ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-02-20 Wed 23:47
東アジア選手権:中国×日本
<日本代表:4-5-1>
FW:田代
MF:安田-山瀬-遠藤、中村-鈴木
DF:駒野-今野-中澤-内田
GK:楢崎

前回の北朝鮮戦は相手が守備から入ったこともあって、ゆっくりと落ち着いた入り。攻撃についてはそれでもよかったけど、そういう攻撃の流れに守備も引っ張られてしまった。結果として守備があいまいでズルズルと下がってしまうような形。さらに攻守に渡って、そういうまったりペースから抜け出せなくなったのも問題だった(後半はマシになったけど)。

対して、今回の中国戦は全く逆の展開になった。まず意識的に入ったのは守備から。高い位置からの超積極的な守備が攻撃にもいい影響を及ぼした印象。全体としての動きが活発になって、スピーディーな展開が可能になった。

ただし、変わったのは日本側だけではない。前回の北朝鮮は自陣に引きこもって守備をし、日本はなかなか攻撃の糸口を見つけられなかった。要するに受身の守備×消極的な攻撃の図式だったと思う。対して、今回の中国は日本と同じように前線から積極的に守備をしてきた。結果として超積極的な守備同士のぶつかりあいっていう全く違った試合内容になったと思う。

攻撃をする方から見れば、相手の高い位置からの守備をどう否すかってのを考える必要がある。結果として両チームとも長いボールを蹴りまくるシーンが目立った。守備面から見れば、前線からのいい守備をいかに攻撃につなげるかってのがポイントになる。よって、高い位置で奪ってから一気に縦を攻めるっていう攻撃も多くなったと思う。

結果としてショートカウンターの掛け合い、ロングボールの蹴りあいっていう試合展開が生まれたと思う。高い位置で奪えた方がショートカウンターを仕掛ける。逆に奪う位置が深い場所になると、それだけ相手の守備がバランスを整える時間ができ前線からのいい形の守備が機能しやすくなる。または攻撃の流れのままに高い位置で人数をかけた守備ができる。結果、ロングボールでその守備を回避する選択肢が生まれた。

要するに非常にボールの行き来が激しい試合になったと思う。どちらのチームもボールを保持するっていう選択肢はほとんどなかった。というか、与えられなかった。奪ったら一気に縦に進むか、蹴りだすかのどちらかだったと思う。ただ、その中で両チームの特徴が見られたのも事実だった。

日本の守備はここまで書いてきてるように前線から積極的に追いかける形。タイ戦のときのように前線のリミッターが外れて、相手の最終ラインに対しても積極的にプレッシャーに行く姿勢が見られた。最終ラインに対しては、途中からは何でもかんでも追いかけるんじゃなくて、ちょっと自由にやらせてもたついたらってイメージになったけど。とにかく、そのスタートとなるのは当然のように1トップに入った田代だった。

この田代の追いかけに対して2列目がうまく連動を図る。田代と1つ下の山瀬(入れ替わることも多々)の存在によって相手は真ん中に入れるってい選択肢がない。結果としてサイドに出すボールが増えることとなった。これを両サイドの遠藤、安田が積極的に狙って行く姿勢が見て取れたと思う。

サイドではこの遠藤、安田が守備のスイッチとして積極的にプレッシャーをかけていく。そもそもこの遠藤と安田の守備も田代の追いかけがスタートとなってるわけだけど、このサイドでの最初のプレッシャーに対して次がしっかりと狙えてるのも効果的だった。

次の狙いとしてはまずSBが高い位置まで出てきてサイド→サイドの選択肢を消す。さらに中盤を全体としてボールサイドに寄せる。右の遠藤が最初のプレッシャーに行ったときに、安田が真ん中のあたりまで絞ってるシーンも見られた。最初の守備に対して、SBが縦を切り、中盤が中を切り、さらに田代が後ろを切るような効果的な追い込みがいくつも見られたと思う。

しかも、最初の守備で迷いのない厳しいプレッシャーがかけられてた。結果として後ろの選手にとってはかなり次を狙いやすい状況ができてたと思う。効果的なインターセプト、入り際を狙った守備、少なくとも距離を完全に詰めて仕事をさせないような対応ができてた印象。しっかりと次の人を抑えられてた。

