ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-07-18 Wed 11:48
コパアメリカ決勝:ブラジル×アルゼンチン
<ブラジル:4-3-3>
FW:バグネル・ラブ-ロビーニョ、バチスタ
MF:ジョズエ-ミネイロ-エラーノ
DF:ジウベルト-アレックス-フアン-マイコン
GK:ドニ

<アルゼンチン:4-4-2>
FW:テベス-メッシ
MF:リケルメ、カンビアッソ-マスケラーノ-ベロン
DF:エインセ-ミリート-アジャラ-サネッティ
GK:アボンダンシエリ

この試合のブラジルのサッカーはブラジルらしさというものが微塵も感じられなかった。それはいい意味の方が強いわけだけど。前に個々の能力が高いチームが堅守速攻型の試合運びをしたら最強って書いたことがあるけど、まさにその通りの内容が見られたと思う。

確かに本来のメンバーと比べるとやや落ちるメンバー構成だけど、それでも個々の勝負ではアルゼンチンの選手と互角以上の戦いができる。さらに言えば、攻守に渡って複数の関係を築くことで局面局面での勝率を高めてた。

そのブラジルが守備をベースとしながら、攻撃には手数をかけないっていうやり方を取ってきた。これがドゥンガの目指すやり方だとすればブラジルは相当強いチームになると思う。ただし、本来の華麗さがないだけに国内の支持を得られるかが問題になるような気がする。

とにかくこの試合のブラジルは守備のよさが際立ってた。DF~FWまでの全ての選手に対して守備を求めてたと思う。だから何よりも個々の守備意識の高さがかなり目立った部分。攻撃後の切り替えのところでは奪われた選手が最初のDFになるっていうような守備面での責任感が全ての選手に見られたと思う。

それに伴って守備に対しての執着心も増した。相手のボールへのチェックの出足が抜群に速かったし、1度ついたマークは簡単に外さない。こういう個の責任がはっきりしたのはシステム的な要因もあったと思う。両者がダイヤモンドの4-4-2の形を取ってきたことでほとんどの局面で自分が見るべき選手がはっきりとした。CB×2トップの関係性はもちろんのこと、中盤では相手のリケルメに対してミネイロをぶつけるような対応も見られた。局面局面である程度見る選手がはっきりしたことで守備での個々の役割がはっきりしたっていう部分があったと思う。

こういう個々の守備意識をベースとしながら、組織としての戦術を組み立ててた印象。その組織としての守備のスタートは当然トップの2人ってことになる。2人ともかなり高い位置から守備を開始する場面が目立って、相手の最終ラインのボール保持者に対しても余裕を持たせないようなチェイシングが目立った。

このトップの最初の守備に対する2列目以降の連動性もかなりいいものだったと思う。トップの選手がボールに対して直接的なプレッシャーをかけるのに対して、2列目以降の選手はボールの位置によって前後左右に細かくポジションを移動することで間接的にプレッシャーをかけてた。さらに前線で味方が限定したコースに先回りしてマークするような場面も多く見られたと思う。

その中盤にボールが入ってきたときの守備のやり方もよかった。中盤では先回りの対応ができてたから、ボールが入った選手に対して素早く距離をつめることができた。そうやって相手の自由をある程度奪ったところで周囲が一気に囲い込むやり方が多く見られたと思う。こういう中盤の質の高い守備で相手に中盤を自由に使わせなかったことでアルゼンチンの本来のパス回しを完全に消した。

もちろんこの守備の中でのベストの結果は敵陣にできるだけ近いところで奪って自分たちの攻撃につなげること。実際に上に書いたような前線からの守備をベースとして、そういうベストの結果が生まれることも多かった。ただ、そういうところで相手にボールを持たれてしまったとしてもそれを受ける体勢はキッチリとできあがってた。この試合のブラジルのシステムは上にあるようにダイヤモンドの4-4-2。守備の陣形としては最終ラインの4の前に3を並べる4-3のブロックをしっかりと組織してきた。

そしてこの4-3の関係性のよさが抜群だった。最終ラインは高めのポジションを取りながら4-3のブロックをコンパクトにする意識をかなり強く持ってたと思う。この4-3のブロックでゴールに直結する場所のスペースを完全に消したことでアルゼンチンは決定的な場所に入り込むことができなかったと思う。さらに言えば4の前にフィルターとしての3が配置されたことで、アルゼンチンのキープレイヤーであるメッシ、テベス、リケルメに危ない場所でボールを触らせなかった。

