ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-01-27 Sun 00:56
日本×チリ
<日本代表:4-1-3-2>
FW:高原-巻
MF:山岸-遠藤-中村、鈴木
DF:駒野-阿部-中澤-内田
GK:川口

<チリ:3-3-1-3>
FW:ボセジュール-ルビオ-フィエロ
MF:モラレス、セレサダ-エストラーダ-イトゥーラ
DF:ハラ-マルチネス-メデル
GK:ピント

メンバー発表の時点でもオシムとの違いは見られず。内田が加地になったのは意外だったけど、それ以外はオシムが監督をやったとしても変わらなかったんじゃないかと思う。そういう意味では招集メンバー発表のときにも書いたとおり、岡田色をどういう場所に出すか?ってのが注目になった。

まず、基本的な部分では中盤の形。オシムのときだったら、鈴木&中村のボランチの前に山岸&遠藤っていう形だった。でも、今回は鈴木の1ボランチ。その前に山岸-遠藤-中村を並べる形だった。ここに関しては新たに取り入れた部分であって、岡田色が見えたと言えるかもしれない。

でも、実際にはこの1ボランチの試みは失敗したと言っていい。1ボランチ志向だったオシムが結局07年は全て2枚のボランチを貫いた要因の一端が見られたような気がする。攻撃面での不安はもちろんだけど、本来の鈴木の仕事である守備面のよさも消してしまった気がする。

いい形で攻撃ができてたシーンを見ると2トップと3OMFの5人はゴールに向かう意図が強かったと思う。その上で、このチームの中では少ないタッチでのパス回しが念頭に置かれている。だから、本来はキープができる遠藤と中村を含めて、1人1人の保持時間を短くしようとする意図が働いてたと思う。

そう考えると攻撃の上で落ち着きを与える役割は中盤の底の選手に求められることとなる。それが1ボランチの鈴木だったわけだけど、そもそも鈴木のボールタッチの回数自体が多くなっかった。チリの選手の忠実なチェック+しかも1ボランチだから相手は限定できる+鈴木の攻撃面の能力を考えるとちょっと酷だった気がするけど。

とりあえず、こういう状況の中で攻撃において中盤の底が機能できなかったのはかなり痛手だった気がする。中盤をすごいスピードでボールが通過していった。後で詳しく書くようにチームとしての縦への意識が高かったこともあったけど、攻撃において落ち着きを与えるということが一切なかったと思う。相手のプレッシャーを差し引いても。

こういう攻撃面ではあまり1ボランチの鈴木の機能性は期待できないってことはある程度想定できてたかもしれない。だから、むしろ問題は鈴木の持ち味である守備面において、あまり目立つことができなかったことにあったんじゃないかと思う。

もちろん、鈴木の能力が落ちたわけでもなければ鈴木が守備をサボっていたわけでもない。ただ、鈴木が守備をするという状況を作れなかったことによる問題だった。要するに、必要な場所に鈴木がいられないっていう状況が多くなってしまったこと。

こういう状況は1ボランチの形を取る以上仕方のない部分もある。やっぱりピッチの横幅を1人でケアしきるって言うのは難しいわけだから。そういう意味では絶対的に前線の助けが必要になる。要するに前線がしっかりと守備の狙いどころを制限してくれることが重要。どこに出てくるか分からない、文字通り横幅全部を任せられる状況では機能するわけがない。

この点については守備のバランスがしっかりと取れているときには大きな問題にはならなかった。守備面についても後で詳しく書くけど、バランスが取れているときには2列目が自分の前に対してしっかりと守備ができてた。結果として相手の選択肢を制限し、鈴木が縦に入ってきたところを0距離で対応するってシーンも作ることができてた。

でも、時間とともに全体のバランスが悪くなる(これも後述)とともに、鈴木がどんどんと目立たなくなっていく。それでも色々なところに顔を出してがんばる鈴木だったけど、立ち上がりのようにボールの入り所で距離を詰めて勝負するシーンは明らかに減ったと思う。

そういうわけで1ボランチシステムの実効性にはかなりの疑問が残った。守備面については今後の修正で何とかなる可能性はあるものの、攻撃面で落ち着きどころが作れないのは痛い。いい位置で奪って一気に縦っていうなら分かるけど、それができるほどの守備のやり方は確立されてないと思う。

結果として今回みたいに、遠い距離を中盤を一気に通り過ぎて前線にボールがつながる形が多くなってしまうと思う。全体のバランスが崩れれば後半のように前線の数枚だけで攻める本末転倒な状況に陥る。ボランチの位置に1つ落ち着かせられる選手が欲しい。

