ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-25 Sun 17:46
レッズ×アントラーズ
<レッズ:3-5-2>
FW:ワシントン-永井
MF:ポンテ、相馬-長谷部-鈴木-平川
DF:阿部-トゥーリオ-坪井
GK:都築

<アントラーズ:4-4-2>
FW:田代-マルキーニョス
MF:野沢-青木-小笠原-野沢
DF:新井場-大岩-岩政-内田
GK:曽ヶ端

この試合ではアントラーズの守備のやり方が注目点だった。シーズン当初は前への意識が高い守備をしてたんだけど、前に見たガンバ戦では低い位置にブロックを作って受ける形に。それがシーズンを戦う中での変化なのか、ガンバ戦用のやり方なのかってのが気になってた部分。

今回の試合ではどうだったかと言えば、前者のイメージが強かった印象。つまり、守備における前への意識の高さが見て取れた。これにはこの試合で絶対に勝たなければならないっていう立場上の要因もあったと思う。だから、序盤から超攻撃的な守備で試合に入った。

それが分かるのが1つ1つの忠実なチェック。ガンバ戦で見られた受ける形の中でもアントラーズの選手はチェックを欠かさなかった。でも、それはあくまでも相手が自陣に入ってきたらっていう受身の形。それに対して、今回は自分たちから積極的に追いかけていく、能動的なチェックが見られたと思う。

守備のスタートはトップの位置から相手の低い位置のボールに対して、最前線から一気に距離を詰めて相手に全く余裕を与えなかった。そして、その前線の追いかけに対して後ろがしっかりと次を狙うポジショニング。余裕がない相手のボールにはそもそも精度がないし、後ろが連動してくるから、途中で引っ掛けられるシーンが多くなった。

基本的にこの守備のやり方がピッチ全体で見られる。相手のボール保持者に対しては距離を詰めての対応で余裕を与えない。それに対して、周囲(前が戻ったりして)が囲い込んで奪ったり、しっかりと次を狙ったポジショニングで奪ったりする。

そういう意味では出し手に対する対応の素晴らしさだけではなくて、受け手に対しての対応も光ったと思う。出し手に対しての守備がしっかりしてるってことをベースに、次の狙いをはっきりさせて先回りする場面が多かった。そうやって狙いどころを定めてるから、出足に勝って相手より先にボールを触れるシーンも目立ったと思う。

そして、この受け手に対する対応の素晴らしさが特に目立ったのがレッズの前線3人に対するもの。ワシントン、ポンテ、永井に対するボールはことごとく前でカットした。バイタルエリアにいる3人に対してはしっかりとマークを密着させて、全く仕事をさせなかったと思う。
これによってレッズの前3人による攻撃は全く機能しなくなった。同時に真ん中からの単純な攻撃も不可能になったと思う。

それに加えてレッズはサイドに起点を作るやり方でも満足にやらせてもらえなかった。そのベースにあったのもやっぱりアントラーズの忠実なチェックなわけだけど、それをサイドでやられると逃げ場がなくなってしまったと思う。それにアントラーズはガンバとの試合でも書いたように、サイドの相手をつぶすのがうまい。1つめのチェックにすぐに複数が連動して、相手をタッチライン際で孤立させた。

そもそも序盤の時間のレッズは守備に多くの人数が引かされたこともあって、いい形での攻撃ができなかった。ボールを奪ったとしても、素早い切り替えのアントラーズの最初の守備がすぐに来るから、満足に次の展開ができなかったように思う。結果、7人守りの3人攻めで押し上げが図れないいつもの悪循環の状況に陥ってしまった。

このレッズの序盤の悪循環は、もちろんアントラーズの立ち上がりが素晴らしかったこともあったけど、レッズ自身の問題も大きかったように思う。
それは前線の守備意識。ここ数戦はこの前線の守備意識の高さがうまく機能してたと思うんだけど、この試合の立ち上がりはそれが消えてしまっていた。切り替えの最初の守備では追いかけるんだけど、ボールが自分たちの後ろに入り込んだときの守備の姿勢が見られなかった。結果、後ろに完全な5-2が形成されたと思う。

