ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-02-17 Sun 23:49
東アジア選手権:日本×北朝鮮
<日本代表:4-4-2>
FW:播戸-田代
MF:山岸-羽生-遠藤、鈴木
DF:加地-水本-中澤-内田
GK:川島

前半の45分は完全に無駄にしてしまったと言っても過言ではない。前半の内に何かを生み出せなかったことはもちろん、後半に向けた布石も打てなかった。後半は後半で最初からやったイメージ。はっきり言って前半は何もできなかったし、何もしなかったって言ってもよかった気がする。加えて失点も喫する最悪の状況だったと言っても過言ではない。

その要因の1つは北朝鮮の内容がよかったってこと。もう1つは日本の内容がよくなかったってこと。当たり前と言えば当たり前のこの2つの要因によって日本は何もすることができなかった。とりあえず、まずは北朝鮮のやり方から見て行きたい。

北朝鮮の考え方は守備的なヒディンク的やり方ってのが一番端的に表せる内容だと思う。もしかしたら、韓国からの輸入か?とりあえずそもそものヒディンク的やり方ってのを↓の図で簡単に表してみる。

<攻撃時:3-4-3>   
  ○  ●  ○

★  ●  ●   ★
 
  ●  ●  ●

<守備時:5-4-1>  
     ●
        
○  ●  ●  ○

★ ● ● ● ★

攻撃時は3-4-3だから超攻撃的な形に見える(攻撃時の中盤はダイヤの場合も)。対して守備時にはその攻撃時の両翼が1つずつ下のポジションに入ることによって4-5-1の超守備的な形に見える。要するに攻撃にも守備にも効果的に人数をかけられるやり方。その代わりに両サイドの運動量はかなり求められるけど。

北朝鮮はこの形の内で守備的な5-4-1の方をベースとして戦ったと思う。まずは守備に絶対的な重点を置き、その守備からの攻撃を念頭に置いてた。ただ、後で詳しく書くように最初から5-4ブロックのべた引きブロックの形にしなかったことが日本を苦しめたと思う。

攻撃時には○が3トップの一角として機能することで前線の起点を作り出す。後で書くように日本の守備の機能性が低かったこともあって、この3枚が効果的に起点になれてたと思う。そこに中盤の真ん中の2枚が押し上げてくるような形が多かった。ここぞっていうときにはWB(SB)が飛び出して3-4-3になる場面も見られたけど、そもそもの攻撃のチャンスが少なかったから何度も見られたわけではなかった。

なぜ攻撃のチャンスが少なかったかって言えば、上にも書いたように単純に守備に重点が置かれてたから。しかも、早い時間の理想的な得点によって、その意識が高くなったってこともあったと思う。ただし、最初からべた引きを念頭に置いてなかったってのは上にも書いたとおりだった。

じゃあ、どういう守備をしたのかって話。それは中盤の意識を前に向けるって形だったと思う。4-5のコンパクトなブロックを形成のために中盤を下げるんじゃなくて、4-5の間はある程度空いてもいいから、中盤を前に押し出した。ただ、だからと言って前線から追いかけまくる形ではなかった。

要するに中盤の4枚が高い位置に置かれたフィルターの役割をまずは担うこととなってたと思う。それでも前線から積極的にやる形ではないから、その場所で効果的に引っ掛けられるからは相手次第。その相手次第の状況の中で簡単に入り込まれてしまったら、今度こそべた引きに移行する形だった。そういう割りきりがあった気がする。

ただ、前半の北朝鮮はべた引きに移行する必要があまりなかったと思う。高い位置の中盤ができすぎなぐらいにうまくフィルターとして機能できてた。日本は出しどころが見つけられずに無為にパス回しをするばかりだったのが、この北朝鮮のフィルターの機能性をよく表してたと思う。

このフィルターが機能した一番の要因は上に書いた図で言えば○に当たる両サイドの2枚。この○の選手は日本のSBとマッチアップする形となる。最初からべた引きにならず、中盤を高い位置に置いたことで○の選手が日本のSBとうまく合致関係を作ることができてた。守備のブロック作りの最初は3トップにも見えるような北朝鮮の形だった。

結果として日本はSBに起点を作るのが難しくなったと思う。立ち上がりは北朝鮮の左○の11番が内田への対応をおろそかにしたことで日本もサイドに起点を作ることができた。内田がドリブルで持ち上がって敵陣深くまで入り込めるシーンが目立ったと思う。でも、北朝鮮がそれをしっかりと修正してからは両SBは攻撃で完全にその機能を失った。

