ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-10-20 Sat 20:55
U-22:カタール×日本
<日本:4-1-4-1>
FW:李
MF:本田-柏木-青山敏-水野、細貝
DF:伊野波-青山直-水本-内田
GK:山本

結果もそれにつながる内容も、去年のW杯のオーストラリア戦を思い出させるようなものだった。
気温など厳しい環境の中で超ハイペースで入った立ち上がり。その中でうまい具合に得点を奪い、前半を折り返す。後半になると前半のハイペースのツケが出始めて、段々と相手に主導権を握られる。その流れの中で同点ゴール。そして、「ゴールを決められた後、守るべきか攻めるべきかの意思統一が図れてなかった」というコメントが試合後に出る展開。結局、バタバタになって追加点を奪われる。

この状況に陥る恐れは、実は予見できたものだったんじゃないかと思う。その一端が見られたのが前回のホームでのカタール戦。
ハイペースの立ち上がりから得点を奪うところまでは一緒。その得点後に前から守備をしたい前線と、最後で守備をしたい後ろの選手の意思統一が図れなかった。後半になると前線の守備が疲れて効かなくなり、結局最後のギリギリのところでの守備に。もちろん本田拓の退場が重なったこともあるけど、後半の長い時間を攻められっぱしですごした。

今回の試合との違いはそれが失点につながったかどうかってことだけだったと思う。ついでに言えば、今回の2失点ははっきり言って交通事故。ホームの試合でも起こってもおかしくなかった。だから、たまたま前回は無失点だったって言えるし、逆にたまたま今回は2失点してしまったとも言える。本質的な守備陣の堅さには変化がなかったし、その守備陣に頼らなければならない状況も同じだった。
とりあえず、以下では今回の試合を時系列を追いながら試合内容について見てみたい。

まず、前半は上にも書いたとおり超ハイペース。その前半の狙いは、キックオフ直後の最初のワンプレーに全て集約されてたと思う。
相手のキックオフ直後、前線の李と本田と柏木がすごい勢いでボールに対してアプローチをかけていった。そして、それを奪った後は勢いのままに一気に相手ゴールまで。その攻撃の中では勢いを活かしながら、ボールも人も動く速い展開が見られた。
こういう積極性は最初のプレーだけっていうことも往々にしてあるわけだけど、この試合の日本代表に関しては、これが前半のチームとしての考え方だったと思う。それは前半を通した守備のやり方を見ても分かる部分だった。

この試合のシステムは上にも書いたように4-1-4-1。予想の4-2-3-1から、青山敏を1つ上げた形だった。
基本的には青山敏と柏木で相手のボランチを見て、底に入った細貝が相手のワリード・ジャシムにつき、さらに本田と水野は相手SBへ。

こういう点から守備においての人への意識が見られたけど、見るべき部分はその守備をどこから始めるかってこと。
守備のスタートになる李は相手のペナルティーエリア近くのボールに対しても厳しいプレッシャーをかけて行った。そうなれば相手の前線も引きずられて降りてくるしかなくなるわけで、2列目の本田-柏木-青山敏-水野の4枚も相手を見ながらかなり高い位置まで守備に出てきた。
こういう部分を見ると、一番深いところからの守備のための李の先発起用だったのかもしれない。今回のFWの中で一番運動量が計算できるのは李だと思うし。

とにかく、序盤はこの最前線からのハイプレッシャーがかなり効果的に機能した。それによって、かなり高い位置でボールを奪って相手ゴールまでの短い距離を一気に攻め込むっていう狙い通りの形がいくつか見られた。ゴール前での李→水野の決定的なシーンは象徴的だったと思う。
このときに守備を考えてか、攻撃にあまり人数をかけないのも特徴的だった。攻撃は基本的に李と水野、柏木、本田の4人に任される部分が大きかったと思う。

こういう最前線からの日本の守備に対してカタールはセオリー通りのやり方で逃げに入った。序盤はカタールの単純なロングボールがかなり目立ったと思う。そして、このロングボール攻勢のプレッシャーにあまりにもやすやすと日本の後ろの選手が負けてしまった。もちろん、相手が前にターゲットとなる人の枚数を多くしてたこともあってロングボールにも怖さがあったのは確かだったと思うけど。

とにかく、結果として生まれたのがホームのカタール戦でも見られた前後の分断。前回は1点取った後の意思統一の失敗によってある意味では日本が勝手に守備のバランスを崩したわけだけど、今回はロングボールの繰り返しっていうカタールの能動的なアプローチによって分断が起こってしまった。
カタールとしてみれば自分達の狙い通りの展開になったわけで、前回よりもその中盤のギャップを使う意識がはっきりしてたと思う。前半の15分過ぎからそれまでの時間のロングボール攻勢がぱったりと止まって、地上からの攻撃が増えたと思う。

