ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-03-13 Thu 17:20
ACL第1戦要点整理
【クルンタイバンク×アントラーズ】
<アントラーズ:4-4-2>
FW:マルキーニョス-田代
MF:本山-野沢、青木-小笠原
DF:新井場-大岩-岩政-内田
GK:曽ヶ端

メンバーを見ると本気度が高そうなアントラーズ。内容を見ると本気度が低そうなアントラーズ。サッカーの質が恐ろしく低かった。とはいっても、その質の低さは自ら意図的に生み出したもの。気候、日程、アウェーっていう条件を考慮した結果、省エネサッカーをやりましょうってことに決めたんだと思う。

だから、1-9っていう大差もアントラーズが本気を出したからではない。どちらかと言うと、クルンタイバンクが弱かったから。でも、アントラーズがホームの立場になったときにもっと圧倒的な差がつくかと言えば、そういうわけでもないと思う。今回はクルンタイバンクがホームだったことで、前に出る意識を強くしてくれたことがこの結果を生み出した。たぶん、クルンタイバンクがアウェーの戦い方をしたらもっと常識に適った点差になるはず。

そのホームでのクルンタイバンク。システムは4-1-4-1。途中で4-4-2になってみたりと優柔不断だったけど、ベースにあったのは4-1-4-1ってことでよかったと思う。実は4-4-2っぽい形の方が安定してたのは内緒。この4-4-2のときには引き気味で戦って、アントラーズの攻撃をうまく跳ね返せてたのも内緒。だからこそ、システムはともかくアウェー用の引いた形で戦えばもっといい勝負になるだろうなって思ったわけ。とにかく、難易度の高い4-1-4 -1を選択してしまったことがクルンタイバンクにとっては根本的な問題だったと思う。

このシステムをベースにホームのクルンタイバンクは積極的な守備を展開。敵陣のボール保持者に対しても、厳しいアプローチをかけていった。加えて、そういう最初の守備の対する後ろの連動性も悪くない。しっかりと次の入りどこを勝負どころと定めるような守備のやり方ができてた。少なくとも、最初の数分はこの守備が成功する雰囲気が見られたのは事実。すぐにアントラーズに慣れられてしまったけど。

よさそうに見えるクルンタイバンクの守備のやり方。惜しかったのはトップの場所に入ったコネが守備をしなかったこと。チームとして守備を免除されてた可能性もある。それでも、クルンタイバンクの守備は前線から厳しくがモットー。必然的に中盤の選手が次から次へと引っ張り出されていく展開が生まれるわけで。結果として4--1--4みたいな感じで、弱点になるボランチの1の場所には恒常的に広大なスペースが生まれてた。

それでも、前線の4の守備が効いてるときには何とかなってた。それが立ち上がりの数分。厳しく当たるから、アントラーズの選手も意図の薄いボールを出すことが多くなったし、後ろも狙えてたと思う。でも、だんだんとアントラーズの選手が落ち着いていく流れ。技術力をベースに慌てず騒がずボールを処理するシーンが多くなっていく。クルンタイバンクの前線のプレッシャーにも動じなくなっていった。

それにそもそも相手は中盤の選手が出てくるわけで。どうしてもアントラーズの低い位置の選手に実効的な守備をするには距離が遠すぎる。クルンタイバンクにとっては、いわゆる背後にギャップだけを残してきちゃう展開に陥った。そして、アントラーズがそのギャップを見逃すはずもなかった。

アントラーズ得意のギャップ探し。とりあえず相手のプレッシャーを否すために左右の展開を増やし始める。大きくサイドを変えるボールを織り交ぜながら、相手の守備の狙いどころを定めさせないやり方。前線から守備をしようとする相手の意識を空回りさせ、自分たちは常に広い場所を利用した。

そうやってある程度フリーになれば、使えるべきギャップはたくさんある。DFの4と中盤の4の間をつなぐボランチの1の場所にある広大なスペース。そこにマルキーニョス、田代が降りてきて自由に起点となれるシーンが多くなったと思う。ここでいつものアントラーズの通りに流動性ベースの厚みのある攻撃を展開していれば、もっとゴールに迫るシーンを増やせたはず。

