ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-01-12 Sat 20:00
ポーツマス×アーセナル
<ポーツマス:4-3-3>
FW:クラニチャル-カヌー-ベンジャニ
MF:ムンタリ-ディオプ、ヒューズ
DF:フレイブルソン-ディスタニ-キャンベル-ローレン
GK:ジェームズ

<アーセナル:4-4-2>
FW:アデバヨール-フラミニ
MF:ロシツキー-フラミニ-セスク-エブエ
DF:クリシー-ギャラス-コロ・トゥーレ-サーニャ
GK:アルムニア

前回見たときにはいなかったセスクが、この試合では戻ってきたから、攻撃面における全体のバランスについて確認しときたい。本当はファン・ペルシーが入るのがベストメンバーなんだろうけど、アフリカネイションズカップがはじまることを考えると難しそうなので(タイミングがあえばなんとかなりそうだえど)、この試合のメンバーで見てみる。というか、この試合のメンバーの関係性が結構興味深かったりもするので。

中盤以前のメンバーの中で例外的な存在なのが右サイドに入ったエブエ。エブエだけは基本の右サイドからほとんど動かない。本来のポジションである右SBのプレーを1つ前でやってるようなイメージ。サイドでの縦方向の動きが多いと思う。

逆に言えば、エブエ以外の5人の流動性はかなり高い。2トップ(1トップ+1トップ下)の2人はサイドにも中盤にも積極的に顔を出してくるし、ロシツキーも前回見たアストン・ビラ戦よりも中に入ってきてのプレーが多かった。そうやって前線で動きが生まれたことによってできる前のスペースにCMFが飛び出していくことが多い。

このCMFの2人の役割はどちらも“助ける”もの。自分で何かの動きを作り出すと言うよりも、周囲との関係性を考えながら(全体としてそういう考え方が強いと言えば、そうなんだけど)動いているイメージが強い。

その中でセスクとフラミニが前後での役割分担をしてるイメージが強かった。セスクは前線に積極的に飛び出していく。前線の選手が作ったスペースを埋めるための飛び出しが多く見られたと思う。対するフラミニは後ろでのバランサー。そういう場所でボールの逃げ場として残ることで、前が詰まったときに助ける役割を担ってたような印象が強かった。

前回の試合ではディアラが後ろのバランサーや逃げ道として残って、フラミニが積極的に前線に出てくシーンが多かったけど、本来的にはこの試合で見られたような役割分担が主なんだと思う。もちろん、流れの中でセスクが後ろの逃げ場になったり、フラミニが前線に出て行くプレーも見られるわけだけど。

こういう流動性の中には1つの決まりごとというか、パターンのようなものが見られる。それは1つ前の選手が動いて空けたスペースに次が出て行くっていう考え方。これは、チームの決まりごととして強制されてるっていうよりも、それぞれが考えて動く中で生まれるパターンであるっていう意味の方が大きいと思うけど。これによって、スペースを無駄にせずに常に選択肢の多さを維持することができているように思った。

例えば前回の試合のときも書いたようなものが1つ。それは前線がボールを受けに下がってきたら、代わりに1枚が入れ替わって前に飛び出してくってもの。今回の試合で言えば、ロシツキーが下がって受け、代わりにフレブが出てくようなシーンが見られた。他にもエブエが下がって相手SBを引っ張り出したスペースをセスクが狙うような場面も見られた。

加えて、横方向(前が横に動いてできたスペースの利用)でも同じような考え方が見られたと思う。例えばトップの2枚がサイド(多くの場合で右サイド)で組み立てに参加している間に、CMFと逆SMF(多くの場合でロシツキー)がゴール前に入ることで人数を維持する形。

さらに、今回多く見られたのは左サイドの使い方。前回よりもロシツキーが中に入ってくる動きを増やしただけに目立ってたように思う。ロシツキーがいない左サイドのスペースに積極的にクリシーが攻撃参加を繰り返したり、アデバヨールが流れてボールを受けたりっていうシーンが多くなった。

