ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-12-20 Thu 00:14
フランクフルト×シャルケ
両チームともしっかりと試合を見るのは初めてだった。同時にブンデスリーガの試合をしっかりと見るのも初めて。この試合で印象をはっきりと固定してしまうのは危険かもしれないけど、この試合ではいかにもドイツドイツした展開が見られた気がする。攻撃では下手な小細工をせずにゴールにとにかく向かうイメージ。守備では局面の勝負に持ち込んで、文字通り相手をつぶす。こういう攻守のやり方を反映して、両チームとも中盤のところで引っかかることが多くなった。結果として行き来の激しい試合展開が生まれてたような気がする。

フランクフルトの守備の形は4-1-4-1。自陣にこの組織を作ることをスタートとして、4-1-4-1システムが生み出す守備における関係性をうまく利用できてた。要するに自陣がキチキチになってる状態を作り出して、相手の侵入を許さなかったと思う。

さらにフランクフルトの守備の特徴としては人への意識が強いこと。はっきりとしたマンマークというわけではないけど、自分のゾーンに入ってきた相手の選手に対してはしっかりと距離を詰めて対応してた。それぞれがしっかりと相手選手に密着することでボールを入れさせない、入ったとしても仕事をさせないような守備をしてた印象。

こういう状況になれば、ボールを持った相手選手がスムーズに自分のプレーをするのは難しい。どうしても1つ勢いを止められてしまいことになった。ここにおいて、フランクフルトは人の近さを利用することになったと思う。相手を1つ遅らせたところで、すぐに周囲が連動して相手を孤立させる。特にサイドの局面では数的優位を作って効果的にボールを奪うシーンが多くなったと思う。

ちなみに真ん中はそもそもボール自体を入れさせなかった。これは4-1-4-1の中盤の4のフィルターがしっかりと機能してたことを意味する。特に真ん中→真ん中の縦パスを防ぐ役割を担う2枚によってシャルケはうまく縦パスを入れることができなかった気がする。そこを飛び越すような質のボールをいくつか入れるシーンはあったものの、浮き球のパスでは届くのに時間がかかるだけに相手がしっかりと対応できるような時間も作り出してしまった気がする。

この点においてはシャルケの攻撃のまずさがあったのも事実だった。あまり攻撃のアプローチの工夫が見られなくて、フランクフルトの守備陣を混乱させるようなシーンを作り出せなかったと思う。さらに、自ら相手の守備網に引っかかりに行ってしまっているような印象も強く受けた。その問題点についていくつか挙げてみる。

まずは強引さが目立つっていうこと。しっかりと組織を作った状態の相手に対しても、単純に最短距離でゴールに向かっていこうとする姿勢が強かったように思う。ただ、一番の最短距離である真ん中→真ん中のコースは相手の守備によって切られてた。だから、次はサイドを使ってそのまま縦に入っていこうとする。そのサイドでは相手の効果的な囲い込みが待ってたってのも上に書いたとおり。こんな感じで強引に相手ゴールに向かう中で、中盤のところで奪われるシーンがかなり多くなった。

例えば4-1-4-1を崩す上ではもっと横幅を使ったアプローチをしてもよかったかもしれない。中盤の4のフィルターの間隔を広げることで本来使いたい真ん中のコースを作り出すとか。
あとは人につく意識が強かった相手に対してポジションチェンジによるアプローチを仕掛けるとか。そうすれば相手の組織のバランスは崩れることになったはず(後で書くけど、後半のいい時間はそういうアプローチも見られた)。でも、基本は4-4-2(4-5-1)をそのまま平行移動した攻撃に終始してた気がする。

この平行移動の弊害ってこともあるかもしれないけど、前線で効果的にボールが引き出せてなかったのも気になった。最短距離を行こうとする意識を見てもチームとしては早く前線に入って行きたいはずなのに、当の前線の場所を見るとそういう意図は見られなかった。動きが少なくて相手のマークを外せてないし、平行移動のせいか後ろからの飛び出しがほとんどない。だから、前線がはがれて孤立した状態が生まれてた気がする。そういう選択肢が少ない場所にボールを供給しようとしても、効果的ではないのは当たり前だったと思う。

こうやって選択肢が少ないことがフランクフルトの守備の内容をよくした要因だったように思う。そもそも前線の人数が少ないわけだから、ボールが入ったところに思い切って複数枚をかけられる状況が生まれた。ボールに複数が集中するってことは、必然的に周囲のスペースへの対応が甘くなることを意味するわけで、そのスペースに相手選手がいれば、そういう思い切った対応ができない。それがシャルケの前線は人数が薄いことで逃げ道がなくなり、結果フランフルトの守備の集中を生み出してたように思う。

