ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

-------- -- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
2008-05-09 Fri 19:15
ミドルスブラ×マンU
<マンU:4-4-2>
FW:テベス-ルーニー
MF:ギグス-キャリック-スコールズ-Cロナウド
DF:エブラ-オシェイ-ファーディナンド-ブラウン
GK:ファン・デル・サール

いつも見るたび、素晴らしいサッカーを展開してくれるミドルスブラ。上位陣との対戦成績がそれを物語ってる。でも、この試合の前の時点での順位は13位。なぜなんだ。要するに上位陣と互角の勝負をしつつ、下位相手には苦戦してるってことか。それは、ミドルスブラのやり方と大きな関係があるんだと思う。当たり前ながら。

ミドルスブラのやり方は守備がベースになってる。攻撃はそのつながり。相手が攻撃に出てきたところを途中で奪い取ってショートカウンターで攻めきるのが大得意。つまり、相手が攻撃をすればするほどミドルスブラのチャンスは増える。上位陣相手では当然のように守備の時間が長くなるミドルスブラ。逆説的にチャンスも増える。

でも、下位相手ではそうはいかないんだろうなって思う。守備の時間が圧倒的に長くなることなんてないってこと。結果、チャンスは減る。別に速攻だけが攻撃じゃないのも確か。でも、ミドルスブラは遅攻はあまりうまくない。少なくとも遅攻からはうまくチャンスが作れないのは今回の試合でも見られた部分だった。失点は少ないけど、得点も少ないっていうチーム事情がそういう状況をよく表してるような気がする。

そんなミドルスブラの守備は高い位置から積極的に行くもの。2トップが制限なしに深い位置の相手ボール保持者までを追いかけまわす。そうやって最前線から守備を開始させる。この2トップの追いかけ回しに2列目以降が効果的に連動する。何なら中盤の4枚までが敵陣に入り込むぐらいの超積極的な守備。ダウニング、オニールがサイドに逃げてきた相手を狙い、真ん中の場所ではボアテングが絶対的な守備力を見せつけてかっさらう。

そうやって高い位置でボールを奪えるからこそ、ショートカウンターが効果的に決まるわけで。このショートカウンターのためのチーム全体の意思統一も素晴らしい。奪った選手はまずFWを見る。FWもチームがボールを奪った瞬間に自分が目標になることを自覚する。瞬時に相手から離れる動きをして、前線で起点になろうとボールを引き出す。守備のスタートと攻撃のスタート。このチームにおけるFWの役割は大きい。

とりあえず、ミドルスブラのやり方のイメージはこんな感じ。でも、こういうミドルスブラらしいやり方からややズレたやり方が見られたのが今回の試合だった。まず、全てのスタートとなる守備のスタートをどこから始めるかっていう問題。いつもは最前線から見境なく追いかけまわすのがスタート。これは上にも書いたとおり。それが今回の試合ではリミッターなしで最前線から追いかけまわすっていうやり方を放棄してきたと思う。

つまり、ブロックを作って受けるイメージが強くなったってこと。それでも完全に引きこもって受けるってことではない。最終ラインは高めに設定されてるし、それに押しだされて中盤も高い位置に置かれてる。早い話がブロックの設定位置はいつもと大きく変わらなかったと思う。でも、そのブロックを形成した上で自分たちから守備を開始しようっていう積極性が今回のミドルスブラには足りなかった。とにかく、前から前から追いかけまわすはずだったミドルスブラの2トップは3ラインの一角として相手の攻撃を待ち構えるイメージが強くなったと思う。

もちろん、こういうミドルスブラの守備のやり方自体が悪かったとは思わない。上にも書いたように、完全にベタ引きになったわけではないわけで、ブロック内に入ってきた相手ボールに対しては忠実に厳しいチェックをかけていった。少なくとも中盤以前では相手を自由にさせないぞっていう1つ1つのチェックが繰り返されたと思う。そういう守備の中で相手が少しでももたつけば一気に囲い込む準備もできてた。コンパクトブロック形成の中で選手間の距離の近さは確保されてたから。そのベースにあるのは1人1人の守備意識の高さであるわけだけど。

