ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-04-04 Fri 20:25
ローマ×マンU
<ローマ:4-2-3-1>
FW:ブチニッチ
MF:マンシーニ-アクイラーニ-タッデイ、ピサーロ-デ・ロッシ
DF:トネット-パヌッチ-メクセス-カセッティ
GK:ドーニ

<マンU:4-1-4-1>
FW:Cロナウド
MF:ルーニー-アンデルソン-スコールズ-パク・チソン、キャリック
DF:エブラ-ビディッチ-ファーディナンド-ブラウン
GK:ファン・デル・サール

そっくりな両チームの対戦。もともと両チームが似てるって意識が強かったわけではないけど、少なくとも今回の試合では攻守に渡って本当に似たようなやり方を採ってた気がする。その要因の1つはマンUの選手の配置にある。ローマを参考にしたかどうかは知らないけど、今回のマンUは0トップを採用。細かい部分まで見れば違いがあるのは当たり前だけど、大雑把に見れば考え方はローマの0トップと同じ。要するにCロナウド(=トッティ)の守備負担をできるだけなくして、攻撃に専念させるってこと。その上で、攻撃ではトップという役割は忘れさせる。ルーニーがいるのにCロナウドがトップに入ったってのが意味深。ただし、残念ながらトッティ不在のローマの方は0トップというよりは普通の1トップ的な戦い方をしてたわけだけど。

とりあえずは、そのマンUのシステムについて詳しく見てみたい。上には4‐1‐4‐1って書いたわけだけど、これはあくまでも守備の形を見た結果。後で書くように、攻撃では4‐2‐3‐1に近いやり方が見られたと思う。リーグの方の試合を見てみても、本来的には4‐2‐3‐1の方がマンUのやり方だって気がするし。じゃあ、なんで守備では4‐1‐4‐1を採ってきたかっていう部分に疑問が生まれてくるわけで。でも、その理由はいたってシンプルなものだったと思う。

それは相手とのシステム合致を作りましょうって考え方。基本的には人を見る意識が強いマンUの守備のやり方。つくべき相手が完全に定まってるなら、それほどやりやすいことはない。で、相手の4‐2‐3‐1に対して4‐1‐4‐1は完全なる合致関係。Cロナウドが相手CB2枚に対応し、マンUCB2枚で相手1トップのブチニッチにつくと考えると、残りは完全に1×1で合致関係を生み出すことができるこの形。そのために攻撃での4‐2‐3‐1を守備時には4‐1‐4‐1に代えて戦っていたと思う。

そうやってシステム合致を生み出すようなブロックを作ったマンUだけど、基本的な守備のやり方は受身形。トップに入ったCロナウドは守備が完全免除。全く守備をする意識がなかった。上にも書いたように、守備をしなくてもいいようにトップに置いたんだから、それはそれで合理的。わざわざCロナウドをトップに置いといて、そこから追いかけまわすようなやり方を採った方が疑問が大きい。

ついでに、アンデルソンとスコールズの中盤高めの2枚も自分の前に対する守備意識を特別高く持ってたようには見えなかった。相手のWボランチ(特にピサーロ)は味方CBのすぐ前、つまり結構深い場所でボールを触ることが多かったわけだけど、それに対してどこまでもついていくぞっていう徹底ぶりは見られなかったと思う。一応、見てますよっていう雰囲気を出してたってのが妥当な見方。というわけで、ローマの方はCBとボランチ、つまり攻撃のスタートのところはかなりフリーな状態でボールを扱えたって言える。

ちなみにマンUの両SMFのルーニーとパク・チソンもあまり前に対する守備意識があったようには見えなかった。ただ、相手SBは攻撃のスタートのところで機能することがあまりなかったのも事実。どちらも自分が上がって行って、受け手としての役割を担おうっていう意図の方が強かったように思う。だから、必然的にローマの攻撃のスタートは真ん中のところ。特にピサーロが前線へのボールの供給役として機能することが多かった。

とりあえず、マンUの方は相手のボールの出し手のところに対する守備は諦めた模様。諦めたというか、最初からやるつもりがなかったんだろうけど。というわけで、受け手の方をしっかりと見ましょうっていう守備のやり方だったと思う。だからこそのシステム合致だとも言えるわけだし。自陣を守備の勝負どころと置いて、入ってきたところに対応。見るべき選手の目標が定まってるから厳しく対応できるはず。そこで足止めして周囲が囲い込む。これが1つのシナリオとして想定された。

