ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-02 Fri 00:50
ミラン×ローマ
<ミラン:4-3-2-1>
FW:ジラルディーノ
MF:セードルフ-カカ、アンブロジーニ-ピルロ-ガットゥーゾ
DF:マルディーニ-カラーゼ-ネスタ-カフー
GK:ジーダ

<ローマ:4-2-3-1>
FW:ブチニッチ
MF:トネット-ペロッタ-マンシーニ、ピサーロ-デ・ロッシ
DF:カセッティ-フアン-メクセス-シシーニョ
GK:ドニ

久々にローマの試合を見る機会に恵まれたのに、こういうときに限ってトッティが欠場。代わりにCLと同じくブチニッチがトップに入って、形としては普通の1トップのイメージが強くなった。
で、それはミランと同じような形。中盤の形が微妙に違うものの、両チームとも4-5-1を採用してたっていう意味では似ていると考えていいと思う。
以下では両チームの比較をしながら、試合内容について触れてみたい。

まずは守備面。
守備面については両チームの狙いが同じようなものだったんじゃないかと思う。単純に言うなら、高い位置で取れればラッキーだけど、やっぱり守備の勝負は最後の所っていうイメージ。まず高い位置で取れればラッキーっていうのは、相手にボールを保持されたときの両チームの最初の守備ブロックの形に見て取れた。

ミランの最初の守備ブロックはセードルフとカカを1つ前へ押し出した4-3-3。対するローマは2列目のマンシーニ-ペロッタ-トネットを横並びにした4-2-3-1。両チームとも高い位置にフィルターを配置する意図は見て取れる。
ただ、このフィルターの場所で奪おうとする意思があるかどうかってのは別問題。どちらも前線からの積極的な動きが見られなかったから、高い位置のフィルターの場所で引っ掛ける意図はあまりなかったと思う。これが奪えればラッキーって書いた部分。
要するに能動的なアプローチはしてないから、あわよくば相手が勝手に引っかかってくればっていう意図が強かったような気がする。

そうやって高い位置での積極的な守備のアプローチがないわけだから、相手の低い位置の選手はある程度自由にボールを持つことができた。そうなれば、相手の守備ブロックに対する仕掛けも自由にできるし、精度も上がる。後で書くとおり両チームとも相手の守備ブロックへのアプローチの最初にサイドに散らすことが多かったけど、そういうやり方によって簡単に相手のブロックに1つ入り込むことは可能だった。

そうなったときに守備側がどういうやり方を取ってくるかといえば、両チームともゴール前のところに人数をかけることを優先させてたと思う。1つ入り込まれたときに、ミランはセードルフが左SMFに入ることによって、ローマは両SMFが1枚下がることによって4-4-1-1の守備組織を作り出した。そして、下の4-4で最後のピッチの残り1/4を抑える意図が強かったように思う。逆に言えば、攻撃側はピッチの3/4まではほとんどプレッシャーなくボールを運ぶことができた。
だから、ゲームメイクのキーとなる選手(ミラン側ではピルロが、ローマ側ではデ・ロッシ)がフリーでボールを触るシーンが多かったと思う。しかも、敵陣内で。

こういうキーになってる選手じゃなくて、中盤では軒並みいろいろな選手が浮いてることを考えれば、単純に考えて危険な状況だっていえる。ただ、この試合の両チームは最後のところを抑えていれば問題ないっていう考え方で守備をしてたんだと思う。

そして、実際にその考え方はうまく行ってた。
ピルロにしろデ・ロッシにしろある程度自由になったのにも関わらず決定的なシーンに絡んだり、そういうシーンを演出したりっていうことはできなかった。サイドに展開する、要するに真ん中が堅いからサイドに逃げるっていう質のボールがかなり多くなったと思う。
その他、中盤で浮いていた選手も浮いていたのはゴールに直接関係のない場所までだった。ミドルシュートを打つシーンは増えても、相手の最後のブロックに仕掛けたりっていうシーンは作れなかったと思う。
結果としてこの試合はエリア内での攻防が極端に少ない試合になった。

ちなみに両チームの低い位置の4-4が強く現れていたのが、立ち上がりの時間だった。どちらもこの時間は4-3-3とか4-2-3-1を経由せずに、いきなり4-4-1-1の安定したブロックを形成してたと思う。まずは失点しないことを念頭に置いてた印象。

次に攻撃面について。まずは、上でちょっと触れたサイドの利用法について見て行きたい。

ミランについては、いつも触れているようなサイドの使い方が基本的なやり方として見られた。要するにサイドを1つの経由点として利用するやり方。
これはあくまでも狙いは真ん中を崩すことで、そのためのアプローチとしてサイドに1度展開するっていう考え方が元になってる。サイドへの展開で相手の目先を変え、相手の守備ブロックから選手を引っ張り出すことで真ん中を空けたり、そこにSBを利用することで1つ前を押し込んで真ん中のところに厚みを増したりっていうやり方。こういう点についてもいつも書いてることだけど。