というわけで、トップの追いかけをやめたからと言って守備の質がガクッと落ちたとは言えない。リバプールが追いかけ型から受け型に変更しても、守備の質が落ちなかったのと似たイメージ。というか、ほぼ同じイメージ。ただし、マンUにとってはこのミドルスブラの守備の変更はかなりありがたいものとなった気がする。今回は4‐4‐2のマンU。おそらく、いつものようにミドルスブラが深い位置まで追いかけまわしてきたとしたら、意図の薄い蹴りだしが多くなったに違いない。まだ、4‐4‐2システムでそうやって上から来た相手に対処できた試合を見たことがないし。そして、予想通りというかなんというか、こういうマンUの弱点は後々明らかになって行くこととなるわけだけど、それはまた別の話。

とにかく試合開始当初は相手の最前線の追いかけ回しを食らわなかったマンUの最終ラインはある程度の自由にボールを保持することができた。さらに、1つ前のスコールズ&キャリックのところでもボールを持つことができる。上にも書いたように、中盤のところではしっかりと守備をしてきたミドルスブラだったけど、キャリック&スコールズの2人の組み合わせなら、そういう相手のプレッシャーの中でも安定してボールを持つことができた。最終ライン(実質的にはCB)とCMFのところでボールを落ち着かせることができたってのはマンUにとってはかなり大きかったと思う。

ちなみに前後関係を整理しておくと、このミドルスブラ戦はマンUにとってはCLローマ戦の第1戦目と第2戦目の狭間の試合。どんだけ前の試合を見てるんだってとこだけど。とりあえず、この時期のマンUは計算できる形になってきた4‐3‐3がメインだった。この後のローマ戦、続くリーグのアーセナル戦も4‐3‐3。でも、ここ最近は4‐4‐2を採用してるマンU。バルサ戦の時に使い分けの理由がつかめないって書いたけど、もしかしたら4‐4‐2のリハビリ用だったのが4‐3‐3かって気もする。あくまでもファーストチョイスは4‐4‐2で。どちらもできるってのが強みではあるけど、どちらがマンUオリジナルかっていえば4‐4‐2だと思うし。本当は4‐2‐4だけど。

バルサ戦の時にも書いたとおり、4‐3‐3導入直前のマンUは様子がおかしかった。とにかく縦に急ぎまくり。前線の4人だけの攻撃が多くなった。最初は相手の前線からの守備に負けて蹴ってしまうってことが多かったわけだけど、そのうちに相手が引いて受ける形の守備をしようとしてるのに、急いで前線に蹴ってしまうっていう末期症状が現れる。そんな中でできたのが4‐3‐3だったわけ。この4‐3‐3によって中盤の厚みを増し、縦縦に行かずにしっかりとボールをつなぐ組み立てが回復していった。

全試合を見てるわけじゃないか分からないけど、このミドルスブラ戦の前のアストン・ビラ戦でも4‐4‐2を試してる。つまり、4‐3‐3のボール保持が4‐4‐2でもできるかってのを見たんじゃないかっていう。結果は4‐0で圧勝。でも、やっぱり縦へ急ぐ様子が見られたのも事実だった。だから、次のローマ戦では4‐3‐3を採用。この試合に関しては守備の考えも大きかったと思うけど。そして、今回のミドルスブラ戦。アストン・ビラと同じく格下の相手。試すのには最適。

もちろん、あくまでも想像でしかない。大体においてそもそもシステムがあってないようなマンU。4‐3‐3か4‐4‐2かなんてのはテベスが出てるかアンデルソンが出てるかの違いだって気がしなくもない。登録上、FWとMFが何枚かってこと。テベスだって最近は後ろに向かっての守備のよさを見せてるわけだから、守備においては大きな差はないとも言えるし。でも、やっぱり攻撃に違いが出てくるのか。テベスなら流動4トップだし、アンデルソンならポジション固定的な代わりに中盤に厚みが出るっていう。