この5-2に対してアントラーズは積極的に仕掛けをしていった。
まず、2-3の間にできたギャップに入り込んだ小笠原の存在が大きかったと思う。1つ引いた場所でのタッチ数を増やしながら、ボールをうまく散らして攻撃のリズムを作り出した。
そのときに高いポジションを取るSBの役割も重要になった。新井場⇔小笠原⇔内田のパス交換によってピッチの幅を効果的に利用した攻撃のアプローチができたと思う。

そして、アントラーズの何よりの特徴はこういうSB利用の攻撃のアプローチのスタートから、相手のブロックに仕掛ける縦パスがスムーズに入る。これを引き出すのが前線の動きの多さと流動性。

このアントラーズの前線の流動性についてはこれまでにも何度か触れたところ。FWとか1.5列目的なタイプの選手を前線に4枚並べ、その下にトップ下的な小笠原を置くのは興味深い。ある意味では4トップにも見えるような形。

そして、この前の4人が本当に超流動的に攻撃を組み立てる。そういう動きの中で相手の守備のギャップギャップに入ってボールをつないでいくのがアントラーズの攻撃の組み立てのイメージ。その中でSBであったり、ボランチであったりが前に入ってきてさらに攻撃に厚みを加える。

で、この前線の動きがブロックへの仕掛けを容易にする。上に書いたように前線の選手が動きの中でうまくギャップに入り込む。そうやって相手から離れてくれるし、動きがあるってことが下のボール保持者にとってはスイッチとなり得る。
こういう中で引ききったレッズの守備陣に対しても無為な低い位置でのパス回しが続かずに、早いタイミングでボールを前線に送り込める状況が生まれてたと思う。

それから、この試合で特徴的だったのが爆発的なランニングの多さだった。今までのアントラーズに対して持っていたイメージは、もっとゆったりとした流動性。イメージとしてはガンバの中盤に似てる形だった。ゆっくりとポジションをローテーションさせながら、ボールも回すような。

それが今回の試合のアントラーズはもっとはっきりとしたランニングが目立ったと思う。ボールに対して後ろから抜く質のランニングが目立ったし、前線でも一気にスピードアップする爆発的なランニングが多く見られた。

そして、この爆発的なランニングが相手最終ラインにプレッシャーをかけることになった。つなぐ質のゆっくりとしたランニングだけではどうしても相手の最後のブロック自体にはプレッシャーがかからない(例えばガンバは組み立ては素晴らしいのに、最後は結局トップに頼る面が大きくなってしまう)。このランニングは後ろからボールを抜く質のものが多かったから、どんどんと相手選手を深い位置に押し込むことに成功した印象。

こういうランニングによってアントラーズのボール保持者には選択肢が多くなる。それに加えてアントラーズの選手には個での突破という選択肢もあった。前に少しでもスペースがあるなら、積極的な仕掛けが見られた。前が少しでも空けば遠目からでも積極的に狙っていくシーンも多く見られた。パスコースの選択肢だけではなくて、個の選択肢も多かった印象。

こういうアントラーズの攻撃のやり方をレッズの方から見てみると、かなり厄介だって言える。
人につくレッズの守備陣からしてみれば、上下左右に動き回る相手に対して引っ張り出されるシーンが多くなった。そして、そうやって最終ラインの選手が引っ張り出されれば、ボランチに入った長谷部とか鈴木が1つ下がってカバーに入る。

序盤は最終ラインが引っ張りされる→ボランチが最終ラインに入るっていう流れの中で中盤がスカスカになるシーンが多くなった。中盤がなくなって相手のボールに対して満足にアプローチを賭けられなかったからこそアントラーズのミドルシュートがかなり多くなった。同時にレッズはますます前後の分断が激しくなった。

ただ、ここでアントラーズのミドルが多くなったってのは別の見方もできると思う。それは、完全にアントラーズペースになっても最後の最後はやらせなかったってこと。本来のレッズの強みがこの時間帯にも見られた。
最後のところに人数をかけて、且つつくべき相手にはしっかりとつく。それは相手の後ろからの飛び出しに対しても徹底されてた。結果、アントラーズは最後のアプローチが不可能になってシュートの選択肢しかなかったって言える。

それでも、序盤は完全にアントラーズペースであり、いつ得点が生まれてもおかしくない状況だったのは事実。レッズがこの状況から脱したのは前半の15分前後からだったと思う。この時間になってレッズも相手のハイペースに慣れてきた面があったし、何よりも前線の守備意識の回復が大きかったと思う。