でも、今回は省エネで意思統一が図られてるアントラーズ。願ってもないギャップに入り込めても、ここぞとばかりに人数をかけてこなかった。結果として、普通の組み立ての中からは決定的なチャンスは作っていない。実際に9得点の全てがセットプレーかカウンターから生まれてるわけで。この辺にもいつものアントラーズとは違った部分を感じた。

省エネアントラーズの攻撃はとにかく縦への意識が強いもの。というか、前線で何とかしてくださいね方式。上に書いたような相手のブロックを揺さぶるための最低限の左右への展開以外は、ほとんど意図的な組み立ては行われていない。単純に言い表すならば、スタートとゴールしかないようなサッカーが展開されていた印象。

つまり、組み立てで人数をかけたり手数をかけたりっていうやり方は採ってこない。攻撃にかける人数に関して言えば、得点が入るごとにどんどんと減らしていった印象。そもそもスタートの時点で、攻撃に積極的に絡んでいったのは前線の4枚と新井場ぐらい。ちょっとしたら、青木と小笠原がトップが流れたスペースに飛び出すっていう本来のアントラーズ的な流動性も見られはじめたけど、その瞬間に先制点。結果として、青木と小笠原が前線まで飛び出していったのは、それぞれ1回ずつだった。内田も同様に積極的に攻撃に参加する意識は薄かったと思う。

その後、2点目が入ると新井場の攻撃参加が目に見えて減った。要するに前線の4人だけで攻撃はなんとかしてくださいねの流れ。さらに3点目が入ると本山の攻撃参加が減少。どちらかと言うと守備に貢献するシーンが目立ち始め、役割的には3ボランチ(青木+小笠原+本山)と野沢っていうイメージだったと思う。あくまでも役割的なもので、形は変えなかったけど。結局、後半は前線3人で攻撃をするシーンが圧倒的に増えた。

細かい部分を指摘するなら、守備時に田代⇔野沢とか本山⇔小笠原みたいな単純なポジションの入れ替えが時々見られたと思う。この辺にも、それぞれの消耗度を平等化させるような意図があったのかもしれない。とにかく、今回のアントラーズのやり方の念頭にあったのは、無駄な疲れを残したくないってことだった気がする。

そのアントラーズは守備も省エネ。いつものように前線から追いかけていく時間は皆無で、自陣で4-4-2(4-2-2-2)のブロックを形成して受ける形をとった。相手の最終ラインが自由にボールを持てたのが何よりの証拠だったと思う。

その上で自陣に縦パスが入ってきたところで守備の開始。自陣に入ってきたボール保持者に対しては忠実にチェックを繰り返す。そして、そういう1つ1つのチェックに対してすぐに周囲が連動。ボールサイドに人数をかけて、相手の選択肢を限定して行った。このときにはトップの選手(特に田代が目立った)が戻ってきて次の狙いに入るシーンも目立ったと思う。今回の試合では前への守備を免除された代わりに、後ろの手伝いの役割が求められていた印象。

この守備のやり方が実効的に機能したのは特に後半だった。それは次との攻撃を考えたとき。後半にあれほどの得点を稼げたのは、こういう受ける形の守備のその要因があった印象。シンプルな守ってからのカウンター、もっと言えば、狡猾なおびき寄せ作戦が功を奏した後半だった。

そもそもクルンタイバンクは攻撃にもホーム的な色が見られた。要するに攻撃に人数をしっかりとかけようっていう考え方。この考え方自体が悪いわけではない。でも、あまりにも前に人数を入れようとしすぎる傾向が強かった。最終ラインがボールを持ってるときに、その近くに選手が全然いない。なぜかって言えば、みんな前線に出て行ってしまっているから。守備でも前後の分断、攻撃でも前後の分断。

その前線では近い関係でいいパス回しの片鱗は見せてくれた。流れてボールを引き出すコネと2列目の選手がいい距離感でトライアングルを形成し、少ないタッチでパスが次々に回るっていうシーンが1、2回できたと思う。めちゃめちゃ素晴らしいコンビネーションっていうわけではないけど、とりあえずタイのリーグで2位っていう意味は分かるぐらいのパス回しが見られた。というか、逆にこの部分にしか2位と納得できる部分はなかった。

