ただのサッカー好きが、思ったことをただ書くだけ。 (06年終了)

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2007-11-15 Thu 01:00
ACL決勝第2戦:レッズ×セパハン
<レッズ:3-5-2>
FW:永井-ワシントン
MF:ポンテ、平川-長谷部-鈴木-阿部
DF:堀之内-トゥーリオ-坪井
GK:都築

1戦目は精細を欠いたレッズ。個々のところの運動量をはじめとした問題が見られた。チームとしても5-2-3の形で中盤がスカスカになり、守備の連動がはかれなかった。結果としてセパハンの好きなようにやられてしまったと思う。1-1で切り抜けられたのははっきりいって運がよかったってのは前の記事で書いたとおり。逆に言えば、悪い状況を1-1で切り抜けられるレッズの強さも見せられた。詳細はACL決勝第1戦:セパハン×レッズの記事を参照。

今回の試合では悪かった前回の試合からトゥーリオが戻ってきたものの、基本的な形は大きくは変えなかった。そうやって形による修正が見られなかったってことで、どのようにチームを修正してくるかってのがかなり興味深かった点だった。そして、やりたい形が取れてた前半にはその修正が目に見えて分かったと思う。

守備の基本的な形は変えなかったってのは上にも書いたとおりだけど、実際にはその基本の形の大きな転換があった。それは守備面での中盤の厚み。前回はWBが最初から最終ラインに入って5バックになり、前の3人は守備にほとんど絡まなかったことによって5-2-3の状況が作られた。前回の記事にも書いたけど、これによって長谷部と鈴木がいくらがんばっても相手の中盤を抑えきれないっていう状況が生まれてたと思う。

それがこの試合ではまずWBの位置が1つ上がったことによって後ろが5-2から3-4っぽい形になっていた。平川にしろ阿部にしろ前回はほとんど見られなかった、中盤のサイドの高めでボールにアプローチに行くシーンが見られたと思う。中盤のところの横の幅のケアの人数が2枚から4枚に増えたことはかなり大きいことだったのは明らかだと思う。

さらに今回の試合では前の3人が中盤の守備にかなり積極的に絡んできた。相手が低い位置でボールを持っているときには3枚を横並びに配置してフィルターをかける形は変わらなかったけど、その後ブロックに入り込まれると1枚か2枚が中盤に下がってきて守備に参加した。特に目立ったのがポンテだったけど、永井にしろワシントンにしろ相手の後ろの飛び出しをケアして戻ってくることが多かったと思う。

このFWの守備(WBの位置も含めて)によるメリットはかなり大きいものだった。
1つはここまで書いてきた中盤の守備の厚みの点。WBに加えてトップの選手が中盤に降りてきたことによって前回の2枚だけだった中盤の守備に劇的に枚数が増えることになった。結果として複数で相手のボールに対応できるっていう好ましい状況を作れたと思う。

2つ目は鈴木と長谷部の負担が減ったことで、2人の1つ1つの守備の濃度が高まったこと。前回もボールに対するアプローチは献身的に行ってたけど、あまりにも相手の逃げ道が多すぎた。結果として無駄に終わってしまうことが多かったし、相手の選択肢が多すぎて1つの場所に厳しく当たるのが無理な状況だった。
それが今回の試合では中盤が厚くなったことによって、狙いを定めて守備ができるようになったと思う。ボールに対するアプローチにしても、他の場所のケアがはっきりしてるから厳しく当たることができたし、相手の選択肢が少ないから先回りして効果的に奪うシーンも増えたと思う。

そして、この鈴木と長谷部との関連が3つ目の効果。これは特にポンテが献身的にやってたやり方だけど、戻りながらの守備で中盤の選手と効果的に挟み込むことが可能になった。鈴木とか長谷部がボールに行った次のコースでのインターセプトとか、ドリブルをしてくる相手に粘っこくついていって、下の選手との関係性を作り出して奪うとか。この試合では戻りながらの守備で効果的にボールを奪えるシーンが増えた。