日本の守備陣はまたしても、高い位置では厳しく、低い位置でも厳しく、その間が過疎化するっていう変な状況が生まれた。今回は1ボランチ気味に入った細貝が相手のワリード・ジャシムに引きずられたことで、もっと広大なスペースが後ろの4と前線の4の間にできてしまっていたと思う。
そうなったときに過疎化した日本の中盤は当然のことながら、効果的に守備をすることができなくなった。一応、人に対する意識があるから縦パスが入ったとしても1人は対応することができる。だけど、選手間の距離が遠いからそれに連動する守備ができなかった。

そういう単発の守備だから中盤でボールを奪うことができずに、結局はカタールが得意とする中→外の展開を許すことになってしまったと思う。こういう状況に陥った守備に対して、2列目の選手の負担が大きくなってしまった印象。
もともと守備の役割の方が大きかった青山敏はもちろんだけど、水野と本田、柏木は大きな守備の負担を負ってしまった。

ある意味では、3人の守備意識の高さが裏目に出てしまったとも言える。3人とも高い位置から相手を追いかける意識を強く持ちながら、中盤に入れられたボールに対しても戻って対応することになった。
もちろん自分が見るべきカタールのボランチとかSBの攻撃参加が組み立てがしっかりできるようになって、飛び出してくるようになったから、そういう選手に対する対応も。自分の前、後ろ、マークに対する守備ってことでかなりの負担が大きくなった
上には守備意識が裏目に出たって書いたけど、前後の間のスペースが大きすぎて半ば強制的にそうしなければならない状況ではあった。

李も含めて、前線の選手の負担の大きさは交代を見ても分かる。水野はケガっていう情報だけど、3枚の交代のカードは水野→家長、李→森島、柏木→上田。高温多湿の厳しい環境の中で攻守に渡ってあまりにも運動量を求められすぎた。
守備では、最終ラインが自陣深くに釘付けにされてる中で中盤から相手のペナルティーエリア近くまでを任され、攻撃は後ろの押し上げが期待できずに4人でやらなければならない。さすがにかわいそうな気もした。

ただし、無駄な部分をカットすればもう少し楽にできたのも事実だったと思う。まず、前線からのチェイシングがかなり非効率だった。
イメージとしてはアジア杯でのサウジ代表の形がしっくり来る。人につく意識が強めだったからかもしれないけど、全ての場所でボールを奪おうとしてた。
せっかく4-1-4-1の形で前線にフィルターをかけてるんだから、それを利用した追い込みが見られてもよかったんじゃないかと思う。チームとしての取りどころを決めて、切って切って奪うのリズムを作りたかった。

それがこの試合では、そういう次を考えた守備をせずに自分のところで奪おうっていう質の守備がかなり多くなった。立ち上がりにその守備が機能したのは、相手がその超ハイプレッシャーに戸惑ってたからだと思う。日本の選手が一気に距離を詰められる中で動揺したミスが多くなった。
ただ、そのプレッシャーも慣れられてしまうと簡単に外されることが多くなった。そうなったときに次の守備を考えてないから、せっかくの守備が無駄に終わるケースが多くなってしまったと思う。
さらに、この時間帯は上に書いた前後の分断によって物理的な距離も遠くなってたから、せっかく厳しく当たっても1つ抜けられると一気に持ち込まれる状況が多くなってしまった。

こういう前線の選手自身の問題に加えて、チーム全体としてのやり方の問題もあった。
それは休みどころの設定っていう部分。普通は最前線からハイプレッシャーでやるチームは、攻撃をポゼッション型にすることが多い。もちろんせっかく高い位置で奪ったものを無理やりポゼッションする必要はないけど、奪った場所が自陣深くだったり相手が組織を作ったりしてるのにわざわざ速く攻める必要はない。
そこで1度ポゼッションに入ってゆっくりと休む時間を作る必要がある。そうやって守備でのスタミナの浪費を補わないと、はっきり言ってあれだけの前線からのプレッシャーを続けるのは不可能。

で、この試合の日本はどうだったか?
基本的にポゼッションの意図は全くなかったと思う。というよりも、このチームのチームとしてのキープ力のなさが浮き彫りになってしまった。これは前回のホームのカタール戦のときのビルドアップができないっていう問題点と本質的には同じ。どちらもボールを持ったときのバリエーションの少なさが生んでるわけだから。