レッズの攻守がうまく回り始めたのは永井を中盤っぽいポジションに下ろしてからだった。これによって守備時の中盤のスペースが埋まり始めたのも大きかったけど、何よりも攻撃に与える影響が大きかった。

永井はこの時間から攻撃でも中盤っぽい役割をし始めた。低い位置に降りてきてタッチする機会が多くなったと思う。
その中で特に効果的だったのがサイドに流れてボールを引き出すプレー。前半に関しては左サイドに流れての仕事が多くなった。この試合で真ん中ではボールが触れなかったのは上にも書いたとおりだけど、サイドに出ることでボールが入る機会自体は増えたと思う。それでも相手のサイドの守備がうまかったってのも上に書いたわけだけど、それはあくまでもレッズのサイドが孤立してたから。WB+永井な流れてくることでシステム上の数的不利の状況は解消された。そして、そういう場所で1つの攻撃の起点を作ることに成功したと思う。

さらに、相手のSBにプレッシャーをかける意味も大きかった。序盤はアントラーズの両SBが高い位置を保って攻撃に絡んできたけど、永井のポジショニングによって守備に対する意識も持たなければならなくなったと思う。同時に逆サイドにはポンテが流れてくることが多くなったから、これによってアントラーズの両SBの攻撃参加を抑制することになった。

こういう永井の役割を見てみると、永井はやっぱり2トップの一角でこそ生きるタイプだと思う。後ろとの距離が遠いこのチームでは1トップのときには真ん中に張ってることを求められる。そういうプレーは永井に向いてないと感じた。前回のエスパルス戦よりも動きが生まれた今回の方が格段にチームに貢献したと思う。

とにかく、サイド利用のやり方によってレッズは流れを押し返すことに成功したと思う。結果、前後の分断が見られた全体のバランスも改善し始めた。そのときにこの試合のレッズは全体のブロックをいつもよりも1つ押し上げてたようなイメージを受けた。最初にブロックを作った時点では最終ラインの位置が微妙に高くなってたような気がする。オフサイドをいくつか取ったのが象徴的。

その中で守備の意識を前に向けることができてた。アントラーズの勢いに引っ張られてかは分からないけど、前線からボールに積極的にチェックに行く姿勢が見られたと思う。
この時点ではFWの守備意識も完全に回復して、トップからの効果的なチェックが見られたと思う。それに対する周囲の連動性の質も高くて、相手の組み立ての途中で引っ掛けられることが多くなった。そして、相手が中盤に入ってくれば当然のようにボールにプレッシャーに行く。立ち上がりの中盤スカスカ状態が嘘のようだった。

こういう状況だからアントラーズは思い通りの攻撃ができなくなった。SBが高いポジションを取れなくなり、レッズのコンパクトなブロックに対して中盤のギャップを探すのも容易ではなくなった。だから、立ち上がりはバシバシ入っていた縦パスもほとんど見られなくなってしまったと思う。結果、トップを狙う単純なロングボールの数が多くなった。

そういう状況でもなんとか相手のブロック内に入ると、そこはレッズの土俵。1つ入り込まれると本来の最後の堅さを前面に押し出して最後のところはやらせない守備に移行したと思う。

それに、全体を押し上げたことがアントラーズのカウンターを防ぐ意味での効果も生み出した。アントラーズはカウンターの質も高いチーム。前線の動き出しの素晴らしさがあるから、奪ったらすぐに縦パスを入れることができる。そして、その縦パスに対して人も一気に飛び出すことができる。
ちなみに、アントラーズのカウンターの上ではそれぞれの前のスペースを埋めるドリブルも効果的。

それはいいとして、レッズが全体を押し上げたことで、この最初の縦パスの入る位置が深い位置になった。同時にその縦パスに対する対応がしやすくなったと思う。そうやってスタートをつぶされたアントラーズはカウンターのよさも消されてしまうことになったと思う。

こうやって両チームが守備の質を高める中で前半の途中からはこう着状態に陥った。レッズと見劣らないレベルでアントラーズの最後の堅さも見られたから、レッズとしてもブロックに入ったら即ゴールまでってことにはならなかったと思う。
そして、こういう展開の中で新井場の退場だった。この退場後、混乱に乗じてレッズが一気に攻勢に入った。それをアントラーズが水際で抑えるって形で前半が終了。

