ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-07-22 Sun 01:01
アジア杯:日本×オーストラリア
展望
http://himajin0112.blog101.fc2.com/blog-entry-230.html

<日本:4-4-2>
FW:巻-高原
MF:遠藤-俊輔、鈴木-憲剛
DF:駒野-阿部-中澤-加地
GK:川口

この試合の主導権をどちらが握るかっていう部分においてサイドでの攻防が大きなポイントになった。両チームともサイドに数的優位を作りながらサイドの主導権を握ろうっていう意図が見て取れた。オーストラリアはWBに対してボランチがサイドに回りこむことで厚みを加えようとしてたし、日本は俊輔とか遠藤がこれまでよりもサイドの意識を強く持つことで数的優位を作り出そうとしてた。そういうサイドでの主導権争いに勝ったチームが試合の主導権をつかみながら、徐々に真ん中の部分にも入り込んでいった印象。

そうやってサイドの攻防が試合の流れに大きな影響を及ぼしたのは、両チームのシステムとかやり方の部分の要因が大きかった。

オーストラリアのシステムは3-4-3だったけど、この3-4-3にはヒディンクの考え方がある程度継承されてた印象。守備時には3-4-3システムを5-4-1または5-3-2に変更することで自陣にブロックを作り出した。

逆に考えれば日本に主導権を握られると前線にあまり人数を残せない状況に陥る。そもそもにSB+SMFに対してWB1枚が相対するサイドに起点を作られると、自ずとブロックが押し下げられてしまうことになった。

さらに言えば、後で書くようにこの試合のオーストラリアの攻撃の中でサイドの果たす役割は大きかったと思う。そのサイドの選手が深くまで押しこまれることで、攻撃に移ったときに前線の選手が孤立するシーンが多くなった。そうやって低い位置で奪った後は前線に蹴り出して押し上げをはかるやり方をとったけど、結局セカンドボールは日本が拾うことになった。結果として日本の攻撃が続くことになって、流れは日本に傾く。

逆にオーストラリアがサイドの主導権を握った場合にも同じことが言えたと思う。これについても後で書くけど、この試合の日本の守備はDFと中盤が挟み込んで守るっていう意識が強かった。だから、サイドに入り込まれたときに中盤の選手も戻っての守備の対応をしなければならなかったと思う。

そうなったときに遠藤とか俊輔が守備に追われるシーンが多くなる。さらに守備を考えて攻撃であまり本来のポジションを捨てられなくなったと思う。結果として前線の動きがなくなったり、前線の人数が足りなくなったりっていう状況が生まれる。そうなれば相手の攻撃を繰り返しの攻撃を許して流れが傾くのは逆と同じ考え方。

そして序盤にこのサイドの攻防に勝ったのはオーストラリアだった。結果として序盤はオーストラリアがペースを握ることになったと思う。サイドに起点を作りながら、そこから斜めにトップへのボールを放り込んでくる場面が目立って日本のゴールに向かうボールが多くなったと思う。そうやってサイドに1度起点を作ることによって日本のDFラインと中盤の関係をずらしにかかったと思う。

それに日本の守備陣にやや戸惑いがあったのも事実。この時間帯はビドゥカの圧力にやや押しこまれるシーンが目立った気がする。

戸惑いっていう意味では中盤とDFラインの関係性のところにもややギャップが生まれてた。特にビドゥカが中途半端な位置でボールを受けたときにどうやって対応するかってことがはっきりしてなかった印象。結果として簡単にビドゥカに収まるシーンが多くなって、オーストラリアはしっかりと地上から組み立てるような場面も生まれた。

そのときにもサイドに起点を作ったことが意味を持ってたと思う。サイドに1つボールを入れたことで中の選手が飛び出していく状況を作り出す結果が生まれた。これによって日本の守備陣が見るべき人が多くなってビドゥカへの対応が甘くなったっていう側面があったし、地上から攻める上での距離感もよくなったと思う。

ただし、こういう時間帯は長くは続かなかった。日本の守備が相手の攻撃に慣れてきてしっかりと対応できるようになったっていう面も確かにあったけど、それ以上のサイドでの主導権争いに勝ったっていう部分が大きかった。