この試合では絶対に勝たなければならないカタールも前線からの守備意識があったと思う。さらにもともと前線に人数を多く置いてるだけに、切り替えのところでは人数も揃った状態だったのも大きかった。
とは言え、絶対に逃げられないような厳しいものだったかと言えばそうでもなかった。これも前回のホームのカタール戦のときに書いたけど、カタールの守備はあくまでも単発。1つめを外せば次は連動してこない(今回の日本の守備と同じ)。
にも関わらず、日本はちょっとしたプレッシャーですぐに落ち着きをなくす。前回も相手のちょっとした寄せで、ボランチ経由、SB経由の攻撃ができなくなったし。今回も守備後の切り替えで適当な蹴り出しに終始した。

そういう適当な蹴り出しも前線が森島とか平山だったら競り合いに勝ってくれたかもしれない。でも、この試合は李。さすがに相手との競り合いでは分が悪いし、何よりもこの時間は周囲のフォローが期待できなかった。
2列目の選手は深い位置まで戻ったDFライン前のケアまでを求められてるから、後ろの引っ張られて李だけが前線で孤立してる状況。攻撃への切り替えを考えてもロングボール1発で、前線の収まりもないから、押し上げてフォローに入るのは難しかった。
結果として中盤の選手には、蹴りだしたボールを相手に拾われる→前線のプレッシャーからやり直す(前への守備)→抜けられる→戻って対応(後ろへの守備)→奪って蹴りだす→押し上げる→相手に拾われる・・・の悪循環が生まれた。
この悪循環だけでも相当の上下動が要求されてる。

ただ、この状況も前半の途中から好転の兆しが見られた。それはひとえに相手の前線の選手が守備を放棄しはじめたから。カタールの前線の選手の目の前にボールがあっても、歩きながら見てるだけっていうような状況が生まれた。これによって日本の選手が落ち着きを取り戻せたと思う。

いくらなんでもノープレッシャーの状態ならしっかりと前線にボールを送ることができた。ボールを持った最終ラインの選手がプレッシャーなしでハーフェイライン付近まで出てこれるような状況が生まれたと思う。
そうやって前の選手を敵陣まで押し出す状況が生まれた。そして、前線に厚みができたし出し手と受け手の距離も縮まったと思う。
結果として日本が唯一前にボールを入れる手段である、最短距離の真ん中を突っ切る縦パスでも相手のブロックに入り込むことができた。

さらに、そこにも流動性もいい形で加わったと思う。この試合の前線の選手はは基本的に動き回るタイプだったけど、中でも一番機能したのが李と柏木の縦の関係だったんじゃないかって気がする。
そもそも、この試合では李の1トップが予想以上に機能したって言える。ポストタイプじゃない李が1トップでどういう色を出すかと思ってたけど、持ち味の運動量をいかんなく発揮してくれた。真ん中にこだわらずにうまく左右に逃げるプレーを織り交ぜながらうまく前線に動きを作り出してた印象。

そして、そのトップのスペースに積極的に飛び出してきたのが柏木だった。ここ数戦では柏木がトップになるシーンはほとんど見られなかったと思うけど、この試合では思い切って最前線まで出てくる動きが目立った。
そう考えるとトップの位置で蓋になる森島とか平山よりも李との組み合わせの方がしっくり来るかもしれない。そもそもこのチーム立ち上げ期の素晴らしい内容のサッカーを見せてくれた数戦は苔口とかカレンをトップにおいてた。チームとしてそういう運動量に優れるタイプの方が合っている可能性もある。

ちなみに李はこの試合ではポストプレーも安定してこなしてた。次戦は森島が出られないから、もう1度李と柏木の縦の関係が考えられる。

こういう最前線の出入りを含めて、敵陣の中でうまく流動性を生み出すことができた。そして、こうやって相手のブロックに仕掛けてみると、相手の守備がそれほどいいものではないってことが実感できたんじゃないかと思う。要所要所は押さえに来るけど、それが単発なのは何度も言うとおり。基本的には見せかけの守備が目立って日本の選手の技術があれば簡単に深いところまで入り込める。その1つが本田のドリブルの仕掛けだったと思う。

こんな感じで、前半の終わりの時間帯は人数をかけながらうまく攻撃を繰り出すことができてた。そして、その流れの中で得意のセットプレーから先制点を奪って、前半が終了。

そして、後半。さすがに前半のハイプレッシャーを継続するのは不可能だと悟ったと思う。トップの李の位置を見ても相手ペナルティーエリア近くまでプレッシャーをかけてた前半と比べると、明らかに低い位置になってた。具体的にはハーフェイラインを基本として守備を開始してたから、チーム全体が自陣での守備に入ったことになる。