ただ、そんなに甘くはなかった。というか、そもそもこのシナリオ自体が個人的に考えたものだから、あまり参考にならないのは事実なわけだけど。とりあえず、今回の試合のマンUの戦い方を見てみると必ずしも守備の勝負どころを、相手が自陣に入ってきたところととは定めてなかったように思わされるようなやり方が見られたと思う。

なぜならば自慢のシステム合致を完全に利用できる状況にはなってなかったから。ここで忘れてはならないのは、今回の相手はローマだってこと。ローマと言えば前線の流動性。マンUに負けず劣らずの前線の流動性。トッティがいなかった今回はブチニッチが文字どおりの1トップ的に前線にいた。もちろん真ん中に居座らずに、左右に流れたりって動きも見られたけど、トッティと比べればやっぱりトップ的だったのは否めない。とはいっても、それによってチーム全体の動きが停滞することはなかった。ブチニッチ以外の選手たちは、いつものようにポジションにこだわらない動きを見せてくれたと思う。

そういうわけでマンUとしてはシステム合致がそのまま利用できない状況。基本システムでは対応関係になる相手でも、動き回られるとはっきりしなくなる部分が出てくる。結果として入りどころに素早く対応するってのが難しくなる。要するに1つ遅れた対応が多くなる。加えて、そもそものマンUの個々の入りどころに対する意識がそれほど高くなかったような気もした。一応、チェックが目立ってたし。この辺がマンUの守備の勝負どころが自陣に入ってきたところではないなって感じた部分。

というわけで、ローマとしては受け手の方もそれなりに浮いた状態だったって言える。出し手はほぼ完全なるフリー。受け手もそれほど厳しい対応を受けない。というわけで、ローマの方が相手ブロック=敵陣内に入り込んで行くのは、それほど難しくなかったって言える。切り替えのところとかで、とりあえず前線に蹴って距離を稼ぎ後ろが頑張って追いつくっていうようなやり方が見られたのも事実だったけど、基本的にしっかりとボールを保持すれば思いどおりに組み立てをするのは、それほど難しくはなかった。ローマの良さである中長距離のパスの展開とショートパスの組み合わせによるいい形の組み立ても見られたと思う。

というわけで、組み立てはスムーズなローマ。相手ブロック内に特別の苦労なく入り込めたってのも上に書いたとおり。出し手も受け手も浮いた中で簡単に縦パスを通して行った。そうやって前線に起点ができれば、ローマのよさが出てくる。それは後ろからの飛び出し。次々に後ろから選手を前線に送り込んで、前に厚みを加えていく。今回の試合でも相手ブロックに入れ、後ろからの飛び出しを促進させるっていう一連のやり方が見られたと思う。

このときにシステム合致を利用してるマンUの選手たちはどうするか?それは簡単。相手の飛び出しに合わせて、しっかりと戻って対応する。悪く捉えればズルズルと押し込まれる。それが一番顕著に表れたのが、パク・チソンとルーニーの両SMFの動き。上にも書いたように出し手というよりは受け手として機能するローマのSBは基本的なポジショニングが高い。つまり、マンUの両サイドは基本的に低い位置に引っ張り込まれてる。そのローマのSB。味方がブロック内に起点を作れば、超積極的に高い位置まで入り込んでくる。それに引っ張られたマンUの両SMFはSBのような場所まで下がってることが多かった。

で、実はここにこそマンUの守備の勝負が築かれたと思う。相手の攻撃の厚みに押し込まれたように見える、ラストブロック。でも、マンUの守備の勝負どころはそのラストブロックだった。これは本当に徹底されてたと思う。相手のSBの攻撃参加に押し込まれて、SBみたいな場所にいるマンU両SMF。その1つ後ろのSBは相手のSMFの真ん中流れに引っ張られ、さらにSMFがサイドをケアしてくれるってのもあって、真ん中へ凝縮。そういうわけで極端なことを言えば、最終ラインが6バックになってるような形もしばしば見られた。そして、その前にはCMFが3枚いるわけで、6‐3の最強ベタ引きブロック。