次の4つ目は深い位置までの押し込まれてしまったシーンでのメリット。今回の試合では後ろの形が3-4になったってのは上にも書いたとおりだけど、相手が深い位置まで侵入してくればWBが最終ラインに下がっての5-2の形になることは仕方ない部分だった。ただ、後ろの5-2は前回の同じでも、その前のFWの役割の変化によって状況は大きく異なることになった。

前回の試合では5-2--3の形になって悪循環から抜け出せなくなってしまったけど、今回は低い位置での5-2-3もしくは5-2-2-1みたいな形を取ることで押し込まれた5-2から抜け出す術を作ったと思う。
守備では5-2の1つ前のところのケアに入ることで、多くの選手が引かされても後ろからのフリーな選手の侵入を許さなかったし、何よりも守備後の切り替えがスムーズに進んだ。前回は5-2と3が離れすぎて、跳ね返したボールがまた相手に持たれてしまうってことが多くなったけど、この試合では跳ね返したボールを収める経由点を近い場所に作ることができてた。結果として5-2からの切り替え、押し上げがスムーズに行ったと思う。

FWの守備のメリットの5つ目は相手の後ろからの飛び出しのケア。実際にはこれが一番大きな効果を発揮したんじゃないかと思う。
前回の記事でも書いたとおり、セパハンの攻撃のよさは次から次へとスペースに出てくる後ろからの飛び出し。この飛び出しが攻撃に厚みを加えると同時に、勢いをもったまま攻撃が展開されるから、守備陣にとっては大きなプレッシャーになる。
今回の試合では前半はセパハンはそういう飛び出しをやや自粛気味にしてたのも事実だったと思う。アウェーってこともあって、攻撃よりも後ろの安定を重視してたように感じた。
それでも機を見た飛び出しは見られたわけだけど、そこをレッズのFWがしっかりとついて戻った。前回は途中で放してしまって中盤のスペースに次々にフリーで出られてしまったわけだけど、今回はフリーでの飛び出しを許さなかったと思う。

ここまではFWの戻ってきての守備のよさについて書いたわけだけど、守備のスタートとしてもこの試合では大きな役割に担ってた印象。1度組織を作ったところから守備を始めるレッズだけど、トップに配置された3枚はボールへのチェックとかポジショニングによって相手の攻撃のスタートに対してプレッシャーを与えた。それを起点とした守備で、ブロックに仕掛ける相手のパスを中盤で引っ掛けられるシーンが多くなったと思う。

そして、この前後の関係を可能にしたのがコンパクトな守備ブロックだった。ホームだからか、トゥーリオが戻ってきたからか、最終ラインが前回よりも高めに設定された。トップの位置は大きくは変化しなかったけど、最終ラインに中盤のラインが押し出されたことで全体としてコンパクトなブロックの形成が可能になったと思う。
一番分かりやすいのは長谷部と鈴木の位置だったと思う。前回の試合では自陣ペナルティーエリア近くでプレーする時間が長かった2人が、この試合ではハーフェイライン付近で守備をするシーンも目立ってたと思う。自陣に安定した組織を作ったときにも3ラインがコンパクトになって、選手間の距離の改善が見られた。

これによってセパハンには攻め手がなくなってしまった。
まず組み立ての場所では前回好きなように使えた中盤が利用できなくなったと思う。ここまで書いてきたようにレッズの中盤の守備に厚みがあったし、鈴木と長谷部が機能してたのも痛かった。結果としてセパハンは鈴木と長谷部を外したサイドに起点を作るシーンが多くなったと思う。
レッズの方から見ればこれはサイドに追い込んだって言える。セパハンの攻撃の怖さは最短距離を縦に進んでくる攻撃であって、一度サイドを経由させれば、大きな怖さはない。それにレッズの守備はサイドに逃げた相手をしっかりとつぶしてた。複数の関係で相手を囲い込んで切ってしまうシーンが多くなったと思う。