こうやって、最初にできたスペースを次が埋め、さらにできたスペースを次が埋めっていう流れの連続の中で相手ゴールに迫っていくのがアーセナルの形だと思う。要するに個々の動きの質がかなりのウェイトを占めることとなっていると思う。1つボールが動けば、スペースが別の場所に生まれるわけだから、細かくポジションを代えながら次のスペースに入らなければならない。そして、その動きが次の動きを生み・・・っていうイメージだと思う。

ただ、ここで考えなければならないのは最初のスペースがどうやって生まれるかってこと。スペースが生まれるためにはバランスが崩れてなければならない。ピッチ全体に等距離の関係が出来上がっていたら、次の選手が埋めるべきスペース自体がありえないわけだから。

その最初のスペースを作る、つまりバランスを崩す要因がまたアーセナルらしい。なぜなら、最初のバランス崩れはボールに対する近さを作るために生まれるから。ボールサイドに対してアーセナルは人数を集める。近い関係でショートパスを回すために。前回も書いたように縦横に凝縮状態を作る。結果、それがピッチ上の選手配置のバランス崩しを生み、最初のスペースが生み出される構図になってると思う。

個々の動きで言えば、ボールを1度さばいたらそれで終わりではない。ボールを処理した後にはすぐに次のスペースに入り込む必要がある。必然的にパス&ゴーの数も多くなる結果が生まれたと思う。ボールの場所に合わせながら相手のギャップギャップに入りコースを維持する微妙な動きに、パス&ゴーをはじめとする爆発的なランニングを組み合わせることでリズムの変化を生み出してると思った。

こうやって次から次へのスペースを埋めながらのパス回しではポジションごとの役割分担が限りなく0になる。もちろん、CMFの2人の基本的な役割分担にあるように、もっと言えばFWとMFの違いみたいに完全に役割が同じになるってことはありえない。

ただ、それはあくまでも最初のところの違いだっていう部分が大きい気がする。CMFは攻撃のスタートを切る、逆にFWはそのボールを受けるのが最初の仕事。そういう流れの中で相手ブロックに仕掛けていく中で、だんだんと役割分担がなくなっていく。そこでは基本的なポジションよりも、それぞれの場面の状況がかなり影響してるのは事実だと思う。

こういうアーセナルのやり方を実際に言葉で表すのは難しいんだけど、前にも書いたように、状況に応じて誰もがチャンスメイカーにもゲッターにもなり得るやり方ってのが一番しっくり来る。最初の動きによってできたスペースに次が出て行き、またその次がっていうのを単純化すると、トライアングルの頂点がグルグルと回転していくイメージ。その頂点の中で一番ゴールに近い選手が最終的にゲッターになるとすれば、回転の中で誰がそこに入ってもおかしくはないことになる。

アーセナルの攻撃はこれがもっと大規模に行われているイメージだと思う。最初に攻撃のスタートを切った選手が次々にスペースを埋める動きの繰り返しの中で最終的にゴール前に入ることもあるし、最初はトップの位置にいた選手がラストパサーになることもありえる。

こうやって特化した役割を作らないやり方のアーセナルだから、普通に考えればどこからでもバランスよく攻められる状況のはず。でも、実際にはそういう形にはならない。どうしても起点が多くできるのは右サイド。前回見た試合ほど顕著ではなかったけど、やっぱり今回も右サイドでの打開が多かったと思う。

この要因は簡単なこと。上にも書いたように、中盤以前ではエブエだけが役割を特化させた選手だから。エブエだけは動いてスペースを埋めたりっていう動きをほとんどしない。逆に言えば、チームとしてエブエにボールを持たせたときが一番攻撃に厚みを加えられることとなる。エブエに持たせた方が他の人に持たせるよりも、周囲の助けが単純に1枚多くなる(エブエの分だけ)わけだから。

だから、起点を右サイドに作るのが一番効率がいいんだと思う。エブエにボールを持たせ、2トップ+サーニャがサイドに流れて近い関係を作る。真ん中はCMF+ロシツキーが入って枚数を維持。アストン・ビラ戦と今回のポーツマス戦を見る限りでは、このパターンが最もスムーズに相手ゴールに迫れる形だったように感じた。