ここにはやっぱりシステムの変更が大きく出てたと思う。中盤の枚数が1枚増えたことが大きかった。中盤の枚数が足りてるだけに、ボールに対しての積極的なアプローチが可能になる。自分が引っ張り出されても後ろは足りてるわけだから。さらに、個々の距離が縮まって相手に対する寄せも素早くできる(短い距離を対応すればいいから)状況が生み出されたと思う。

さらに中盤が1枚増えたことがボランチの増加につながったのが大きかった気がする。鈴木はWボランチの方が生きるっていうのは、今までも書いてきたとおり。後ろを気にせずに積極的にボールにアプローチができるし、効果的なインターセプトも増えた。これは逆の中村にも言えること。相互の関係を築くことで(後ろに助けがいるから)、積極的な守備が可能になってたと思う。

こういう効果的な守備の中で中盤での効果的なカットがかなり多くなったと思う。そして、そういういい場所でのカットがそのまま攻撃へのいい流れを生み出すこととなった。守備の積極性、勢いをそのまま攻撃の勢いにつなげることができてたと思う。得点シーンがまさにそういう場面だった。

中盤でボールを奪ってから全体が前に進む中で後ろからの飛び出しが活性化した。そして、前へ前への勢いの中でゴールまで一気に行ってしまったのが得点シーンだった。このシーンみたいに奪って縦へ縦へっていう意識の中に岡田色の復活が見られた気がする。

今回の試合ではそういう岡田色の復活、つまり縦への意識が強くなったと思う。守備の内容のよさもあいまって、中盤でカットしてからのショートカウンターの質が高くなった印象。奪った後にボールを保持するんじゃなくて、狙えれば一気に縦パスを狙う、前にスペースがあればドリブルで積極的に仕掛けていくっていう姿勢が見られた。

さらに、これがチームとしての決まりごとになってたのもよかったと思う。奪った瞬間に切り替えを素早くして、一気に後ろの選手が飛び出すみたいなシーンを多く作り出した。これも守備で前への意識を持ってるからこそのプレーだったと思う。

この後ろからの飛び出しっていう面を見てもシステム変更が功を奏した気がする。今までは4-1-3-2が基本。2列目が飛び出すのには2トップの蓋があった。対して今回は4-2-3-1。2列目の飛び出しに蓋がない。さらに、3列目からの飛び出しも活性化させることとなる。今回の試合では中村はもちろん、鈴木が積極的に攻撃に出て行くシーンが目立ったと思う。

これはある意味では当たり前。ボランチが1枚なら自分が飛び出していった後のスペースに対して不安が残る。それが2枚になったことで、その不安が減ることになると思う。確かに1枚が後ろに残るなら枚数的には今までの2トップ+2列目3枚と変わらない。ただし、段階的なよさがある。上に挙げた5枚よりも1トップ+2列目3枚+3列目1枚の5枚の方が圧倒的に相手によっては嫌だと思う。

さらにボランチが2枚になったことで間接的な攻撃参加の促進も生み出した気がする。それは最終ラインからの飛び出し。SB、特に駒野の攻撃への積極性は明らかに増進したように見える。さらに立ち上がりの数プレーの中では今野が最終ラインから出て行くシーンも見られた(相手が最初は1トップ気味にやってたからかもしれないけど)。

この次から次への押し寄せるような飛び出しによって攻撃の停滞感が生まれなかった。前線の2+3の関係性だけだと、みんなが前に入り込んでしまうっていう前詰まりが生まれてしまう。これはタイ戦でも見られた形。それが今回みたいに3列目、最終ラインから段階的に飛び出しが生まれると、そういう詰まりが生まれにくい。

前線の動きが停滞したところで後ろから爆発的なランニングが出てくる。それによって前線の動きが再活性化するってことが見られたと思う。それが停滞すれば、さらに後ろからってのも見られた。4-2-3-1にして、後ろに人数が増えたことで逆に前線に勢いが生まれたっていう側面も見られたと思う。

こういう後ろからの飛び出しの多さは前への勢いを増す。攻撃において、常に動きながら、前に向かいながら仕掛けていく姿勢がかなり目立った。そういうわけで今回の試合では停滞感がほとんど見られなかった。守備においても自分たちからアクションを起こす積極性が見られたし。