さらに、セパハンは最後のアプローチのところでも苦しんだ。そもそも前回の記事でも書いたとおり、セパハンの最後のアプローチはそれほどバリエーションがあるわけではない。具体的には個の力に頼る部分が大きい。もしくは一発のスルーパス狙いだけど、どちらにしても強引なやり方には変わりない。そして、前回このやり方が機能したのはレッズの守備のバランスが崩れてDFが晒されるシーンが目立ったからだった。
逆に言えば、守備のバランスが整った今回のレッズには通用しないやり方だったって言える。ボールに対してもレッズの選手がしっかりとチェックをしたから、前回のように深い位置で自由にボールを持てるシーンは生まれなかったと思う。

そして、セパハンのよさである守備後の速攻もレッズの切り替えが改善したことで機能しなくなってしまった。前の試合では攻撃後の守備への切り替えが全く効かずにカウンターを食らうシーンが多くなった。しかも、DFだけが残って対応することが多くて危険極まりなかったと思う。
それが今回の試合では最初の守備に対する意識の改善が見られたと思う。というよりも、やっぱり前回は高地っていう環境の関係でその意識を表現しきれてなかったんだと思う。
とにかく今回の試合では切り替えのよさから、相手のカウンターはほとんど許さなかったと思う。同時に相手の切り替えをつぶして、高い位置でボールを奪えるシーンが増えた。これが1点目に得点につながったって言える。

そもそも、セパハンは今回の試合でも中盤でのサボらないチェックをベースにした安定した守備をしてきた。セパハンは前半は4-4-2の組織を作り、ブロックに入り込まれるとトップの1枚が中盤のスペースを埋めるやり方を取ってきたように見えた。前半のレッズはある程度ボールを持つことができたけど、セパハンの組織としてのバランスのよさと個々の守備意識によって最後のシーンまでつなげるのが難しくなったと思う。

そういう流れの中で生まれた得点。レッズが押し込んだ後、相手の跳ね返したボールをハーフェイライン上で奪った鈴木がスタート。このとき、セパハンの守備ブロックが押し上げ切れなかった。これは前回のレッズの悪循環と同じ形。結果としてラストパスを送ったポンテに対してのプレッシャーが1つ遅れた。それまでは中盤のボールに対してはしっかりと行けていたチェックが、このシーンだけは甘くなってしまっていた。

と、ここまでは前半の内容について書いたわけだけど、レッズが前回の試合の経験をベースに素晴らしい修正を加えてきてた印象。
ただし、後半になって得点が必要となったセパハンは一気に猛攻に出てくることになった。例によって後ろを3バックにすることによって、攻撃に人数を増やしてきた印象。同時に守備の開始位置を高い位置に移行させることでレッズの守備陣が押し上げるのを防いでた。前回の試合でも見られたこのギアチェンジは興味深い。
それに、後半の戦いを見ると前半はやっぱりアウェーを意識して後ろからの飛び出しを自粛してたんじゃないかって感じた。

この3バックの相手に対してレッズも一応の対策は採ってきたように思う。守備では平川が最終ラインに入った4バック気味の形にしたし、攻撃では相手の3バックの横のスペースを使うことを意識してたように思う。
例によってセパハンの攻撃時のやり方は流動性が高くてイマイチつかみどころがなかったけど、前線は3トップっぽい形だった(ダイヤの3-4-3だったか?)からそれに対しての4バックだったと思う。
攻撃のサイド利用は相手のWBはほとんど最終ラインに入らないことを考えると、この意識自体は意味のあるものだったように思う。

ただ、セパハンはその3バック横の弱点を使わせないために前線からかなり厳しいアプローチをかけて来るんだと思う。後半の3バックのやり方はかなり強いと思うけど、前線での守備が要求されるために90分の継続が難しいんだと思う。だからこそ、絶対に点が必要な時間に残しておく気がする。

このセパハンのやり方に対してレッズは結局前回と同じように中盤以降の7枚がエリア近くに押し込まれる状況に陥った。セパハンは次々に飛び出してくる味方をつなぎながら深い位置まで侵攻してきた。レッズはまたしても中盤がなくなり、跳ね返しても相手に拾われ、押し上げができず、っていう悪循環に陥った。

