ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2008-06-23 Mon 00:41
日本×バーレーン
<日本代表:4-4-2>
FW:玉田-佐藤
MF:本田-遠藤-憲剛-俊輔
DF:安田-中澤-トゥーリオ-内田
GK:楢崎

バーレーンはホームの試合では自陣に引きこもって、入ってきたところを狙ってたバーレーン。しかも、その入ってきたところの守備自体も結構ルーズだったバーレーン。日本が蹴りまくり作戦を採ってきたきたことによって、そういう守備の弱点が隠されていたのは事実。そんなホームでのバーレーンの戦い方と比較すると、今回は戦い方にかなりのイメチェンを図ってきたように思う。

バーレーンの基本的なシステムは4‐3‐3。4‐5‐1に見えることが多かったのも確かだけど。とにかく、念頭に置かれていた守備は前線から積極的に行くものだった気がする。1トップというか3トップの頭に入った選手が日本陣内のペナルティーエリア直前のボールに対しても追いかけて行く姿勢が見られたと思う。そんな守備のスタートに2列目以下がしっかりと連動することで、高い位置で奪おうっていう守備をしてきたと思う。

とはいえ、バーレーンはバーレーン。最前線から連動性を高める守備をしてきたとしても、抜け道は多かった気がする。前線の3トップが頑張っても、中盤がついてこないっていうことも多かったし。確かに日本の最終ラインがスムーズにボールを持ちあがるのは難しかったけど、1つ前の遠藤&憲剛の助けを借りることで、さらに両SBを有効活用して幅を使うことで、相手の前線からの守備に対しても、しっかりとつないで行くようなやり方を採ることができた。

そして、相手の最初の守備ブロックを抜け出すとどうなるか。前線からの守備が念頭にあるバーレーンの守備ブロックは超高い。そのウラにはスペースがたくさんある。ウラのスペースは玉田&佐藤の2トップにとっては大好物。そういえば今回もちびっこ2トップの組み合わせだった。でも、その役割はイメチェン岡田ジャパンが採用したちびっこ2トップの役割とは異なっていた気がする。今までは2トップ(特に玉田)には組み立てに参加してくることが求められてたけど、今回は純粋にFW的に動くことが多くなってた。要するに、後ろのトップ下のスペースに出てくるよりは、得点に直結する相手のウラのスペースを狙えってこと。

これがベンチからの指示なのか、自分たちの判断なのかは分からない。でも、この2トップの役割の変化が後々になって悪い影響をもたらしたのは事実。とはいえ、立ち上がりはそんなウラへの抜け出しがチャンスに直結してたのも、また事実。普通に遠藤に蹴らしておけばあっさり先制点を奪えたはずのPKも佐藤のウラへの抜け出しから。相手の最前線の守備を抜け出し、中盤との間にできたエアポケットに入り込んで、直接ウラ抜けスルーパスっていう形で、いくつかのチャンスを作った立ち上がりの流れだった。玉田と佐藤のスピードが生きまくった流れ。

だから、この時間帯は恐ろしく縦へのスピードが速い日本の展開が生まれたと思う。単純にFWに出す、1発ウラ狙いは確かにいつでも繰り出せる形ではない。でも、そんなときにはサイドを使った縦急ぎ攻撃を行った印象。相手のWGのウラにSBを抜け出させて、そこにボールを出して、そのサイドで縦へ縦へと一気に進むっていうやり方も目立ってたと思う。

おそらく、中→中で一気に相手のウラを突くにしろ、中→外でサイドを突き進むにしろ、岡田監督にとっては理想に近いサッカーだったんじゃないかと思う。手数をかけずに一気に縦へと進む形なわけだから。低い位置でのパス交換で相手の前線からの守備をいなしておいて、抜けだしたら中盤を一気に通り過ぎる縦縦サッカーが多く見られた。中盤に技術のある選手を並べておきながら、その中盤が軽視されたのが今回の日本代表。立ち上がりのように、縦縦の攻撃を簡単にできてる時間はよかったけど、最終的には中盤がなくなってしまう弊害ばかりが目立ってたように思う。