ちなみに大きなサイドチェンジが少ないのも、この要因に基づくものだって気がした。右サイドに作ったときにロシツキーは真ん中に入ってきてることが多い。結果、逆サイドには展開する相手自体がいないっていう状況が生まれるように感じる。

もちろんショートパスに対する絶対的な自身もあるように思う。広い場所(逆サイド)になんて逃げる必要がないというか。狭い場所でも打開できる自身があるから、わざわざ遠回りをする必要がないっていう考え方なのかもしれない。

さて、アーセナルの攻撃のやり方についてはこれぐらいにして以下では本格的に試合の内容について見て行きたいと思う。とりあえず、まずはここまで書いてきたようなアーセナルの攻撃に対するポーツマスの守備について。

ポーツマスはきっちりと守備をしたってのが素直な感想だった。結果を見ても無失点だったし(0-0)、決定的なチャンスもほとんど作られていない。アーセナルのパス回しに対して翻弄されず、しっかりと要所要所を押さえたことで生まれた結果だったように感じた。

そのポーツマスの守備ブロックは4-3-3。この4-3-3のブロックを作っておいて、前線の3トップからそれぞれにしっかりと役割を与えてたように感じた。その中ではアーセナルの人を見る意識をある程度しっかりと持った守備が見られた印象。アーセナルがポジションを大幅に入れ替えながら攻めてくるわけだから、絶対的な対応関係にはならなかったけど、1つの基本事項としてこういうやり方ができてたと思う。(途中から形が4-2-3-1みたいになったのは、セスクの攻撃参加が活発になったことで、1人が下がったように見えたからか?)

(○:アーセナル ●:ポーツマス)

   ●  ●   
●  ○  ○  ●
○   ●    ○
   ●  ●
●  ○  ○  ●
○   ●    ○
   ○  ○
   
3トップが相手の最終ラインに対してまずプレッシャーに行く。ガツガツと追いかけるような質のものではなかったけど、後ろとの関係で最低限の守備はしてたように思う。その上で本格的な守備のスタートは相手が1つ縦パスを入れたところ。そこにおいて上に書いたような対応関係を生かしながら、一気に距離を詰めて行く形が目立った。

上にも書いたようにアーセナルは攻撃の形を作っている間に徐々に動きが加わるわけであって、スタートのところでは基本ポジションから大きく動かない。結果として対応関係が素直に生まれる状況になった印象。

そうやって相手の縦パスに最初の守備が効いたところで一気に守備のスピードアップが図られる。周囲も対応関係を利用しながらしっかりとマークについて相手のパスコースを消し、敵陣に押し戻していくやり方が多かった印象。そして、勢いのままそういう敵陣のボールも追い掛け回すやり方が見られた。

そういう意味で対応関係はいい意図だったと思う。アーセナルの速いパス回しに対して入った後の対応をしていたら、簡単に否されてしまったはず。おそらく中途半端に距離を詰めた時点ですでにアーセナルのパスは次に展開されていたと思う。結果として中途半端に出てきたギャップだけが生まれる状況になっいてたはず。

それが対応関係を作ったことでより素早い寄せが可能になった。最初から目標がある状態で守備ができるわけだから。前線が最低限の守備をしてくれたのも意味があったけど、入った瞬間もしくは入る前に対応ができたことによって、アーセナルに次の展開を簡単には許さない状況を作り出せてた印象。

ちなみに、この対応関係を作ったときに重要な役割を担ったのが中盤の底に入ったヒューズ。上の図を見ても分かるとおり、ヒューズは守備のフリーマンになっている。その中で基本的な役割はCBと協力して2トップを見ること。2+1×2の関係を作り出した。他にも相手の後ろからの飛び出し、前線からの下がりに対する対応、CBがサイドに引っ張り出されたときのカバーなんかを担ってた。