そして、こういう4-3の関係みたいな前後の関係性のよさが全体としても目立ってた。例えばFWの2枚が下がって来て中盤の守備に参加するようなシーンも多かったと思う。前に向かう相手ボール保持者へのプレッシャーに加えて、後ろに戻って前後で挟み込むような守備に参加する献身的な動きが目立った。そういう動きが1点目につながってる。このシーンはバグネル・ラブの戻りながらのインターセプトが起点になってる。こういう前後の関係性の守備を含めて、この試合のブラジルの守備には一体感を感じた。個の意識をベースとしながらうまく組織化されてた印象。

こういうブラジルの守備に対する意識は後半の戦い方によく現れてた。前半の2点をリードしたこともあって前半以上に守備の意識が強くなって自陣での指の意識が強まった。前半みたいなボールへ徹底して激しく行くようなやり方はスタミナ面での消耗が激しいから、この転換はいいものだったと思う。もちろん切り替えの流れのところみたいな要所要所のチェックは欠かさないし、相手が自陣に入ってくれば厳しく対応する。

それでも守備の開始位置が下がって自陣で受けるイメージが強くなった。守備の開始位置を下げることで要になる4-3を含めた全体の間延びを防ぐ意図があったと思う。そういう守備への転換の中で相手の攻撃を受けることも多くなったけど、最後のブロックを崩されるようなシーンにはつながらなかった。

後半のこういう流れの中で3点目を取って以降はさらに守備の意識が強くなったと思う。最後の時間はロビーニョを中盤に下げることでシステムを4-2-3-1に変更した。これによって相手が前に出てきても中盤の厚さで受けられる形を作り上げた印象。とにかく中盤での守備をどう機能させるかってのがポイントだったんだと思う。そのために選手間の距離を遠ざけないような変更をしてきた。

このブラジルの質の高い守備に対してアルゼンチンは攻撃の糸口を見出すことができなかった。それは本来の自分たちのやり方にこだわりすぎたっていう要因もあったような気がする。最近はいろいろな試合で書くことが多いけど、この試合のブラジルみたいに前線から厳しく守備をしながら中盤をつぶしてくるような相手に対しては、それを飛び越す1発のロングボールが一番の近道になる。そうやって相手の意識を後ろに向けながら徐々に守備のブロックを押し下げて自分たちの陣地を増やすのが効果的。

ただ、この試合のアルゼンチンは相手DFに直接勝負を仕掛けるような質のロングボールをほとんど使ってなかった気がする。確かに相手が最前線から守備をしてきたから低い位置の選手にも余裕がなかったっていう部分があったのかもしれないけど、あまりにも本来のショートパスをつなぐやり方にこだわりすぎた印象。

もちろん個々の能力の高さがあるだけに相手が中盤をつぶしてきてもポジションを動かしながらある程度はつなぐことができたし、実際にチャンスにつながった場面もある。そういうチャンスにつながったのは相手の4-3の関係に仕掛けて、4から3をはがしたり4と3を一体化させたりっていう場面。そうなるとブラジルの最終ラインは案外もろさを見せた。ただし、ブラジルの4-3の関係性は本当に堅かったからそこにギャップを作るのは容易ではなかった。

それにアルゼンチンの方から積極的にギャップを作ろうとする動きも少なかったように思う。前の流動性と行っても中盤に下がってくるメッシの動きみたいにボールをもらうっていう狙いが強いものが多くて、相手のブロックに勝負を仕掛けるような動きがあまり見られなかった。結果としてブラジルの4-3のブロックがゴール前に居座る状況が生まれたと思う。

さらに、そういう相手のブロックの目先を変えるようなプレーもできなかったと思う。この試合のアルゼンチンの攻撃はとにかく最短距離の真ん中から徹底的に攻め込む意識が見られた。そうやって相手の守備のブロックの中に自らが飛び込んでいった印象。