バーレーンの方としては前線からの守備に怖さが生まれてくる。前から行ったとしても、そこで奪えずに、それだけじゃなくて、後ろのスペースを使われまくり。せっかく頑張って前から行ってるのに、それがピンチにつながるんじゃ割りに合わない。でも、今回のバーレーンはめげなかった。あくまでも守備は前線からっていう時間帯が途中までは続いていたと思う。ウラを簡単に取られるのは出し手をフリーにしてしまうからなんだっていう方向の修正が見られた印象。中盤の1‐2の前に入った2枚が立ち上がりの時間帯よりも前線への守備意識を高めて、日本の出し手に対してしっかりとプレッシャーをかけに行くシーンが目立ったと思う。結果として日本が1発でウラに通すようなシーンは見られなくなった。

ただし、ここで問題が1つ。バーレーンの中盤の選手が守備意識を高めた結果もたらされたのは、日本の攻撃の最短距離を防ぐっていうことだった。逆に言えば日本がつなごうとすれば、前に引っ張り出されている分だけ、DFとの間にスペースを残してきていることになる。でも、残念ながら今回の日本はそこを使えないシーンが多かった。いつもなら玉田が降りてきたりするトップ下の場所なんだけど、今回の玉田は前へ前へ。憲剛が積極的に出てきたりもしてたけど、そこには相手の中盤の選手が一緒に戻ってくればいいだけの話。

でも、その素晴らしいスペースをスペースのまま残しておくのはもったいないっていう意識が日本の方にも生まれてくる。徐々に俊輔とか本田っていう基本的ポジションがサイドの2人が中に流れてボールを受けるシーンが目立つようになった。ここでやっとバーレーンの守備にバーレーンらしさが取り戻された気がする。要するにバーレーンがベタ引き守備ブロックを作る時間が長くなったってこと。

ただし、やっぱり基本の守備意識が前線にあったのは事実。その後のバーレーンも攻撃後の流れなんかでは前線からの守備が機能したりしてた。ポイントは1トップの場所で守備のスタートを切る選手が自分の前に対する守備ができるかどうかにあったと思う。1トップの選手は自分の背後にボールが入ると、守備に参加せずに前線に残ったままっていう形が多かったから。そうなったら、中盤の高めの2枚が一応は日本の出し手をケアするけど、その背後が危険になればすぐに深い位置の守備ブロックへと移行するっていうやり方が見られた印象。

ただ、バーレーンの1トップの選手の守備に対する意識が低いかって言われるとそうでもない。背後に入られてすぐは守備に関心がないかのように振舞って、前線に残ってたりするんだけど、ベタ引きの流れになると突如として戻りながらの守備をしたりしてた。ベタ引きの相手ブロック前で日本がボールを左右に動かしてたりすると、急に真ん中の遠藤のところを狙って戻ってきて守備をするシーンが見られたと思う。そう考えると基本的な守備意識はそれなりに高いんだろうなって思う。そして、1トップの場所にその選手が入ったことで、バーレーンの前線からの守備もある程度の形になってたんだろうなって気がする。

とりあえず、引いて守らざるを得ない時間が長くなっていったバーレーン。ただし、今回のイメチェンバーレーンは一味違った。引いて守るって言っても、完全なるベタ引きにはならなかった。要するにゴール前にとにかく人数をかけとけっていう形の守備にはならなかったと思う。低い位置にブロックを作るのは確かだけど、最終ラインはある程度の場所にとどめてたし、いい意味で中盤とDFラインの境目がはっきりしてた。今回のバーレーンのベタ引きブロックには組織としての秩序が見られたと言っても過言ではない。

具体的に見てみる。まず、ベースとなるのは中盤とDFラインで作り上げる4‐3の守備ブロック。ここも中盤は絶えず日本の出し手へのプレッシャーをかけて行ってた。そういう意味では文字どおりのベタ引きではなかったとも言える。とにかく、そんなわけで日本が中→中の単純な縦パスを入れるのは難しい流れにつながったと思う。それにたとえ日本が縦パスを入れてきたとしても、今回のバーレーンは一味違ってたし。

自陣で守りつつも受け手へのケアがルーズだった、前回のバーレーンはどこへやら。日本のトップ(的な役割をする)選手に縦パスが入った時のバーレーンの選手の守備意識はかなり高かった。バイタルエリアに入ってきた縦パスには厳しく当たることが明確になってたと思う。そのせいで日本にいい場所でのFKをいくつか与えてたのはご愛敬。そして、そんな1つめの守備の2つめ以降がすぐに連動してたのが今回のバーレーンのバーレーンらしくないところ。中盤の選手は前に対してだけではなく、後ろへの守備もしかりとやってた印象。そうやって挟み込みを作った。