この攻撃における動きを象徴してるのがトライアングルの質。例えば圧倒的にボールを支配したタイ戦でも、接近によってショートパスはつなげてた。ただし、このショートパスの中ではトライアングルの固定が見られたのも事実だったと思う。結果として足元足元のパスばかりになり、リズムの変化をもたらせなかった。

対して、今回の試合ではそのトライアングルが動き回るようなイメージが強く見られた。同時に動きがある中でタイ戦とは逆の状況が生まれて。スペースを狙うパスも多くなったと思う。これは後半にある程度ボールを支配できるようになってからも見られたから、そういう意味ではいい内容だったと思う。

例えば出し手の変化。今回の試合ではドリブルでスペースをつなぐ意識が強まってたと思う。スタートが単純なトライアングルだとしても、ボールを保持する頂点がドリブルで動けば他の2頂点がそのまま待ってるわけにはいかない。そこに動きなおしの必然が生まれて、動きが生まれたと思う。出し手の側で言えば、出した後の動きも活発化した。シンプルなパス&ゴーの数が明らかに増えたと思う。これはトライアングルの側面から見れば、強制的に頂点を回転させることにつながる。

さらに受け手にも変化が生まれた。1つは上でもちょっと触れたようにスペースでもらおうとすり意図が強くなった。要するにそれは遠ざかるランニングの増加を意味するし、自分たちで接近を崩すことも意味する。遠ざかるランニングの中で基の三角形の各辺の長さが長くなるようなイメージになるわけだから。それから上で書いたボールを追い抜く動きの多さ。ボールに対して、新たな頂点となれる選手が次々と飛び出していった。

当たり前のことだけど、このトライアングルの例はただ単純化した話。何でもかんでもトライアングルを形成するわけではもちろんない。要するに何がいいたいかって言うと、ボールに対する動きのバリエーションが増えたってこと(ボール保持者自身も含めて)。

これまでは、接近を意識してなのか近づくランニングが圧倒的に多かった。結果として自分たちのプレーエリアを制限することとなったと思う。それは次の展開を意識してのもの、つまり相手を同サイドに寄せるためのものだと考えれば絶対的に悪いわけではなかったけど。でも、パス回しの中でリズムの変化がつけられなかったのは事実だったと思う。

そういう意味で今回のボールに対する動きの多さは、そういう接近の殻を打ち破ったことに意味がある。接近を崩すようなスペースでもらうランニングが増えたことをはじめとして、ボールに対する動きによってリズムの変化をもたらすことができてた。そして、何よりも攻撃にスピード感が出た。これは岡田監督が常々言うようなラスト1/3崩しのヒントになるんじゃないかと思う。

こういう部分を見てみると、今回の日本が素晴らしかったように感じる。ただし、実際はそれほど圧倒的に試合を支配したわけではなかった。特に前半は中国にペースを握られてたといってもいいような内容。その理由はベースとなる守備にあったと思う。

最初にも書いたように日本の守備が悪かったってことでは決してない。むしろ、かなりいい内容だったって言える。ただ、この日本の守備のやり方の中には構造上の弱点があるのも事実。それは全体をボールサイドに寄せてボールの選択肢をつぶしてくっていうやり方。

ボールサイドに全体が寄ってるんだから、当然のように逆サイドは空く。真ん中にボールがあるときには両サイドがややルーズになる。立ち上がりの中国は単純な縦へのボールを繰り返した。そういう縦へのボールじゃないしっかりとした組み立ては日本の守備ブロックにことごとく引っかかっていった。それが途中からサイドを有効活用するようになったと思う。

まずその変化が見られたのはそれまでと同様の縦への1発のロングボールだった。ただ、このボールの質を微妙に変えてきたと思う。ロングボールを斜めに、逆サイドウラを狙って蹴りこむことが目立ち始めた。そのときにはトップの7番が流れて受けようとすることが多かったと思う。この辺りでちょっとヤバイなってのはあった。逆サイドを狙われてるんじゃないかと。ただ、その時点では斜めの質とは言ってもまだトップへの単純なボールに変わりはなかった。