ただ、一番大きかったのは相手のトップへのパスのフィルターになったことだったと思う。基本的にアーセナルは真ん中の場所に起点を作ることができなかった。アデバヨールが受けられるのも、ほとんどがサイドに流れてのものだったと思う。そして、これが一番大きかったのはカウンターを含めてアーセナルの縦へのスピードを阻害したこと。結果、常にブロックを作った状態で相手の攻撃を受けることができた。

ポーツマスとしればできる限り上に書いたような図の状態でバランスを崩せずに守備ができれば最高だった。ただ、アーセナルの攻撃もそれほど甘くはない。ポーツマスの前線からの忠実な守備網を抜け出して、相手ブロックに入り込むシーンを増やしたと思う。

そうなったときのポーツマスは潔かった。全体のバランスなんてものはほとんど考えなかった気がする。トップを含めて全員が自陣に入り、多くの人数でゴール前を固めるやり方に移行した。ボールに対しては最低限のチェックには行くものの、あくまでも守備の目標は最後の最後の場所。あくまでも、ショートパスで打開しようとするアーセナルの最後の崩しを人数ベースの守備ブロックで寸断し続けたと思う。

結果、アーセナルはポーツマスのブロックを崩して決定的なチャンスを作るっていうところまでつなげられなかった。そもそも相手が人数をかけた超密集地帯をあくまでもショートパスで崩そうとしている時点で、途中で引っかかる可能性が高いわけだけど(アーセナルらしい?)、加えて今回の試合ではそのパスに微妙なズレが目立った気がする。

おそらくこれは単純にピッチ状態の悪さのせいかなって思う。試合中に選手が足を取られまくってたし、そういう中で微妙なズレが生じたんじゃないかと。特にギリギリの精度が要求される最後の場所ではその影響がモロに出てしまったかもしれない。

ただ、最後の場所に限らず今回の試合では途中でパス回しが寸断されてしまうシーンが目立ったのも事実だった。途中で引っ掛けられたり、明らかにアーセナルの選手のミス(単純なミスから連携のズレまで)によったり。そういうパス回しの寸断の中でうまくリズムを作れなかったのも事実だった気がする。

もちろん、その要因にここまで書いてきたようなピッチ状態の悪さがあったのは事実だったと思う。同時に、ポーツマスの守備の内容のよさがあった。そして、アーセナルはそのポーツマスの守備に対してズレを作ることができなかったように感じる。

ポーツマスの守備はここまで書いたような高い位置でのバランスを保ったブロックにしろ、低い位置での密集ブロックにしろ、コンパクトなブロックを作ることを念頭に置いていた。低い位置での密集ブロックではある意味では当たり前にコンパクトな状況が作られるし、高い位置では最終ラインを高めに保ってそういう状況を作り出した。

アーセナル自身も攻撃時にはコンパクトな状況を作り出してることを考えると、狭いゾーンの中に敵味方かなりの人数が入り込むこととなる。これは組み立ての途中でも最後のブロックへの仕掛けでも同じように。

結果としてスペースがつぶれ、パスを通すときのコースもかなり制限されることになってしまうと思う。狭い関係性の中でそれぞれの距離間がかなり縮まっているから、そういう場所を通すには本当にギリギリの場所を狙う必要が出てくる。その中でミスも出てくるし、結局相手に引っ掛けられてしまうシーンも増えたんだと思う。

そして、アーセナルらしいというかなんというか、そういう状況を打開するアプローチがなされなかった。例えば相手の高いラインのウラに1発のボールを狙うだとか、ベタ引きブロックの前を通り過ぎるサイドチェンジを繰り返す打とか。そういう工夫がなくて、悪く言えば馬鹿正直に相手ブロックに仕掛けていくイメージが強くなった気がする。結果、途中で分断されることが多くなってしまったように感じた。

そういう意味では攻撃の内容は前回見たアストン・ビラ戦よりも悪くなってたイメージ。あの試合の前半はほぼ完璧だったってのもあるんだろうけど。対して、守備の内容は明らかに好転してたように感じる。