バーレーンというか中東のチームは守備の1つ1つが勝負どころっていうイメージが強い。個々の力量で相手からボールを奪うべきだっていう。でも、今回のバーレーンは日本の縦パスの入りどころに厳しく当たった最初の守備に対して、すぐに周囲が集中してくるようなシーンが多く見られたと思う。中→中への縦パスを入れること自体が困難だった日本だけど、それが通ったとしてもその後のバーレーンの真ん中の場所の守備のよさによってつぶされてしまうシーンが多々見られた。

そんなわけで4‐3で守る真ん中の場所は完全に締めたって言ってもいいバーレーン。でも、そうなると気になるのがサイドのスペース。でも、今回のバーレーンはサイドのスペースのケアもしっかりと行ってきた。その役割を担ったのがWGの2枚。守備時には中盤と同じラインまで戻っての守備が見られたと思う。そうやって日本のSBの上がりをケアしつつ、同時にサイドの深めで起点を作られた時に、SBと協力して挟み込むような役割も担ってたと思う。特に目立ったのが右サイドのWGの選手。守備時にはSBの位置まで戻り、攻撃のときには最前線まで飛び出していく。その運動量は素晴らしかった。パク・チソン並。

そんなバーレーンの守備ブロックに対する日本の守備は、厳しいことを言えば全く頭を使っていなかった。しかも、それがアウェーのオマーン戦の時にも見られた形だったからなおさらたちが悪い。行き当たりばったりの印象が強い、岡田ジャパンの悪いところが見られたように思う。あまり考えずに、攻めていたら結局は悪い流れに陥ってたっていう。オマーン戦の反省が全く持って生かされてなかった。

上に書いたように、前から来てるバーレーンのDFラインの前にスペースを見つけた俊輔と本田。どちらも真ん中寄りに入ってきてのプレーが多くなったってのも上に書いたとおり。確かに相手が前線から来ている時にはこの動きは効果的だった。うまく起点になるシーンも見られた。ただし、相手が低い位置のブロックへ移行しても、この2人の真ん中でのプレー時間はかなり長かった。本田なんかはサイドでのプレーの方がしっくり来るはずなのにも関わらず。

さらに今回の日本のFWはFW的な動きを求められてたってのは上にも書いたとおり。いつもだったらサイドに顔を出すシーンが目立つ玉田も今回は真ん中でのプレー時間が延びた。佐藤も同じく。これで4枚は真ん中に常駐していたことになる。加えて、憲剛の積極的な攻撃参加もことごとく真ん中へ向かって。長谷部のようにサイドを回り込む動きは前半は皆無だった。

完全に真ん中は飽和状態に。そして、結果としてサイドはSBのみが担当する流れに陥った。これも上に書いたことだけど、日本のSBの攻撃参加に対しては相手のWGがきっちりと対応してきてた。相手はSBとWGの2枚に日本のサイドは1枚。恒常的な数的不利が生まれ、サイドで深い位置をえぐるのは難しくなった。SBは縦に行けずに、低い位置でバランスを取る遠藤に戻すシーンが多くなったと思う。ここを狙ってたのが相手の1トップの選手。

遠藤→SB→遠藤→逆SB→遠藤→真ん中への縦パス→つぶされる。相手の守備のよさもあったけど、日本の真ん中は飽和状態で、さらにその選手たちが待っているんだから当たり前。ちょっとした動きがあったのも確かだけど、あくまでもちょっとした動き。大々的に相手ブロックのバランスを崩すのは難しかった。もう本当にオマーン戦と全く同じ流れ。なんて学習能力がないんだっていう感じか。

オマーン戦ではサイドの重要性を再確認することで事態の打開を図った日本代表。今回も前半の途中でそんなことを思い出したのかもしれない。本田がサイドに戻っていくシーンが目立ち始め、さらに今回は常にFWとして振舞っていた玉田がサイドでの数的優位形成を助ける場面も多くなっていった。結果としてサイドを深くえぐってからのチャンスっていう形が目立つようになったと思う。

ただし、そんな感じでチャンスを作り始めた日本に新たな問題が生じた。それはバーレーンの守備のやり方の変更によってもたらされたもの。前線からの積極的な守備を念頭に置いていたバーレーンだけど、その背後を狙われて低い位置での守備ブロックへと移行しなければならなくなったってのが、ここまでの流れ。そんなバーレーンが前半の途中から、中間的な守備のやり方を採ってきた。前線からの積極的な守備とラストの守備の中間。