そもそも後半は単純に中村を1枚下げると思ってた。どっちにしたって守備のバランスが崩れて前線の3枚は押し込まれ、2トップとの距離が開いている状況が生まれてたわけで。それでもまだ1ボランチにこだわる意図がちょっと分からなかった。中村をボランチに入れて時間を作る→全体の押し上げを促進→バランスの回復ってのが現実的だったんじゃないかと思う。

その上でアジア杯のときに見られたように機を見て中村が前線に飛び出していけばよかったと思う。そうすれば、事実上の前線の枚数は変わらないわけだし。それに、相手に完全にシステム合致を作られてる中では、そういう形の方が相手の混乱を誘う可能性はあったはず。

そもそも4-1-3-2は守備のためのシステムだと思ってた。中盤の前に3枚のフィルターを並べることでより高い位置から奪おうっていう。それができなかった以上、この形にこだわる理由もないと思ったんだけど。もし攻撃面の意図だとしても、その攻撃もうまく回ってなかったし。

1ボランチありきの1ボランチは危険だと思う。トレーニング時の形として言われてるのは4-1-3-2or4-1-2-3でどちらも1ボランチ。現状を見る限りでは、1ボランチにこだわらない柔軟な対応が必要だと思った。

という感じでメンバー発表の時点で見られた唯一の岡田色を早速批判してしまったわけだけど、この後もそういう論調になるかもしれないのでご了承ください。はっきり言って、今回の試合を一言で表すなら「オシムが作ったものを壊し、オシムが作らなかったものはそのまま残した」ってのがしっくり来る。まだ、岡田監督の形が浸透してないから、そういう印象を受けたんだと思う。生みの苦しみってやつか。

まずは前者の「オシムが作ったものを壊した」っていう視点から。壊したっていうちょっと過激な表現を使っているものの、実際にはそれほど批判的な意味はない。壊した上で岡田監督のよさが見られるならば、それはそれでいいと思う(個人的にはオシムのやり方を残して欲しいとは思ってるけど)。

で、具体的に何を壊したか?っていうと攻撃の組み立てのやり方。今回の試合を見る限りでは、アジア杯で浸透したオシムの考え方は消えてしまったと言っていい内容だった。それは上に書いたようにすごいスピードで中盤を通り過ぎるってことからも分かると思う。

そもそも今回の試合に向けてのキーワードとして「接近→展開→連続」って言うのが挙げられてた。個人的にこれは目新しいものではなかったと思う。そもそもアジア杯でオシムがやったのがこの形だったと思うから。サイドで数的優位を作りランニングを組み合わせながらパスを回す(接近)→詰まったら逆サイドへ大きくサイドチェンジ(展開)→広い場所で同じことをやる(連続)。

今回の試合を見る限りでは岡田監督は同じキーワドのもとで、ちょっと違ったやり方をやろうとしてるんじゃないかって感じた。それは展開の部分。オシムのやり方では外(サイド)から外(サイド)へのボールをつなぎながらのアプローチだったけど、今回の試合では中から外(サイド)への展開が多くなった。

そういう中でトップにボールを入れることが常に意識されてたと思う。トップの2枚も頻繁に中盤に降りてきてボールを受けようとする動きがかなり多くなった。そして、トップに収まることが1つのスイッチとして機能してたと思う。トップに入ったところで2列目が一気に動いてポジションを変えたり、SBが飛び出してきたりってやり方が目立った。

そのSBはオシム時代とは明らかに役割が変化した。オシムの時には組み立てにおいて大きな役割を担ってたのが両SB。両サイドを一杯に使った組み立ての中では、サイド専属のSBが固定され、そこにSMFだったりボランチだったりが絡むってやり方が目立った。

対して、今回の試合を見る限り、SBに求められてた仕事はラストの部分。最初にトップに起点を作ることで相手を真ん中に寄せ(接近)、その上でサイドに空いたスペースに飛び出してきたSBを利用する(展開)することが多くなった。そういう場所でSBはゴールに直結する仕事を求められた。

ここでSBの役割が重要になるのは、トップに起点を作ったところで前線の選手がみんな真ん中に凝縮しているから。前線にボールが入ったときに2列目は流動的にポジションをいたけど、その中でボールの近くに人数を集めることは徹底されてた印象。山岸が真ん中、もっと言えば逆サイドのボール近くまで顔を出すようなイメージとは違った動きを見せたのが象徴的。

