ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

-------- -- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
2008-03-17 Mon 17:27
リバプール×ミドルスブラ
<リバプール:4-2-3-1>
FW:トーレス
MF:バベル-ジェラード-カイト、マスケラーノ-ルーカス
DF:ファビオ・アウレリオ-アルベロア-ヒーピア-フィナン
GK:レイナ

折り返し前のアウェー(リバプールにとって)でのミドルスブラ戦。個人的にこの試合ではじめてリバプールの様子のおかしさを感じた。今シーズンはこの試合の前にマンUとの対戦を見ただけで、そのマンU戦ではリバプールのやり方に問題は感じなかった。それだけにミドルスブラ戦の内容はちょっとした衝撃。そして、それは1つ前のチェルシー戦で改善の光が見えるまで続いてた。その間は結果自体も出てなかったわけだから、実際に何かのおかしさが確かにあったってことは間違いなかったと思う。

そのアウェーでのミドルスブラ戦を軽く振り返ってみると、この試合で見られた違和感は攻守に渡る。攻撃ではまず、トップに当てる意識が強すぎた。その後の試合を見ても、真ん中真ん中に入り込んでしまう状況が見られた。ミドルスブラ戦では、相手の守備のよさも加わってことごとく中盤の場所で引っ掛けられてしまうシーンが目立ったし、途中から引きこもった相手に対しても活路が見出せなかった。

守備に関しては狙いどころが定まらない状況。本来的には勝負どころとなるはずの中盤がスタートとして機能しようとして、機能しきれなかったことが原因。もっといえば、なぜかトップの守備への貢献度が低かったところに端を発してる。結果として高い位置で効果的に奪うシーンは作り出せなかった。ただ、これに関してはリバプールの本来的なやり方と比べてっていう制約付き。とりあえず、後ろの4‐4で受ける守備はある程度の安定感があるから、大きな問題があったってわけではない。

こういう攻守にわたる問題点をその後、数試合引きずったリバプール。特に引き寄せられるかのように真ん中真ん中に入って行ってしまう攻撃のやり方は大問題だった。3得点を奪って結果としては復調の気配を見せたかに見えるサンダーランド戦も前半は同じような状況。後半になってやっとサイドの存在を思い出したことが3得点につながった。

こういう状況に対しての修正策が見られたのが、チェルシー戦のシステム変更。システムをそれまでの4‐4‐2から4‐2‐3‐1へ変更した。この変更はここでも何度か提案したことだったわけだけど、とりあえず安定感を取り戻すっていう側面からは成功したと言っていい。守備では中盤で奪えるシーンが増えたし、攻撃でもトップ下の場所に入ったジェラードがいろいろな方向にボールを動かすことで真ん中へのこだわりを薄れさせた。今度こそ明らかな復調気配が見られたといってもよかったと思う。

さて、これを踏まえた上での今回のミドルスブラ戦。上にも書いたように、前回のミドルスブラ戦で明らかに精彩を欠いてたリバプール。そう考えれば、前回のチェルシー戦で見られた復調気配が本物かどうかを捉えるには格好の相手。ミドルスブラに対してのやり方によって、リバプールの変化を見ることができる試合だったと思う。ちなみに、ミドルスブラの方のやり方は前回と大きく変わった様子はなかったから、それも判断する上ではラッキーだった部分。

そのミドルスブラのやり方。守備に関しては前回と同じくリバプール的な考え方。前回はリバプールがリバプール的な守備をできず、ミドルスブラがリバプール的なやり方をするっていう面白い状況だったぐらい。前線からの質の高い守備で、中盤で効果的に引っかけるシーンが目立ったのが前回の試合だった。

その守備のスタートは2トップ。1枚が前に対して守備を市、もう1枚が後ろのスペースを埋めるっていうある程度の役割分担ができてる。縦関係というか斜め関係というか。その前に向けての守備は、低い位置の相手の最終ラインに対しても行われる。ただし、とにかく根性で追いかけまわすっていうっていうよりは、あくまでも次を考えた戦術的守備っていうイメージが強い。それでも、トップが制限を決めずにとにかく深い位置まで守備をしていくことに意味がある。