それは自陣にバランスのいい4‐1‐4‐1を作るっていうもの。チーム全体が低い位置に押し込まれる流れの中ではがれ気味の時間が続いていたトップの選手もブロックに参加して、文字どおりに4‐1‐4‐1ブロックを採用してきたと思う。理由は分からない。前線からの追いかけ回しに疲れたのか、低い位置に押し込まれるぐらいならバランスのいいブロックを作って受けようと思ったのか。とにかく、それまでの前線からの守備は完全になりを潜めた。

日本にとっては最終ラインが持ちあがれるっていう効果をもたらした。でも、それだけ。残念ながらビルドアップの問題が再来。バーレーンの4‐1‐4‐1の2列目の4のフィルターを越えられないってこと。それまではラスト1/3のところをどうするかってのがポイントになってたのに、突如としてスタートの1/3のところに問題が生まれた日本。先に言っちゃうと、この問題は山瀬の投入まで続くこととなった。本当に全く深い位置まで入り込めない流れ。最後の仕上げをどうするかなんて言ってられない流れ。バーレーンにしてみれば、こんなに簡単に押さえられるのかっていう話だったと思う。

じゃあ、日本が中盤の4を越えられなくなった要因は何か。その要因はどう考えたって中盤の軽視にあったとしか思えない。バーレーンがバランスのいい4‐1‐4‐1を形成してきた以上、最初の4のフィルターをどう越えるかがポイントになる。そして、そのときに出し手の方でできる工夫は少ないと思う。低い位置で幅を使っても、横の間延びは期待できないし(4枚が横並びになってるから幅をしっかりとケアできてる)、真ん中は相手の2枚が押さえてる。だから、どうしたって受け手の方の動きが重要になるわけ。

でも、中盤が軽視された今回の日本。もっと言えば、しっかりと中盤で組み立てをしようとする意識が少なかったのが今回の日本代表だった。だから、組み立てのためにボールを引き出す動きが少なかった。上で書いたような、本田とか俊輔の中へと流れる動きも、組み立てのためというよりは、直接的にゴールに向かうため。憲剛の飛び出しもそんな意図。サイドに顔を出すようになって、ちょっとは変化が出てきたように思えたFWも、相手がベタ引きにならずにウラにスペースを残してくれている現状では前への動きの方に重点を置いていた。そんなこんなで、中盤の場所で起点を作りにくい状況が生まれてた印象。

要するに前へ前への意識が高すぎたとも言える。岡田化が間違った方向に出るとこんな形になるんだろうなってのがもろに表れてた。ここまで書いてきた中盤の空洞化がその最たる存在。前線にボールが入りにくい状況だったのにも関わらず、今回は俊輔が降りてきて助けるシーンは少なかった。そんな感じで全体として、降りてきて、要するに出し手の方に近づいてきてボールを受けようっていう動きが少なかったと思う。結果として相手のフィルターを越えられない状況が続くこととなった。

それにうまく相手の4の裏側に入れたとしても、その後の関係性が希薄。これも前へ前への意識と中盤の空洞化に原因がある。中盤はボールをつなぐ場所ではなく、ゴールへの経由点っていう意識が強すぎたように思う。だから、中盤にボールが入った瞬間にみんながゴールに向かっていく。結果としてボールに対する動きのほとんどが、遠ざかるランニングになってしまった。必然的にボールの近くでは動きが生まれない。ボールの近くでの関係性が生まれない。全体としてボールの近くに味方選手が少ないっていうシーンが目立ったと思う。特にみんながゴールに向かってしまったがためにサイドは悲惨な状況に。せっかく攻撃的な2枚を使っても、全く有効活用できなかった。

ここまで書いてきたように、縦急ぎの悪い部分が出ていたのが今回の日本代表。同じ縦急ぎでももっと関係性が生まれる縦急ぎだと思う。コートジボワール戦のように、サイドで超密集地帯を作って、追い抜き追い抜きの繰り返しの中で少ないタッチのパス交換でサイドを侵攻してく形。これまでずっと見られたように、FWに当てておいて中盤が前向きにプレーできる状況でゴールに向かっていく形。そんな形で縦へ向かいつつも、そこで関係性を築くってのが岡田監督のやり方であるような気がする。

