ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

-------- -- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
2007-07-16 Mon 23:45
アジア杯:ベトナム×日本
<日本:4-4-2>
FW:巻-高原
MF:遠藤-俊輔、鈴木-憲剛
DF:駒野-阿部-中澤-加地
GK:川口

暑さのせいか、アウェーの雰囲気に呑まれたか、序盤の日本は完全に浮き足立ってた。攻撃についてはどちらにしても相手が引いて手詰まりだったから仕方ない部分だとしても、守備面では何かしっくり来ない部分が見え隠れしてた。相手がボールを持ったときに要所要所が押さえられてないっていうシーンが多かったと思う。最も基本的なボールへのアプローチが甘くて相手ボール保持者が自由になってたし、後ろからの飛び出しに対してもあいまいな対応が目立って相手の攻撃に厚みを加えてしまった。

さらに相手の攻撃陣で1番警戒すべきレー・コン・ビンに仕事をさせすぎてた印象。レー・コン・ビンの前フィルターがかからずに簡単にボールを入れさせてしまったのが1つの問題。相手はそこの選択肢だけしかなかったことを考えれば序盤の時間にあれだけレー・コン・ビンに入れさせたのはちょっと問題。2つめとしてDFの方の対応でもレー・コン・ビンに入った後の対応が目立った。

これと関連して攻撃後の切り替えの部分も不満だった。攻撃後に高い位置で最初の守備が効かずに簡単に相手の攻撃を受けてしまうシーンが多くなった。相手がカウンターを主体でしかも切り替えの速さが目立ってたから、そういう最初の守備が効かないってのはかなりの痛手だった。

こういう形の問題を修正する前の早い段階での失点。その形もオウンゴールだったことでさらに焦りが生まれたと思う。

この焦りが今度は攻撃面に影響を及ぼした気がする。それまでの時間は低い位置でゆっくりと回しながら相手のギャップを探すっていういつも通りの攻撃の形ではあったけど、失点後は明らかに攻め急ぐ姿勢が見られた。相手のブロックを崩すようなアプローチを仕掛ける前段階で強引に相手のブロックに入り込もうと試みた。

前に書いたとおりこういう強引さが必要っていう側面もあるんだけど、この時間帯に関してはちょっと工夫がなさすぎた。相手の4-4のブロックに対して捨て身で向かっていってる形。そういう場所でカットされて逆にカウンターを許す場面が多くなったと思う。

こういう攻守に渡る問題は時間とともに徐々に改善された。同点ゴールによって攻撃面での強引さが消えて幅が広がり、逆転ゴールで落ち着いて自分たちのペースでボールを動かせるようになった。そしてハーフタイムをはさんで攻守両面について本来のやり方が戻ってきたと思う。

そういう意味では早い時間帯で同点に追いつけたのはよかったと思う。そして、この同点シーンにベトナムの守備のブロックを崩す鍵が見られた。

そもそものベトナムの守備は自陣で4-4-1-1のブロックを形成するやり方。特に4-4で作るブロックの堅さが目立ってた。最終ラインを深くせずに中盤の4との関係を重視してたようなイメージ。

そういうブロックに対して真正面からの攻撃はあまり効果がなかった。人を集めてスペースを消しながら単純なボールはことごとく途中で引っ掛けてしまった。上に書いた強引な攻撃のやり方は自ら引っかかっていくようなものだったって言える。

とにかくベトナムのこういう守備にやり方を考えたときに、密になった中盤とDFラインとの関係をどう崩すかが問題になってくる。そこで1つの方法としてあったのがDFラインに直接仕掛けるようなボール。得点シーンの起点になったのは俊輔への一発のロングボール。そのボールをウラに蹴りこんだことによって中盤とDFラインの関係を剥がすことに成功した。

さらに俊輔から巻へのサイドからのボールもDFラインだけに勝負を仕掛けるのには効果的。このシーンではその前段階の縦のロングボールでDFだけを分離することに成功したけど、しっかりとブロックを作っている場面でもその関係はあくまでも正面に対しての関係だから横からのボールはDFだけに直接勝負を仕掛けてるってことになる。

