ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-07-29 Sun 01:42
アジア杯3位決定戦:日本×韓国
<日本:4-5-1>
FW:高原
MF:山岸-遠藤-俊輔、憲剛-鈴木
DF:駒野-中澤-阿部-加地
GK:川口

<韓国:4-3-3>
FW:イ・チョンス-チョ・ジェジン-ヨム・ギフン
MF:キム・ドンヒョン、キム・ジョンウ-オ・ジャンウン
DF:キム・チウ-キム・ジンギュ-カン・ミンス-オ・ビョンソク
GK:イ・ウンジェ

この試合の日本のシステムを見て2つの考え方が想定された。1つはオシムがこの形をやりたいからやる、もう1つは相手に合わせるっていうオシム本来の考え方に戻した結果。

1つめはオシムが4-5-1(カミカゼシステムの形)をもう1度試したかったっていう要因。この4-5-1をもう1度試したいってのはオシムの最終目標への1つの段階だからっていう見方もできる。それは4-3-3(4-1-4-1)システムを目指してるってこと。トレーニングでは4-3-3のテストをよくしてるらしいし、その4-3-3への移行段階としての4-5-1の考え方。4-5-1のボランチを1枚上げれば、そのまま4-3-3になる。

それはここでも何度も書いてきてるとおりの1ボランチの人材を探してるってとこからも分かるところ。そう考えてみてみればここまでの招集選手にボランチがかなり多かったこと、しかもDFラインにも入れる守備力を持ったボランチ=1ボランチでピッチ全体をカバーできる人材が多かったことも納得できる。結局現時点でWボランチを使ってることを考えればオシムのメガネにかなう人材がいなかったってことになるんだろうけど。

それにジェフ組の招集も4-3-3を念頭に置くことでしっくり来る部分がある。巻を使い続けるのも4-3-3の頭での守備力の必要性を求めてるからだろうし、基本的に頭でサイドに追い込むことを考えたらWGにも守備の献身性を求めたい。そしてそれが山岸。さらに羽生は1トップ下としては攻守に渡って最高の人材だと思う。

そして、今大会の初戦も4-5-1で望んだ。ただし、その試合でこのシステムでは結果が残せなかった。カタール戦では内容的にも悪くて、それが好転したのは山岸を前線のターゲットの1枚にして変則2トップの形にした後半になってから。そういう意味では4-5-1では全くいいところなしだったってことになる。

結果としてオシムは次戦からスタンダードな4-4-2に変更した。2トップにしたことで高原の動きが生き生きしたし、全体としての動きもはっきりした。結果的にも内容的にも明らかな好転が見られた。

ただ、オシムは結果重視のためにやむを得ず4-4-2に変更したのかもしれない。で、今日の試合はある程度勝ちに対するプレッシャーがなくなった3位決定戦(シード権っていう部分はあったにせよ)。そこでもう1度試す意図があったっていう可能性もある。確かに初戦での4-2-3-1はシステムが悪かったのか、初戦っていう状況が悪かったのかは分からない部分もあるから。

これとは反対に2つめの考え方。1つめが能動的変更だとすると、2つめは受動的な考え方。ただし、去年のガーナ戦なんかを考慮してもオシムらしい考え方だってのも事実だと思う。確かにこのシステムだと形的にはボランチ×トップ下、CB×トップのキーのところで2×1数的優位を作って、その他のところでは明確に自分と対面する相手を見れることになる。

ただし、逆に日本の攻撃でも相手のマークにしっかりとつかれる状況が生まれる。こういう攻守に渡るマッチアップは1つめの考え方でも2つめの考え方でも起こることは間違いないわけで、そういう意味では個の力量、このチームのポテンシャルを見るには分かりやすい状況が生まれた印象。

で、結果的にどちらかっていう真意は分からないけど個人的には後者を取りたい。つまり、相手のシステムに合わせることで自分たちの守備の安定を図るっていう考え方。この試合の守備はこれまでのやり方から見ると明らかに安定性が増してた。

これまでの試合ではオシムのコメントにあったとおり、最初に自分たちの攻撃があって、その上で守備を考えるっていうやり方だったと思う。それは2バック×2トップの関係性にも見られる部分だった。この部分が全試合で失点っていう一因になったってこともオシムが言ってたとおり。ただし、リスクを犯したことで圧倒的に試合を支配しながら失点以上の得点を奪えたのも事実。