あとは、ここに来てスコールズが調子を戻してきたからアンデルソンがいらなくなったってこともあるかもしれない。アンデルソン&キャリック&スコールズでやってた仕事をキャリック&スコールズでこなせるっていう。故障明けは全然フィットしてなかったスコールズだけど、知らない間に本来のスコールズに戻ってた。今回の試合だって、相手がしっかりとプレッシャーをかけてくる中盤の場所でスコールズ&キャリックが安定してボールを保持してたってのは上にも書いたとおり。これは1つ前のローマ戦ではスコールズ&キャリック&アンデルソンが分担して行ってた役割だった。

果てしなく関係ない方向に向かって行ってしまったけど、要するに何がいいたいかっていうと、今回の4‐4‐2のやり方で攻撃に厚みを加えられるかってこと。1つ前のアストン・ビラ戦のようにやっぱり縦を急いでしまうのか、約1カ月後のバルサ戦のように4‐4‐2でも厚みを加えた攻撃ができるのか。それがポイントだった。そして、結論はどちらでもない。最初はいい形で攻撃の形を作れたし、途中からは全く何もできなくなってしまった。もっと言えば、最初は4‐4‐2の良さばかりが見えたけど、途中からは4‐4‐2の弱点ばかりが目立ってしまったって言える。

最初の時間は上にも書いたように、相手の前線のプレッシャーが予想外に弱かったこととCMFの安定性によって低い位置での保持ができた。そうやって時間を作ることによって、前線の受け手の方にいろいろな準備をする時間が生まれた。加えて、相手の前線でのプレッシャーが弱かったことによって最終ラインが高めの位置まで上がってくることができたから、全体を押し出して前線に厚みを加えることにも成功したと思う。急いで縦に蹴ってるときにはありえない状況だったし、その点では改善が見られたって言える。

ここにおいてマンUらしい4‐2‐4が見られた。しかも、生粋の4‐2‐4。やっぱり攻撃だけを考えたら、前線の4枚はギグス&テベス&ルーニー&Cロナウドが一番しっくりくる組み合わせ。もちろん、相手の力量の差ってものを考慮に入れなければならないわけだけど、こないだのバルサ戦よりも洗練された4‐2‐4を見ることができたと思う。いい流れの時間帯には非常にマンU的な攻撃が展開されることとなった。

まず、低い位置のボール保持は右寄りで行われることが多い。最終ラインからはCB2枚と右のブランが参加し、左のエブラは積極的に高い位置に入り込んでいくから。そうやってエブラが高い位置に入り込むことによってギグスの自由度が増してくる。エブラに左サイドを任せておいて、ギグスは真ん中に流れたりしながら自由に相手のギャップギャップに顔を出してくることが多かった。

そういうギグスの真ん中流れをはじめとして、マンUの選手たちはトップ下の場所に空いているスペースへの出入りを激しくする。これはいつも書いてるとおり。今回も例に違わず、ギグス、Cロナウド、テベス、ルーニーがその場所に頻繁に顔を出してきた。誰かがその場所に入ってくれば、他の選手は邪魔をしないようにサイドに流れたり、トップの場所に張ったり。近すぎず遠すぎずの関係性を保ちながら、前線が文字どおりグルグルとポジションを変えていく。

そして、そういう前線の関係性に機を見て後ろの選手が絡んでくる。今回の試合ではキャリックの積極性が目立ってた。こないだのバルサ戦ではキャリックが後ろに残ってスコールズが出て行くっていうシーンが目立ったけど、この試合では真逆。スコールズは1つ下で逃げ場としての役割を担うことが多くなったと思う。一気に畳みかけるようなシーンでは前線に顔を出してくるけど。こういうタイミングを見計らって時間差で出て行くことで、前線の動きの再活性化が図れる気がする。トップ下の場所に出入りの激しさ、というか前線にポジションチェンジの活発性を含めて、マンUの攻撃で前線が渋滞するっていうシーンはほとんど見られない。

こういうマンUの4‐2‐4に対して、ミドルスブラは困ったことになった。高い位置で自分たちから積極的に始める守備は放棄した今回のミドルスブラ。相手が入ってきたところで1つ1つのチェックを繰り返すことで相手の攻撃を分断するっていう意図が強くなったのは上にも書いたとおり。だけど、そういう待ち構えての1つ1つのチェックを次々と外されて行ってしまったっていうのが実際のところだった。