この一因は前半は機能していた守備時のトップの3枚の守備が機能しなくなってしまったことにあったと思う。前半はうまく中盤に入りながら中盤の厚みに貢献してたトップがそこに参加できなくなった。
ただ、これはトップに怠けたわけではない。前半は後ろが押し上げたことで守備に一体感が生まれたわけで、後ろが下がってしまった後半に分断が起こってしまったのは前の問題だけではない。
さらに、前半に攻撃だけではなく前後の守備に奔走してたトップの選手にそれ以上の守備を求めるのは難しかったと思う。そういう意味ではもっと早く前線で追いかけられる田中を入れてもよかったかもしれない。もしくはいいようにやられてる中盤を増やすって可能性もあったけど、けが人続出の状況で難しかったかもしれない。

基本的には前回の試合とほぼ同じ内容になったと言っていい後半だったけど、最後の最後の水際のところでしっかりと守りきった。この最後の守備にはレッズの強さが見られた。前回の試合では相手の決定力不足に助けられたけど、今回はレッズの守備の力で掴み取った無失点だったって言っていい。
そういう意味ではやっぱりトゥーリオの存在は大きいんだと思う。一番感じたのはオフサイドの数だった。中盤がなくなった時点で前回と同じくセパハンのウラを狙うスルーパスが見られ始めた。前回はその中で完全にウラをとられるシーンが目立ったけど、今回は多くがオフサイドになったと思う。トゥーリオの存在がそういう部分のコントロールを可能にしたのかもしれない。

最後に何人かの選手について取り上げたい。

まずは永井。前回の試合から最もプレーに改善が見られたのが永井だったと思う。この試合ではサイドに流れたり、中盤に降りてきたり、ウラを狙ったりプレーに幅が生まれたと思う。そういう意味で明らかに運動量に完全が見られた。
この永井の流動的な動きによってワシントンが空いてくる効果が生まれたと思う。前回のレッズの攻撃はワシントンっていう選択肢しかなくなったために、相手に完全に読まれてしまった。結果としてワシントンにボールが入る前に引っ掛けられるシーンが多くなったと思う。
それがこの試合では前線の選択肢が増えたためにワシントンに入るボールが多くなった。それでもワシントンに決定的な仕事をさせなかったのはセパハンの守備の強さだけど、最低限ファールをもらえたり、時間を作ったりっていう仕事は十分にこなせてた。

そういう意味ではそのワシントンがこの試合ではイマイチ乗り切れてなかった気がする。収まった後の展開が微妙にズレるシーンが目立って、効果的に展開ができなかった。この場所でワシントンが普段並みの仕事ができてれば、もっと楽な攻撃ができた気がする。

こうやってワシントンに入るシーンを増やす要因になった前線の厚みは永井だけではなく、後ろの選手の飛び出しによってももたらされた。そうやって攻撃に人数をかけられたことで切り替えの最初の守備が機能した側面もあったと思う。

中でも長谷部の積極的な攻撃参加によってももたらされた。この試合での長谷部は守備から攻撃までの多くの仕事をこなしてた印象。守備では鈴木と同程度の中盤での仕事をこなしながら、攻撃時には前線まで飛び出していく。シミュレーションでカードをもらったシーンを見ても分かるように、最前線にまで出てくことも多かったと思う。1戦目での得点も長谷部の最前線でのフリーランニングがポンテをフリーにしてたし、攻守における貢献度は大きい。来年はもう1度代表のチャンスを与えて欲しい選手。

最後にポンテ。この試合ではポンテの貢献度もかなり高かった。上に書いたように守備では戻ってきての献身的なやり方が見られたし、何よりもキープ力の高さでチームを助けた。後半の苦しい時間にもポンテに入れることで1度落ち着きをもたらすことができたと思う。

ACLの優勝はレッズ。このチームの安定感は世界に行っても通用するはず。同時にセパハンもかなりいいチームだと感じた。ACLではこの2チームが同じ山に入っているから十分に再戦の可能性はある。そうなったときにはミランへの挑戦権を争うわけで、注目の試合になると思う。

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