ただし、この点についてはブラジルの守備のうまさがあったのも事実。この試合でのブラジルの守備のよさは上にも書いたとおりだけど、そこで1つ書かなかったのが相手のサイドに対する守備の意識。中盤でのボールへのチェックに対する周囲の囲い込みの連動の速さがかなり目立ったわけだけど、サイドではその意識がさらに強くなってたような気がする、相手がサイドに入れてきたところですぐに数的優位を作って起点を作らせなかった。

それに高い位置から相手のサイドの飛び出しにプレッシャーを与えることで、SBの攻撃参加自体を許さなかったと思う。結果としてアルゼンチンはサイドで数的優位を作れなかったし、それを覚悟でサイドに出せばそこでつぶされてしまった。結果として中、中のリズムで攻めなければならない状況が生まれた。そして、そこはブラジルが4-3のブロックを作って待ち構えてるところ。そうやってブラジルの思惑通りの状況に追い込まれてしまった印象。

ブラジルはそうやって相手を自分たちの守備網に追い込んで効果的にボールを奪った。そして、相手が前に出てきて薄くなってるウラのスペースに手数をかけずに飛び出していくシーンが多かったと思う。こういう部分についても今までのブラジルのイメージを崩されたところ。例えば1点目は早いタイミングで相手のウラのスペースへロングボールを蹴りこんだシーン。こういう組み立てずに一発でっていう攻撃は全くブラジルらしくないと思うんだけど、この試合では多く見られたやり方だった。

この辺はアルゼンチンと違って柔軟性が見られた部分だった。相手の中盤を飛び越すロングボールを蹴りこむことで本来アルゼンチンのフィルターになるマスケラーノはほとんど消えてしまった。さらに、早いタイミングでゴールに向かうことで相手の守備の組織ができる前に攻め込むことができたと思う。

こういう早いタイミングっていう部分については地上から攻めるときにも意識されてた部分だった。1人1人の保持時間を短くしながら周囲のランニングをベースとして相手のギャップギャップに入り込んでくようなやり方が目立った気がする。個の組み合わせとしての組織じゃなくて、ボールに対するランニングを含めたしっかりとした連係が見られた。

そういう部分での攻撃面での献身性も目立った部分だった。そういうランニングは守備からの切り替えの中でも効果的だった。奪った後の飛び出しのよさも目立って、一気に攻めきるっていう意志統一がはかれてたと思う。1点目はロングボール1発、2点目は走りをベースに相手の中盤の守備網を抜け出したところ、3点目は完全なカウンター。どれも今までのブラジルのイメージとは一足違ったものだった。

こういう早いタイミングでのブラジルの攻撃が機能したのは、アルゼンチンの守備のまずさがあったのも事実。去年のW杯では前線からの組織的な守備が効果的に機能してたけど、この試合ではそれが機能してる時間と機能してない時間帯のムラがあった。機能してる時間帯には高い位置での最初の守備を起点として中盤で囲い込むようなやり方が見られた。1つ目のチェックがはっきりと効いたから、守備の連動性生み出しやすかったんだと思う。同時に攻⇒守の切り替えもスムーズでブラジルのカウンターを簡単に食らわずに、自分たちの攻撃を長引かせることができた。

ただし、機能していない時間帯にはあまりにも簡単に最初のブロックを抜け出されてしまった印象。そうやって相手の切り替えのスピードについていけずに自陣深いところまで持ち込まれてしまうシーンが目立った。相手の飛び出しがよかったのもあるけど、アルゼンチンの組織が作る時間を稼げなかったこともあってカウンターが案外チャンスにつながった。それが失点につながらなかったとしてもアルゼンチンとしては、もう1度深いところから攻撃を組み立て直さなければならない状況が生まれた。

さらに守備面での問題は、高い位置での守備が機能してる、してないに関わらず最終ラインが高めの位置に設定されてたこと。高い位置での守備が機能してるときは問題ないんだけど、機能してないときにはDFラインとかウラのスペースだけがさらされるシーンが増えた。アルゼンチンの失点シーンは全てDFが戻りながらの対応を迫られてる。特に2点目のオウンゴールはDFが戻りながらの守備をしてたからこそ生まれたものだし、全体としても自分のホール方向へのクリアが目立ってヒヤヒヤした。

結果は3-0でブラジルの圧勝。ブラジルは本来のメンバーが戻ってきたときにどういう方向を目指すのか注目したい。
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