さらにこの俊輔からのボールで見られたのが目先を変えられたときのベトナムの守備のもろさ。このシーンでは一番遠いサイドの巻が完全にフリーになってしまった。そういう意味ではウラへのロングボールも背後に目を向けさせるっていうことでこういう部分と似てたかもしれない。

とにかく、こういう部分をヒントとしながら得点後の日本は相手のDFラインに勝負を仕掛けるようなやり方を狙い始めた。縦への単純なロングボールはあまり多くなかったけど(個人的にはもう少し蹴りこんでもよかったと思ってる)、サイドから入れるボールが多くなった。そのサイドからのボールについてもDFとGKとの間に入れる質のものが多くて、横と背後に目先を揺さぶるっていう工夫が見られた。

この試合の日本の攻撃面については今まで以上に前線に厚みを加えた内容になった。相手が4-4-1-1のシステムで前に人数を残さなかった関係で後ろからの飛び出しが容易になったと思う。特に鈴木が攻撃に出てくる回数は明らかに増えた印象。こういう後ろからの飛び出しがさらに相手のブロックを押し込むのに効果的だった。

さらにボールを早いタイミングで展開することによって相手に守備の勝負所を定めさせなかったと思う。こういう飛び出しと展開力で自分たちが自由にプレーできる陣地を増やすやり方はU-20チェコ戦で書いたことと似た部分。

とにかく、こうやって相手を押し込んで高い位置に人数が入ったことで、局面局面で関係性を築けるシーンが多くなった。選手間の距離が縮まったことでパス回しがスムーズになったのはもちろん、ボールに対するフリーランニングも効果的になった。その選手にパスを出すっていう選択肢とともにおとりとして使うようなやり方もできるようになったと思う。

3点目なんかは相手を深い位置に押し込みながらフリーランニングの組み合わせによって生まれた関係性から生まれた得点だった。こういう関係性が生まれた要因としては単純に人数が前に入ったってこととともに、中盤の流動性が高まったことが挙げられる。

これまでの試合で遠藤を初めとしてある程度の流動性が見られたのは確か。それでもこの試合で大きな変化が見られたのが俊輔の動き方だった。ここまでの2試合では基本の右サイドからあまり離れないような動きをしてたけど、この試合では明らかに動きの自由度が高まった。要因は監督の指示だったかもしれないし、相手が前に人数を残さなかったことで攻撃後の守備で緊急に見なければならない選手がいなかったからかもしれない。

とにかくポジションにこだわるずにボールを受ける動きが活発化して明らかにタッチ数が増えたと思う。結果として俊輔が動いてできたスペースを次が埋める、そしてできたスペースを次、次っていうようにチーム全体の動きが活性化した。

さらに俊輔のタッチが増えたことで攻撃にリズムが生まれた部分も大きかった。前に書いたスピードアップのスイッチの役割を俊輔が担うことで攻撃の中にメリハリが生まれたような気がする。前回の試合では遠藤がそういう役割を一手に担ってたけど、今回はその役割を俊輔も分担できたから遠藤の負担が減ったと思う。だから、3点目のシーンみたいにどちらか1人がボールを持ったときにもう1人はゴールに向かったりボールを受けたりっていう分担も生まれた。

相手に狙いどころを定めさえないっていう意味でも2人の関係性はいいものになった気がする。この2人の関係性を軸としながら2トップも含めた前線の流動性が目立ってた。

こういう中盤のよさを生かして後半は大人のサッカーが展開できた。UAE戦で後半に崩れた反省が十分に生かされてたと思う。後半になっても相手は4-4のブロックを崩そうとしなかったから、日本は自由に持てるスペースが広かった。そのスペースをうまく活用しつつ、相手のブロックに対しては無理に勝負に行かない姿勢が目立ってたと思う。相手が奪いにこないのをいいことに低い位置で安全なパス回しを繰り返した。

そういう意味では後半はパス回しのためのパス回しが実践できてたような気がする。そして、低い位置のパス回しから攻撃に出るときには多くの場合でサイドの深い場所に起点を作った。相手の守備が薄いからっていう部分もあっただろうけど、サイドの深い場所なら奪われたとしてもすぐには決定的なピンチにつながならいっていう計算もあったと思う。結果として後半は前半以上にサイドに起点を作るシーンが目立った。

