ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-04 Sun 18:33
ナビスコ杯決勝:フロンターレ×ガンバ
<フロンターレ:3-5-2>
FW:ジュニーニョ-鄭
MF:大橋、伊藤-中村-谷口-森
DF:佐原-寺田-箕輪
GK:川島

<ガンバ:4-4-2>
FW:マグノ・アウベス-バレー
MF:遠藤-橋本-明神-二川
DF:安田-山口-シジクレイ-加地
GK:藤ヶ谷

フロンターレはガンバに対する守備をしっかりとするところから試合に入った。
最終ラインは3バックにして相手の2トップに対して常に数的優位を作り出せるやり方をとった。1×1のマーキングをはっきりさせながら、1枚をあまらせる万全の体制でほとんど自由に仕事をさせなかった。

そして、相手の両SBと遠藤・二川のOMFに対してはボランチとWBが分担して対応することがはっきりしてと思う。遠藤とか二川が中に入ってくれば、多くの場合相手のSBが空いたスペースに飛び出してくる。そういうときにはボランチ(フ)×遠藤・二川(ガ)とWB(フ)×SB(ガ)の関係を作り出した。

逆に二川とか遠藤がサイドに流れれば、ガンバのSBとOMFでの縦の関係性が作り出される。そういうときには遠藤・二川にフロンターレのWBが対応し、後ろから出てくるSBをボランチがサイドに引っ張り出されて見るっていうやり方になってた気がする。
そのときに真ん中の部分は、残ったもう1枚のボランチと降りてきた大橋が固めて相手のボランチの攻撃参加に備えてたと思う。

こうやって中盤より後ろの押さえどころをはっきりさせてたフロンターレだけど、最初に守備組織を作ったときにはいつもと同じようなやり方を取ってた。そもそも、フロンターレの守備は1度組織をしっかりと形成してから受けるイメージが強い。ガンバが速攻のチームじゃないこともあって、ほとんどの時間ではフロンターレがやりたいように組織を作ってから受けることができてたと思う。その組織作りのときに、いつものようにトップ下を押し出して最前線に3枚のフィルターを置く形を取ってきた。

この最前線の3枚のフィルターには色々な効果が期待できる。
1つは単純に相手の最初の縦パスが通しにくくなるってこと。2枚よりも3枚の方がピッチ全体をカバーできるし、相手の低い位置での横の揺さぶりに対しても1人1人の持ち場をズラされることがなくなる。結果として相手の攻撃の最初のパスを簡単に通させないことが可能になる。

これと関連して相手の攻撃のスタートに対するアプローチもしやすくなってると思う。フロンターレのやり方だと、大橋が真ん中に押し出して2トップが両サイドに弾き出される。大橋は相手のボランチに対してのコースを切ることで、最終ラインから1つ前へのつなぎを防ぎ、2トップはSBへのケア。このやり方が機能している時間帯は、ガンバはCB(多くの場合でシジクレイ)が攻撃のスタートとして経由点なくボールを前線に運ばなければならない状況が生まれていた。結果として単純なロングボールがかなり多くなったと思う。

さらに、2トップを横に弾き出すことで相手のSBへのプレッシャーが可能になる。上に書いたように相手のSBを攻撃の経由点として機能させないことに加えて、SB自身の攻撃参加を自省させる効果もあったと思う。

完全にペースがガンバのものになって3のフィルターが作れなくなってからはガンバのSBはかなり高い位置まで出てきたけど、フロンターレが狙い通りの守備をしている時間にはあまり積極的になれてなかったんじゃないかと思う。

ただし、このやり方にはデメリットがあったのも確か。
この試合では後ろが3バックというよりも5バックの意識が強くなってたから、守備組織が5-2-3という形になっていた。結果としてボランチの2枚の守備の役割がかなり大きなものになったと思う。

まず基本的な役割は上に書いたような、相手OMFとかSBへの対応。この時点ですでにピッチの横の幅一杯の守備が求められてるわけだけど。
さらにDF前のフィルター、中盤でのボールへのアプローチっていう上下の役割も求められることになった。2人とも攻撃にも積極的であることを考えると、そこから戻ってくることも考える必要がある。