ただ、ここで大問題。そのいい関係性を築ける前線にどうやってボールを供給しようかってこと。ボールの出し手である最終ラインといい関係性を築ける可能性のある前線までの間に、経由するような場所はなかった。時間をかければかけるほど、どんどんと前線に人数が入り込んでしまう状況だったから。結局、一番深い位置にいけるのはコネへの単純なロングボールって形になってしまったと思う。

ここにおいてアントラーズのおびき寄せ作戦は大成功。相手の出し手である最終ラインは結構高い位置までボールを持ち上がってくる。自陣には敵味方が大勢入り込んで、スペースはない状況。しかも、相手の出し手と受け手の間にはアントラーズの選手が多く入り込むことができた。その理由はここまで書いたように、相手の攻撃に前後の分断が見られたから。特に後半は相手も前がかって来てるわけだから、こういう傾向が強くなってたと思う。

こういう状況の中で待ち構えるアントラーズの選手がボールを途中で奪うとどうなるかって話。相手は前線にみんな入り込んでるわけだから、切り替え後の守備は効きにくい。そういう守備をするには戻りながらのものが要求されるから。そもそも、クルンタイバンクの選手の切り替え後の守備意識はかなり怪しいものだったし、クソ暑い中で戻って守備をするなんてのはやなこったって話。

結果として奪ったところ、もしくはそこからちょっとボールを動かすとアントラーズのボール保持者は簡単にフリーになれた。そして、その後の攻撃で崩すべきは相手の最終ラインのみ。しかも、相手の最終ラインはかなり高い位置に引っ張り出されてるわけで、ウラには広大なスペース。何も考えずに、そのスペースを使ってれば得点につながったのが後半の流れだった。

そういうわけでアントラーズにとっては素晴らしい試合展開。スコアもそうだけど、考えうる限りでもっとも効率的に試合を進めた。いつものように攻守に渡ってランニングをベースとしてないわけで、ほとんど待ちの姿勢で相手のボールを奪い、後は蹴ってただけ。攻撃では前線の負担が大きくなったけど、2トップは途中交代で休ませることができた。

大体において前半の得点は全部セットプレーなわけで。セットプレーでの相手の対応もまずい部分が目立ったけど、とにかくこのセットプレーで得点が奪えたってのが大きかった。特に先制点は。これによって得点を奪うために攻撃で勝負に出る時間ってのも必要とされず、むしろ攻撃にかける人数を徐々に減らしてくような状況ができたわけだから。またしても、大人のアントラーズが垣間見えた試合だった。


【ガンバ×チョンブリFC】
<ガンバ:4-4-2>
FW:ルーカス-バレー
MF:二川-寺田、遠藤-橋本
DF:ミネイロ-水本-山口-佐々木
GK:藤ヶ谷

偶然、ガンバの相手もタイのチーム。でも、本当のこの2チームが1位と2位なのかっていうほどに量チームのサッカーの質には違いが見られた。もちろん、上に書いたクルンタイバンクはホームの戦い方をしたことでギャップが多くできたことは考慮しなきゃいけないし、逆にチョンブリの方はアウェーの戦い方でギャップを作りだなかったとも言える。とはいえ、両チームのチームとしての質は明らかに異なってた印象。

クルンタイバンクは上にも書いたように、攻守に渡って致命的な前後の分断が起こってた。対して、ガンバと戦ったチョンブリは守備においてすさまじいまでの一体感を感じさせられた。そして、ガンバは最後の最後までそのチョンブリの一体感を打ち破ることができなかったと言っていい。本当の意味での最後の最後の時間の得点は、文字通りチョンブリの集中力が切れたことで生まれた。

そのチョンブリの守備はスタンダードな4-4-2。2トップは状況に応じて縦関係になることで、ガンバのボランチを見ることもあったけど、基本的には3ラインの意識が高い守備ブロックの形成だった。そして、そのそれぞれのラインをコンパクトにまとめる。立ち上がりはガンバに負けず劣らず最終ラインを高い位置に保ってたから、そういう高い位置のコンパクトブロックが本来の形だと思われる。