こういうトップの守備に対して2列目以降が連動する。相手が縦に入れてきたところで、しっかりと距離を詰めて対応。それに対して周囲が連動することで囲い込み、挟み込みによる数的優位を作り出す。まさにリバプール的。相手の縦パスを途中で引っ掛けてしまうっていうシーンも目立つ。ただ、今回の試合ではアウェーってこともあってか、2トップと2列目の間の距離が開き気味(後ろの受ける意識が高い)っていう印象をちょっと受けた。

前回はこういうトップと2列目以降の守備でことごとくリバプールの攻撃の流れを分断したミドルスブラ。上にも書いたとおり、中盤で効果的に奪うシーンが増えた。これは次の攻撃を考えると抜群に効果的だった。だから、リバプールの攻撃の改善を見るためには、相手にいかに効果的な守備をさせないかってことがポイントになる。要するに、高い位置で奪われるシーンをどうやってなくすかってことが重要。逆にいえば、どれだけ相手のブロックを押し下げられるかってこと。

この点については今回のリバプールは明らかに改善が見て取れた。その要因はとっても簡単は話。前回のように全て真ん中真ん中に入り込まなかったってだけ。真ん中を通す縦パスを単純に入れようとし続ければ、相手としてはこれ以上守りやすい展開はないわけで。何しろ、相手が勝手に引っ掛かってきてくれるわけだから。それだけ前回のリバプールのやり方がまずかったってこと。

対して今回のリバプールの攻撃は上にも書いたように真ん中にこだわる姿勢が薄らいだ。ただし、とりあえずの最初のアプローチはいつもどおり。それは、蹴りまくり作戦。高い位置から守備をしてくる相手に対して、迷わずにロングボールを前線に蹴りまくった。これに関しては前回のミドルスブラ戦の立ち上がりも同じだった。

この立ち上がりの蹴りまくり作戦はリバプールにとっては恒例行事。それと関連してかは分からないけど、試合開始直後のリバプールはいつもどおりの4‐4‐2で戦ってる気がする。これはチェルシー戦でも見られた形。前線に適当に蹴りまくるなら、ターゲットは1枚よりは2枚の方がいいわけで。そういう蹴りまくり作戦から地上戦に移行する中で4‐5‐1へと移行していってる気がする。

で、その地上戦。しつこいほど書いてるように、真ん中へのこだわりが薄れてると思う。これは同じシステムを採用したチェルシー戦から見られた形だってのも上に書いたとおりだけど、その内容は微妙に違ってたと思う。それはボールの方向を変える役割を誰が担ったかっていう部分の問題。

チェルシー戦でその役割を担うことが多かったのはジェラードだった。トップ下に入ったジェラードが経由点となって、1度受けてから左右へ展開っていうやり方が目立ったと思う。対して、今回の試合で散らしの役割を担ったのはCMF以下の選手たち。低い位置から縦に入れてサイドっていう回りくどいやり方ではなくて、低い位置からいきなりサイドへっていう展開が目立った(低い位置から真ん中へも織り交ぜつつ)。

この効果はいくつかある。1つはジェラードを経由させると、そこが狙いどころになってしまうっていう問題の解決。チェルシー戦ではそこまでジェラードにこだわった様子は見られなかったけど、そういう意識が高まりすぎてしまう危険性ははらんでた。そして、ジェラードを経由させる意識が高まってしまうと結果は依然と同じ。トップに当てる意識が高いのも、ジェラードに当てる意識が高いのも、相手に狙いどころを提供してやってることに変わりがないわけだから。

低い位置からのボール供給時点で左右真ん中へといろいろな方向へ出すことで、より相手の意識を散らすことができる。それでこそ本当の意味で左右の幅を使う意味があるとも言えると思う。そもそも、相手を左右に間延びさせて、真ん中を広げることが狙いなわけだから。そういう点を考えて、ここで提案してきた4‐5‐1にはXアロンソの存在を想定してきたわけだし。ただ、チェルシー戦のときにも書いたとおり、ルーカスの前線への飛び出しも魅力的ではある。