それが時間とともに意図的にサイドを利用する組み立てに変化してきた。ただし、そのサイド利用にも効果的に中長距離のパスを活用してきたと思う。同じようにサイドを利用してもショートパスをつなぐやり方ならば日本の守備網に引っかかってくれたと思うんだけど、その守備網を跳び越すようなボールでのサイド利用が多くなったと思う。

そうやってサイドチェンジを織り交ぜながら、日本の守備が薄い逆サイド逆サイドへとボールを動かしていった。日本としては逆サイドへの守備は1つ遅れることとなる。これはある意味では仕方のない部分。ただ、仕方がないと言っても中国の効果的なサイドチェンジの繰り返しの中で徐々に深い場所まで入り込まれるシーンが増えていったと思う。

この時点で日本は絶対的な劣勢にたったことになる。それまでの時間に日本が効果的な攻撃を繰り出したのは、ほとんどが高い場所で奪ってからのショートカウンターだった。サイドを使われ深い場所まで持ち込まれる中では当然のようにそういうショートカウンターは不可能だった。

さらに最初にも書いたように、中国は前線からかなり厳しいプレッシャーをかけてきた。立ち上がりはややあいまいなところもあったけど、途中からはダイヤの中盤の頂点を1つ押し出して最前線を2トップ+1の状態にしながら、日本の最終ラインも積極的にプレッシャーをかけてきた。

この時点で日本は効果的な組み立てが不可能になった。せっかくボランチの位置に入ってる中村も、こういう状況の中では全く浮いてこなかった。そういうわけで最終ラインからの1発のロングボールが圧倒的に増えることとなった。

しかも、このロングボールも効果的とはいえなかった。なぜなら1トップにしたことでターゲットは田代のみ。それでも立ち上がりは競り勝って次につなげることができてたけど、段々と次がいなくなった。深い位置まで攻め込まれる流れの中で田代が孤立気味になってた。

次、次を狙ってく守備の中では守備の流れの中でそれぞれが適切なポジションを取ることが求められる。深い位置まで入られた時点で例えば安田がSB的に振舞ったり(サイドの深い位置に持ち込まれたときに、4バックを凝縮させて中を固める意図が見られた)、山瀬がボランチの位置に戻ったりってことが目立ったから。中盤以降が守備に追われる流れになってたと思う。

こういう流れはまさにチリ戦のそれと同じ。相手の高い位置からのプレッシャーに負けて、効果的に組み立てができない。前線が孤立する。守備のループに入り込む。ただし、今回はチリ戦のときとは違って確固たる守備の形があった。だから、守備から何とか押し返すことができてたと思う。それでもいい流れとは言えないことに変わりはなかった。

ただ、ここでもう1つ根本的にチリ戦と違うことがあった。それは中国はチリではないって言うこと。後半に入ると中国はチリではないっていうことがはっきりしたと思う。前半が嘘のようにペースが落ちた。守備の厳しさが完全に失われたと思う。それに伴って、別の意味での守備の厳しさが見られるようになったわけだけど。ある意味ではまともに守備ができなくなったことの象徴。

そして、この前兆は前半から見られたってのも事実だった。中国の守備は個々の分断が見られたと思う。1つめのチェックに対して次が連動しない。だから、全ての場所で本気の守備をしなければならなかった。それは疲れるのも当たり前。

だから、前半でもたまに日本が最初の3枚のブロックを抜け出して組み立てをするとエアポケットみたいなのができた。トップでは激しいのに、ボランチのところに入るとそれが一気に弱まる。そして、予想以上にフリーでボールを扱う時間が長くなった。そして、日本が敵陣に入ると改めて守備がスタートしたんだけど。ただ、その自陣での守備にはそれほどの厳しさは感じなかった。

ただ、日本がそういうエアポケットに入りこむシーンはほとんどなかった。連動ができてない中国の守備に対してもロングボールが多くなってしまった。それだけ前線の選手ががんばりまくって守備をしてたってこと。そりゃ、後半になれば疲れるでしょって話。前半は攻撃でもウラを狙ったりってがんばってたわけだから。

そして中国の前線の守備を支えてたのは文字通り前線の3枚だけだった。その次のところからはそれほど厳しい守備が来なかったってのは上にも書いたとおり。そういうわけで中国の前線がへばった後半は日本がいいように攻撃ができたと思う。