それが前回のサウジ戦ではリスクだけを負う結果になってしまった。後ろにリスクを犯して前の人数を増やしても、相手の中盤のタイトなやり方に屈して自分たちのやりたいサッカーができなかったと思う。

さらに今大会に限らず、今年に入ってからの日本は守備の前後の連動性が見られないってのも言い続けてたことだった。前線がボールにアプローチをかけるのにも関わらず、そこで中途半端なやり方をするからしっかりと制限がかからずに後ろとのギャップだけが生まれてしまう状況が多く見られたと思う。結果として1つめのブロックを簡単に抜けられてDFだけが晒されてしまうっていう状況が多く見られることになった。

確かに今大会ではこの状況がオーストラリア戦で改善したように見えた。それはもちろん相手の攻撃を考えてDFと中盤の関係性を意識したってこともあったけど、今考えてみると相手の前線のターゲットが1枚だったことでそれほどの連動性がなくとも制限を加えられる状況にあったんじゃないかって思ってくる。

とにかく、韓国戦では守備のリスクを減らすこと、守備の分断を防ぐことに重点を置かなければならない状況になったと思う。そして出てきたのがオシム本来の相手にあわせたシステム変更だった気がする。

この試合では誰が誰を見るかっていうことがかなりはっきりした。相手のSBの上がりに対してはWGが低い位置まで戻って対応してたし、逆に相手のWGが引いて受けようとすればSBが高い位置まで追いかけて対応した。こうやって見る選手をある程度はっきりしたことで自陣で組織を作ったときにギャップが生まれなくなったと思う。

だから韓国は組み立ての中でコースを見つけ出すことができなかった。序盤は駒野のところの対応がややルーズでそこに起点を作られるシーンが目立ったけど、そういう部分の対応も時間とともに修正していった印象。結果として韓国の攻撃は奪ってからすぐに攻めきるか、ロングボールを前線に入れるかっていう方法に限定されてしまった。

こういう守備面の安定から考えると、この試合のシステム変更は成功だったっていえる。特に大きかったのは最終ラインで2×1を作れたことだったと思うけど。

ただし、上に書いたようなジレンマを日本もかかえることになった。要するに自分たちが守備で見る選手がはっきりするっていうことは、攻撃のときに見られる選手がはっきりするっていうこと。結果として日本の攻撃の術も韓国と同じく、奪ってから速い攻撃とロングボールを蹴りこむやり方に限定されてしまった。

ただし、今大会の日本の攻撃の中で奪ってからの速攻とロングボールほど見られなかった攻撃はない。相手のボールを奪ってからも縦よりも先に横の展開を目指すことが多かったし、相手DFに直接仕掛けるようなロングボールもあまり見られなかった。特にパスのためのパスの意識が強いこのチームに単純なロングボールを望むのは無理かもしれないっていう考えがあったのは事実。(一応、イラク×韓国のラストから抜粋)

サウジ戦でも中盤でタイトに来る相手に対して自分たちの攻撃ができなくなったけど、韓国の中盤の厳しさは明らかにサウジよりも上。そうなってくると自分たちのやりたいように中盤を制圧することを不可能だと思う。だから、これまでも書いてきたとおり単純な一発のボールを蹴りこまなきゃいけないことが多くなるはず。

そのときに相手のサイドを狙うのは重要だと思う。上にも書いたように韓国の4バックはラインの意識が高くて中に凝縮する意識が高いから両サイドのところのケアはややルーズになってるイメージ。FWが流れるとついてこられる可能性があるから、中盤がサイドに流れて引き出す動きがほしい。


正直な話、これを書いてる時点でもあまり期待はしてなかった。それがこの試合は立ち上がりから相手の高いラインのウラに積極的に単純なボールを蹴りこむシーンが目立ったのはある意味で驚き。これまでの試合では徹底して相手のブロックの前で勝負してたけど、この試合では相手のブロックの後ろでの勝負に切り替えた。

もちろんこれまでの相手はこの試合の韓国ほど思い切ってラインを上げてこなかったってのはあるんだけど、それでもここまでの劇的な変化にはびっくりした。そして、その要因になったのは韓国の中盤での厳しさだったと思う。韓国は1度自陣で安定したブロックを作り上げて、そこに入ってきたときにはボールに対して一気にプレスをかける。

特に日本がビルドアップで使いたいSBとボランチのところに対してはブロックから出てきて厳しいプレッシャーをかけたと思う。立ち上がりに加地への大きなサイドチェンジをカットされてピンチにつながった場面で、日本もそれを思い知ったはず。それからは安易な横のボールを極力減らしながら縦に意識を向けた攻撃に意識を向け始めた。