こうやって相手に狙いどころを定めさせないっていう効果に加えて、ジェラードの自由度が増すっていう効果もあると思う。この点については、チェルシー戦との違いとして今回の試合で明らかに見られた部分だった。ジェラードの経由点としての役割が強すぎるとジェラードがトップ下の場所から動きにくくなる。対して、今回の試合ではジェラードのポジションの流動性が高まった。トップ下の場所にこだわらずにサイドに流れるシーンが目立ったし、それに伴って前線の4枚の流動性も増した。特にジェラード⇔バベルのポジションチェンジは目立ったと思う。2点目を奪った時間の前後は、こういう流動性が相手のブロックに混乱を生み出してたと思う。

加えて、自由度が上がったジェラードは前への意識も高まってたように感じる。経由点としての役割が強すぎると、後ろからのボールを裁くってことが多くなるから、どうしても意識が後ろに向いてしまうんだと思う。対して、今回のジェラードはゴールに向かうプレー、つまり直接的なチャンスメイクとかシュートが多くなった印象。これは1つ下に組み立てを任せたことによる部分が大きかった。

左右へのボールの供給役を誰が担うかっていう部分の違いはあったものの、基本的に左右の幅を効果的に利用できたっていう点においてはチェルシー戦からの継続性が見て取れた。そして、そのベースには当たり前のことながらサイドに人がいるっていうこと自体が重要になる。そして、それも4‐5‐1システムが生み出した産物だった気がした。

1つは単純に両SMFのサイドの存在確率が高いってこと。これはトップ下の場所に人がいる4‐2‐3‐1の形によって促進されている側面があると思う。スタンダードな4‐4‐2だとトップ下の場所にスペースができてしまうだけに、両サイドの選手が真ん中に引っ張られてしまうっていう部分があったと思う。特に純粋なサイドアタッカーを使わなかったり、使っても中に流れるタイプが多い最近のリバプールでは。サイドに人がいないのにサイドにボールを出せってのは無理な話なわけで。結果として真ん中に入り込んでしまった部分があったと思う。

こういう純粋なSMFの役割の変化に加えて、SBの攻撃参加も今回の試合では活性化してた印象。特に左のファビオ・アウレリオはかなり高い位置まで入り込んでくるシーンが目立って、サイドでの数的優位に貢献した。

これに関しても4‐2‐3‐1の効果が大きい。4‐4‐2の場合はCMFに入っていたジェラードが攻撃時には前線に出て行ってしまい、後ろはマスケラーノ1枚が残ることとなる。このバランスを考えてSBが攻撃参加を自重してた側面があったと思う。いまやジェラードは本来的な攻撃の場所に入っているわけで、ルーカスの攻撃参加もジェラードほど活発ではない。そうやって後ろの安全が確保されたことで、SBの攻撃参加が活発化した側面はあった気がする。

もちろんチームとしてサイドに起点を作ろうっていう意識が高まってるのが大前提。SMFのポジショニングにしても、SBの攻撃参加にしても。それに1トップのトーレスもサイドに流れるシーンが目立った。こういう受ける方の意識に加えて、出す方も幅を有効活用しようとしてるわけで。その合致によって、真ん中にこだわる意識が薄らいだのは事実だったと思う。

ただ、それが直接的に決定的なチャンスの量産につながったかと言えば、それほど単純なものではなかった。前回のミドルスブラ戦から比べると明らかに相手にとって効果的な場所で奪われるシーンは少なくなった。これは幅を効果的に使えるようになって、相手の狙いどころが定まりにくくなったから。そうやって相手の狙いどころを定めさせないような組み立てで、相手のブロックを徐々に押し込んでいったのも事実だった。

問題はここから。押し込まれた、つまり低い位置に作られた相手のブロックをどうやって崩しましょうかってこと。バーミンガムは低い位置の4‐4‐2で受ける守備にもよさがあったと思う。4‐4でバイタルを完全につぶして、相手を入り込ませない守備ができてた印象。もし、無理に入ってくるなら一気に囲い込んで奪ってしまうやり方だった。