逆に日本の守備は最後まで効果的に効き続けた印象。ここは効率性の違いだったと思う。同じ前線からの追いかけでも日本は次を考えた組織としての守備ができてた。だから、積極的な守備の中でも個々は必要最小限のがんばりを見せればよかった。対する中国は全てが100%近いわけだから、効率が悪いのは当たり前だった。

後半の日本はやっと中村が浮いてきた。前半はボランチの位置でもほとんどボールを触れなかった(それでもショートカウンター時は効果的なパスを前線に供給してたけど)中村が後半は組み立ての中心になることができてたと思う。そうなれば前半のようにカウンター、ロングボールだけではない効果的な攻撃が可能になったと思う。

このときに前線の引き出しもいいものになった。上でも書いたようにボールに対する動きが活発になったことは確かなんだけど、組み立てでの引き出しも多くなったと思う。これは前回の北朝鮮戦の課題の克服。北朝鮮戦、特にその前半はボールを前線に供給できなかったから。

ここには前線の組み合わせの変化が関係する。前回の試合で経由点になりえたのは(遠藤が下がった時点で)羽生と山岸。どちらもタイプとしては遠ざかりタイプ。羽生に関しては後半に近づきタイプになって、それが組み立てのスムーズさを呼び込む要因になったわけだけど。

とにかく、どちらも組み立てに参加して何かをするってタイプではなかった。結果としてボールの経由点が生まれない結果になったと思う。いくら動きが献身的な選手がいても、そこにボールが出てこないんじゃ意味がない。山岸も羽生も経由されたボールを何とかするってタイプだから。

対して今回は中村がスタートとして機能し、山瀬と遠藤が経由点として存在した。どちらかというと山瀬は前に向かう意図が強かったから、特に経由点としては遠藤の役割が大きかったと思う。そして、その遠藤の存在が羽生のよさを生かすことにつながった気がする。組み立てに関係なく(っていうのはおかしいかもしれないけど)、動き回りながら前でボールを引き出したり味方にスペースを作るっていう羽生らしさが見られた。

そういう意味では今回の4-2-3-1のシステムの可能性は大きい。これは途中で交代した安田が入った場合も含めて。最初の時点では安田を本来的な左サイドで使って意図的な左右のバランス崩しってのも面白いかと思ったけど、積極的に左を捨てて色んなところに顔を出した。そうやって安田がサイドにこだわらなかったことが駒野の上がりも促進させたと思う。

そして山瀬。山瀬はゴールに向かうプレーを繰り返した。これも遠藤と中村の存在が大きいと思う。大雑把に言えばスタートとしての中村、経由点としての遠藤がいることで山瀬がゴールに向かう意図を強く持てる気がする。そして、当然のように1トップ下の2列目からの飛び出しは必要だし効果的。

そして、今回の試合での収穫は何よりも1トップ田代の存在だったと思う。まず田代の持ち味(だと思う)競り合いの強さを見せてくれた。加えて得点シーンにつながったようなつぶれ役としての役割も。まず大前提として、こういう1トップの最前線での仕事をきっちりとこなしてたと思う。

加えて、中盤的なプレーもいい内容だった。ショートカウンターでも田代が降りてきて1度受けるっていう攻撃への切り替えのスイッチとしての役割を担ってたと思う。得点シーンもそこからのつながり。それにサイドに出たり中盤に降りたりっていう中で効果的にボールを引き出して、組み立てに参加できてた印象。これは変則4トップの一角に入るアントラーズのプレーが生きてるかもしれない。

そして何よりもよかったのがトップの場所を空けるプレー。サイドとか中盤でボールを受けるためにってのもあるけど、それ以外でも効果的にトップの場所を空けてたと思う。結果として2列目の飛び出しがかなり促進された。特に山瀬がFWの選手みたいな場所でチャンスに絡みまくったのも、この田代の隠れた動きが生み出したものだったと思う。

以上から、この4-2-3-1は1つのオプションとしては面白い。守備の質の高さが生まれたのはこのシステムによる部分が大きかったし、何よりも安定感が増した。加えて、攻撃でもいい流れを生み出すとなると主要システムになっていく可能性もある。