それでも、立ち上がりの時間は自分たちの守備の役割をきっちりとこなしてた。ただ、ガンバが攻撃の流動性を増してきてからは中盤のところがさすがに2人だけでは抑えきれなくなってしまった。だんだんと中盤をいいように使われだして、2枚のボランチは最終ラインの5枚との最後のブロック形成に参加するようになったと思う。
この時間は中盤を捨てて、最後で跳ね返すっていうやり方になった。そして、空いてしまった中盤のところには大橋とか鄭が下がってくることが多くなった。

ここまでの状況を正確に言うと、ボランチ2枚では対応しきれなくなった時点で大橋が下がって普通の3-5-2(5-3-2)の形に移行した。これによって最前線の3枚のフィルターが崩され、相手の攻撃のスタートのところがスムーズに行くようになったし、SBの攻撃参加も活発化された。それによって多くのガンバ選手がフロンターレ陣地に入ってきた。
結果としてフロンターレはゴール前に多くの選手が押し込まれて最後のブロックでなんとか跳ね返す形になり、鄭が中盤に降りてくることになった。
これではそれまで機能してたカウンターにも怖さもなく、ガンバは攻撃だけに専念できたと思う。

こうやってガンバが前半の途中から主導権を握ることになったわけだけど、立ち上がりは上にも書いたようにロングボールが多くて本来のガンバのやり方とは程遠かった。
その要因の1つには上にも書いたフロンターレの守備のよさもあったわけだけど、ガンバ自身の問題もあったような気がする。それが遠藤を1枚上に押し上げたこと。

ここ最近は橋本を左SBに下げて、ボランチを遠藤と明神が組むシーンが多かった。それによって、自由な場所でのタッチ数が増えた遠藤が前線へのボールの供給役として相手守備ブロックへの最初のアプローチのところを担ってた。

それがこの試合は遠藤が1枚前で出し手から受け手へと役割を変えた。
結果としてチームとしての相手ブロックへの最初のアプローチができなくなってしまったような気がする。
それに加えて相手はガンバの前線の受け手をしっかりと見る守備をしてた。最前線の3枚のフィルターも相まって、簡単にはブロック内には入り込めない状況が生まれてた印象。

ただ、こういう状況が前半10分を境目に徐々に変化してきたと思う。
そのスイッチになったのがマグノの動きだった。前半10分過ぎの攻撃の中でそれまでトップの位置に張ってたマグノが左サイドに流れてボールを受けた。この後は中盤の低いところまで下がってきたり、サイドに流れたりっていう動きをかなり増やしたと思う。

そして、このマグノの動きに引っ張られて前線で本来の流動的なやり方が見られるようになった。
トップの場所で言えば、バレーが常に相手最終ラインにプレッシャーをかけつつ、マグノと2列以降が出入りを激しくするようなやり方が見られたと思う。
遠藤にしてもボランチのところに降りてきてのボールタッチから、相手の背後を狙うようなプレーまでかなり幅広い役割を担うようになったし、同じようなことが二川にも言えた。もちろん、2人はこういう縦の動きだけではなくて横の流動性も持たせたわけだし。
それにボランチの位置からの橋本の攻撃参加も活発化したと思う。
結果として相手の嫌なところ嫌なところをつないでいくガンバ本来のパス回しも見られるようになったと思う。

遠藤の相手のギャップを渡り歩いて味方からボールを引き出す動きもかなり多くなってた。こういうやり方の中でフロンターレの守備に混乱が生まれた。それは立ち上がりのいい時間帯のように、誰が誰につくっていうことをはっきりさせられなくなったからだったと思う。そういう状況の中でガンバの前線の受け手の中に浮いている選手が目立つようになってきた。

そうやって前線の受け手が多くなってくれば、何もそこにパスを出すのは遠藤である必要はない。あくまでも相手にしっかりとつかれている中で微妙なギャップをつくために遠藤が必要なわけであって。
そういうこともあって、前半の途中からはガンバが敵陣に入り込める時間が長くなった。そのうちにフロンターレの守備ブロックが押し下げられていき、完全にガンバがポゼッションを制した流れは上にも書いたとおり。