もちろん、日本はいつもと同じようにサイドに起点を作ったっていう見方もできるわけだけど、この時間帯はこれまでの試合以上にサイドに起点を作る意識が強かったような印象を受けた。高原と巻はサイドに流れてボールを引き出す意識がいつも以上に強かったし、俊輔と遠藤もこの時間帯についてはいつも以上にサイドの厚みを加えることに意識を向けてた。

この辺は相手の3バックのサイドっていうセオリーを意識した部分もあったかもしれない。とにかく、そうやってサイドの意識を高めたことで相手が序盤に握ってたサイドの主導権を日本が握ることができた。

そういう流れの中で相手の5-4(または3)のブロックをゴール近くまで押し込むことに成功したと思う。そうやって本来の自分たちの流れに入って行った。相手のブロックを押し下げることで真ん中のスペースも自由に使えるような場面が多くなって来たと思う。

この時間帯になってやっと、遠藤とか俊輔が自由にポジションを動かし始めた。自分たちのポゼッションを増やしていつものように左右に大きな展開を織り交ぜながら、相手のゴールに迫ったと思う。

ただし、相手が最後のところのブロックに人数をかけただけあって完全に崩すシーンにはつながらなかったわけだけど。何にしろこの時間帯の流れでは日本はGLと同じような戦い方をしてれば、得点を取るのは時間の問題っていうような状況だった。

それが前半の途中からオーストラリアがやり方を変えてきたと思う。守備のブロックを1枚ずつ上げて高い位置からの守備を始めた。トップの選手も日本のDFラインに対してある程度のプレッシャーをかけるようになったし、何よりも自陣に入ったときのボールへの厳しさが明らかに変わった。

それまでの時間帯は日本がボールを持ったら自陣に引きこもって受けるっていう体制をとってたから、日本もビルドアップの中で簡単に縦にボールを入れることができたと思う。それがオーストラリアの縦パスへの意識がかなり強くなったことで、ポイントとなるサイドに対してもなかなかボールを入れられなくなった。SBも低い位置のパス回しに参加してなかなか前に出ていけなくなったような気がする。

とはいってもオーストラリアが受ける体制を取ってたのは間違いなくて、ボールの保持率も日本に分があった。ただ、同時に簡単に相手のゴールに近づけるようなプレーは明らかに減ってしまった。

縦のボールを入れられないから俊輔とか遠藤も相手のブロックの外まで下がってボールを受けるシーンが多くなった。当然それによって縦に勝負するコースが減ってしまったし、相手の守備陣も見るべき選手が減って前への意識を強めることができた。こういう状況の中で日本は相手のブロックの外外でのパス回しを続けて、膠着状態のまま前半を折り返すことになったと思う。

ただし、このオーストラリアの守備の積極性に対して日本もしっかりと対抗措置を講じてたと思う。それは憲剛の動きの質の変化。相手の守備が変更された時間から明らかに憲剛の前への意識が強くなった印象。相手が縦パスのための対応で出てきてできたギャップに入り込む意図があったと思う。さらに相手の中盤をもう1度押し込むような狙いとか前線に動きを生み出す意図もあったかもしれない。とにかく、遠藤とか俊輔と入れ替わりで前線に出てく動きが多くなった。

結局、前半はチャンスにつながるようなシーンは生み出されなかったけど、後半は立ち上がりからこういう質の憲剛の動きがチャンスに直結した。鈴木を中盤の底の軸として使って、他の3人で出入りを激しくするやり方は引いた相手に対して効果的かもしれない。

こういう憲剛の動きでチャンスをいくつか作った後半立ち上がりだけど、基本的な流れはオーストラリアにあったと思う。これについてもサイドの攻防がポイントになった部分。

後半の立ち上がりはオーストラリアのWBが前半の立ち上がりと同様にかなり積極的に前に出てきた。ボランチも積極的にサイドに飛び出していくようなプレーをすることで、サイドの厚みを増した。その流れはキューウェルの投入によってさらに強くなったと思う。こういう流れの中で前半のように日本のSBが攻撃に出て行くシーンはほとんど見られなくなったと思う。