アーセナルの守備においては攻撃からのつながり重要になる。ここ最近で取り上げた中では流経大柏の守備のやり方に似てる面があるように思う。つまり、攻撃の流れのままに守備に入るっていうやり方。まず引いて組織を作るんじゃなくて、最終ラインをはじめとした全体を攻撃のときのままの高い位置に保って、最初の守備をするやり方が見られたと思う。

立ち上がりはこの守備のやり方がかなり機能した。高い位置での最初の守備が機能し、攻撃に厚みをかけている分そういう場所での守備にも人数をかけることができた。敵陣内で複数枚で囲い込んで奪うっていうシーンも見られたと思う。

こういう高い位置でのアーセナルの守備に対して、ポーツマスの選手に焦りのようなものが見られた。相手のプレッシャーがかかる前にボールを離してしまおうっていう意図が強く見られて、奪った後に前線に闇雲に蹴り出す質のボールが多くなった。当然、そういうボールが効果的につながるはずもなく、結局相手にボールを渡してしまう状況が生まれてた印象。

ただ、時間とともにポーツマスの選手が落ち着き始めた。相手の切り替え後最初の守備のプレッシャーに負けずに、しっかりとボールを保持することが多くなったと思う。それでも目標は前線のカヌーへのボールなかわけだけど、明らかに立ち上がりには見られなかったような精度の高いボールが供給される場面が目立ったと思う。そして、ある程度の精度のボールが来ればしっかりと保持できるだけの力がカヌーにはあった。

そして、ポーツマスはカヌーに入ったときが攻撃のスイッチ。カヌーに収まった瞬間に後ろから一気に押し上げを図る。カヌーは受けたボールを一度サイドに展開することで押し上げの時間を作る。この流れの中でゴール前には後ろから飛び出した選手を含めて厚みが生まれることになる。結果、可能性のある攻撃が生まれた印象。

そうなったときに今回はDFと中盤のはがれ状態もあまり見られずに、いい関係性を築いてたから最後のところが危険な状況になることはなかった。ちなみにアーセナルがブロックを作ったときには最終ラインを高めに設定してコンパクトな4-4ブロックを作る。その上でボールサイド寄りにずらした形でボールに圧力をかける。

ただ、これはあくまでもバランスが取れたブロックを形成した場合。カヌーに当ててからの展開で相手が前線に厚みをかけてくると、どうしても多くの人数が低い位置のブロックに参加することとなった。

問題はそこから抜け出すとき。縦への意識が強いアーセナルは切り替えでまず前線のアデバヨールを狙う。そして、そこに対する相手の守備の意識が高いのは上にも書いたとおりだった。アーセナルとしてはしっかりとアデバヨールに対するボールには対応をされてしまったことで、攻撃のスタートがうまく切れなくなってしまったと思う。

結果、前線に人数を押し上げることも難しくなった。さすがに1×1なんかを見ればアーセナルが上回ってるだけに、最後のところに張り付かされるような状況にはならなかったけど、効果的に攻撃を繰り出せなくなったのは事実だったと思う。この時間帯はポーツマスペースだった。

これに対してアーセナルは攻撃のやり方の変更によって再びペースを取り戻したと思う。具体的にはロシツキーのポジションを大きく動かしはじめた。実はその前にセスクの攻撃参加を活性化させるっていうアプローチもあったわけだけど。とにかく、ロシツキーが完全に左サイドを捨ててかなり自由に真ん中に入ってくることが多くなったと思う。

この時点で実質上、上に書いたようなポーツマスの対応関係は崩れ去った。要所要所ではしっかりと人についていたけど、ピッチ全体での対応関係は築けなくなったと思う。結果として対応関係ベースのバランスのいいブロックでの守備は難しくなった。守備において、低い位置まで押し込まれ、最後の最後で守るやり方が多くなったと思う。

そうなればカヌーに対するサポートも難しくなる。そもそも奪った後にカヌーを狙うのに距離が空きすぎてしまった。入ったとしてもいい時間帯のように厚みを持たせた攻撃は難しくて、カヌーとベンジャニのスピードにかけるやり方が多くなったと思う。