6‐3もかけられたらローマとしては、どうしようもないと言っていい。真ん中だけを見てみても4‐3がいるわけだから、どんだけ密集地地帯ができてるかって話。しかも、普段は4‐2でも守り切れちゃうレベルのマンUの守備陣たち。ローマが流動性ベースで崩そうとする?そんなの関係ないって話。絶対的な人数に加えて、すさまじい跳ね返し力。ローマにとってマンUのラスト1/3を崩すっていう挑戦はかなり厳しいものになった。

さて、ここまではマンUの守備×ローマの攻撃っていう側面から見てきたこの試合。最初にも書いたように、そっくりさんの両チーム。というわけで、真逆のローマの守備×マンUの攻撃っていう側面から見ても、ほとんど同じような状況が生まれてたと思う。つまり、案外簡単にブロックに入り込むマンUの攻撃。これに対して、守備の勝負どころであるラストベタ引きブロックで守るローマ。それをいかに崩すかがマンUの課題って流れ。

ただし、この流れに行くまでにちょっとした時間が必要だった。なぜならばローマが最初に念頭に置いていた守備はマンUのようなあきらめモードではなかったから。つまり、最初からベタ引きブロックのところに守備の重点を置こうとは思ってなかったってこと。ただし、いつでもベタ引きブロックに移行できる意識は持ってただろうけど。それはいつものローマのやり方。とりあえず、立ち上がりはホームってこともあってちょっとした積極性が見られた。

ただ、同時にいつものローマのやり方と大きな変更が見られたってわけでもない。ローマの守備は自陣に4‐2‐3‐1を築いたところからスタート。マンUと同じように敵陣から頑張る意識はない。それはトップがトッティからブチニッチに変わった今回も同様だった。それでも2列目の3枚のフィルターで引っ掛けられればラッキーだなってのがローマのやり方。得意なのはベタ引きブロックだけど、とりあえず中盤で奪えるなら奪いたい。それがローマの考え方であって、今回の試合でもそういうやり方が見られた。ただ、その2列目の動きがちょっと活発だったかなってイメージ。

立ち上がりのローマの守備は敵陣内にまで追いかけていくようなシーンが見られたと思う。それでも最初はブロックを作ったところからだけど。とにかく機を見て守備を自ら開始しようとする意識は見て取れた。それに守備の勝負どころは、とりあえず相手が自陣に入ってきたところと定めてた印象。入ってきたボールに対してマンUのように一応の対応ではなく、しっかりと距離を詰めた対応をしようっていう意識は見て取れたと思う。

これはマンUにとってはまずい展開。相手が積極的に守備をしてくるってのはマンUが苦手なやり方。ここ最近の縦へ急ぎ過ぎじゃないかっていうような攻撃のやり方も、その発端は相手の守備の積極性から。相手が最終ラインにまでプレッシャーをかけてくる。焦った後ろの選手がとりあえず前線にロングボールを蹴る。前線は準備ができてないから、うまく保持できない。なんとかしたとしても、前線がはがれてる。これだけが要因になってるとは思えないってのは、前のダービー戦の時に書いたとおりだけど、少なくとも相手が積極的に来る試合では例外なく、同じような展開になってるのは事実なわけで。そういう意味で、ローマの守備は機能する可能性があったって言える。

それでも、今回のマンUはしっかりとその部分を克服してきた。正確には克服してきたと思うって言った方がいいかもしれない。なぜなら、ローマの守備はやっぱり後ろに重点が置かれてる。上にも書いたように、前で引っ掛けられればいいなってイメージ。何が何でも前から前からっていう積極性はないし、マンUが安定してボールを保持すれば、すぐに引きこもってしまう。だから、本当に前から前から来たチームに対してはどうなるかってのが1つのポイント。少なくとも、1点を奪われたローマが前がかってからはマンUの方は満足に組み立てができなくなった。これは相手のプレッシャーに負けたのか、自分たちが守備にもっと重点を置いたのか、微妙なところ。ただ、少なくとも前半に相手の前への意識を削いでベタ引きにさせたのは事実なわけで、その辺について見ていきたいと思う。

ポイントになったのは3CMF。最近はしばしば使ってる形のようだけど、実際に見たのは今回が初めて。上にも書いたように攻撃時は4‐2‐3‐1っぽい形になるマンU。スコールズとキャリックが低めに位置し、1つ前にアンデルソンってのが基本的な形だったと思う。もちろん、流れの中での入れ替わりは頻繁だったけど。