さらにこういうロングボールに対して希望通りに中盤の選手が反応するシーンが多かった。
序盤は山岸が抜け出すシーンが多かったし、時間とともに遠藤が出てくるような場面も見ら始めた。こういう中盤の飛び出しは1トップにしたことで中盤の前への意識が高まって生まれた部分も大きかったと思う。

そういう中で目立ってたのが憲剛の長い距離を走って出てく飛び出しだったと思う。オーストラリア戦の途中から特に目立ち始めたやり方だけど、俊輔と憲剛の縦の入れ替わりはオプションとしておもしろい。俊輔は密集した地域から出てきてボールを扱えるし、入れ替わってボランチの位置から憲剛が最前線まで長い距離を走ることで相手は捕まえ難くなる。

ちなみに上に書いた速攻の部分でも1トップの果たした役割は大きかった。奪ったところで高原を1度見るっていう意識が徹底されたことで、縦への意識が増した部分があったと思う。そして、1つ当てたところでスピードアップする意志統一も図りやすかった。

こんな感じで前半は膠着状態になった。どちらも自陣での守備にギャップを作らないから、ロングボールの応酬だったり切り替えの速いめまぐるしい状況だったりが生まれた。

ただ、どちらが後半に向けていい内容だったかと言えば明らかに韓国。
日本は相手のウラに対するロングボールを蹴り続けることで相手の守備のブロックを押し下げる、または前後のギャップを作り出そうとしたわけだけど、結局その狙いはうまく行かなかった。韓国の最終ラインはいくらウラに放り込まれても勇気をもって高いラインを保ち続けたと思う。
逆に日本は前半の途中にブロックが押し下げられる場面が生まれた印象。全体が押し下げられたことで、相手が自由に持てる陣地が増えてセカンドボールも韓国が拾うシーンが多くなった。

その時間帯は韓国がペースを握ってた印象。前半を見ると最終的には日本の守備も修正できたけど(基本的には駒野のところに起点を作られることが多かった。そういう部分を中心に自分の責任下にある選手に対する対応を修正した)、後半は風向きを考えて韓国が有利な立場に立つことになった。

その中で後半の序盤の日本は攻め手がなくなった。強い風が吹いてる中での風下に立たされたから、前半のようにロングボールを徹底して蹴りこむようなやり方を取れなくなった印象。その中でこれまでどおり無理やり地上から攻める意志を見せたわけだけど、そこは韓国の中盤の守備によって許してもらえなかった。1つ縦に入れても、厳しいプレッシャーの中で押し下げられてしまうシーンが目立ったような気がする。

こうやって日本に手詰まり感が生まれた中での韓国の選手の退場。この退場によってそれまでの時間の緊迫した攻防がぶち壊しになってしまった。両チームが守備のよさを見せる中で、それをどうやって崩すかっていう1番興味深いところが見られなくなったと思う。

特に日本の攻撃が次にどういう方策を採るかっていうのはかなり興味があった部分。そういうアプローチの中で新しいオプションが見られたかもしれないことを考えると本当に残念。これは韓国の攻撃にも言えることだけど。

何にしても韓国は1人が退場したことで低い位置での守備へ移行した。守備時には4-4-1の考え方で前にチョ・ジェジン1枚を残して残り全てが低い位置に4-4のブロックを深い位置に形成して、受ける体制を取った。こうなった時点で日本の考え方はGLから継続しているやり方に変更されたと思う。そして、圧倒的にポゼッションしながらも最後のところを崩しきれずに得点を奪えなかったのも同じ。その過程についてはややシュートに対する積極性が増したこととか勝負を仕掛けるタイミングが早くなった印象はあったものの、大きくはここまで繰り返し何度も書いてきたことだから省略したい

ただし、さすがに韓国のラストの守りの堅さは目立った。精神論は大嫌いなんだけど、GK含めて気持ちで跳ね返したっていう場面がいくつも見られたと思う。

結果は0-0のPKで韓国の勝ち。いろいろなところで言われるだろうけど、PKの前に決め切れなかったのが痛い。というか、90分で決められなかったのが痛かった。延長に入ってからはミスが目立って完全に流れが細切れになってしまったと思う。基本的にはあれだけ守る意識を強くした韓国を何回も崩すのは不可能だったわけだから、決めるところを決められなかったことに問題を感じた。
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