ただし、相手がガンバってことで後で詳しく書くように、だんだんとブロックが押し下げられることとなった。そうなったときにも、FWを含めてこの3ラインの一体感を保ったままに低い位置にブロックを形成するようなやり方が見られた。この3ラインの一体感はこのチームの特徴であると思う。

ガンバの方から見れば、この3ラインの一体感をどう崩すかってのがポイントになる。要するに、ラインとラインの間、特に4-4の間にどう入り込むかってことがポイントになった。そこをこじ開けなければ、ガンバ流の中盤制圧が難しいし、何よりもゴールに向かうのに障壁が多すぎる。

ただし、当然のことながらチョンブリの方もそう簡単には4-4の間には入れさせないぞって守備をしてきた。チョンブリの守備は縦パスが1つ入ったところからスタート。そのときに中盤の選手が、ガンバのボール保持者に対して強烈にプレッシャーをかける。球際の厳しさ、強さがかなり目立ってたと思う。そうやって中盤で1つ1つつぶしていくことで、簡単には縦パスを4-4の間に入れさせないような守備のやり方を採ってきた。

これに対してガンバ。とりあえず立ち上がりの時間はロングボールを蹴りまくった。相手の中盤のボールに対する意識とそれをベースにした守備の質が高かったから、それを飛び越す考え方は妥当。そうやって直接に相手最終ラインに仕掛けてやろうっていうボールを蹴りこむことが多くなったと思う。そのときにはバレーの高さ、ルーカスの献身的な引き出しの動きが有効活用された。後ろが追いつけずに2トップが剥がれるシーンが目立ったのがちょっと気になったけど。

そのせいかどうかは分からないけど、ガンバはあっさりとロングボールを捨てた。自分たちのスタイルじゃないから嫌だったのかもしれない。とにかく、相手の中盤のプレッシャーなんのその、いつもどおりにショートパスで崩してやるぜっていうサッカーに変更した。

その変更があっさりと機能するのがガンバの素晴らしさ。中盤の流動性、両SBの攻撃参加、FWの組み立てへの参加を利用しながら普通にパス回しをしていった。特にボランチに入った遠藤の存在が大きかったと思う。タッチ数を増やしながらリズムを変え、そうやって相手のブロックにギャップを作る、さらに自身の攻撃参加で4-4の間に余った選手として入っていくことが多かった。

こういうパス回しの中で相手のギャップギャップをつなぐパス回しが見られ始める。相手の中盤がボールに寄せに来たことでできたギャップを有効活用しながら、4-4の間にあっさりと入り込むシーンが目立ち始めたと思う。そう、あっさりと入ることはできたわけ。

ただ、入り込んだ後はどうしようもなかった。これに関してもチョンブリの守備のよさ。基本的には自分の前のボールに対するアプローチを担うチョンブリの中盤。でも、4-4の間に入り込まれた瞬間にいっせいに戻りながらの守備を開始する。そうやってDFとの関係で一気に挟み込んでしまうシーンが目立った。

結果としてガンバの選手は4-4の間に入り込めたとしても、その後の仕事をする前に窒息させられてしまった。素早く囲まれて、つぶされるシーンが目立ったと思う。チョンブリの中盤はとにかくDFだけを晒させないってことを絶対的に考えてたし、その役割を遂行するために前だろうが後ろだろうが献身的に守備をした。この辺に一体感を感じさせられた。これだと、4-4の間は、入ったが最後、すぐに一気に囲まれてしまうっていう罠状態だった。

ガンバはロングボールをあきらめ。真ん中からのショートパスでの打開も諦めざるを得ない状況。仕方がないので次のアプローチに変更した。それはサイドに起点を作る考え方。真ん中よりもサイドが薄くなるのは必然なわけだから、そこに数的優位を作って攻めていこうっていう意識が見られたと思う。

今回の試合で特に使われたのが左サイドだった。ミネイロが超積極的に攻撃に参加し、二川もサイドに張り出し気味でプレー。さらにルーカスがサイドに流れる動きを繰り返して厚みを増し、そこにボランチを絡ませながらサイドに数的優位を作り出すことに成功したと思う。