だから、フランクフルトの守備はシャルケの攻撃に助けられていい内容を見せてた部分も大きかったと思う。それは上にもちょっと書いた後半の内容を見ても分かる部分。

後半のシャルケはアサモアを投入して形を4-4-2から4-2-3-1に変更。4-1-4-1の中盤の1の場所に3枚を配置することで、効果的にそのエリアを使おうとする意図があったように思う。前半はアルティントップもクラニーも下がってきて受ける動きが少なくて(横はそれなりにあったけど)、トップ下が空いてしまっていた。結果として前線の2枚がはがれた状況が作り出され、相手の弱点である中盤の1に対してもプレッシャーをかけられなかった。これを考えれば4-2-3-1への変更は効果的だった用に思う。

実際に後半の立ち上がりのフランクフルトは相手のこの形に対する対応に戸惑ってたように思う。この時間は中盤の1に入り込まれるのを嫌がって、中盤の5枚がフラットっぽくなる形になってしまっていた。これによって中盤の4のフィルターが機能しなくなり、相手にペナルティーエリア近くの場所までボールを供給されるシーンが多くなったと思う。さらに、このフィルターがなくなったことで相手の後ろからの飛び出しも活発になった。

この時間については局面局面を見た場合のシャルケの攻撃の改善も見られたと思う。中盤が暑くなったことでボールに反応する人数が増え、さらにランニングも増えてた。結果としていいリズムでパスが回るっていう場面が増えた印象。これによってフランクフルトの守備陣は守備の狙いどころを定められなくなった。前半とは全く逆の状況で囲い込みに行ったら、ギャップに入り込まれる危険性がかなり高まってたと思う。結果として相手の個の分断をすることができなかった印象。

ただ、逆に相手の後ろからの飛び出しが増えたことによってフランクフルトのカウンターのチャンスは増してた。そして、その通りに得点。これでシャルケの攻撃は再び停滞を始めたと思う。怖さが生まれた後ろの選手の攻撃参加に陰りが見られた。結果として前線に人数をかけられなくなった。だから、前線の距離感のよさが消えてしまったし、何よりもフランクフルトの中盤の4のフィルターが再び機能した。

そしてなぜか後半の立ち上がりにあれだけ活発だった前線の動きも停滞。相手がしっかりと組織を作っても前線で流動的に動き回ることで相手の守備のバランスを崩したり、効果的に前線にボールを入れたりってことができるはずだった。それがパタッと止まって、前半と同じような流れが生まれた気がする。

こういう部分を見てみると、シャルケの選手はボールから遠い場所の動きの意識が薄いのかなと感じさせられた。ボールから近い場所の動きに比べて、ボールから遠い場所の動きの質、量が明らかに劣ってた気がする。だから、そもそも前線にボールが供給されないことには動きは生まれないし、動きがなければ前線にボールが供給されないっていう悪循環が見られた。

ここまで見てきた感じだとフランクフルトは受ける守備の意識が強いように感じられる。自陣にボールが入ってきたところで密着マークして遅らせ、周囲の連動性で奪ったり、そもそも自陣にボールを入れさせなかったり。でも、いつでも受身の守備をしているというわけでもなかった。流れの中では前に向かった積極的な守備が見られたと思う。

こういう積極的な守備のやり方は1度組織を作ったときにも見られたけど、特に効果的に機能してたのは攻撃からの切り替えの流れの中。トップのアマナティディスが相手の最終ラインにプレッシャーをかけて行き、次を2列目が狙う。2列目に4枚が配置されてることでこの次の連動がかなりやりやすかったように感じた。これも4-1-4-1のよさ。

とにかくこういう高い位置での激しいプレッシャーと、それに対する連動性のよさはかなり感じさせられた。2つ目以降の狙いどころが合理的で効果的なインターセプトがかなり目立ってた気がする。

次の攻撃を考えるならば、こういうかなり質の高い高い位置での守備を主体とするのも1つの方法ではあると思った。それによって短距離カウンターが仕掛けやすくなるし、相手のビルドアップ途中で奪うのは得点の直結しやすい。

ただ、やっぱりこれだと運動量の問題があるんだと思う。常に前線から追いかけ回す守備をするには、休みどころを作らなければならない。でも、フランクフルトの内容をみる限りではそういう休みどころが生まれる余地はないように感じた。