マンUの前線はポジションぐちゃぐちゃだし、それぞれが狙ったように間間に顔を出してくる。だから、完全に捕まえ切るのは難しかった。そうやって最初の守備が遅れてしまい、後手後手に回るミドルスブラに対して、マンUは間間にパスをつなぎながら次々に局面を変えていった。この辺は4人が孤立してた縦急ぎ4‐4‐2では不可能なことだったと思う。近さがないから。

そして、マンUにしては個での突破が明らかに少なかったのがいい流れの時間帯。1タッチ2タッチのシンプルなパス回しで敵陣に進攻してくやり方が目立った。逆に悪い時間には個の孤立、強引な突破が目立って、わざわざ相手に守備の狙いどころを定めさせてやってるようなものだったと思う。ミドルスブラの複数囲い込みのいい形の守備の餌食になるだけの話だった。

ちなみに、今回の試合のマンUのよさは近い関係性でのパス回しだけではなかったと思う。いい流れの時間帯限定ではあるけど、1発のボールのよさも目立った。幅を使ったものでは、中盤で組み立てながら、1つ遅れて入ってきた左のブラウンへの1発の展開が代表的。相手の守備を横に広げることによって、それぞれの関係性を希薄化させるアプローチができてたと思う。それから、トップへの1発のパス。これは悪いときのマンUに見られた意図の薄いものとは全く違う。意図がはっきりしたものだった。それは高い位置に設定された相手ブロックに対する揺さぶり。時折見せる1発のロングボールで相手の高い最終ラインにプレッシャーを与えたと思う。これは同時に、相手が待ち構える中盤を飛び越えるっていう意味もあった気がする。

さて、ギャップギャップに入り込んでくるリズムのいいパス回しに大きな展開を織り交ぜた組み立てをするマンUに対して、守備の狙いどころが定められなくなったミドルスブラ。後手後手の対応になり、間間に入り込まれ、自慢の厳しい守備もひらりひらりと交わされる状況。でも、それでもミドルスブラの守備陣はあわてなかった。なぜなら、ミドルスブラの守備にはまだとっておきがある。それはゴール前ラストを固めるベタ引き人数ベース守備。実はこういうラストの強さがミドルスブラの守備の一番得意なところだったりして。

アーセナル戦でもそうだった。立ち上がりは前から行こうとしてたミドルスブラだったけど、アーセナル得意のパス回しによって簡単にブロック内に入り込まれる状況。だったら、前から前から行って下手に後ろにギャップを残してくるなんてのは馬鹿なんじゃないかと。というわけで、ベタ引き守備へ移行。後は人数をかけ、体を張り、集中力を保ち続けて、跳ね返し続けるってやり方。これでアーセナルを苦しめた。

これがあるから、ミドルスブラの方はいくらマンUに中盤を制圧されてもそれほど焦りはなかったんじゃないかと思う。実際に相手に攻め込まれてる時間帯にも流れの中からは最後の最後の場所はやらせてない。2点目は本当に例外的。終了間際の時間帯のマンUの猛攻も、最後の最後のブロックで何とかしのぎ切ることができてた印象。だから、実際のところは守備に関して切羽詰まった危険な状況に陥るってことはなかったと言ってもいい。

ただし、このベタ引き守備には問題がある。それは攻撃との関連。最初に書いたようにミドルスブラの攻撃は守備からのつながりっていう意味合いが強い。高い位置で奪って、トップに当てて、そのまま攻めきるみたいなやり方がミドルスブラの攻撃のファーストチョイス。でも、正確にいえばどこで奪ったかなんて関係ない。ボールを持ったらとにかくトップへがミドルスブラの合言葉。高い位置でボールを奪えれば即刻チャンスにつながる可能性を秘めてるこの形も、奪うのが深い位置では一気に可能性が薄くなる。前線との距離が遠くなるんだから当たり前。でも、2点ともトップへの1発のボールからだったことを考えれば、やっぱりこれがミドルスブラの形だって言える。