リバプールの方は攻め手がなくなってしまった。せっかく相手を押し込んだのに、そこから相手ブロックに入り込むことができない。結果として、攻めて詰まって作り直す展開が目立っていった印象。1つ低い位置でバランスをとってたマスケラーノのタッチ数が多かったのが、作り直しの多さを物語ってる。最終的に3得点を奪ったリバプールだけど、結局相手の4‐4に入り込むことはできなかった。

じゃあ、得点をどうやって奪ったのか?って話はひとまず置いとく。とりあえず、リバプールの攻撃は前回よりはマシになった、でも相手を崩しきるところまではいかなかったって感じ。とりあえず、前進が見られるのは確か。ただし、逆に守備面については前進したか後退したか微妙なところ。後退はしてないかもしれないけど。

とりあえず確実なのはトーレスはあまり守備を頑張らないってこと。ただし、このことは織り込み済み。最近のリバプールの問題はトーレスの相方も守備をしなかったことにあった。早い話がトーレスの相方にカイトが指名される試合が少なかったってこと。とにかく、2トップが2人とも守備をあまりしなかったことで中盤の負担が増えた。狙いどころからスタート役に変化したってのは上にも書いたとおり。結果として守備に問題が見えるようになってきた。

こういう側面があって、中盤を5枚にしたらいいんじゃないかって書いてきた。普通にカイト&トーレスで組ませる本来的な4‐4‐2でもいいんだけど、そこは攻撃との兼ね合いもあって。攻撃は2トップにすると全部真ん中に入っちゃうから。しつこいぐらい書いてきたとおり。とにかく、中盤が5枚になった前回のチェルシー戦では守備が復活気味。トップがトーレスじゃなくてクラウチだったこともあったかもしれないけど。

それに対して今回はチェルシー戦のときのような守備ができたり、できなかったり。できたときには中盤に入ってきたボールに対して忠実なチェックが繰り返され、それに対する連動が図られてた。そうやって相手のボール保持者を囲い込んで孤立させるやり方ができてたと思う。対して、できてなかったときにはチェックが無効化される。単発で後ろにギャップだけを残すようなイメージで、次から次へと逃げられていった。先制点のFKまでの流れではかなり相手にパスを回されてたし。

できたときと、できなかったときの違いは何か?それは守備組織がセットできてたか、どうかってことだった気がする。バランスのいいブロックが形成で来てれば相手のボールがブロックに入ってきた瞬間に守備をスタートできたし、その後の連動もスムーズだった。対して、バランスが悪い状態で攻められたときには狙いどころが定まらずにズルズルと押し下げられてしまう状況。

で、バランスのいいブロックを作った時には4‐5‐1を採用してるよさができてたと思う。少なくとも4‐4‐2で守備の悪さが出ていたときには、バランスのいいブロックを1度作っても、そのバランスを崩してしまうイメージだったから。FWがやるべき仕事までを任された中盤の選手が長い距離を引っ張り出されて、バランスが崩れるってことが多かった。結果として後ろの3ラインの間にギャップができるっていうリバプールらしくない状況が生まれた。

対して4‐5‐1ならば中盤の選手が引っ張り出されても、後ろに4‐4を維持できる強みがある。ジェラードが引っ張り出されれば、そのまま後ろの4‐4が維持できるし、ルーカスが引っ張り出されたスペースをジェラードが戻って埋めるような形も見られた。だから、これは最低でも後ろの4‐4の関係性に一体感を持たせて受ける形は維持できたと思う。

こういうことが局面での数的優位の形成にもいい影響をもたらしたと思う。1つの例はマスケラーノのの守備の目立ち方が変わったってこと。悪い時には他の選手の尻拭い的な役割ばかりが目立ったマスケラーノだけど、ここ2戦では周囲との関係を築いて効果的にボールを奪うシーンが目立つ。もちろん尻拭い的(カバー)の役割もしっかりとこなしてるけど。