特に奪ったら一気に攻めきることを念頭に置く攻撃を考えると、攻撃における運動量の消耗も大きいと思う。フランクフルトの攻撃はかなり単純。奪ったらトップのアマナティディスに預けて、2列目が一気に飛び出していくって形がほとんどだった。

ここで重要になるのはもちろんアマナティディス。起点とならなければならないことを考えると、1トップだから相手に対応されないように前線で動き回る必要がある。この試合では左右のサイドに流れてのプレーも見られた。さらに、1度起点になって後ろに落としたら自分は相手ゴールに向かってランニング。起点になるだけではなくて、流れの中で相手のウラをしたたかに狙う動きなど攻撃における負担はかなり大きかったと思う。

さらに守備で負担はかけられないってことなんだと思う。今の守備のやり方だとしても、1度自陣近くまで戻ってこなければならない。そこで守備の起点になることはもちろんだけど、次の攻撃を考えたときになるべく後ろとの関係を築かなければならないから。これに加えてチームとして積極的な守備をする際の最前線での追い掛け回しまでは求められないってことなんだと思った。

もちろんアマナティディスに限らず後ろの選手に関しても少なからず同じようなことがいえる。だから、受ける形を基本としながら、チャンスがあるときとか切り替えの流れの中でタイミングを見計らっての積極的な守備ってことになると思う。

フランクフルトの守備面は受ける形にしろ積極的な形にしろ守備のスイッチと、それに対する連動性の質が高かったように思う。受ける形ならばボールの入りどころに対する1つめの当たりをスイッチとして、2枚目3枚目が囲い込みに入る。積極的な守備はトップのアマナティディスの意図のあるチェイスをスイッチとして次のコースに入ってくる2枚目3枚目の連動。こういう守備のよさによって、相手の攻撃を最後のところまで行かせないシーンが多くなった。

ただ、そういう場所を抜けられて最後のシーンまで行かれると脆さを見せる。2失点目のように簡単にマークを離してしまったりウラに入られたりってシーンを作り出してしまう。セットプレーなんかを見ても最後の最後で跳ね返す力は弱い気がする。ほとんどのセットプレーがマークを外したり、マークをしてても圧倒的に上に行かれたりって形になってた。実際にそこから失点もしてるわけで。フランクフルトの守備は、いかに自分たちの強さである中盤の場所で相手を食い止められるかが勝負になるかもしれないと思った。

対するシェルケの守備は全般的にいい内容だったとは言いがたかった。フランクフルトと比べると守備の狙いどころの統一がはっきりとしてなかった印象を受けた。もしくは、狙いどころははっきりしてるけど、そこに向けたアプローチがあいまいだったというか。

とりあえずシャルケの守備はボールに対する意識がかなり強かったと思う。攻撃からの切り替えの中でもかなり厳しくあたりに行くシーンがいくつか見られて、敵陣深くの守備でカードをもらうシーンまであった(これは試合が荒れ気味だったことも関係するだろうけど)。

こういうボールに対して守備をするのはフランクフルトも同じだったけど、そこには決定的な違いがあったと思う。それはフランクフルトのよさでもあるスイッチと連動性の部分。そして、この決定的な違いが守備全体の安定感に差を生み出してたような印象を受けた。

フランクフルトのボールへのアプローチはボールの“入りどころ”を目標とする。入りどころを狙って相手に収まらせないことを念頭に置いて、それが無理でも距離をしっかりと詰めてるから最低限仕事をさせないやり方ができる。そして、そこに対して周囲が連動して囲い込むのは上にも書いた通り。

こういう部分についてシャルケの守備はボールが“入ってしまってから”の対応が多い。ボール保持者がボールを持っていい体制になってから、ヤバイと思って寄せに行くようなイメージ。だからこそ、ファールが多くなったんだと思う。

ボールが入ってからの守備に関してはフランクフルトの方でも見られないわけではない。それは積極的な守備の中でのスタートとなるところ。ここでは入りどころというものがそもそも存在しないわけだから。だとしても、次の入りどころを意識した守備をすることで、実質的に入りどころに狙いを定めてるって言えると思う。

これに対してシャルケの守備は入ってしまってからのボールについても次を考えずに勝負に行く。これは場所に関係する部分もあると思う。フランクフルトの入ってしまってからのボールに対する守備は最前線。後ろにはフィールドプレイヤー9人が控えてるわけだから、制限できれば十分な仕事を果たしたことになる。でも、シャルケの場合は必ずしも最前線だけではない。制限すればなんて悠長なことを言ってる場合じゃない場所で、こういう形になるシーンが多くなる。結果として勝負に行かざるを得ないシーンが増えるんだと思う。