これが日本にとっては相当の痛手になることは今までの日本のやり方を考えれば分かると思う。初戦のチリ戦こそトップへの縦パスをとにかく狙う形の中でSBの役割はそれほど大きくなかったものの、それ以外の2試合、もっと言えばオシムのときから組み立てにおけるSBの役割はかなり大きい。

岡田ジャパンでは左SB(駒野)を軸としながらサイドで接近を作り、逆サイドに残った右SB(内田)を利用して展開を生み出すのが1つの形になってたわけだし。接近→展開のやり方は両SBが軸となって生み出してたとも言える。今回はSBが使えない、ついでに言えば中心になる中村もいないってことで接近→展開どころではない状況に陥ったと思う。

とにかくSBが使えない日本はサイドに起点を作るっていう可能性を消されてしまった。確かに、SBを使えなくても、サイドに起点を作れないではない。例えばFWがサイドのスペースに流れて受けるみたいな形。SBより1つ前のところでサイドに起点を作る考え方はありうる。

でも、今回の試合ではそれも不可能だった。なぜならば相手は5バック。3バック+WBの実質的5バックなら付け入る隙もあったかもしれないけど、今回の北朝鮮は本当に5バックだった。そうなれば十分すぎるほどに横幅のケアはできあがってる。田代と播戸っていう比較的動き回る2トップにも関わらず、動き回るスペースがなければボールを受けることもできなかった。

ちょっと話は飛ぶけど、後半はこの状況に対するアプローチが行われたと思う。それは山岸→安田の交代。安田は左サイドに入る。後で書くように2+1に後ろを任せた加地は積極的に攻撃に参加する。これによって少なくとも左サイドでは2×2の数的同数ができあがった。

この状況下で得点シーンみたいに(これはセットプレーからの流れだったけど)安田が仕掛けて相手を外せは、そのカバーはいない。さらにこの2×2の状況で相手のWB(SB)を引っ張り出し、5バックの秩序を乱したところで田代がそのサイドのスペースに流れるシーンも見られ始めた。前半にはありえなかったシーンだったと思う。

とはいえ、これはあくまでも後半のアプローチ。前半の時点でSBに加えてその1つ前までをつぶされた日本にサイド攻撃の選択肢はなくなっていた。そういうわけで、残された選択肢はただ1つ。馬鹿正直に真ん中を侵攻してく形。ただ、真ん中こそ相手はしっかりと押さえてるわけで、そんなもんがうまく行くわけもなかった。

真ん中はフィルターとして中盤の2枚が存在する。そもそも左右の展開が使えない中で、1枚ならまだしも2枚をずらすこと自体が不可能に近かった。さらに、そこから運よく縦パスが入ったとしても、そこからどうすんだって話。5バックの相手は文字通りCB3枚で真ん中を固めてる。入ったとしてもその後の展開は不可能だった。

そういうわけで真ん中の選択肢もつぶされた。と言うか北朝鮮にしてみれば真ん中の選択肢こそつぶしてたのかもしれないけど。とにかくサイドも真ん中もつぶされた日本の選択肢はことごとくつぶされてしまったと言ってもいいと思う。

残るとすればロングボール攻撃ってとこか。田代なら競り勝てた可能性がなくはないけど、次のつながりは期待できなかった。相手のべた引き最終ラインのウラにはスペースもなかったわけだし。本当に人にぴったりと合わせるピンポイントのボールが要求された気がする。そもそも前回の試合でも見られたように、つなぐ意識が高い中ではそういう選択肢はなかったかもしれない。

そういうわけで、日本は手詰まり状態になってしまった。低い位置で無意味なパス回しを続けるシーンが増えた。前半は時間とともに保持率が上がってったけど、典型的に持たされてる状態。その安全なパス回しからちょっと様子見に縦パスを入れたところでことごとく引っ掛けられた。

ちょうど去年のアジア杯の初戦のカタール戦と同じのんびりとした内容になった。低い位置でのゆっくりとしたパス回しが続き、縦パスを入れてさあここからってとこで引っ掛けられる。引っ掛けられるもんだから、その縦パスがどんどんと減って行く。それとともに全体の停滞感が漂ってのんびりサッカーから抜け出せなくなっていく。そういう状態だった。

それだけ北朝鮮のやり方が見事にはまった前半だった。やっと敵陣に入ったと思えばトップまで戻した完全べた引き守備に戻るわけで。それによって一縷の望みもつぶされてしまった印象。ただし、最初にも書いたとおり、全てが北朝鮮のやり方が生み出したものではなかったのも確かだった気がする。