ただ、フロンターレとしても相手に押し込まれた状態で耐えているだけではなかった。自分たちの攻撃のやり方を改善することによって、相手を押し返すような時間帯を作り出したと思う。

この変化の前に、立ち上がりから見られたこの試合でのフロンターレの基本的なやり方を見てみる。
この試合でのフロンターレは上にも書いたように守備に重点を置いたやり方を取ってきたと思う。だから、守備に人数をかけて攻撃には人数をかけないっていう考え方が強く出てた印象。前線の3人の関係で何とかしてもらいたいっていうのが見られたと思う。

そうやって少ない人数で攻めることを考えると、相手が揃う前に攻めきりたい。というわけで、奪ったらすぐに縦へっていう攻撃が目立ったように思う。
その中心的な役割を担ったのが中村。ボールを奪った瞬間に中村は相手選手のプレッシャーをすぐに受けないところに入ってボールを受け、相手に寄せられる前に一気に縦パスを供給してたと思う。

こういう前線に頼った攻撃はカウンターのところ以外でも目立ってた。前の3人はトップの位置にこだわらずに動きながらボールを引き出し、そこに対して単純なロングボールを放り込むやり方が多くなったと思う。
そういう意味ではガンバとは対照的だった。トップが流れるとすかさず中盤が入り込んで前線に厚みを増すガンバに対して、フロンターレはトップが流れてもそこに入ってくる後ろの選手はほとんどいなかった。あくまでも3人で何とかするっていうことが目標にあったやり方だったような気がする。

ただ、ここにおいてはマギヌンの出場停止は痛かったと思う。大橋が悪かったとは思わないけど、マギヌンのようにゴール前に出てくるようなう動きがなかった。だから、トップが流れてしまうとトップの場所に選手がいなくなってしまう状況が生まれてしまったと思う。せっかくジュニーニョがシジクレイを引っ張り出しても、そのギャップをうまく突くことができなかったと思う。
後ろからの飛び出しが期待できなくても、大橋がうまくそのスペースに出て行くことでゴール前の枚数はなんとか確保できたんじゃないかって気がする。

それでもこのやり方が序盤は機能した。守備時の前線の3のフィルターが切り替えでそのまま攻撃の3枚になるから、スムーズな移行が可能だったと思う。それに全体のバランスが大きく崩れてなかったから、出し手となる中村と前線との距離が離れていなかったのもよかった点だったと思う。
結果として相手ゴールを脅かすようなシュートにつながるシーンもいくつか作れたと思う。

これが守備のバランスが崩れたことでうまく機能しなくなってしまった。まず前線の3のフィルターが崩されたことで、攻撃の移行時の前線の枚数が足りなくなった。さらに、スタートとなる中村が押し込まれたことで前線との距離が遠くなってしまった。
こういう状態にも関わらず、無理やり前線にボールを放り込もうとして相手に拾われるっていうシーンが多くなったと思う。
結果として全体のバランスの回復ができないっていう悪循環が見られたように思う。

これに対して上に書いたような相手を逆に押し返す時間はこの攻撃のやり方に変更を加えた。それは安易に縦に放り込むんじゃなくて、押し込まれた選手の押し上げを待つっていう考え方。
ここでも中村が1つの経由点の役割を担った。それまではボールを受けたらすぐに前線へっていう姿勢が見られたけど、この時間は一呼吸置いてたイメージ。切り替えでうまく相手のプレッシャーを受けないところに入り込む力とキープ力が生きたと思う。

チームとしても中村に入った安心感から後ろの押し上げがスムーズに進む状況が作れた。結果としてそれまでは5バックの一角としてほとんど攻撃に絡まなかった、両サイドを使った攻撃が見られるようになったと思う。そうやってサイドを変える大きな展開を織り交ぜながらしっかり組み立ててのアプローチが多くなったと思う。
サイドでは森の積極的な仕掛けが見られ始めたのもこの時間。