それでも日本は相手のWBが出てきたサイドのスペースに単純なボールを放り込むことで応戦をしてたと思う。後半は全体が前がかってきた相手のDFに直接仕掛けるような質の攻撃が増えた。そういう中でしっかりと組み立てるというよりも一発のパスで打開するボールが多くなった。そういう意図のあるロングボールによって相手の守備を脅かすやり方はよかったと思う。

ただし、この時間帯はオーストラリアが攻撃に出てきて主導権を握ったのは事実だった。そういう流れの中で生まれたのがオーストラリアの得点だった。オーストラリアの得点までの後半の時間帯に日本が満足に組み立てて敵陣に入りこんだシーンはなかったと思う。

そういう意味では日本としてはその後すぐに同点ゴールが生まれたのはよかった。オーストラリアの得点後の流れが落ち着かないうち、しかも相手の重心がやや後ろにかかったところで一気に攻めきったことで得点につながった。

それまではセットプレーにしても、サイドからのクロスにしても低いボールを狙ってたけどこのシーンは高いボールを逆サイドまで。結果として相手の目を動かすことに成功した。その中で相手のミスをしっかりとものにした高原の落ち着きもすばらしかったと思う。

なんにしてもこの得点に続く相手選手の退場でその後の流れは完全に日本のものになった。オーストラリアは10人になったことで完全に自陣に引きこもる守備のやり方に変更。前にキューウェル1枚を残して残りの9人全員がゴール前の守備に参加した。とにかくゴール前のところに人数をかけて守備をして、ボールを奪ったら前線のキューウェルへ。そのキューウェルがサイドに逃げることでスローインを獲得して押し上げを図るっていうやり方だった。

日本側から見れば相手が引きこもった守備をしたっていう意味でGLと同じ考え方でやればよかった。つまりSBがサイドいっぱいに張って高い位置を保つ。そういう部分に起点を作って、左右への大きな展開を織り交ぜながら最後のところにアプローチしていく。相手の退場後から延長戦が終わるまではそういう考え方で試合を運んだ。

とはいってもGLのときほど相手の最後のブロックも簡単にはギャップを作り出してくれなかった。だからこそこの時間帯はブロックの外からのシュートをもっと積極的に打ってもよかった気がする。シュウォーツァーはかなりポロポロやってたから、ミドルの次を考えてもチャンスはあったと思う。とにかく、守ると決めて守りきれるオーストラリアの強さを感じた。

ここまでは時系列を追って試合内容を見てきたわけだけど、ここからは展望でも書いた守備面の対応について。この試合では確かに最終ラインの意識を高めるとともに中盤との連動性を今まで以上に重視して試合に入ったと思う。

上に書いたとおり序盤の時間帯はビドゥカに対する対応の問題とかとか予想外(?)の相手の地上からの攻撃に戸惑いがあって、簡単にブロックに入り込まれてしまうシーンが多かった。ただ、そういう部分に関しては時間が経つにつれて安定感が増したような印象。そういう中で目立ったのが4-4-2の3ラインの意識の明確化だった。

特に中盤の4のフラットなラインの意識がかなり高かったと思う。そしてその中盤の4をしっかりとDFの4と近づけることでバイタルエリアのケアをしっかりと図った。その中で上に書いたとおり前後での挟み込みの意識も強くなった印象。相手がバイタルエリアに入り込んできたときにはまずDFが抑え、そこに中盤が戻ってきてボールを奪おうと試みた。この辺についてはライン間の距離の近さをうまく生かしたようなイメージ。

ただし、こういう部分で攻撃への移行のところでの勢いはやや衰えた。あくまでも相手の攻撃を4-4-2で“受ける”イメージが強くなったし、奪ったときに動きが止まってるイメージが強かった。要するに相手の動きを1つ止めて、そこで奪うからなんだけど。そうなると守備からの切り替えで一気に飛び出すのは難しい状況だったと思う。

結果として一気に攻め込んだときに前の人数が足りないシーンがいくつかあった。とは言っても、相手のレベルが高くなって守備の意識を求めてる中で攻撃もこれまで通りってのは酷かもしれない。そういうことで納得したい。