試合開始当初の日本は落ち着いていた。その時点で北朝鮮の守備は完璧。ただ、高い位置から特別強いプレッシャーがこなかったのも事実。だったら無理をして敵が待ち構えるところに引っかかりに行くのも馬鹿らしい。よって自陣でのゆっくりとしたパス回しが続いた。

これ自体は悪くない。タイ戦ではそういう低い位置での保持時間が短かったのにっていう違和感はあったものの、試合の入りの時間の考え方として、まずはボールをしっかりと保持して流れをつかむっていうのはいいものだったと思う。ただし、これが攻撃における限りは。

今回の日本の大きな問題点は落ち着いた入りが攻撃だけではなく守備にも波及してしまったこと。攻撃ではゆっくりと保持しながらっていうのんびりなやり方もある程度は許されるだろうけど、守備でそれをやるのはあまりにも危険すぎる。それは、実際に失点にもつながってる通り。

試合の入りの時点で日本は守備ものんびりとしてた。タイ戦では高い位置での切り替えの速さから一気に距離を詰めるやり方ができてたのに、今回の試合の前半はそのよさが完全に消えてしまった。攻める時間が長かったことを考えると切り替えの守備のまずさは痛かったし、全体として切り替えの流れに限らず全ての場所で中途半端な守備が見られたと思う。ちなみに、こののんびり感から前半は抜け出せなかった。

まず、ボールに対する最初のプレッシャーが甘い。いるだけ守備が目立って、相手にとっては実質的にプレッシャーにはなってなかったと思う。よって、局面でボールを奪えないのはもちろんのこと、次に対する制限としても全く機能してなかった。いるだけ守備の連続の中で北朝鮮にいい形での展開を許してしまったと思う。

そして、制限がかからないってのは1ボランチの日本にとっては致命的。横幅を1人でケアしなければならない鈴木の前段階での助けがなければ、文字通りに横幅を1人でケアしなければならない。そして、相手の攻撃の起点になれる選手は前線に3人いた。それを本当の意味で1人でケアするのは不可能だって言える。

結果として北朝鮮の前線の選手にはボールが収まり放題。しかも、その場所でも守備は中途半端。縦パスが入ったところに厳しく行くやり方が見えずに、相手に十分に時間を作らせてしまう。そうなれば北朝鮮の後ろの選手の飛び出しが活性化するのは当たり前のことだったし、そういう意味では起点となった選手に十分に仕事をさせてしまったと思う。

前線に収める→その選手が保持して時間を作る→後ろが飛び出す→あっさり展開っていう流れを意図も簡単に作られてしまった。そして、その流れの中でどこでも守備の勝負どころを作れなかった。どの場所でも強度の強い守備ができなかったから、守備のスタートが生まれなかった。その流れの中で勝負に行けない守備ブロックがズルズルと押し下げられるシーンが目立った。失点シーンも圧倒的に数的優位の状況で決められている。守備の勝負ができなかったから。

こういう状況だから深い場所まで入り込まれることも多かった。そして、それは切り替えで相手の守備の組織を作る時間を与えることとなった。前半の時点では難攻不落の北朝鮮の守備ブロック。守備にものんびりとした流れが波及した結果、そのブロックができあがる前に攻撃に移るっていう選択肢さえも葬り去られることとなった。

ちなみに前半の途中から日本に危険な状況が生まれなかったのは(後半に繰り返されたカウンターは除いて)、守備に修正を加えたからだったと思う。途中からシンプルな4-4の守備ブロックが見られるようになってた。真ん中を遠藤&鈴木のWボランチにして、両サイドに羽生と山岸が入るフラットな形で。これによって1ボランチの不安定性がなくなってたと思う。

こういう守備面の問題に加えて、攻撃においても日本には問題が感じられた。そもそものところはここまで書いてきたような北朝鮮の守備のよさにあるんだけど、日本が自らその泥沼にはまっていった側面も大きかったように感じる。

一番の問題は攻撃における前後の間延びにあったと思う。立ち上がりから縦パスが入れられなかった、入れようとしてもことごとく引っ掛けられたのは、この前後の間延びによるところが大きかった。要するに距離が空きすぎることでその途中で引っ掛けられる可能性が高まったってこと。