ただ、今回の試合に関してはサイドを経由点に使うだけじゃなくて、仕上げに使う考え方がいつも以上に出てたと思う。これはローマの守備陣が上に書いたように最後を抑えたことと関係してたと思う。
バイタルエリアのスペースをつぶされたことによって、いつものようにカカ、セードルフの関係が作れなくなり、狙い通りの真ん中の崩しが機能しなくなってしまった。結果としてある程度薄いサイドからゴール前に入れるっていうやり方が多くなったんだと思う。
前半はピルロ→カフーの大きな展開からの折り返しのシーンが多くなったし(後半もだけど)、失点後の得点が欲しい時間帯にはセルジーニョを投入して左サイドからのクロスを放り込みまくった。

それでもミランのサイド利用の基本にあったのは経由点っていう考え方だったわけだけど、対するローマは仕上げの意図が強くなった。
最近のローマの試合は見てないから分からないけど、去年のイメージだとローマも真ん中を崩していくイメージが強かった。マンシーニを含めてサイドでえぐるタイプがいるのも確かだけど、チームとしてトッティを見る意識があるからどうしても攻撃の起点が真ん中に置かれることが多い。

それに対してこの試合はサイド志向のやり方が目立った。トッティの不在で絶対的な軸がいなくなったこと、ミランの守備によって真ん中が抑えられてて使えなかったことが要因にあったように思う。そして、このサイド利用に対しても持ち前のランニングの豊富さが生きてた印象。

そもそもミランの守備陣は本来的に真ん中に凝縮する傾向がある。特に最終ラインは4の一体感を重視して、SBが絞り気味になる。
そして、この最後のブロックに対してローマのゴールに向かうランニングが仕掛けられる。そのランニングが単発で終わらずに流動性、連動性を持った形で仕掛けられるだけに、ミランの守備陣にとってはプレッシャーが多いと思う。
結果として真ん中への凝縮がさらに加速されることになった。

そういう状況になったときに、真ん中のランニングとはタイミングをややずらしてサイドに出てくる選手(多くはSBシシーニョ)が効果的。外にスペースが空いているだけにフリーな状態でボールを受けられるシーンが多かった。
こういうやり方とは微妙に違っていたものの、得点シーンもサイドからの流れ。しつこいようだけど、ミランの側からすればまたしてもサイドからのクロスでの失点だった。
大きな展開、ボランチの左右への散らしとそれを引き出す効果的な動きによってを両サイドの幅を効果的に使えていたローマだけど決定的なシーンは得点以外にほとんど作れなかった。そういう点については最後の精度がやや甘かったような気がする。

このサイドの使い方でも分かるようにローマはランニングが多い。0トップシステムと比べるとやや量、質が劣っていたような気もするけど、それでもミランと比べるとその違いは明らかだった。

というわけで、次はランニングについて。ミランとローマのランニングの違いは、その意図と爆発力。

ミランの意図はパスをつなぐためのコース作りがメインで爆発的なランニングはあまり見られない。
これをよく表してるのがセードルフの動き。セードルフはポジションにこだわらずに、味方ボール保持者が出てきて欲しいところに多く出てくる。そのときには全速力でボールを引き出すというよりは、場所を見つけるうまさによってギャップに入り込むイメージが強い。こういうセードルフの動きに似たやり方が他の選手にも見られる。
そうやって目立たないところでぐにゃぐにゃとポジションを変化させながらパスをつないで行くのがミランのやり方。このパス回しの中で最終的にカカに渡してなんとかしてもらうってのがここ最近のミランに多く見られる。

ただ、今回の試合ではカカのプレースペースをローマのべた引きの守備で消されてしまった。それに後で書くようにカカがそういうエリアで孤立してしまうことが多かったと思う。結果としてカカのボールタッチの回数が極端に少なくなった。
そういう状況になって、ミランの攻撃の上でのバリエーションのなさが浮き彫りになった。

そして、その根底にあったのがランニングの質だったと思う。カカっていう個にボールが収まればいいけど、そこに収まらずにチームとして攻撃をしなければならなくなったときには、ギャップを渡り歩くゆったりとした動きだけでは物足りない。爆発的なランニングでチームの攻撃のスピードアップが図れないと、最後のブロックへの仕掛けは難しいと思う。

でも、ミランにはそういう爆発的なランニングがほとんどない。強いて言えばこの試合で上下動を繰り返したカフーの動きぐらいか。さすがにパスのつなぎはうまいけど、ランニングの少なさによってそれが足元足元につながれていってリズムが変化しないのも問題だと思った。