でも、今回の日本代表は1人1人がバラバラに縦へ縦への向かっていたイメージ。立ち上がりは、それでチャンスを量産してしまったのが、後々の流れを考えるとよくなかった。チームとしての縦急ぎを目指したい岡田監督のサッカーとはかなり異質のやり方。個人の縦急ぎの組み合わせではチームとしての縦急ぎは達成されないことが今回の試合で分かったと思う。むしろ、相手のフィルターの4を越えられずに無駄に低い位置での保持時間が延びていったぐらいだったし。

そんな悪い流れが断ち切られたのが、上にも書いたように山瀬の投入から。前へ前へと向かって行ってしまうFWを1枚減らして中盤の選手を増やす交代。これによって中盤の密度が増した日本代表。結果として強制的な近さがもたらされる。同時にトップ下を置いたことで、無意味にサイドの選手が中へ中へと流れてきてしまうのも防いだ気がする。そして、この山瀬の投入で思い出したかの様に日本が中盤を制圧していくから面白い。

中盤の枚数が増えたことで強制的に距離の近さが生まれた。結果として、それまで希薄だった中盤の関係性が強制的に作られる。強制的に関係性が作られたことでパスが回るようになってくる。そうなると面白いことに、ボールの近くでの個々の動きも活性化されたと思う。ボールに対する近づくランニングと遠ざかるランニングのバランスが一挙に回復。結果として1つのボールに対する単純な動きの数が増えていった。もともと相手はバーレーン。中盤の場所で人もボールも動かしながら局面局面を変えていけば、実効的な場所でのパス交換が増やせるのは自明だった。

そうやって中盤の場所で優位を作ると、中盤の場所が重要なんだっていうことに気づいてきたと思う。それまでは受け手の方があまり引き出しの動きをしなかったってのは上にも書いたとおり。それが突然、前線の選手が降りてきてボールを受けようっていうような動きが生まれ始める。上→下の動き以外にも、相手の間に入り込む受け手の数が圧倒的に増えた印象。相手の弱点の1のところに入り込もうとする意識が高まったと思う。

そして、そうやって真ん中の場所での引き出しを活性化させていくとサイドの場所が空いてくる。そんな好循環に入っていったと思う。そして、そのサイドの場所でもそれまでの流れが嘘のように、最低1枚がボール保持者の外を回りこむっていう形が明確化した。単純にボランチの場所からトップ下の場所へと出て行く動きを繰り返していた憲剛がサイドの局面に顔を出してきたのが最も象徴的なシーンだったように思う。

そうなると流れは完全に日本へ。それまでは日本がボールは保持しつつも、明らかにバーレーンの思った展開で試合が進んでたから。中盤でのボールと人の動きを増したことによって、相手の守備ブロックを押し下げることに成功した。再びラスト1/3崩しへと日本が入っていくことになる。そして、このラスト1/3崩しは前半のそれとは本質的に異なったものになった。

1つはバーレーンが不本意にブロックを押し下げられたってこと。前半も前からの守備を念頭に置いていたバーレーンにとっては不本意だったことは不本意だっただろうけど、それでもバランスのいい守備ブロックを作ったあたりに、そうなる展開はある程度予測できてたであろうことが出ている。でも、この時間帯のバーレーンの守備ブロックはある意味ではバーレーン的なものになった。バランスも何もなく、とにかく最後に人数をかけるっていう質のものだったように思う。前半のようにサイドはWGに任せて、真ん中は4‐3で固めるっていうような整理された形ではなかったと思う。

対する、日本も前半とは全く違った攻撃のアプローチが可能になったと思う。サイド→遠藤→逆サイド→真ん中→つぶされる、なんていう形にはならなかった。今やトップの場所の出入り、サイドの出入りはかなり激しくなっている日本。それまでのパス回しで作り出した動きをそのままに、前線の動きがある状態での攻撃が可能になった印象。みんなが前に入って止まってる場所止まってる場所をつないでいった前半の流れとは全く違う。ダイナミックな最前線への飛び出しも多かった。中盤での保持を増やした方が中盤を通り過ぎて縦へ進むよりもスピード感が生まれるってのも面白い部分だった。