この3CMFを利用して縦への意識を弱める。基本的にはリバプールと同じアプローチかもしれないと思った。リバプールもトップへトップへ急ぎまくった悪い流れを、4‐4‐2から4‐2‐3‐1への変更によって断ち切ったと言っていい。トップの前にジェラードを置くことでボールが中盤を通り抜けるのを防ぐやり方。同時にやっと真ん中から外へと目を向けられるようになった。ただし、今回の試合で見られたマンUの3CMFの使い方はこういうリバプール的なものとは全く異質なものだったわけだけど。

相手がある程度前からの守備の意識を見せてた時間、マンUのCMFは横並びっぽい位置関係を採った。少なくとも役割的には横並びだった。その後の時間では明らかにキャリック&スコールズの前で受け手としての役割を担うことが多かったアンデルソンだったけど、この時間帯は低い位置での組み立てに参加する意識が強かった気がする。つまり、4‐3で組み立てて前線の3にボールを供給するっていう形になってたと思う。

中盤の3枚がみんな低い位置での組み立てに参加したっていうことの意味が強い。ボールを裁くのが得意なアンデルソン&キャリック&スコールズ。この3人が低い位置でパス交換。相手のプレッシャーも何のその。しかも、当り前のことだけど低い位置でボール回しに参加するのは3人だけじゃない。後ろには4バックが控えてるわけで、逃げ場はいっぱい。SBを参加させて幅を利用することも可能だった。相手が前から前から来ようとしても、否すことは十分にできたと言っていい。そういえば、マンUの低い位置でのパス回しは久々に見た気がする。

ただ、普通に考えると問題があるとも言える。何しろ後ろの4‐3は後ろでパス回し。正確にはエブラは攻撃に出て行ってたから、前線が完全に3枚ってことはなかったけど、それでも薄い。いくら後ろでボールを持てたとしても、それがゴールに向かった展開につながらなければ意味がありませんねって話。つながらなくてもいいんだったら、それこそ後ろにいくらでも人数をかけてパス回しのためのパス回しをすればいいだけだから。マンUはそこんところをどうしたかってのが問題。

結論から言っちゃうと、マンUには何の問題もなかった。それは得意の前線の流動性を利用したから。Cロナウドが降りてきまくる。ルーニーとかパク・チソンが真ん中に入って行く。サイドのスペースにエブラが飛び出していく。そんな感じで前線グルグル。前の薄さが逆に動く場所の選択肢を広げることにつながった。

そして、動きまわる選手を捕まえるのは相手にとって難しい。流動性の高いローマの前線の選手をマンUの選手がきっちりと捕まえ切れなかったように、マンUの前線の選手をローマの守備陣は捕まえ切れなかった。前線からの守備は否され相手の出し手は浮く存在になり、相手の流動に対して微妙に対応が遅れた後ろの方では受け手もルーズになる。この時点でマンUの守備とそっくりな展開が生まれたと思う。

ここでローマは諦めた。守備の重点を完全に後ろに置いたと思う。最初の時点では4‐2‐3‐1をきっちりと作ろうとするローマ。でも、相手のペースになったら(相手が安定してボールを保持したら)、すぐにベタ引き4‐4を形成。人につく意識が強かったマンUに対して、バイタルをつぶすことに重点を置いたローマのブロックだったわけだけど、最後のところを止めるっていう意識は同じだったように思う。

後ろに重点を置くことに決めたローマは徹底していた。4‐4を作ったらそれを維持。そのブロックの外でボールを回す相手には基本的に見向きもせず。もっと言えば、下がって4‐4の外で受けようとするマンUの前線の選手もほったらかし。絶対的に4‐4のバランスを維持して、それ以外のところでは何をしてもいいけど、この中には入れさせませんよってやり方だった。

ここでマンUにローマの攻撃と同じ問題が浮かび上がる。つまり、ラスト1/3をどうするかってこと。引く位置でのパス回しは今や自由も自由。好きなようにボールを回しながら、左右の幅を使ったアプローチが見られた。そういう横の展開に縦パスを時折織り交ぜる。4‐4の間に入り込むのは難しかったけど、そこから出てくれば受け手はフリー。そういう縦パスを織り交ぜることで相手ブロックを低い位置に釘づけにできたと思う。