日本の低い位置でのパス回しは自陣で行われることが多かった。SBが抑えられている以上。出し手となり得るこの低い位置の選手が出し手になるわけだけど、その選手は低い位置にいたってことになる。同時に受け手の方もそれほど活発に動かなかった。だから、出しどころもない。出しどころもないし、距離も長い。仕掛けるパスは本当に針の穴を通すような精度が要求された。

もちろん間延びは出し手だけのせいで起こったわけでもなかったと思う。そもそも北朝鮮の守備ブロックもべた引きの5とフィルターの4の間に間延びが起こってるとも言える状況。だから日本の前線の選手は最終ラインの位置にあわせてゴールの近くにまで行ける状況。北朝鮮の意図的な(?)守備の間延びが日本の前線を前にはがしてしまった気がする。

こういう状況の中で縦パスが入らない。結果としてじれた前線の選手が助けに来るシーンが増え始める。本当はもっと活発に助けに来てもよかったと思うけど。ここで問題だったのは、助けに来るときに思いっきり低い位置まで助けに来ることが多かった。鈴木と横並び関係みたいな形で自陣でボールに触るシーンが目立ったと思う。

遠藤、羽生、山岸が降りてくることでボールに触れる選手は変わった。特に遠藤は途中から低い位置でのタッチがかなり多くなる。でも、実質的に出し手がボールに触る位置は変わらなかった。前線との遠さは変わらない。間延びの状況になんら代わりはない。むしろ、前線から1人が降りてきてるだけに受け手の枚数が減ってしまう結果をもたらした。

そもそも自慢の接近もボールの近くで生み出すものなわけで、ボールが入らない状況では接近を作り出せなかった。その上、ここまで書いてきたような攻撃の間延びがボールが入ったところにすぐに接近を作り出せないっていう弊害を生み出した。個々の孤立が目立ってた気がする。

そういう個に対しては北朝鮮も十分に対応できた。それがたとえ5-4の間のスペースの場所でも。トップの選手に対してはセオリー通りの2×3ができてるんだから何の問題もなく対応。中盤の選手は北朝鮮の中盤の真ん中の2がしっかりと対応してた。この辺は人よりの守備をすることで場所が空いているっていうことをケアしてたと思う。

こんな感じで日本は何もできずに前半が終る。途中からは保持率は上げることができたけど、何もできないのには代わりがない。後半に向けても、それほど劇的な変化が見られるとは思えない内容だったのも事実だったように思う。

その日本の後半のアプローチは前半に見られた攻撃における前後の間延びの解消。これに尽きると思う。前後の間延びの解消によって縦パスが収まるようになり、さらに選手間の距離が縮まってパス回しのスピードが上がる。この辺の修正はうまく行ってたように感じる。

この考え方は後半の最初の内田が右サイドをえぐったシーンからも見られたこと。鈴木がドリブルで敵陣に持ち上がったことが起点になってた。このシーンに限っては工夫が見られて、鈴木が相手の11番(=内田に対応してた選手)に向かってドリブルをしたことで、内田のケアがおろそかになったところからだった。その工夫はいいとしても、後半は鈴木が敵陣でボールを持つシーンが圧倒的に多くなったのが象徴的だった。

そもそも後半は2+1の守備が本格的に採用されたと言っていい。と言うか攻撃時は普通に鈴木を最終ラインに加えた3バックになってた。そして、この最終ラインが敵陣に入るぐらいまで押し上げることで前後のコンパクトさを生んだと思う。しかもSBを上げたことによって受け手の数も増えることとなった。

出し手が押し上げたのと同様に、受け手の方も動きを活性化させた。前半は羽生、遠藤辺りが積極的にボールを受けに行くシーンが増えたと思う。しかも前半のように、それによって出し手には変貌せず、あくまでも受け手として。経由点として縦パスを受けるシーンが多くなった。

というか、後半は羽生と遠藤が交互にボランチを担当するようなイメージにも見えた。鈴木を最終ラインに戻して、その1つ前の2人が交互に入ってくるような形。特に遠藤がこの場所に入ったときにはさすがにボールの散らしがうまく機能するようになってた。

とにかく、このアプローチの効果は絶大だった。出し手を押し上げることで前線との距離を縮める。受け手は数が増えたことに加えて、その出入りも激しくなった。後半には播戸が降りてきてボールに触るシーンも増えたと思う。その役割に適任な前田への交代もいいものだった。