ただし、やっぱり日本の1/3崩しの弱点は残ったと思う。というか、ラスト1/3崩しにかける時間があまりにも短すぎた。中盤の軽視のせいで、ラスト1/3まで持って行けない時間があまりにも長すぎた。山瀬の投入は普通に後半の開始と同時でよかったんじゃないかと思うぐらい。あれだけの変化が生まれてるわけだから。山瀬を早めに入れておけばFWが足りないことにも気づいたはず。山瀬が入ったことで玉田が思い出したかのように中盤に参加するシーンが増えたから。そうすれば巻の投入ももう1つ早く行けたかなっていう気がしてならない。

そんなわけで明らかに精彩を欠いた日本の攻撃。それに対して守備もよかったとは言えないと思う。大体において、今回の日本のボランチは憲剛&遠藤。本格的に攻撃&攻撃のWボランチを定着させようとしてるのかって話。そういえば、W中村と遠藤が併用された今回はオシム化されなかったなって話。このメンバーでオシムのポゼッション重視、中盤重視のサッカーとは真逆のことをやって失敗したんだから皮肉。少なくとも俊輔は完全に岡田化されたなって思う。低い位置の助けに来なかったのも、その辺を象徴してるのかもしれない。

話がずれたけど、今回の守備は攻撃&攻撃のボランチが失敗方向に出た試合だったような気がしてならない。これまたオマーン戦の再来。前回のタイ戦では問題があまり見られなかったんだけど、今回は再来。その要因は簡単でタイはつないできたこと。タイは奪った後のボールをつないできたから、日本の切り替えの守備が面白いほどに機能した。切り替えじゃなくても、中盤のところでプレッシャーが機能させられた。

今回はみんなが前に入ってきて、それをつぶされる流れだったから、奪われる場所が前の選手の後ろになることが多かったと思う。よって、切り替えの守備は前回ほどは機能しなかった。相手のボールの運び方も、頭の上を越えるロングボールが主体。中盤は後ろとの関係を求められる状況。そして、DFとの関係を求められると、攻撃&攻撃のボランチはもろさを見せる。今回の遠藤&憲剛も同じだった。

そもそもバーレーンは攻撃の方もイメチェンを図ってきた。バーレーンのやり方と言えば、ボールを奪ったらとにかく前線へっていうイメージ。3‐5‐2だった前回は、2トップ+1トップ下を目指して蹴って、そこで収まればWBとボランチが飛び出してくっていう形が見られたと思う。でも、今回のバーレーンは違った。蹴っておいて人数を増やすんじゃなくて、人数を増やしておいて蹴るっていうやり方を採ってきた印象。

守備時には4‐5‐1っぽい形になってたバーレーンだけど、攻撃時には4‐3‐3がはっきりしてた。というか4‐3‐3がはっきりするまでは蹴るのを待ってた。要するに今回のバーレーンはボールをすぐに前線に蹴らなかった。低い位置である程度ボールを持ってから前線へっていうやり方だったと思う。これができたのは日本の守備が受ける形を採ってきたから。バーレーンの低い位置の選手は自由にボールを持てたと思う。

岡田監督の言えば前線からの守備なんだけど今回は受ける形。前回の暑いタイ戦は追いかけたけど、今回は追いかけなかった。理由は簡単で、このチームは相手が蹴りまくるチームの場合は前線からの守備をやめる。前から頑張っても頭を越えられたら体力の無駄だって話。むしろ、後ろに人数をかけて固めておかなければ危ないって話。だから、今回の試合で前線から行かないのは合理的。

まあ、そんなわけで今回のバーレーンは前線が揃った状態で前線に蹴ってきた。だから、前線にターゲットが揃ってる。こぼれたところを拾う体制もできあがってる。対する日本はどうか。相手は3トップをワイドに置いているから、SBが絞って真ん中を固めるってのは無理だった。だから、頼りになるのは中盤。でも、攻撃&攻撃のボランチはうまくDFとの関係性を作り出せない。DFが競った次のボールが相手に渡るシーンが多かったように思う。

DFとボランチの関係性ではカウンターの危険性も見られたと思う。これもオマーン戦と同じ流れ。そもそも攻撃がオマーン戦と同じ形だったわけで、両SBを上げつつ、ボランチも攻撃に出て行ってしまうっていう本当の意味での2バックが今回もできてしまった。本当の意味での2バックができたことによって、数的同数のシーンもできあがってしまったと思う。相手が前が揃うまで攻めなかったから、助けられる部分もかなり大きかったように思う。