上にも書いたけど、こういう組み立てのところで時間を使うマンUは久しぶりに見た。そうやって時間を使うことで久々に超高い位置でボールを何度も受けるエブラも見ることができた。それに、前線の動きに合わせて後ろからボールが供給されるってのも久々に見た気がする。だから、前線の動きが有機的に連動し、中盤がそこに絡もうっていう形も多かった。得点シーンなんかまさにそういう形だったし。最近は前の準備に関係なく、ボールが大雑把に送られるってことが多かったから。前の関係が出来上がる前にボールが来てしまうってことが多かったと思う。

それでも4‐4の間に入り込むのは難しかった。というか、ほとんど無理だったと言ってもいい。というわけで、マンUにとってもラスト1/3をどうするかってのが問題になったと思う。よって、今回の試合は非常に分かりやすい展開になった。つまり、どちらが相手のラストブロックを崩すかっていうことに焦点が絞られたってこと。結果から言えば、それを崩したのはマンU。はっきり言って、両チームが相手のラストブロックを崩したのはこのシーンだけだったと言ってもいいと思う。この失点によってラストブロックで守ってばかりはいられなくなったローマ。これがマンUの2点目を生んだ。

相手のラストブロックを崩すところの違い。どこにそれがあったか。1つは個の力。得点につながったのは、ルーニーが個の力で相手の4‐4の隙間に入り込んだところ。相手のブロックを1人でこじ開ける個の力でローマよりマンUが上に行った。それが1つ。

そして、もう1つは皮肉にもマンUが0トップを使ったこと。先制点を奪ったCロナウドは後ろからかなり長い距離を走って飛び出してきた。形的には1トップに入ってるのにも関わらず。その前のシーンから見ると、Cロナウドがボールを受けようとして超低い位置に下がってた(結果的にボールは出ない)。そして、Cロナウドが抜けたトップの場所にはルーニーとパク・チソンが2トップみたいに入り込んだ。さらに、ルーニーがいた場所はエブラが利用。加えてアシストのスコールズがパク・チソンがいたスペースに。こういうグルグル流動性が前線で生まれてた。そして、忘れたころにCロナウドが飛び出してくる。もはやゴール前に押し込まれていた選手たちは、完全に捕まえ切れなかった。

これは本来的にはローマがやりかたかった形だと思う。つまり、0トップ。でも、不幸にもトッティ不在の今回のローマ。上に書いたように流動性が見られなかったわけではない。でも、マンUの得点シーンみたいな本当のグルグル流動性にまではつながらなかった。それが、マンUのラストブロックを致命的に破綻されなかった要因の1つになったのは間違いない。それが皮肉だなって思った部分。

さて、ここでもう1度マンUの3CMFについて見てみたい。最初の時間には横並びになって相手のプレッシャーをかわそうと頑張った3人。でも、ここまで書いてきたとおり時間とともに相手のブロックは下がって行く。攻撃のスタートのところに何人も人数をかける意味がなくなって行く。だから、アンデルソンが本来のトップ下の位置に入って行くシーンが増えていった。そして、それとともにアンデルソンが消えていったのが気になった部分。

トップ下の場所のアンデルソンは非常に微妙な存在。明らかに中盤の選手だからトップと入れ替わり立ち替わりって形が増えない。だからと言って、中盤的に振舞うのもどうかってとこ。わざわざトップ下の所に選手を置かなくても、前の選手が勝手にそこに流れてくるから。だから、アンデルソンがどういう役割を担うべきなのか分からなくなってしまっていた気がする。むしろ、前の選手が動くスペースをなくしてしまったとも言えるかもしれない。それだったらいつもの変則4トップのがいいねって話。

だから、マンUの4‐3‐3は実は4‐3‐3になって初めて機能する形であるように思う。DFはいいとして、中盤は中盤的にFW(3トップ)はFW的にまずは位置する。つまり、立ち上がりのようにCMF3枚は横並びみたいな形の方がうまく機能するような気がした。CMFの役割は基本的には組み立て。前線の選手の動きを邪魔しないように、引く目の位置でプレーした方がいいってこと。