これによって得られたのは、相手のブロックを押し下げたってこと。サイドに起点を作り、そこに数的優位を作ってショートパスとかミネイロの突破によって深い位置まで入り込んでいくガンバ。これに対して、チョンブリは立ち上がりのように高い位置でのブロックを維持することができなくなった。相手のサイドの侵攻に対して、ブロックを押し下げて最終的にはゴール前に人数をかけるような形になることが多くなったと思う。

これによってカウンターは有効に使えなくなった。立ち上がりは中盤で引っ掛けてカウンターを仕掛けるシーンがいくつか見られたチョンブリだけど、ガンバに押し込まれる中で一体感を重要視するために前に人数を残さずにみんなが戻るってことが多くなる。結果として奪った後のカウンターが効果的に機能しなくなった印象。

ちなみにチョンブリのカウンターはなかなか鋭かった。得点シーンも(後半だったけど)も典型的なカウンターだったし。基本的に4-2または4-1は後ろに残した状態で前の少人数だけで攻めようって形。特に2トップと右サイドに入ったアティットの役割が大きかった。トップに当てて、その間にアティットが飛び出し関係性を築くってことが多かったと思う。起点としてのファビアーノの存在も大きかったと思う。

そう考えると相手のカウンターを防いだっていう意味ではガンバのサイド起点の攻撃には一定の意味があったのは事実。ただし、本当に何とかしたかったのは攻撃面。特に相手の4-4の関係性を何とはして剥がしてやりたいって事。この点については、何の根本的な解決も得られてなかったのも事実だったと思う。

この要因の1つはガンバのサイドの使い方にある。上にも書いたようにガンバはサイドに起点を作るやり方に変えたわけだけど、それが何を意味するかってこと。ガンバはサイドを単純に使わない。つまり、深い位置にえぐってクロスってやり方はほとんど見られなかった。サイドに起点を作ったって言っても、それは経由点。最終的にはショートパスで崩すことが念頭にあるから、起点を作ったサイドから結局はパスのつなぎで中に入ってこようとする。

これじゃあ、問題を先送りにしただけ。結局は相手の4-4を崩さなきゃならないわけだから。単純にサイドをえぐってクロスの形ならば、その4-4との対戦は避けられる。前からのボールに対しては2層構造の4-4も真横からのボールには無力化されるわけだから。でも、ガンバはそういう方式は採らなかった。クロスはアーリー気味に上げることが多くて、結局は4-4の実効性が残ってる状態。

確かにここまで書いてきたようにサイドに起点を作って深い位置に入り込めたのは事実だし、それによって相手を押し込むこともできた。でも、最終的には相手の4-4を相手にしなければならない状況。そして、そこで何もできずに困る状況に陥ってたと思う。これが問題を先送りにしただけっていう意味。

どうしても本来的なパス回しで崩したいならば、その4-4の関係を崩すアプローチを採らなければならない。その中でもっとも現実的なのは左右をワイドに使った展開ってのが考えられる。相手のブロックを左右に間延びさせることで、関係性を希薄化させるってこと。そうやってギャップを作っておいてから、本来的なパス回しをすればいい。

こういうアプローチをガンバはできなかった。左右の揺さぶりに関しては皆無。特に前半は全ての攻撃が左サイドから行われたといってもいい。立ち上がりこそ佐々木の攻撃参加が活発に見られたけど、結局はほとんどの時間で消えてしまっていた。その理由は単純に左のミネイロが超攻撃的に行ったことで、バランスをとらなければならないっていうことだったと思う。結局、これによって左右のバランスが崩れてしまうワイドに使う選択肢はなくなった。

工夫したアプローチなしで相手のブロックにショートパスで仕掛けていこうとするガンバ。まさに天皇杯準決勝のサンフレッチェ戦と同じ状況に陥ってしまった印象。上に書いたように左右に広げることはなかったし、前へ前への意識が高まる中で下げて作り直す選択肢もなかった。結果として超窮屈な展開を余儀なくされ、そうやってもたついてる間に前線にどんどんと人数が増えていく状況。サンフレッチェ戦と同じように前線渋滞状態に陥った。