後半はアントラーズはメンバーは変えなかったものの守備の考え方に変更を加えた。メンバーを変えなかった当たりには勝ちに行く意図が見られたけど、守備の形は完全に消極的なもの。トップの田代を残して4-4の組織を作るやり方に移行した。ガンバ戦ではそういう組織の中でも自陣に入ってきたボールに対してのチェックが見られたけど、この試合は完全に引きこもった。

この時点でアントラーズとレッズのやり方が逆転した。青木、岩政、大岩のラストの真ん中の固さを利用して跳ね返し続けるアントラーズと後ろからの飛び出しを増やして前の流動性を高めながら組み立てをするレッズの構図が見られたと思う。全くチームを逆にすると立ち上がりの展開のそのまま適用できる。

レッズは本山ウラのサイドを中心に深いところまで攻め入ったし、長谷部にしろ鈴木にしろ積極的に攻撃に参加して前線の厚みを増した。でも、アントラーズの最後の最後のところを崩すのは不可能だった。これも立ち上がりの展開の逆。

それでもレッズが主導権を握ったままに試合は進んで行ったわけだけど、その中で生まれたのがアントラーズの得点だった。アントラーズもカウンターのよさをベースに深い位置まで攻め入るシーンがいくつか見られたけど、このシーンもそうやって1ど深い位置まで押し込んだところからの流れ。
相手に1度ボールを奪われたときに切り替えの速さをベースに高い位置から相手のボールに対して激しく守備をしていった。その中で相手のミスパスを拾って味方ボールに。そこからの展開が得点につながった。

この一連の流れの中でレッズの中盤が距離を詰めきれないシーンが目立ってた。相手に中途半端な距離を空けて対応している間に、簡単にゴールまで持っていかれたシーン。
そして、皮肉にもゴールのシーンはレッズの守備のバランスが改善したことで生まれてしまった。本来のみんなが下げられた5-2の守備ブロックでは野沢が出てきた3バック脇にスペースはありえない。DFラインウラがあるのもありえない。守備のバランスが改善したことで、生まれたギャップにうまく野沢が入り込んでフリーでシュートを打ったシーンだった。

この得点後のアントラーズはしたたかだった。すぐに守備のバランスを整える交代をして逃げ切りに入った。そうなったときにレッズの攻撃面での問題が明らかになったと思う。

前回のエスパルス戦でもそうだったけど、レッズは引いた相手を崩しきる攻撃のバリエーションが少ない気がする。というか、レッズに限らずJリーグのほとんどのチームはこの問題を抱えてる(Jリーグにも限らないと思うけど)。組み立てまではうまくても最後の崩しのところでだからこそレッズがコンスタントに結果を残せる現状がある。

その中でこの試合可能性を感じさせたのが交代出場の小野のチャンスメイクだった。完全に引いた相手の1つ下のポジションでボールを受けると、視野の広さと技術力を存分に見せ付けたと思う。相手としても意外な質のボールが意外な場所に入ってくるから、対応しきれないシーンが多くなってしまっていた。小笠原にしろ小野にしろ1つ下がったポジションでのよさを見せてくれた試合だった。

最後にアントラーズのマルキーニョスについて。改めてだけど、この選手は本当にいい選手だと思った。絶対的なキープ力とか突破力とかっていうボールを持っての仕事も魅力的だけど、そのボールを引き出す動きを厭わない。トップの場所で待っているだけではなくて、常に動き回りながらボールを引き出す。そうやってタッチ数が多くなるから、ボールを持っての技術も生きてくる。
さらに、守備の仕事も厭わない。前半はトップの場所で守備のスタートとしての最初のチェックを忠実にこなしたし、後半は戦術上中盤に入った中でも献身的な守備を見せてくれた。
ぜひ、五輪代表のうまいタイプの選手にはマルキーニョスを見習ってもらいたい。

今回の試合でアントラーズが勝ったことで、優勝争いは最終節に持ち越し。エスパルス相手のアントラーズに比べると横浜FC相手のレッズの方が単純に考えれば有利だけど(自力優勝があるのもレッズ)、ここ数戦の勢いを見ると分からないかもしれない。

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