そして、自陣にちょっとでも仕掛けられればべた引きになる北朝鮮。前線からの守備っていう根拠がない以上、中盤のフィルターを高い位置に保っておくのは難しかった。日本の受け手の出入りの激しさ、数の多さに対して制限なしでの引っ掛けは難しいわけだから。しかも、全体がコンパクトになり選手間の距離が短くなった日本はいいリズムでパスを回せるようになって、北朝鮮に狙いどころを定めさせなかったし。

というわけで明らかに内容が好転した日本。タイ戦でもそうだったけど、後半に向けての週勢力が高いチームになってると思う。ただし、ここで忘れてはいけない大きな問題がある。内容が好転したのは確かだけど、北朝鮮の守備を実質的に崩したわけでは決してないってこと。日本はあくまでも敵陣に入れるようになっただけだった。そして、その後には北朝鮮のべた引きラストブロックが待ってた。

要するに後半になってやっといつもの状況になったって言える。引いた相手をどう崩すか?っていうテーマへ問題が移ったってこと。これは本来は(アジアの隠したに対しては)90分かけて解決に導く問題。それが前半に有効な手立てを打てなかったことで、後半45分の問題になった。早い話が絶望的だったって言える。

これに対する安田&加地の併用は面白いアプローチだった。ガンバの両サイドが縦関係っていう意味でも。この実効性は上でもちょっと触れたとおり。これによって左サイドの崩しは明らかに活性化した。ただ、やっぱりラストの崩しの問題は解決されない。相手は1点リードしてるわけで(1点を失っても引き分けで十分)、本当にべた引きできた。結果として1点を奪って引き分けの持ち込んだものの、このシーン以外にはチャンスは作れてない。やっぱり残ったのは引いた相手をどう崩すか?って問題だった。

その視点で見たときに中村の不在は痛かった。これまでの試合で接近にも展開にも重要な役割を担った中村がいなかった今回の試合では、攻撃のバリエーションが明らかに少なくなってた。それは、引いた相手を崩さなければならないっていう本来的なテーマに立ち向かった後半を見れば明らかだったと思う。それに前半の停滞状況も中村がいればって思う。実際のところはどうなったかは分からないけど、それぐらいここまでの3戦の内容がよかったってこと。

少なくとも今回の試合でリズムを変える選手がいなかったのは確か。中村ならドリブルでの持ち上がり(後半を見るとこれはかなり効果的だった)、長短のパスのバランス、近さの形成によるパス回しのスムーズさを生み出すってことぐらいならできたかなって思う。

おそらく中村の代打であろう山岸が今回の試合ではフィットできてなかっただけになおさら。上にも書いたようにボランチの位置まで降りてきて山岸がタッチするようなシーンは好ましくないに決まってる。スタイルとは違うプレーの繰り返しの中でよさを発揮することができなかった。

組み合わせ的にも羽生、山岸、播戸とスペースがあってこその選手が前線に並んだのは、引いて守る北朝鮮に対しては効果的ではなかった気がする。そして、基本的に遠ざかる動きがスタイルの選手が前線に並んだことが攻撃における前後の間延びを助長させた。

そもそも今回のメンバー発表の時点では面白い試みとも思ったこの組み合わせ。左の山岸、右の遠藤の配置で左右のバランス崩しを行うと思ってたから。結果として組み立ては左に偏る。それでいいと思う。内田の前にスペースを空けてやり、左においた逆足の加地が展開力を生かす。

左利き左SBがいない中でこの左右のバランス崩しを、今後の形の1つにしてもいいとさえ思う。そうなると山岸を使っても本来の左WG的な動きをすればいい。結果として、北朝鮮の守備のよさもあってそれはつぶされたわけだけど。思ったとおりにできてたら、どういうやり方をとったのかは気になるところ。

最後に岡田色の側面からまとめとく。
①トップへ当てる意図は?→当てられなかった
②縦への意識は?→カウンターを見ても、今までよりは弱まった。
③低い位置での保持時間は?→長かった(長くなってしまった)。
④守備の開始位置は
→守備の時間がほとんどなかったから分からず。でも、切り替えはまずかった(後半はそれなりに回復)。前半の守備の強度の弱さを見ると、やろうとしても前線からの守備は無理だったかも。

対する北朝鮮は強かった。というか、うまかった。考え方が興味深かったし、それがうまく機能したことによって、見事に日本はそのどつぼにはまったと思う。運動量には自信がある(だろう)チームだろうし、5-4-1と3-4-3をうまく併用できるようになったら強くなりそう。ラストブロックの堅さ、攻撃における鄭の収まりもいいだけに。


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