こういうやり方は狭い場所を数的優位で打開するっていうこのチームの根本的な考え方に基づいてるんだと思う。この数的優位を利用してダイレクトのつながりで相手のゴールに迫るようないい展開もいくつかは見られた。とにかく、それを常に真ん中の場所でやろうとするのがオシムとは違った部分か。

とにかく、こういうやり方の中で中盤の2列目は真ん中に凝縮されることとなる。要するにSBにとっては蓋がなくなった形。逆に言えば蓋がなくなった前線を一気に攻めあがることが求められたとも言えるんじゃないかと思う。だからこそ、右SBは純粋なスピード能力が優れる内田が起用されることとなったと思った。

こういうやり方はオシムとは明らかに違う形。オシムのときに使った表現を使うならば、オシム色は横方向へのアプローチであり、岡田色は縦方向のアプローチだった言うことができる。今回の試合では攻撃においてとにかくトップに当てることが多くなってた。それが中盤でのボールの滞在時間を少なくする1つの要因になってたと思う。

同時に組み立ての時点では左右の幅をほとんど使っていない。サイドへの展開はあくまでも1度真ん中で深みを与えた上での次のアプローチ。SBが組み立ての時点でほぼボールを触れてないことからも明らかだと思う。ちなみに、組み立てにSBがいなくなったことは、最初に書いた鈴木の攻撃面での負担をさらに増やす可能性をはらんでる。

こういうやり方は個人的にはある意味では希望通り。トップに当てることがスイッチとなってるわけだから。代表には軸が必要だってことは前にも書いたとおり。オシムみたいに確固たる型を作り上げたならともかく、短時間でのチーム作りを余儀なくされた今回のチームには必然的に生まれてきたんだ思う。

前半の途中まではそういうスイッチがうまく機能した。トップの選手はうまく中盤に降りてきてボールを収めたし、そこから少ないタッチでうまく展開した。そこに流動性を高めた2列目、SBが絡んできて近い関係での可能性のあるパス回しも見られた。時間とともに機能しなくなったのは、全体のバランス崩れが痛かったと思う。相手が狙いどころを定めやすいっていう、ある意味では当然の状況も作り出したことは否めないわけだけど。

トップをまず見るっていう縦型・岡田型と両サイドをワイドに使いながら展開を繰り返す横型・オシム型。要するに速攻型と遅攻型。当たり前のことだけど、ベストはこの両者の使い分けだと思う。そして、オシムが横型を完成させたことを考えると、岡田監督が縦型の精度を上げることができれば、日本代表は高レベルの二刀流になれるっていうチャンスがあるってことになる。

それが実現したときのことを考えると、ベースとなるのは縦型かなって思う。さらに、そのベースとなるのが高い位置での効果的な守備。途中で引っ掛けてトップに当て、一気に2列目が絡むっていう形。当然、こういうやり方は攻守に運動量を使う形。だから、速攻の芽が摘まれたときには横型に移行する。結果として、モウリーニョがいうボールを持った休憩が可能となる。

これは個人的な理想論だけど、これを実現させるためには高い位置からの守備が必要となる。ただ、オシムのやり方は自分たちから積極的に守備をするものではなかった。それじゃあ、どうすべきかって話。以下、「オシムが作らなかったものはそのまま残した」っていう方から見てみたい。

お気づきの通り、オシムが作らなかったものってのは要するに確固たる守備のやり方。攻撃のための守備の形(2バック+1)は作られたわけだけど、守備のための守備のやり方にはしっかりとは作られてなかったと思う。

強いて言うならマンマークってことになるんだろうけど、07年の段階では移行期に入っていたと言っていい。その中で組織としての確固たる形が見えてこなかったのは事実。1人1人の守備に期待したやり方で、ある程度の形はできていたものの、時間をかけて型を作り上げた攻撃面に比べると、手が回ってなかったってのが本当のところだったと思う。

だから、岡田監督にはオシムが残した守備面に確固たる形を与えることを期待してた。その点についてはオシムのやり方をそのまま引き継ぐっていう選択肢はなかった気がする(同じ路線で洗練させるっていう考え方はあっただろうけど)。なぜなら、オシムの守備のやり方は2バック+1を見ても分かるとおり、攻撃との関連性が大きいものだったから。攻撃のやり方を変える以上は守備のやり方が同じってのは違うと思う。

そして、岡田型・縦型の攻撃を考えるならば、オシムの守備のやり方はそういう攻撃とは相性が悪いと思う。人につくことはいいとしても、積極的に守備をしないからチームとしてどこで取るか(取れるか)がイマイチはっきりしないやり方だから。

