撃がかなりスムーズに回ったし、相手としてもやりにくかったはず。

そして、この後ろからの飛び出しが序盤の相手の守備のまずさとうまく合致した。逗葉の守備組織のバランスが悪さによって、ピッチのいたるところに生まれていたギャップに後ろからの次から次への飛び出しが見られた。そういう後ろからの飛び出しに対して逗葉の選手はつききれなかったから、フリーな状態で入り込むことができてたと思う。

こういう展開の中で先制点を奪った日藤。ただ、この得点後は逗葉も守備のバランスを再確認してきたような印象を受けた。具体的には見るべき相手の再確認。これはとりあえず日藤の攻撃のスタートに対してはうまく機能した印象。

具体的には前線の形をはっきりさせた。最前線にワイドに開かせた3枚を配置し相手のSBへのケアする。ボランチに対してもはっきりと1枚ずつを当てた。これによって日藤は序盤のように好きなように前線に入っていくことができなくなった。トップにも簡単に入れられなくなったし、プレッシャーがかかって積極的な飛び出しの意識も減退してしまった。この時間はロングボールを放り込む形が多くなった。

逗葉としては少なくとも相手のスタートをつぶすこの守備のやり方を続ければよかった。にも関わらず、コンスタントに継続できなかったと思う。だから、日藤としても全く攻め手がなくなるってことはなかった。ちょっと我慢すれば相手の守備が弱まるわけだから。

もしかしたら逗葉は決勝戦用で新しいやり方をやってきたのかもしれないと思った。それぐらい全体の守備のバランスが悪かった。マンマーク基本なのに相手を放しまくってしまい、結果的に空いたスペースを有効活用されたのは上にも書いたとおり。
さらに致命的だったのが最後のギャップ。相手のラストパスに対して完全にフリーにしてしまうシーンが異様に目立った。マンマークなのにDFとDFの間に入り込まれてフリーって形も多く作られた。ちょっとよく分からない守備の内容だったと思う。

日藤についての内容に戻る。後ろからの飛び出しの豊富さに加えて、攻撃の特徴として見られたのが効果的な大きな展開。そもそもチームとして広い場所に展開する意思が強く見られた。フリーランニングを近い関係性でのよさは上にも書いたとおりだけど、そうやって狭い場所での関係に終始したわけではなかった。近→近→遠のバランスがうまく取れた効果的な展開。

これをフリーランニングの側面から見れば、ボールから遠い位置でも引き出しの動きが積極的だって捉えられる。
加えて出し手の質の高さも大きかったと思う。まず、広い場所とか遠くで空いてる選手を的確に見つけることができてた。そして、何よりも大きいのはその遠くの相手に対してピンポイントでパスが送れること。この精度の高さによって計算できる攻撃の形が大きく増加してると思う。

1つは横の質のボール。今回の試合で効果的だったのは右で作ってから左への大きな展開だった。左サイドにはドリブル突破がある河瀬がいた。右に作って相手を右の寄せてから、その河瀬へ展開することでボールを持った時点で河瀬の周囲にスペースがある状況が作り出せたと思う。いい工夫だった。

次に縦のボール。この縦のボールに関しては相手が前に出てきた後半に威力を発揮。前線の動き出しと相まって、一気に距離を稼ぐことに成功した。さらに、そこに後ろからの飛び出しのよさを加えることで効果的な攻撃につながったと思う。

注目すべきはこういう大きな展開(特に縦)の出し手になってるのが低い位置の選手だってこと。GK、最終ライン、ボランチあたりから精度の高い効果的なボールが供給されるシーンが多い。

特にボランチの2枚はこのチームの攻撃のスタートとして大きな役割を担ってる。相手の薄いところを見つけて、縦横にボールを散らしたところから攻撃の組み立てが開始される。もちろん大きなボールだけではなくて、単純なくさびのパスなんかも。攻撃時はボランチを経由させると考えていいと思う。全国に行けばこの試合みたいに楽にボールを扱わせてくれないだろうから、そこで真価が問われると思う。
ちなみに、ボランチの2枚は上にも書いたとおり攻撃のスタートの散らしだけではなくて、前線への飛び出しも積極的。1トップの首藤と同様このチームのキーになるとことだと思う。

攻撃のスタートはこういう大きなボールで距離を稼ぎ、仕上げのところは近い関係を築いて丁寧にって感じだった。

以下、守備面。

今回の試合では日藤が主導権を握ってる時間が長かったから、守備も攻撃からの連続として捉える方が自然だった。その攻撃時は後ろからの飛び出しが豊富ってことを考えると、最終ラインも高い位置まで引っ張り出されてる状況になってる(最終ラインの押し上げが前線を押し出してるっていう面も)。ここが守備のスタートライン。

相手にボールを奪われても、この最終ラインはすぐにラインを下げようとしない。あくまでも攻撃時のラインをキープすることで前線での守備の効果的に機能させる。攻撃時に高い位置に入る人数自体が多くて、それをそのまま守備に利用できるから高い位置での効果的な守備が可能になった。相手にカウンターを許さないのはもちろん、その守備が次の自分たちの攻撃につながることが多かった。

ここでは個々の意識が高いのも当然。切り替えの速さはもちろんだけど、中盤での守備の意識の高さが目立ってた。50/50のボールをほとんど自分たちのものにできた。これは意識の高さによって1歩目が速くなってたから。こういう局面局面の意識の高さが全体の流れにもつながったと思う。

こういう切り替えだけではなくて、組織を作った守備でも最終ラインを高く置いて高い位置に組織を作る意識が強かったと思う。そして、その高い場所で4-5-1のバランスを整える。ただし、トップの選手の追いかけは見られるけど(1発パスを防ぐため)、基本は受けるイメージが強い。高い位置でコンパクトな組織を作り出して、そこに仕掛けてきた相手を引っ掛ける意図があったと思う。

コンパクトなブロックは当然選手間の距離が近くなるから、引っ掛けられる可能性も高くなる。さらに、ボールサイドに組織を移動させることで縦だけではなくて横に対しても選手の距離を近づけた。そのとき、逆サイドはSMFがボランチの高さまで降りてきてカバーするやり方。

この前後と左右のコンパクトなやり方によって逗葉は中盤で全く作ることができなかった。チャンスにつながったのはウラへの一発のパスと相手の攻撃を途中で引っ掛けたときぐらい。人の距離が近くて窮屈な状況を作り出した日藤のうまさだったと思う。

ただ、このウラへの一発のパスは本当にチャンスにつながったのは日藤にとっては改善点かもしれない。高いラインを敷いているのにも関わらず、オフサイドをほとんど奪えなかった。相手がうまくボールを出せれば基本的には通ってた。失点もウラに入られてのシーンだったし。この点については相手のFWの井上の動きのうまさもあったと思うけど。

問題はウラに入られた後の対応。そうなれば当然戻りながらの守備を要求されるわけで、DFは必死にゴール前まで戻る。それに前線がついて来れてないことが多かった。結果として相手が後ろから出てきたりすると、全くマークがつききれてないシーンが目立ってしまった。この戻りながらの前後の分断は改善しなければならない。

最後に日藤の攻撃に戻って。ランニングの量の多さは上にも書いたとおりだけど、その中で目標とする場所がかぶるシーンが目に付いた。これが意図的か?事故か?
意図的だとすると素晴らしい工夫だと思う。マンマーク基本の相手に対して、味方に向かっていくような動きをしたら相手は完全に混乱する。味方に向かっていく=味方についている相手のマークに向かっていくってことだから。
3点目のシーンはまさにこういう形で奪った得点だったから、もしかしたら意図的にやってるのかもしれないと思った。

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