最後にアーセナルの守備についてもう少し。アーセナルの守備のキーワードは上にも書いたとおり、攻撃からの流れの重視。その攻撃が流動的にやっていることを考えれば、それからつながる守備にも当然のように影響が見られた。一番分かりやすかったのがセスクとフレブの関係にあったと思う。

前半の途中からセスクが積極的に飛び出すシーンが多くなったのは上にも書いたとおり。その中で当たり前のように最前線まで飛び出していくシーンが見られた。問題はそうやってセスクが飛び出していったときに、途中で引っ掛けられた場合。そういうシーンではセスクがすぐに守備ブロックの本来の場所に戻るのは難しかった。

だから、そういうときには一時的にフレブがブロック内に入って対処するやり方が見られたと思う。中盤の並びをロシツキー-フラミニ-フレブ-エブエにしてバランスを保った。もう1パターンとしてはバランサーとしてのフラミニを利用する形。フラミニをDF前に置き、他の3人を押し出すことでセスクが戻るべき距離を縮めた。その上で4-1-4-1みたいなブロックで対処するやり方も多かった気がする。

アーセナルはファン・ペルシーが帰ってきたらどういう形にするのか興味がある。フレブを右に出してフレブの場所にファン・ペルシーか?だとすると、現状では固定になってる右サイドにも流動性の波が押し寄せることになるかもしれない。それはそれで面白い。
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この記事のコメント
質・量ともに濃いですね@@。0-0なのに。

近代サッカーの要素が詰まっているみたいですね。
アーセナルはあまりロングボールやサイド攻撃は使わない(いらない?できない?嫌なのか?)みたいですけど。<それで首位ですか
守備ではスペースを消し、攻撃ではスペースを作って入りこむ。<サイドチェンジなしでやるからすごい
先制すれば作らなくてもスペースができて個の力も発揮されるんでしょうけど。

守備も連携(組織)重視、攻撃も連携重視で通してます。
ポリヴァレントな選手起用、4-2-2-2や4-2-3-1や4-1-4-1の併用経験が生きているんでしょうけど。
最強でなくても最先端を突き進んでる感じがします。
相手(人)なんか見てないで、ボールとスペースだけ見てサッカーしてるんですかね。<モリーニョなんかに自意識過剰とか言われる
スペースがなくなって渋滞すると困るのは洗練された組織サッカーならではですね。
ロングシュートやパワープレー、何人も背負うようなボールキープといった個の力がといわれそうです。

このチームは怪我人が常にいることが気になります。
ハイプレッシングでないのにコンパクトで裏を取られると危険な守備と狭いところでつなぐ攻撃スタイルはタイトなイングランドでは危険な気がします。

ポーツマスの守備も分かりやすいですね。
ボールをもてればラインを上げ、持てなければひいてスペースを塞ぐ。
強引でも潔く前へ!縦へ!英プレミアらしいです。


2008-01-14 Mon 01:19 | URL | CSKA352 #vYGCFAd.[ 内容変更]
[]
ロングボールは嫌いなのかもしれませんね。意地でも蹴り込まない気がします。トップのアデバヨールは1人で仕事ができるタイプだと思うので、組織の中にそういう個を使う大雑把な攻撃を混ぜるとバリエーションが増えると思うんですけどね。

サイド攻撃という意味ではエブエは生粋のサイドアタッカーって言えるかもしれません。そこで深めることもありますし。ただ、展開が望めないのも事実ですね。

アーセナルの攻撃はポジション関係なく個々のスペースの使い方のうまさが光ります。そして、その組み合わせで攻撃に入りますね。逆にスペースがないゴール前は渋滞状況が起こりえますが、それでも自分たちのやり方を貫こうとするのは潔いというか、なんというか。

けが人については確かに心配です。特に攻撃においては、かなりの戦術理解度と周囲との連携が求められるでしょうから。同時に複数が出られないとなると、困ったことになるかもしれませんね。
2008-01-14 Mon 12:08 | URL | ひまじん #-[ 内容変更]
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