ついでに中盤の前に対する守備もよくなかった今回の日本。相手がつないでくるシーンがあまりなかったのに、つながれると深い位置まで入られるシーンが多かったと思う。受ける形の守備ブロックを作ったから、前線でいい形で守備のスタートが切れなかったってのが1つの要因。そして、その守備のスタートが切れないままにズルズルと言ってしまった気がする。それは守備のスターターとなりうる中盤の選手がいなかったから。みんな攻撃の人たちだから仕方ないか。実は守備で一番頑張れる素質があるのは本田だったかもしれない。でも、本田もそれほど目立ったわけではない。中盤で守備に目立てる選手が皆無だった。というわけで、攻撃&攻撃のボランチの組み合わせは危ないんじゃないっていう気がしてならない。

交通事故によって1‐0で勝利を収めた日本代表。今回は予選だから結果が出ればよしとは、どう考えたって言えない。勝ち上がりが決まってるからプレッシャーはない。ホームでの戦い。内容が求められる試合だった。圧倒的な展開で最後の最後を崩せない流れだったら、まだ納得できる。そこはやっぱり日本かっていう一種のあきらめもあるんだけど。でも、圧倒した展開でもなかった。内容が目も当てられない状況。お世辞にも最終予選に期待できるなんて言えない。

余談。やべっちFCのここが巧はシュバインシュタイガーのゴール。サイドでトライアングルを作って作って、ダイレクトダイレクトで縦に抜けたポドルスキーからのクロス。玉田が言うには、今の日本代表がやろうとするサッカーに近いとのこと。これで確認が取れた。やっぱりサイドで密集地帯を作って少ないタッチで縦を侵攻するのがやりたい形だったのかってこと。
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この記事のコメント
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俊輔ってよくPK外しますよね
解説「遠藤のPKも研究されてきてますからねぇ」・・・・・


いやいや、遠藤のPKは研究出来ないから!研究したところで最後まで動かないということしか対策がない。しかも最後まで動かなかったら一歩も動けない内にすでにゴールされてるから!
と思った。

まぁそれは置いといて、最終予選、日本厳しいね。
豪、韓国、イラン、サウジのうち2国と当たるってヤバくないですか?ウズベキスタン、北朝鮮、バーレーンもいるし、諦めるしかないかな(笑)
2008-06-23 Mon 09:41 | URL | シッコク #-[ 内容変更]
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俊輔が外すと劇的になりますね。ドイツの予選のオマーン戦もギリギリの久保のゴールで勝ちましたし、中国でのアジア杯のときも川口に神が降りてきましたし。遠藤に蹴らせずに外したわけですから、引き分けてたら戦犯級でしたね(苦笑)

知らない間にアジアも強くなりましたよね。国内事情が複雑な影響も大きかったとはいえ、アジア杯優勝国のイラクが最終予選に残ってないわけですから。そういう意味では、バーレーン相手に“違い”を見せられなかったのは痛かった気がします。
2008-06-23 Mon 11:05 | URL | ひまじん #-[ 内容変更]
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まぁ遠藤が昨日PK蹴ってたら意外と雨だから転がらずにキーパーにキャッチされてたかもね(笑)
まっ状況によって普通に蹴る時もあるって雑誌で言ってたけど。

ユーロ観てても強豪国が次々にこけてるし、どこの大陸も差が小さくなってるのかな?
2008-06-23 Mon 15:08 | URL | シッコク #-[ 内容変更]
いつも楽しく拝見させて頂いております。携帯で見ているのですが、いつも最後の部分まで読むことができないのです。入力の段階で何とかならないものでしょうか?

宜しくお願い致します。
2008-06-23 Mon 18:01 | URL | マシア #-[ 内容変更]
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>シッコクさん
グラウンダーなら逆に滑って伸びてたと思います。でも、ボールを見ないで蹴るので足元が不安定な場合は無理なのかもしれませんね。
大陸の中での差の縮まりは確実にあると思いますよ。何米もパラグアイが現段階では1位にいたりしますし。アジアはオーストラリアが入ってきたのも大きかったですね。

>マシアさん
一応、自分の携帯では見られるようにしてきました。ただ、文字数が多すぎて容量を超えてしまう可能性があるのかもしれません。読んでくださっているのに、すみません。
2008-06-23 Mon 23:14 | URL | ひまじん #-[ 内容変更]
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