結果として奪った瞬間に一気に切り替えてチーム全体が飛び出すってのは期待できないと思う。縦の意図が強かったカメルーン戦もチーム全体が飛び出すというよりは、前線がはがれ気味だった。逆に言えば、奪う→保持する→攻撃するっていうように1クッション入る攻撃のやり方には問題がなkったわけだけど。

そういうわけで、ここまで書いてきたとおりに岡田監督には高い位置からの効果的な守備の採用を求めたい。攻撃のやり方を固定するなら。実際に本人もそういう守備を目指したいっていうニュアンスのコメントを残してたわけだから、あながち間違ってるとは思わない。というわけで、期待した今回の試合。

で、実際のところはオシム的な守備の内容だったと思う。最初にシステム合致を仕掛けてきたのは相手だったと思うけど、日本代表もそれを利用してある程度つくべき相手をはっきりさせてた。そして、その1つ1つに忠実にチェックするような考え方だったと思う。

その上で前線からの積極性はあまり見られなかった。1度組織を作ってからの対応で岡田監督のコメントから伝わるような前線からガツガツ行くような守備は全く見られなかったと言ってもいい。相手の3バックはかなり自由にボールを回してた。

それでも立ち上がりの時間には大きな問題は見られなかった。1つの指標としては、2列目の選手が自分の対応すべき相手に対して前に向かって守備ができているかどうかが挙げられる。それができているときには、最低限のチェックによって完全に相手のペースになるってことはなかった。

それでも、結果として相手に主導権を握られてしまったのは、そういう前線の守備の微妙な隙があったからだと思う。1つ1つのシーンを見ると大きな問題は感じなかったのは事実。対応すべき相手に対して最低限のチェックはしているように見える。守備だけのことを考えるならば、大きな問題を感じなかった。

ただ、前線で微妙に距離を開けてしまったことが後々のことを考えると微妙な歪となってしまった気がする。あくまでも後づけ的なんだけど、そういう歪が徐々に大きくなっていって、最終的には常に後手後手に回るような守備に陥ってしまったような気がした。

具体的に言えば、最初の守備によってロングボールを防げなかったってこと。前線の選手は1度組織を作ってからチェックに出て行くだけに、微妙に相手との距離が空いてる。そうやって日本の選手が完全に距離を詰める前にチリは単純なロングボールを放り込みまくった。

これが思惑通りに作用する。時間ともに日本のラインに間延びの兆候が見られる。再三のロングボールに対して最終ラインが押し下げられていったと思う。結果としてピッチ上の選手の密度が下がってしまうこととなった。これが色々な影響を及ぼしたと思う。

1つは周囲との関係性。選手間の距離が広がったことで、最初のチェックに周囲が連動することが難しくなった。囲い込んだり、挟み込んだりっていうシーンが明らかに減ったと思う。一番致命的だったのは1ボランチの周囲のスペースだったと思う。日本のラインが間延びしてくると、相手も1ボランチのところに起点を作ろうとしてきた。

例えばトップが降りてきて受けたとする。日本のCBはしっかりとマークについてボールが入った相手の動きを止める。でも、そこに連動できない。結果として相手のFWは起点としての仕事を十分にこなすことができたと思う。それが後ほど問題となる後ろからの飛び出しを誘発した。

それにそもそも、最初のチェックの強度自体が下がった。密度が下がったことで1人1人の見るべきエリアが広がった。だから、最初のチェックに行くための距離が相対的に長くなり、距離を詰めるための時間も長くなる。

最初のうちは奪えない状況になった。1つ遅れることでボールが入った相手に対して最低限仕事をさせないってやり方が多くなる。でも、これはまだいいほう。さらに時間が進むと、常に相手がいい体制でボールを持つっていうことが多くなった。相手の足元の技術があるだけに日本の選手は飛び込めずにズルズル下がる。飛び込めば簡単につぎにはたかれる。距離が遠いことで1×1の状況が多くなった(しかも相手の間合い)のも痛かった。

この時点で完全に後手後手の対応に回っていた。2列目の前への守備なんてのはほとんど見られなくなって、むしろ後ろ方向への守備が多くなった。最初のところで相手の起点をつぶせず、後ろからの飛び出しを許す。対応関係をはっきりさせてたわけだから、そういう飛び出しには日本の前線が戻って対応しなければならない。