でも、その自陣に全員が入った守備の形にも関わらず、中盤がスカスカだった。
とりあえず、最終ラインは我を崩さずにあくまでもゴール近くでの守備を続けた。
逆に中盤の守備にあいまい性を感じた。簡単に言えば後追い的な守備が多くなった。前半はこれまで書いてきたように自分の前に対する激しい守備が求められたけど、後半はそれが軽減された。同時にどこで守備をするかがはっきりしなくなったと思う。

一応、自陣の中でも前目にラインを作るけど、そこから自分の前に対して効果的な守備ができたとはいえない。むしろ、守備のスイッチが入ったのは自分達の背後のDFとの間のスペースに入り込まれたときだったと思う。そういう場所を使われるとさすがに守備をしなければならないってことははっきりするし、中盤の選手の守備意識自体はしっかりしてるから、戻りながら厳しく対応するシーンが目立った。
そして、そういう戻りながらの守備でファールが多くなった。

チーム全体が自陣に作る意図を明確にして、中盤の選手が自分の背後のスペースに対して戻りながら守備をするなら、DFとの関係を近づけてラストの人数勝負に持ち込めばよかったんじゃないかって気がする。どうせ高い位置にラインを設定しても、結局は下がって守備をすることになるんだから。
そういう部分で意志の統一が図れてなかったし、同時にバランスの悪さにつながってしまったんじゃないかと思う。

ただ、このバランスが崩れた状況を中盤の選手だけのせいにするのも間違ってる気がする。
その要因にあったのは前半の消耗の激しさだったと思う。本当は自分の前にも対応したかったけど、できなかったんだと思う。
それに、後半は攻撃に出て行っても戻って来れないシーンが多くなってしまった。逆に攻撃に移ったときの後ろの押し上げも少なかった。だから、後半は攻撃にも守備にも人数が足りない状況が生まれてしまったと思う。
それでも守備の方は持ち前の最後の堅さで、攻撃の方は家長の個の力と柏木の落ちない運動量で何とか支えられてた。

ただ、最終的に2-1の逆転負け。強いて問題を挙げるならば、前半と後半であまりにも守備のやり方が極端すぎたのが気になって点。前半は相手の最終ラインに対してまで追いかけていた守備が、後半は最後のところ以外は自由にしてた。ペース配分にはやっぱり問題があったんじゃないかと思う。

それでも最後は全くやらせてなかったことを考えると、無失点で逃げ切れる可能性は十分にあった。
もちろんその要因はカタールの工夫のなさにもあったわけだけど。カタールは個々が完全に分断し、連動性がなく、最後はFW任せ。だから日本に脅威を与える攻撃につながらなかったっていう部分も大きい。

そういう部分を加味しても、日本の選手にはやっぱりここまで無失点の自信はあったはず。そして、この試合は自信が逆に後半は攻撃に人数をかける意識の薄さにつながったのかもしれない。

と、ここまでが試合を時系列順に見た流れ。以下、試合とは直接関係ないけど試合を見ている間にちょっとひらめいたことについて。

この試合で後半から出場した家長。疲れた李が消えてしまった中で、よくボールを受けてチームに落ち着きをもたらしたと思う。そのときのキープ力はここでも何度も評価してる通りだし、チームとしても家長を探すことがはっきりしてた。で、そのキープ力を活かす方法として家長の1トップはどうかと思った。

考え方はトッティと同じ。1つ押し出すことで、守備はある程度免除して攻撃に重きを置いてもらう。本質的に0トップの形だから家長は中盤に降りてきてもかまわないし、サイドに出てドリブルをするのも大いに結構。そうやって家長が真ん中から外れてくれれば、柏木が生きてくる。
これは上に書いた李との関係と同じ。

ただ、問題は家長も次戦で出場停止になってしまったこと。森島のイエローでもしかしたらあり得るかもしれないと思ったけど、家長自身も出られなくて次戦では可能性がなくなってしまった。そして、それこそ“絶対に負けられない”最終戦のサウジ戦でも試す機会はないと思う。そうなると来年の五輪の出場権を取ってもらい、そのためのテストマッチで試すしか方法がないってことになる。FWの層が厚いガンバでは絶対にあり得ないわけだから。家長の1トップはどこかで見てみたい。
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