それにこの形は色々な変化形につながる。両サイドにWGを置けば4-2-1-3みたいになるし、守備を考えれば両サイドを下げた4-4-1-1もありうる。相手とのシステム合致を考えても4-2-3-1の変形は対処がしやすい(システム合致的守備をするかどうかは分からないけど)。次の韓国戦では同じ形で中身を変えたようなやり方を試してもらいたい。

ちなみに今回の試合でも相手が前線から来た場合の課題がそのまま残された。後半は相手が勝手に落ちただけであって。もちろん相手が最前線から激しく来てる状況で本来的な組み立てをするのは難しいかもしれない。だから、相手のラインを下げる意味でロングボールを蹴ることは間違ってない。

ただ、そろロングボールが馬鹿正直すぎる。今回の試合で言えば意図のあるロングボールは基本的に田代の頭狙い。さすがにそれをずっと繰り返してれば相手も慣れてくる。結果としてプレッシャーとしての意味が薄くなり、相手としては蹴ってくれてラッキーになってしまう。

だから、ウラのスペースを狙って、そこに2列目を走りこませるとか、中国がやったアプローチみたいに斜めの質のロングボールを逆サイドウラに蹴りこむとかっていう工夫が必要だと思う。そういう本当の意味でのプレッシャーをしてこそ、相手のラインを効果的に下げることが可能になるように感じた。

それでも縦を狙えるときに狙う岡田色の復活は好感を覚えた。接近→展開→連続なんかよりもよっぽど縦への意識の高さの方が岡田監督のやり方な気がする。加えて、そうやって保持する時間が少ないこと+守備の積極性にも関わらず運動量がガクっと落ちなかったのもよかった点だったと思う。全体としてコンディションが上がってきてることを感じさせた。
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この記事のコメント
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もう完全カウンターサッカーの岡田色だね。全然面白くないわー。
内田はまだまだショボいし、加地を右で使えよ。左は無理だよ。
山瀬は点決めたけどパス下手クソだなぁ。
収穫は田代くらいだね。
それにしても、支那は糞だね。反日感情をスポーツに持ち込まないでほしいですね。
以上お邪魔しました。
2008-02-21 Thu 02:55 | URL | オシム派 #-[ 内容変更]
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面白いかどうかは個人の好みもですのでなんとも言えませんが、今回のように最前線からの組織としての守備は明らかにオシムのときには見られなかったですし、いい部分だと思います。その守備で高い位置で奪ってショートカウンターってのは非常に効率的だと思います。後はオシムのポゼッションもうまく入れ込めば休憩もできるようになるでしょうか。

SBはまあ仕方ないでしょう。左利きの左SBがいない以上、右利きを使わざるを得ませんし、だったら色々試すのもありだと思いますね。内田はミスも目立ちましたが、五輪代表の方も気にしてる自分としては、合宿に参加できないのにこっちで飼い殺しは勘弁してもらいたいところです。
2008-02-21 Thu 11:31 | URL | ひまじん #-[ 内容変更]
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こんにちは
確かに今回は高い位置での守備、カウンターサッカー色が随所に見られたし『接近~』?って印象ですよね。
でも大会前の監督のコメントに『試合に勝つ事は大前提だが、色んな試したい事がある』って話してましたし、北朝鮮戦と中国戦は明らかにシステムも戦術も出た選手も違いますから意図してやってる事なんでしょうね。 結果的にこれらの試みがひとつの試合の中での局面や相手レベルで使い分け出来るようになると強いですよね。
2008-02-21 Thu 14:53 | URL | ソラリス #-[ 内容変更]
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“接近”を相手に素早く寄せるという守備の面で捉える見方もあるみたいです。そういう意味では今までで一番“接近”できてたかなとは思いますね。どちらにしてもただの言葉ですから、そんなにこだわる必要はないでしょうけど。

システムと選手のテストの意味合いは強いかもしれませんね。ただ、北朝鮮船との違いは意識改革によるものも大きかったと思います。もちろん中国戦の意識で韓国に向かっていってもらいたいですね。

当たり前のことですがサッカーは相手のあるものなので、それに臨機応変に対応できることは必要ですよね。現状では北朝鮮戦やタイ戦のようにゆっくりとできるときに、余裕を持ちすぎないことが重要だと思います。アジア相手だとそういう状況は十分に考えられますからね。
2008-02-21 Thu 16:56 | URL | ひまじん #-[ 内容変更]
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