ただ、やっぱりあのやり方で2点も入ったのは奇跡に近い。深い位置で奪ってから1発でトップへってのは効率が悪すぎる。それを考えてか、ミドルスブラの方は徐々に奪ってすぐにトップへっていうような攻撃を減らしていったと思う。確かにトップを見ることは見るけど、無理なら普通にビルドアップしようと。今回の試合ではマンUの切り替え後の守備がいつもほど抜群に効いてなかったのも、ミドルスブラが奪った後につなぐには幸いしたかもしれない。

で、そのマンUの守備だけど、今回の試合ではうまく整理されてたように思う。少なくとも4‐2‐4本来の守備よりは圧倒的に安定感があった。まずは、テベスが基本ポジションをトップ下の場所に置いたこと。マンUの守備が安定するかどうかは、この2トップ縦関係によって決まることが多い。2トップを縦にしてトップ下の場所を埋めるときには、それなりに安定性がもたらされると思う。だったら、いつもそうすればいいんだけど、そこは気まぐれマンU守備。2トップが縦になってみたり、ならなかったり。2トップが縦にならないとトップ下の場所=相手のボランチが完全に浮きあがって、好きなように組み立てを許すっていう最悪のパターンに陥る。今シーズンも何試合か見られた部分。

とにかく、今回の試合ではテベスがトップ下の場所に入って4‐2‐3‐1ブロックができてたマンU。そして、この4‐2‐3‐1ブロックで受ける意図が強くなった。4‐2‐4の前線4トップの前への守備は皆無。SMFの2人に関しては、むしろ後ろに向けた守備意識が高まってた気がする。1つ前のローマ戦でパクとルーニーの両サイドがSBみたいな場所まで守備をしてたわけだけど、それに触発されたのかどうか。どちらにしても、4‐2‐3‐1ブロックの意図は4‐4‐1‐1みたいな方向に向いてたように感じた。よって、ミドルスブラの方もそれなりに落ち着いてボールを保持できる状況だったって言える。

マンUの方は、その上で4‐4の間に入り込ませない守備をしてた印象。いつもとは性格が違って、ゾーン寄りの守備だったと思う。相手がトップを狙ってくるのが分かってるんだから、その場所を抑えにかかるのは合理的と言えば合理的。昨日書いた、インテルに対するローマの守備と大きくは変わらない。4‐4の間に入り込もうとする縦パスをフィルターとなる中盤の4が引っかけたり、間に入ってきたボール保持者を囲い込んだりっていう守備のやり方が目立ったと思う。単純な縦パスに対しては、出足の早さが目立って、相手より先に触ることも多かった。

結果としてミドルスブラはトップに当てることができなくなった。だから、仕方なくサイドへ。マンUの守備がミドルスブラの攻撃をサイドへ追いやったとも捉えられるけど、ミドルスブラとしてはそんなに嫌なイメージはなかったかもしれない。トップに当てる攻撃をしたとしても、相手を押し込んだあとにはサイドに展開して作り直すってやり方も目立つし。このサイドではマンUの守備がそれほど厳しく効かなかったこともあってか、最後のクロスまで持ち込めるシーンが多くなった。ただし、ことごとく跳ね返されてしまったわけだけど。あまりに単純だったから。この辺にミドルスブラの遅攻の苦手さが表れてる。攻撃のバリエーションが少ないっていう。

それでも、このサイドに起点を作る攻撃の意味するところは大きかった。そして、そういうサイドからの攻撃がとりあえずうまく回るようになった時間帯にものの見事に同点ゴール。上にも書いたように、サイドからがどうしたとか、ビルドアップがどうしたとかは関係のない1発蹴りからの流れからだったわけだけど。それでも、この後の時間帯は流れが完全にミドルスブラに傾くことになった印象。だから、試合全体を通して見ると、実はミドルスブラの時間帯の方が長かったかもしれない。

とりあえず、まずはサイドに起点を作る攻撃が意味したことについて。上にも書いたように、いつもとは違って中盤のラインの一角となる意図が強かった両SMF。相手がサイドに起点を作ってきたことによって、その守備への負担がより大きくなることになった。いつもより守備が単純に2人増えた分、守備の安定性は増したけど、当然のように前線の枚数も犠牲にすることとなった。