みんな引いて守ってるチョンブリの守備に、みんな前線に出て行ってるガンバの攻撃。スペースが本当になくなった。そういう状況の中でガンバの前線に入り込んだ選手の動きもほとんどない。みんなが待ってる状況。攻撃側が待っててくれれば、守備側も待ってればいい。よって、ますますチョンブリの守備ブロックは安定感を増すことになったと思う。

で、ガンバのアプローチの面白いところは前線が停滞すると前の人数を増やそうとすること。サンフレッチェ戦と同じく、今回も途中から中盤がダイヤモンド型に変更されてた。前が渋滞してるのに、もっと前へっていう考え方はちょっと面白い。とりあえず、ますます窮屈な状況に陥ってしまい、ますます動きが停滞していった。

ただ、後半の開始時にちょっとした改善が見られた。これは選手交代によって。佐々木⇒山崎の交代。これによって2つの改善がもたらされる。1つは遠藤が再び低い位置に戻ったこと。橋本がSBに下がったことで、遠藤が底を担当することになった。結果としてピッチで使える広さが広がったと思う。さらに、前線の3トップ気味の3人が動きをもたらし始めた。流動性を持たせながら、出入りを激しくしたと思う。これによって前線渋滞の雰囲気が緩和された。形はダイヤの4-4-2のままでも、中身が変わったことで前半よりはいい流れが生まれたと思う。

でも、いい流れが生まれたところで先制点を奪われる。この失点後、なぜか知らないけど再び前線が停滞。全体の前への意識が高まった結果なのか、また最前線に人が入りすぎて、同時に動きが少なくなる渋滞が生まれた。ここにさらにFWの選手を入れるってアプローチは諸刃の剣。入ったのが播戸だったから、前の動きが再活性化される可能性もやっぱり人が多すぎて窮屈になる可能性もどちらもあったと思う。

で、結局どっちになったか。結局はそれ以前の問題だった気がする。それまで少なくとも攻撃に深みを与えることには多大な貢献をしていたミネイロが下がったことで、それまでのように深い位置に起点を作るのは難しくなった。仕方がないから、FWを頼る面が大きくなってしまったと思う。これはパワープレー的な意識が高まりつつあったからかもしれないけど。それまでの渋滞はどこへやら、今度はFWが前線で剥がれるような展開が生まれてしまった。

そういうわけで、それまで以上に得点の臭いが薄くなったガンバ。相手の4-4ブロックは相変わらずゴール前でバランスを崩さずに守備をしていた。つまり、このテーマは最後まで解決されなかったって言っていい。カウンターからの失点も不運だったけど、最後に同点に追いつけたのは運がよかった。どっちにしても引き分けが妥当な試合だったと思う。

そういうわけで今回の試合で見つかったガンバの課題は、ありきたりな言葉で言うならば「引いた相手をいかに崩すか」。もっと工夫をしましょうねっていう話。工夫なく狭いところを強引にパスで崩すのはやっぱり難しい。アーセナルじゃないんだから。左右を広げてみるとかはやってみないと。

ただ、ガンバの戦術はよくも悪くもボールへの意識が高いのかなって思える。守備でもボールサイドに人数を集める意識が高いし。4-2-2-2の2-2-2はボールサイドに明らかに寄りながら守備。そうやって、相手のプレーエリアを狭めながらボールを奪おうっていうやり方。別に悪いってことじゃないけど。最終ラインを高めに保ってることを考えると、縦横にコンパクトな守備ブロックっていえる。

後は前線の渋滞状況を何とかしないと。これは前線に人数が入るのが悪いっていうわけじゃなくて、前線に人数が入った状態で動きが停滞するのがまずいって言ってるわけ。パスで強引に崩すとしても、足元足元のつなぎじゃ無理でしょってこと。ボールの近くで待つ選手ばかりではなくて、同じように人数をかけるにしても出入りを激しくしたらいいと思う。とにかくラストの崩しで、もう少し工夫が欲しい。結局は個人の強引な突破に頼るのが現状。少なくとも、実際に見たここ2試合(今回の試合とずっと前のサンフレッチェ戦)では、そういう状況に陥ってた。
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