ただ、もちろん個々の意識に関する要因もあると思う。前線から全ての場所で奪いに行く質の守備をする。要するに次につなげる守備をしない。これによって後ろの選手は出所を狙えない。結果としてボールが入った後の対応が多くなってしまうんだと思う。フランクフルトのトップのアマナティディスにボールが入りまくったのが象徴的。はっきりいって、フランクフルトはここだけ押さえておけば何もできなかった気がする。だったら、最初から人を見てればいいっていう話ではあるけど、後ろからの飛び出しが攻撃の基本になってるフランクフルトに対しては難しかったと思う。

こういう部分を見てみるとシャルケの守備は連動性が図りにくいやり方を取ってるのが分かると思う。高い位置からのプレッシャーで相手が焦ってミスをして奪えることはある。でも、シャルケの狙い通りに場所で奪えてるとは限らない。問題は連動性が図りにくいやり方なのに選手の配置は連動性を図ろうとするようなやり方であること。

シャルケの守備はボールサイドにとにかく人が多くなる。個々のボールへの意識が高いから、当然といえば当然だけど、しっかりとした守備ができていない以上かなり危険だった。ボールへ人が密集する中で当然その選手たちが出てきた場所にはギャップが生まれることになった。

さらに悪いことにフランフルトの選手がシンプルなプレーを心がけてたこと。ボールが入った後に対応に来るシャルケの選手が十分に寄せきる前に、次の展開をしてしまった。そこでしっかりと距離を詰めてボールを孤立させれば問題なかったかもしれないけど、この状況ではシャルケの守備陣は背後にできたギャップだけが浮き彫りになってしまっていたと思う。

特に多かったのが、ボランチが引っ張り出されてDF前が完全に空いてしまうシーン。これについてはシステム的な要因もあった印象。シャルケのシステムはボックスの4-4-2。つまり4-2-2-2の形だった。守備時には前線の2-2が敵陣で相手の最終ラインにプレッシャーをかけ、自陣を後ろの4-2が対応するような組織作りが目立ったと思う。

このときに前線の2-2を抜け出されれば単純に残りは後ろの4-2。そのときに後ろの4-2がしっかりと機能してればあまり問題にはならない。フランクフルトは攻撃に特別人数をかけてきたわけではなかったし。でも、ボールへの意識が強いシャルケのブロックはボールサイドに寄せられる。特にボランチが2枚とも引っ張り出されると致命的だった。これによって真ん中にギャップができ、フランクフルトはそこを突いてのミドルシュートが多くなったと思う。

フランクフルトはこういうシャルケの守備のギャップをビルドアップのときにもうまく利用してたと思う。そもそもフランクフルトの攻撃は1度アマナティディスに当てるってのは上にも書いたとおり。でも、アマナティディスはボールと同サイドにいることが多い(次の攻撃で起点になるために、近い場所にいる)から、それはボールサイドに人をかける相手の守備の真っ只中だった。実際、このやり方にこだわってた立ち上がりは途中で引っ掛けられるシーンが多くなったと思う。

これに対して前半の途中から奪ったところから1度逆サイドに展開するシーンが見られ始めた。相手の密集地帯から広いところに1度展開するってこと。そして、この展開によって一気に縦にボールを運べるシーンが多くなったと思う。単純に相手の2-2-2が1つのサイドに寄ってるわけだから、サイドを変えると前には全く障害がない状態ができあがってたと思う。

この試合では高原も稲本も出場せず。ただ、試合を見る限りでは高原は厳しい立場にいるってのがわかる気がした。少なくとも今回のシステムでは。
第一希望であるトップの場所に入っているアマナティディスはここまで書いてきてるように、攻守の多くの仕事をこなすかなりいい選手だと思う。高原とどちらが能力が上かっていう単純比較はできないけど、チームへの貢献度を見る限りではアマナティディスを外す理由は見当たらない。
監督が使おうとしてる左サイドはこの試合ではマハダビキアがスタメン。マハダビキアは攻撃に1つのアクセントとなっていた。あまり攻撃に人数をかけないフランクフルトだけど、アマナティディスに収まる→マハダビキアの飛び出しってのは1つの形になってたように思う。
高原の立場的には現実的考えると2トップ採用のときの起用が一番確実なのかもしれないと思った。
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