このマスケラーノの役割の変化の裏にシステムの変更、もっと言えばルーカスの存在がある気がする。4‐4‐2の悪い時には、中盤の誰かしらが引っ張り出されることが多かった。それがマスケラーノ自身ってことも多かったわけだけど。とにかく、そういうバランスの崩れに対してマスケラーノは本来以上の役割を求められていたと思う。

対して、今は中盤から引っ張り出される選手がいない。ルーカスが隣に常にいる状態。単純なCMFの枚数は変わってないけど、実質的には大きな違いがあると思う。ルーカスの存在がマスケラーノの守備の実効性を高めてる気がする。ミランがアンブロジーニを入れた4‐5‐1で安定感が増したときと同じ匂いを感じる。

とりあえず、ブロックができてるときにはしっかりと守れて、ブロックができてないときには守備の安定感がなくなるリバプール。いや、これはリバプールに限らず当り前のこと。だからこそ、いかに早く守備ブロックを作るのか?守備ブロックを作る時間をいかに稼ぐのか?がポイントになる。前者については、リバプールは平行移動的攻撃でずっとやってきたけど、最近はちょっと崩れ気味。ただし、今回に限って言えばポイントは後者にあった。

まず、1つはミドルスブラの攻撃のやり方。ミドルスブラの攻撃の特徴は縦へのスピード。これが尋常じゃない。奪った瞬間のボール保持者が常に縦を狙う意識の高さもそうだし、受け手となる2トップの切り替えが何よりも抜群。味方が奪った後、瞬時に引き出しの動きを開始。しかも、相手のマークを振り払う効果的な動き方ができてると思う。この出し手と受け手の意識の合致によってミドルスブラの切り替えは相手に守備組織を作る時間を与えない。通り抜けフープ状態でボールが相手の中盤を通過してトップまで到達する。

リバプールの守備がチェルシー戦のように機能しなかった要因はここにある。チェルシーの攻撃は多くの場合でゆっくりとした組み立てがベースになってた。加えて、一気に前線までボールを運ぶっていうよりはつなぎながら前線にボールを運ぶ意図が強かった。つまり、リバプールの守備から見ればかなり相性がよかった。

これに対して、ミドルスブラの通り抜けフープにはリバプールは手を焼きまくり。守備の狙いどころを定めるも何も、そんなことを考えてる間にボールは一気に相手の前線の選手に渡ってしまった。せっかく安定感をとりもどした中盤の守備も無効化。準備ができる前に簡単にすり抜けられてしまうシーンが目立ったと思う。先制点につながったFKはミドルスブラのパス回しからの流れってのは上にも書いたとおりだけど、そのパス回しの最初はあまりにも簡単にDFと中盤の間で相手のFWがボールを受けて起点になったところからだった。

ただ、こういうミドルスブラの通り抜けフープも前回ほどは決まらなかった。この点についてはリバプールの守備がよくなったと言うよりは、リバプールの攻撃が良くなったことに関係してたと思う。上にも書いたようにリバプールは攻撃の改善によって相手にとって効果的な位置でボールを引っかけられるシーンは少なくなった。それに深い位置まで攻め込めるシーンも多くなった。

そうなれば相手の切り替え後の攻撃には距離が必要になる。つまり、時間がかかるってこと。これはリバプールにとっては組織作りの時間が生まれたことを意味するわけで。結果として、前回の対戦よりはバランスのいいブロックで守れることが多くなった。ただし、単純な縦パスを通そうとすると、それはミドルスブラに引っ掛けられて、攻め上がり途中の不安定なブロックに攻められるシーンがあった。要するにミドルスブラの方にはあまり変化がなかったと思う。

こういうわけで攻守において前回の対戦よりはマシな内容になったリバプール。でも、畳みかけるほどにはいい内容ではなかった。対するミドルスブラは前回とあまり変化なし。だから、文字どおりに一進一退の展開が生まれた気がする。どちらが主導権を握ったかがイマイチ分からない試合展開だった。ただし、先制点を奪ったのはミドルスブラ。リバプールがそれをひっくり返すほどミドルスブラとの間に違いがあったかと言えば微妙だった。