ただ、だからと言って常に4‐3‐3が分離してたらそれはそれで縦へ急ぐのと変わりがない。そういうわけで有機的な連動性をもたらす必要がある。1つは前が詰まった時のスイッチの入れなおしって役割。後ろからの飛び出しで前線に再び動きをもたらすってこと。後は、前線に1つ収まった時に飛び出すってのも1つかもしれない。それに降りてきまくる前線の選手たち。それと入れ替わりに前に出てくような上下のポジションチェンジも有効であるような気がした。とにかく最初の時点から前に人数を増やすのは前線グルグルのマンUには合ってないってのが正直なところ。前回は縦に急ぎすぎて前線がはがれてるって言ったわけだから、ちょっと矛盾するかもしれないけど。

マンUの4‐3‐3については今後も見る機会があると思うからそのときに改めて触れるとして、ここからはマンUがリードした後の展開について見ていきたい。上でもちょっと触れたように、ホームのローマは確実にペースを上げた。守備では前から来るようになった。そのプレッシャーに負けたのか、それとも自ら引いたのかマンUの攻撃が停滞しまくったのは明らかだったと思う。意図してかどうかはわからないけど、マンUの悪いときの適当蹴りまくりが目立っていった。後ろの押し上げができずに悪循環にはまって行ったと思う。

特に後半の立ち上がりは完全にローマペース。ローマの左サイドからの攻撃が目立ちまくり。トネットの超攻撃参加(前半も結構多かったけど)パク・チソンが守備に戻りきれないシーンが目立ったと思う。これはある意味では仕方がない。前半のパク・チソンは働きまくり。これはルーニーにも言えることだったけど。守備ではSBの位置まで戻る。攻撃では最前線まで出て行く。このすさまじい上下動。疲れちゃうのは仕方ない。

というわけでマンUはハーグリーブスを投入。アンデルソンに代えて。加えてシステムを4‐4‐2にした。ルーニー&Cロナウドの2トップ、中盤はパク・チソン-キャリック-スコールズ-ハーグリーブス。後半立ち上がりにやられまくった右サイドにはハーグリーブスを配置して、しっかりと抑えにかかった。ちなみに守備時にはルーニーが4‐4の1つ前に入った4‐4‐1‐1みたいな形になってたわけだけど。この時点で人寄りからバイタルつぶしのローマみたいな守備に移行した。

これに対してしっかりとローマも対策。シシーニョを投入してお疲れモードのパク・チソンを追いかけていった。つまり、今度は右サイドに起点を作ろうってやり方。でも、これは失敗。Cロナウドが左サイドに流れるプレーを意図的に増やすことによってシシーニョウラを突いていった。結果としてシシーニョは思惑通りに攻撃に専念できなかった。あまり効果的に機能できなかったと言っていい。

そのうちにローマ全体がお疲れモード。前半はずっとベタ引き守備、後半はとにかく攻めまくり。文字どおりに足が止まった。攻撃では効果的にコースが作れず、守備でも前から相手のボールに行けなくなった。前がかったところを相手のカウンターで危険なシーンにつなげられることも多々。見方によっては2点でよく抑えられたって展開だった。

対するマンUは危なげなく逃げ切り。アウェーでの2点差勝利は大きい。普通に考えればマンUが圧倒的に有利な展開になったと思う。ローマが逆転するためには、後先考えずにとにかく前から前から守備をすること。今までにも書いてきたし、今回もここまで書いてきたとおりマンUは前から積極的に来られると脆い。そうやって前がかったところを逆にやられるっていう去年の再来的な展開もありうるかもしれないけど、マンUがドタバタする可能性の方が高い気がする。ビディッチが厳しいとなるとなおさら。何しろダービー相手に苦しんだのも相手が前から来たことが要因の1つなわけだから。ローマが頑張れば行けるはず。

それにしても、前が守備をしない弱点を今回のマンUは完全に克服した。前が守備をしないことが、後ろから飛び出しまくるローマに対しては致命的な欠陥になると思ってたのに。フリーで飛び出されまくるってことになるわけだから。今回はとにかくベタ引きで守って飛び出してきた相手を捕まえることに専念したのが1つ。そして、重要な場所にルーニーとパク・チソンっていう運動量抜群、守備の献身性抜群の2人を置いたってことが何よりも大きかった。この2人なら戻ってきて守備をしてくれた。このことがCロナウドを頭に置いた本当の意味だったかもしれない。つまり、相手の後ろからの飛び出しへの対応っていう。
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