その中ではまたしてもボランチ2枚の役割が大きくなった。
中村はここまで書いてきたようなゲームメイクの役割はもちろん、遠藤と同じように相手のギャップに入り込んで味方からボールを引き出す動きも多くなったし、谷口は積極的にゴール前まで飛び出していく動きが多くなった。2人ともサイドの厚みを増すフォローに入るシーンも多くなった。こういう2人の動きによってそれまでのトップレス状態が解消され、攻撃に厚みが加わったと思う。
ただし、この時間でもチャンスがあれば縦を狙う姿勢を崩さないことで相手の最終ラインには間接的に常にプレッシャーを与えてた印象。

こんな感じで終わった前半。
支配率ならガンバ、相手ゴールに迫った数ならフロンターレってことである意味では互角な45分だった。ガンバは支配率では上回ったけど、最後のところは人数をかけたフロンターレの守備陣に跳ね返されてしまったと思う。特にフロンターレの最終ラインは跳ね返しの強さは抜群だし。これは序盤のガンバのロングボール攻勢がことごとく跳ね返されてしまったところにも現れてる。

これに対して、後半になってガンバは動いてきた。
後半のガンバの布陣は興味深かったと思う。

   マ バ
    二
 安     橋  
   遠 明  
  
  山 シ 加
  
    藤
    
安田を1枚上げて3-4-1-2の超攻撃的システムに変更。

この変更にはいくつかのメリットが見られたと思う。
1つは遠藤のポジションが1つ下になったこと。これによって前半は前線で受け手に回っていた遠藤が、ここ最近のやり方と同じように出し手に回ることになった。結果として前線へのボールの供給がスムーズに行くようになった気がする。

さらに2つめとしては山口の攻撃参加。立ち上がりはとにかく攻撃的に最終ラインで余った山口が積極的に攻撃に飛び出してきた。そうやって前線の厚みをさらに増すことに成功した印象。

そして、3つめとしては安田の攻撃的な利用。これが一番大きなメリットだったと思う。
1つ高い位置に安田が入ったことで、それまでの真ん中・パス回し中心のサッカーのリズムがいい意味で崩れた。安田の積極的な仕掛けによってサイドの縦を攻め込むっていう選択肢が生まれたと思う。
さらに、安田のボールなしでの動きの積極性も。結果としてゴールにつながったように、FWの位置まで出てくる回数も多かったように思う。
結論から言えば、この積極的なシステム変更が功を奏した試合だった。

そして、得点後のガンバは冷静に前半と同じやり方に戻した。守備で言えば後半開始時は後ろのバランスもあって高めの位置での意識が高かったのを、1度組織を作ってから受けるっていうフロンターレと同じような考え方に戻した。

守備では4-4-2の組織を作るわけだけど、そのときに実質的な守備のスタートとなるのが中盤の4。バレー、マグノの2トップでは守備のスタートとしての役割が期待できないだけに、中盤の4の守備面での役割は重要だった。
そして、その守備の開始地点は相手が縦に1つ入れたところ=自陣に入られたところ。そうやって自陣に入ってきたボールに対して、中盤の選手がサボらずにチェックを繰り返した。

ただ、守備のスタートが中盤になるだけに中盤で効果的に奪うのも難しかったように思う。しっかりと中盤でのチェックをするから、前への勢いを殺して押し戻すことはできたけど、結局はロングボールで最終ラインに仕掛けられることになった。それに相手が人数をかけると中盤を含めて多くの人数が押し込まれる状況になっていたと思う。

ガンバとしては得点後の時間は意図的にそういう形を作っていたかもしれない。ある程度来させておいて最後を固めつつ、奪ったらトップの能力に賭けるっていう考え方。ある意味では前半のフロンターレと立場が逆転したようなイメージだった。

結果は0-1でガンバの優勝。MVP獲得の安田はこの試合では守備面でもよさを見せてくれた。森との1×1の場面でファールを犯さずに奪うシーンがかなり多かったと思う。
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