この状況の中リバプールの同点ゴールはかなりラッキーな場面から生まれた。ミドルスブラの先制点もラッキーと言えばラッキーだったからおあいこか。でも、単純におあいこではなかった。リバプールにとっては単なる同点ゴール以上の意味があったと思う。この同点ゴール後のリバプールは異様に元気になった。そして、そのままの勢いで逆転を果たすことになる。

元気になったリバプール。それまでのサッカーからギアを1段階上げたようなイメージ。全ての場所でスピード感が急激に上がったと思う。この確変は逆転ゴール後しばらくまで続き、ふたたびこの試合でのスタンダードなリバプールに戻って行った。

まず目に見えて変化したのは切り替えのスピード。特に攻撃後の切り替えが抜群に速くなった。各々が相手に奪われた瞬間に一気に距離を詰める意識を高めてた印象。これによってミドルスブラの通り抜けフープが無効化。リバプールの抜群に速い寄せによって縦へのコースを瞬時に切られたのが、その原因だった。逆にいえば、それまでは切り替え後の守備が効果的に効いていなかったってこと。

ミドルスブラの通り抜けフープを途中で引っ掛けまくりのリバプール。ここには全体の出足の速さの向上があった。1つ1つの局面で、相手よりも先にボールに触れることが明らかに多くなったと思う。普通の守備の中でも1つ1つのチェックがはっきりとして、相手に逃げ場を作らせなかった。そして、周囲が連動するリバプールのよさ。両面において高い位置で奪うシーンが多くなったと思う。

そうなれば逆通り抜けフープ。上がりかけの相手に対して一気に縦を通して、中盤をすり抜けて4‐4の間に入り込む。ミドルスブラの4‐4の間になかなか入れなかったリバプールだけど、このやり方なら簡単だった。そして、こういう高い位置で奪った時にこそリバプールがこだわりなくったトップへのボールが効果的。最短距離を通すボールで一気に相手ゴールに迫れる場所に起点を作ることができたと思う。

そういう攻撃の流れの中にもスピード感が生まれた。とにかくパス回しが抜群に速くなった。パススピードはもちろん、1人1人の保持時間も明らかに短くなって次から次へと局面を変えていく状況。ここに至って、やっとリバプールの攻撃が本当の意味で実効性を持ったと思う。

たとえばサイドチェンジ。幅を使えるようになった今回はサイドチェンジ自体は立ち上がりから多かった。でも、それはゆっくりとしたパス回しの中で。オシム風にいえば各駅停車で。相手のブロックに効果的に揺さぶりをかけられず、4‐4の関係をはがすこともできなかった。対して、確変中のリバプールはとにかくスピーディーにボールが回る。サイドチェンジでも効果的に相手ブロックに揺さぶりをかけることができてた。

この一連の変化が出たのが逆転ゴール。切り替え後の厳しい守備と出足の速さによって相手の通り抜けフープを引っかけたところから。それを即縦へ送って、簡単に4‐4の間に入り込む。そして、中→外→中とスピーディーなパス回しで相手を揺さぶった。最終的にシュートを打ったトーレスは真ん中でフリーに。それまでにはありえない、相手の真ん中のフィルターが外れたシーンだった。

気になるのは、こういうスピード感のあるいい展開をなんで最初からやらないのか、続けないのかってこと。できるならやるに越したことはないと思うぐらいにいい内容だと思うわけだけど、確変中の内容が継続できるなら、もっと簡単に勝ち試合を増やせると思う。それに、そもそもこの時間帯のサッカーこそがリバプールの本来的なものだったような気もする。

最後にミドルスブラについてあと少し。ミドルスブラのやろうとするサッカーの質が高いことは明らか。高い位置からの守備で効果的に奪って一気にショートカウンターを仕掛ける。遅攻時もロッケンバックの組み立てから、左右の幅を効果的に使ったいい攻撃ができてると思う。リバプールと同じく、こちらももっと上にいてもいいチームのような気がする。
スポンサーサイト
別窓 | 国外リーグ | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<ローマ×ミラン | サッカー好きの日記帳(引越し中) | ACL第1戦要点整理>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| サッカー好きの日記帳(引越し中) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。