対するローマのランニングはゴールに向かう爆発的なものが多い。要するにミランとは対極にあるやり方だと思う。
カカが機能しなかったミランは形を作ることができなかったけど、同じく軸であるトッティ不在のローマはしっかりと攻撃の形を作ることができてた。これはやっぱりランニングの質の違いが出たんだと思う。
要するに1人に頼らずとも、ランニングの組み合わせで攻撃のスイッチを入れられるってこと。

特に2チームでの一番の相違点はボールを抜くランニングにあると思う。
ローマは後ろからの飛び出しを豊富にすることで、そういうボールを抜くランニングを増やしている。このボールを抜くランニングのメリットは攻撃に勢いが生まれること。後ろから出てきた選手を素直に使ってやれば、その飛び出してきた勢いのままにボールを前に運ぶことができる。そういうランニングを繰り返すことで攻撃にうまくスピード感が加味されると思う。

例えば得点シーンも、後ろからのランニングの質によって生まれてる。アシストのシシーニョは自陣でボールを奪い、それを味方に預け、もう1度受けるっていう一連の流れの中でかなり長い距離を全速力で走りぬいてる。同時に得点者のブチニッチも後ろから飛び込んできたことで、捕まらずに相手の前に入り込むことができたんだと思う。

そして、こういう前を追い抜くランニングはミランではほとんど見られなかった。それがスピード感のない攻撃につながってしまったんじゃないかと思う。

こういう両チームの後ろからの飛び出しの量の違いを如実に表してたのがカウンターのシーンだった。

ローマのカウンターは切れ味抜群。切り替えでブチニッチに当てて、一気に後ろが飛び出していく。ブチニッチもその飛び出しの勢いを殺さないように、シンプルにはたいてた印象。その後は複数枚で一気に攻めきれるシーンが目立っ
た。
対するミランのカウンターは完全にカカ任せ。奪ったところでカカに渡すのはいいけど、それに対しての後ろの飛び出しがほとんど見られない。だから、カカが1人の力で強引に持って行くっていう選択肢しかなくなってしまっている。

こういう状況ならローマの守備もかなり楽。切り替えでボールが入ったカカに対してはファールも辞さない構えで厳しく対応した。そうやってカカがつぶされた時点でミランのカウンターは終わってしまった。それは周囲の飛び出しが少ないからだったと思う。

同時にこれによって自陣から抜け出せない状況も多く生まれてしまったと思う。切り替えの上での選択肢が少ないことで、素早い切り替えのローマの守備の餌食になってしまった。自陣でのミスが目立って、相手にボールを渡してしまうシーンが多くなったと思う。

こういう点を見ても、ミランのカカ頼みを再認識させられる試合になった。
特にこの試合ではカカと他の選手との距離感の遠さが目立った。悪い意味で0トップのミランだから、カカとジラルディーノの関係性はそもそも期待できない。この試合でもカカがポストプレーをこなしたり、最前線で相手を引き付けたりっていうFWの仕事をこなさなければならなかった。そうやってせっかくカカが相手を引き付けても、ジラルディーノはそれによってできた場所を利用する意志すらなかったように思う。そもそもジラルディーノが引き付けて、カカがスペースを利用するのがベストなわけだけど。

ジラルディーノは相手のマークを外したり、引き付けたりっていう意図のあるうごきをほとんど行わない。むしろ、相手のマークとの勝負で強さを発揮するタイプだから仕方ないのかもしれないけど(CLの2得点がまさにそういう形)。とはいっても、こういう状況はある意味では想定内。

この試合で想定外だったのは、カカとセードルフをはじめとした中盤の選手との関係性がうまく築けてなかったことだった。特にセードルフはこの試合では攻撃の組み立ての方に顔を出すことが圧倒的に多かったような気がする。
この点についてはローマのバイタルエリアを消す守備が功を奏したっていえるかもしれない。要するにセードルフは狭いところを嫌って、1つ下の相手のブロックの外に出てきたんだと思う。

結果として相手の密集地帯でカカが孤軍奮闘状態。上に書いたように、うまく相手を引き付けてスペースを作るような動きを繰り返したけど、そのスペースを使ってくれる選手が近くにいないことで無駄に終わることが多かったと思う。逆にセードルフがカカと近い関係を作れたときにはチャンスが生まれた。カカがボールを持って相手数人を引き付け、フリーになったセードルフにはたくっていうやり方で最低でも2つの決定的なシーンができた。むしろ、エリア内に進入できたのはこの2人の関係性が築けたときだけだったような気もする。

ミランとしてもそういう点を意識してか、後半になってセードルフのプレー位置(ガットゥーゾ、アンブロジーにも)を1枚上げてきたけど。

結果は0-1でローマ。ミランは泥沼。ちょっと改善方法が見つからない。対するローマも期待していたほどの内容ではなかった。ミランの攻撃がうまく行かなかったのと同様に、ローマもミランのべた引きブロックにスペースをつぶされてしまい、本来の流動性の形成が難しくなってしまった。それに単純な1トップだったことで個人的なイメージとのギャップも大きかった。
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