ただし、そうやってサイドの深いところに起点を作ったとしても簡単には中に放り込まない。中で相手のマークを外せるような状況ができあがってなければ無理せずに後ろのはたいて作り直すやり方を取ってた。もちろんこういう展開の中で攻め込むギャップができあがってればゴールに向かってく。

3点目もサイドでのゆっくりとしたパス交換の中から相手がじれて取りに来たところで駒野の前のギャップをうまく利用して一気にスピードアップをはかったところからだった。このシーンは相手のブロックを完全に押し込むことで1つ下の俊輔のところにギャップが生まれてた。さらに言えば4点目につながったFKもサイドに起点を作ったところでファールをもらって得たものだった。こうやって要所要所でゴールに向かう姿勢を見せることで相手のブロックをゴール前に釘付けにした。

そういう部分は相手が低い位置のパス回しにじれてボールを奪いに来たところでも見られた。そうやって少しでも4-4のブロックにギャップができればすかさずトップに縦パスを通して相手に恐怖感を与えてたと思う。

後半に関しては守備面の修正が見られたのもよかった部分だった。攻撃面は前半のうちにいい形を取り戻したけど、守備面に関しては落ち着けないままに前半を折り返してしまった。それが後半になって本来の形を取り戻した。

何よりも大きかったのが最初の守備の改善。攻⇒守の切り替えのところで素早い最初のチェックが効くようになって、後半は相手にカウンターの形を作らせなかった。

さらに組織を作った上での守備の内容も改善したと思う。まずはボールへのチェックの動きがはっきりするようになったってこと。途中交代で前線の選手を入れ替えたこともあって後半は最前線からの効果的なチェックが効き続けた。結果として相手のボールの出し手を自由にさせずに縦パスへのフィルターとしてもうまく機能したし、中盤での守備の連動の上でも効果的だった

同時に後ろの受け手に対するマークの意識も強くなったと思う。中澤、阿部が相手のFWについて引っ張り出される場面が多くなった気がする。この代表についてはそうやってCBが引っ張り出されるのが本来の形だし、こういうやり方によって相手のFWに自由にプレーさせなかった。前半と違って入る前のところで対応できる状況が生まれたと思う。

この試合に関しても守備の改善を見るのにはSBのところを見るのが一番分かりやすかったと思う。SBの守備のやり方は前回と同じくボールサイドの選手は高い位置で受け手につくっていうやり方を取ってきた。基本的な狙いは相手のボールをそこに追い込んでボールを奪うってものなんだろうけど、前半はそこに追い込み切れずに抜け出される場面が多かった。それに対して後半は最初の守備がうまく効いてサイドに追い込みつつ、そこで複数で囲い込むっていう狙い通りのやり方がいくつか見られた。

最後にベトナムについて。

このチームは言われてる通り攻守の切り替えの速さをベースにして戦ってた印象。守備の組織を作るのが抜群に速かったし、日本が落ち着かない前半は前線での切り替えの速さをベースに高い位置で奪うシーンも目立った。得点につながったCKもその前は切り替えの中で高い位置で奪ったところからだった。

こういう攻⇒守の切り替えの速さよりもさらに目立ったのが守⇒攻の切り替え。1度トップに当てて後ろの選手が一気に飛び出してくるっていうフリーランニングもそうだけど、ドリブルでボールを一気に持ち上がる前への推進力も効果的だった。そういうプレーを含めて予想以上に足元の技術も備えてたと思う。

結果は4-1で日本の勝ち。今となってみれば2、3戦目の試合を1戦目からできてればこの試合では主力を温存できたのにと思う。その辺はやっぱり初戦の難しさってのがあったのかもしれない。とにかく1位で勝ち上がってそのままベトナムで試合ができるっていうのは大きい。次の相手はオーストラリア。去年のリベンジに期待したい。
スポンサーサイト
別窓 | 日本代表 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<コパアメリカ決勝:ブラジル×アルゼンチン | サッカー好きの日記帳(引越し中) | アジア杯:日本×UAE>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| サッカー好きの日記帳(引越し中) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。