そして、そういう流れの中でのミドルスブラの同点ゴール。このゴールによってミドルスブラ覚醒。一気に前線からの守備の勢いが増すことになったと思う。それまで、受ける意識が強かった守備はどこへやら。最前線から追いかけ回すいつものミドルスブラが帰ってきた。このミドルスブラの守備意識の高揚と、マンUの本当の意味での4‐4‐2が組み合わさることによって、マンUは全く抜け出せない悪循環に陥ったと思う。

まさに悪いときのマンUそのままの流れ。相手の前線からのプレッシャーによって、後ろの選手は蹴りまくりモード。前線の味方が準備できてるかどうかなんて関係ない。とにかく、相手のプレッシャーを逃れたいから前線に蹴りだす。ここで思い出さなければならないのは、両サイドが低い位置に入ってること。いつもみたいに前線が4枚なら、まだ可能性はあっただろうけど、今回は2枚だけ。しかも、小柄な2人。急いで前線に蹴ってるから、後ろが押し上げる時間もない。前線で競り勝ってキープするなんてのは夢のまた夢。結局、相手にボールが渡る。そして、相手の攻撃が再開。そんな流れから抜け出せなくなる。

後半もこの流れが続いたわけだけど、後半はもうちょっと深刻だった。奪った後にすぐに前線に向かって行くのは前半と同じ。でも、後半は後ろの押し上げを早めようとしてた気がする。前の2人のフォローへってことで。一見よさそうではあるけど、これが悪い方向へとつながる。そもそも意図の薄いボールを前線に向けて供給してるわけだから、つながる可能性は薄い。加えて、相手の前線からの守備も相変わらず効いてる。だから、途中で相手に引っ掛けられるシーンが多発。このときに、後ろの選手(特に中盤)が押し上げを開始。それまで保たれてた4‐4の間にギャップができることとなる。

味方がボールを奪ったらすぐに引き出しの動きを開始するミドルスブラFW。4‐4の間に入り込んで受ける場面が多くなったと思う。前半はしっかりと締められてた相手のFWへのコースを後半は空けてしまったのがマンUだった。結果としてミドルスブラは前半以上にチャンスが増大。というか、前半はなんだかんだでマンUの4‐4は崩れてなかったために、結局はサイドからのクロスを跳ね返されるってシーンが多くて、実際にはチャンスが多く生まれてなかった。でも、今はミドルスブラ得意の高い位置で奪ってトップに当てるっていうショートカウンターが機能し放題。チャンスが増えるのは当たり前だった。

というわけでいい部分と悪い部分が見られたマンU。相手が前線から守備に来なかった時間帯は、4トップを中心とした洗練とした攻撃が見られたのに、相手が前線からの守備を開始した途端に一気にそれが消えてしまった。後半は結果として個頼みの攻撃のみ。前半のようなパス回しなんて全く見られず、むしろボールを持った選手が出し所がなくて困るシーンが多発した。2点目は後半では珍しくパスがつながったシーンからだったけど。脆いというかなんというか。相手のやり方の変更で、ここまで極端に変化が生まれてしまうと、ちょっと困るんじゃないかなって思ったりもする。だから、その後のローマ戦とアーセナル戦では4‐3‐3に戻したのか。

対するミドルスブラはなんで最初から前線の守備をしなかったのか。それが自分たちの形であるにも関わらず。最初からいつもどおりに前線からの積極的な守備をやってれば、もしかしたらマンUを破ることだって可能だったかもしれない。途中でギアを入れ替えてからの流れは明らかにミドルスブラだった。1発ボールからの2得点は奇跡だったってのは上にも書いたとおりだけど、それ以外の自分たちの流れで得点を奪えなかったのも奇跡に近い。マンUは冷や汗もののシーン連発。今回の試合に限っては、ミドルスブラが勝ち点を2失ったっていう見方をしても的外れではなかったと思う。やっぱりこのチームは注目に値する。
スポンサーサイト
別窓 | 国外リーグ | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<マンU×アーセナル | サッカー好きの日記帳(引越し中) | ミラン×インテル>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| サッカー好きの日記帳(引越し中) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。