こういう流れから何とか抜け出せる兆しが見えたのが大久保の投入後。実際にはその前の羽生の投入から流れが変わり始めたと思う。それは2人とも前線からがんばって追いかけたから。ここでやっと守備に先手が打てるようになったと思う。指標となる2列目の前への守備が復活してきた。その後に投入された矢野の追いかけを見ても、ベンチからの指示があったかもしれない。

何にしても、後手後手の守備で相手に主導権を握られたのは事実。ただ、今回の守備の内容がオシムのときと比べて恐ろしく悪かったわけではなかったと思う。基本はオシムのときと変わらないやり方を取ってるわけで、オシムのときはロングボールを蹴り込まれなかったかといえばそんなはずはない。ただ、オシムのときにはそれが大きなほころびに結びつかなかったってだけの話。

それが攻撃との相性の問題なんだと思う。オシムのときには、そもそも相手に攻撃の時間を十分に与えなかった。今回のチリのように、まずはロングボールでアプローチをして、相手が間延びをしたらパスをつないでっていうようなやり方をする時間はなかった。それに例えば今回のように蹴りこまれて一時的にバランスが崩れても、その後の圧倒的なボール保持によってバランスの回復が可能だった。

それが今回の試合では奪ったらまず、縦方向だった。トップを狙うボールが圧倒的に増えた。何度も書くように中盤でのボールの滞在時間が短い状況の中で押し上げの時間を作るのは難しかったと思う。さらに、トップにボールを入れたとしてもそこに2列目が絡むことが念頭に置かれてる状況。守備でみんな引かされてる形ではそれは無理だった。だから、攻撃もうまく回らない展開。

もちろん忘れてはいけないのがチリの強さ。3-3-1-3システムと前線からの忠実なプレッシャーっていう典型的なビエルサ色のやり方で日本を苦しめた。基本的な部分は日本と変わらないはずなのに、ほとんどの面で日本の上に行ったと思う。

守備はシステム的合致を利用しながら、最前線から忠実にプレッシャーをかけていく。最前線選手から少し遅れてでも追いかけるような献身的な姿勢が目立ったと思う。結果、日本のボール保持者はどの場所でも例外なくプレッシャーを受けていた。

そして、チリの後ろの選手は連動が図りやすかったはず。入った瞬間に完全に距離を詰めてるシーンが多くなった。さらに、そうやって相手の勢いを1つ止めたところでの周囲の連動性が抜群に速かった。一気に囲い込んでボール保持者を周囲から分断することができてたと思う。

攻撃では日本の守備が後手後手に回ってることもあって、十分に引き付けておいて、次のギャップにボールをはたくっていうやり方が多くなった。ここでは個人の技術の高さもベースになってる。その中で選択肢が少なければ無理せずに後ろに戻す。その上でサイドを変えて作り直すやり方が目立ったと思う。そういう意味で両サイドをワイドに使った展開も魅力的だった。

このサイドに関しては立ち上がりに形をつかむのに苦労した。結局、それは3バックの積極的な攻撃参加が目立ったからだってことが判明したわけだけど。それじゃなくてもWG+SMFの相手に対して2×2の数的同数になっている日本。さらに、3バックの1枚が出てくるとなると対応はかなり難しかったと思う。

その対応に鈴木がサイドに引っ張り出されちゃうと真ん中が大変なことになる。そもそも中村だったり山岸だったりがサイドの対応をしてるのも好ましくない。戻ってきて、1ボランチ脇のスペースを埋める選手がいなくなってしまうわけだから。結果としてどの場所でもストロングポイントを作れなかった。この辺は相手の戦術に負けたところ。

チリの弱点はある意味では日本的。組み立ては素晴らしくてもフィニッシュの形が見えてこない。あれだけ主導権を握ったのに、決定的なチャンスはなかったと言ってもいい。日本の守備陣がヒヤッとしたシーンもほとんどなかったはず。

とりあえず、チリの攻撃の中で今回の日本が見習うべき点だったとのは作り直し。今回の日本は何が何でもトップ、何が何でもショートパス、何が何でもダイレクトっていうような姿勢が見て取れた。その中でミスも増える。相手の守備のよさも相まって途中で攻撃の流れが分断されるシーンが多くなったと思う。少なくとも、接近→展開→連続の最後の“連続”はできてなかったと思う。

今回の試合ではオシム色とは違う岡田色の一端が見られた。本当は守備面で見られることを期待してたけど、攻撃面で。運の悪いことに、チリの守備のよさがその岡田色が完全に発揮されることを防いだわけだけど。初戦だから、ある程度主導権を握れる展開で見てみたかったのも事実。
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