こうやって4-4-2の組織的な守備を強く意識してただけに、攻撃後にいかに速く組織を作るかがポイントになった。そういう意味では鈴木の役割がこれまで以上に重要になった。相手の守備からの切り替えのところをことごとく遅らせてたと思う。もちろん相手を押し込んだ時間帯は相手が前に人数を残してなかったから、守備の狙いどころが定めやすかったっていう部分はあったけど、それでもアンカーの位置で組織を作る時間を十分に作った。

守備への切り替えのところで鈴木がしっかりと効くことによって、一気にゴール前まで運ばれるシーンは全く作られなかったと思う。その間にしっかりと4-4-2の組織を作り上げることができた。

こういう守備のやり方は後半になって変更が加えられたと思う。システム的には中盤のフラットな4が、底の鈴木と遠藤-憲剛-俊輔っていう1-3に分かれたようなイメージ。要因は詳しくは分からなかったけど、鈴木×ブレシアーノの意識を強くしたか、相手に押し込まれる中で守備のブロックを1つ前に押し出したか、上に書いた憲剛の攻撃上の役割の変化によるものか。とにかく中盤のフラットな4のイメージは弱くなった。

結果として鈴木のラインのところにギャップができたような気がする。相手のギャップに対する後ろからの飛び出しを簡単に許してしまった。そうやって相手は前に厚みを加えていったイメージ。相手が11人だったらそのギャップに対してどういう修正を加えてきたかはちょっと見てみたかった。

守備面を総括すれば、ビドゥカへの対応っていう当面の目的はほぼ完璧に遂行できたと思う。それはやっぱり4-4-2の意識を強くして、低い位置でのDFと中盤の関係性を重視したから。

これまでの試合で日本の守備意識の1つの指標としてSBの守備位置ってのを取り上げたけど、この試合ではほとんどDFラインの中に入ってのプレーだったと思う。中盤での積極性をある程度捨てつつ、DFと中盤の関係の方に重点を置いたやり方だった。このやり方によってDFラインだけが晒されるようなシーンにつながらなかったし、それによってDFラインもズルズルと下げられることはなかった。

そもそも中盤とDFラインとの距離が近いことで中盤がしっかりとフィルターとして機能してくさびを入れさせなかったし、入ったとしても上に書いたような前後の関係性がうまく機能した。こういう守備のやり方は今年に入ってからの前後の守備のまずさを考えるとかなり変化が生まれた部分だったと思う。

選手交代についても少し。

加地⇒今野の交代は単純にケガを考慮してのものだった。個人的には相手が前にキューウェルしか残してない状況を考えれば、ここで今野-阿部-中澤の3バックの形にしてもよかったと思う。というか、オシムの本来の考えではそっちの方がしっくりくるような気もするわけだけど。この時間帯は3バックよりもさらに攻撃的に2バックの意図の方が強かったのかもしれない。

巻⇒佐藤の交代はやや疑問。相手が最後のところに完全に引いてしまったことを考えれば、佐藤が活躍するスペースは少なかったと思う。そういう狭いところでもよさを見せて決定的な場所に顔を出してきたけど、全体として大きな流れの変化は生まれなかった。

その後、憲剛⇒矢野の交代で高さを入れるならその前段階で巻を残して前のターゲットを増やす考え方もあったような気がする。確かに佐藤が入った時間帯に憲剛⇒矢野の交代ってのはバランス的に難しい部分があったのかもしれないけど。

結果は1-1のPKで日本の勝ち。意図したものかどうかは分からないけど、日本のPKのキッカーは俊輔→遠藤→駒野→高原→中澤。GKの川口を含めて、全て去年のオーストラリア戦の当事者。何か因縁めいたものを感じるとともに、あのチームの影響力を再認識。
この試合のメンバーを見ても、川口-中澤-俊輔-高原っていう前のチームの真ん中を走る根幹部分がそのままこのチームでも根幹になってる。いいか悪いかは別として、もともとの幹に新しく入った枝葉の部分(言い方は悪いかもしれないけど)がうまくマッチすることでチームとしての成熟度を増してるような印象を受けた。
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